ドントコドントコドントコドントコ「アッ、アアッ♪アッ、アアッ♪アッ、アアッ♪アッ、アアッ♪」森の中にミニタイコ・ビードが響く。繰り返されるボイス・パーカッションはあたかも調律めいて、先ほどからややバラつきのあるミニタイコのリズムを少しずつ一定に整えていく。
空は今にも雨が降りそうなほど曇っているが、まだ酸性雨は降り始めていない。音源は森の洋館からだ。ホーホーホーホッホホーホーホーホッホホーホーホーホッホ。キジバトめいた鳴き声はリズム感化されたセッションにも聞こえる。
洋館の中を見れば、若者たちが洋館玄関ホールを我が物顔で占拠し、音楽活動しているではないか!何と言う迷惑行為!しかし奇妙なことに、それを妨げに現れる者は誰もいない。若者たちは無人の洋館だと判断したからこそ音楽活動しているのだ。
もしもベルリンでこのようなスカムパンクを奏でていれば、即座に騒乱罪で逮捕され銃殺刑になるだろう……やがてグルーヴは十分高まったとみたか、リズムが変調した。ドントコトコトコトン!「アケチミツヒデー♪インダスファイア!」なんという日本史感か!
プァープオーファーン!プァープオーファーン!デンデケデケデケジャラジャジャーン!「オレら結束ソウルバンド!仲間そしてパワ!スゴイ一体感!力強くウィーアー!ナポレオンも殺す!」なんともコメントを差し控えたい出来のオリジナル歌詞とメロディーは、しかし若く勢いがある。
マジだし本気のアトモスフィア。どこかグルーヴを感じさせる。モヒカンヘアのタクトボーカリスト・ドゥルドゥー。ツインテールのアコーディオニスト・カッツェ。スパイクヘアのミニタイキスト・ハンバンド。ポニーテールのリューティスト・ロバート。
実際それぞれの理由で音楽家人生をドロップアウトしたフリークスは運命的に出会い、多様性の集う都市ブレーメンへ徒歩で目指し、全く新しいスタイルの音楽家集団となることを夢見る。彼らこそ新時代を切り開く予定のバンドチーム「ブレイ・メンズ」の面々だ。
外国語でシツレイを意味する単語と男たちを意味する単語をクールにかけあわせたブレイ・メンズ一行は、森の中を通る街道を歩く道中にこの洋館を発見。ブレーメンでのブリッツデビューに備え、酸性雨回避を兼ねた一晩の休息とともにグルーヴを高めているのであった。
「クラシックマストダイ!ゼアッ!」ジャジャーン!三分程度の短い曲が終わった。その曲は過去の偉人やクラシック音楽界への痛烈な批判と、心通わせる仲間を称えるものが入り混じるパンクロック『一体感ウィーアー!』である。完成度は荒いが、バンドメンのモチベーションは高い。
……「ヤッパさ、ドゥルドゥー=サンは後ろ向いたほうがイイと思うんだよネ」食堂反省会の場でカッツェが指摘した。「後ろってこうかよ」ドゥルドゥーはチェアから立ち上がり、バンドメンに背を向け、タクトボーを振るい時を作る。タクトボーとはクラシック音楽を束ねる心臓部だ。
それを音楽家たちから背を向けさせ、観客側へ向かせる。発想がクラシック音楽へのアンチテーゼなのだ!「タクトボー見えねーゾ」「頭の上、どう?」「こうかよ」ドゥルドゥーはモヒカンヘアの上でタクトボーを振った。「良い!」「遥かに良い!」バンド一体感!完成度が高まる!
「モッチャムモッチャム」ハンバンドがキッチンから引っ張り出した骨のついた肉に喰らいつく。「実際ドロボウじゃん」「良ンだよ。成功したら100倍にして返してやる」ドゥルドゥーやロバートもソーセージや黒パンを食い腹を満たしていた。何故無人の洋館にそんなものが?誰かいるのでは?
「ならいいけどね」カッツェはエールで口を湿らせるにとどめた。森の洋館。常識的に考えて、貴族の別荘と考えることが自然だろう。食堂には縦に長いテーブルやたくさんのチェア。火の消えた暖炉の傍にはケースに仕舞われたヴァイオリン。壁にはハーケンクロイツの描かれた大きなタペストリー。
「俺も意見言うけどサ、ボーカルはネコチャンがしたら良いと思うンだよね」ドゥルドゥーは鋭く指摘。「ネコチャン言うな。ヤだよ」カッツェは嫌がる。「でもヴォイス良いじゃん」「ドゥルドゥー=サンとツインボーカルもありでは?」ハンバンドとロバートも便乗した。
ボーカルはドゥルドゥーがタクトボーとともに兼任していた。そこに声帯音域の異なるカッツェが加われば表現の幅は実質100倍だ。「アコーディオン弾きながらボーカルは無理だよ」「ピックアップセンテンスでハーモニー、どう?」「ありでは?」「そうかな……そうかも……」
音楽家たちが音楽性をぶつけあう。シリアスな。だからこそ一体感。「ティンパニやりたい」ハンバンドが無茶な要望を挙げた。「デケーよ。持ってけねーだろ」「だからブレーメンで買ってさ」「ンなカネねーよ」彼らはほとんど無一文に近い。ブレーメンにつけば所持金は尽きるだろう。
「あ、ならオレも。スチームギターが良い。リュートじゃ音圧パワ足ンねェだわ」「スチームは危険だ。爆発するし」「マママ、成功したら良いジャネ?」「成功するかな?」男装の麗人、紅一点のカッツェがややネガティブになった。
女性が居ながらにしてメンズの名を冠することで惰弱性にアンタイしているのだ!「絶対成功する。間違いない」「結束の力だしな」「時代は結束だぜ?つまりバンドがマスト!ダイジョブダッテ!」三人のパンクスは卑猥は一切無くポジティブな逞しさを見せた。一体感が強い!
歴史的背景と併せて見るならば、ネオプロイセン連合王国はまさに結束の力でなりたっている。今は亡き、しかし恐るべき侵略者ナポレオンに抗うべく人々は結束しなければならない。曲調は目新しくありながら、歌詞は必要を人に感じさせるよう作詞しているのだ!抜け目の無い商人の発想!
クラシック音楽の世界に唾を吐きながらも、ナショナリズムには迎合するダブルスタンダード!なんたる二律背信!これもまたロックなのか?はたまた社会的成功を目指すための音楽性妥協なのか?確かなのは、彼らがその方針を受け入れ結束しているということなのだ。
だがちょっと待っていただきたい。パンクロックがモータル間で流行したのは20世紀のことである。19世紀にパンクロックを奏でようなど時代を先取りしすぎてムチャクチャである。ここでシンキング・タイム。ロックは20世紀まで流行らなかった。ナンデ?
答えは単純。ニンジャがいるからだ。「ドーモ、不法侵入者ども。ムジークテアターです」瞬きの間もあらば、貴公子然としたニンジャ装束の男がオジギしていた。ナムアミダブツ!その洋館はニンジャの別荘だったのだ!「アイエエエエ!ニンジャナンデ!?」カッツェはNRS発症!
しかし三人のパンクスは結束の力で必死に抵抗!「グフフスミマセン」「空き家と思ったンだわ」「すぐ出てくからサ」たとえ弱腰とは言えども、不遜にもニンジャ脅威に抵抗しようとする彼らの背からは滝のように汗が流れている。コワイなものはコワイなのだ!
「いやいや気にすることはない。貴公らも座りたまえよ。ミュージックは聞かせてもらった」ムジークテアターは優雅に貴族席チェアへ座り、そして褒め称えた。「実際ユニーク。目新しい。ミュージック革命、ゲコクジョだ。目のつけどころが良い。考えたのは誰かな?」
三人のパンクスは目と目で会話し、チェアに座った。そしてロバートが名乗り出る。「オレです」実際ダブルスタンダードの案を頭に思い描いていたのはロバートであった。音楽に嘘はつけない。たとえクラシック音楽に背を向けたとしてもだ。
パン、パン、パン。ハンドクラップするニンジャは穏やかな笑みを浮かべている。「結構!ンー、バンド、良い言葉だ。遥かに良い。私も結束これが大好き」三人のパンクスは目と目で会話し、確かな手ごたえを感じた。ニンジャさえも感動させるミュージック!絶対成功する!
「ハァーッ!ハァーッ!ハァーッ!」過呼吸になっているカッツェもまた紅潮し、興奮に打ち震えていた。「ハァーッ!ハァーッ……アハハ、ヤバイ……アタシ今体温何度あるンだろ……ッ!」この感情をスチームピアノで奏でたなら、誰にも文句を言わせない傑作が出来る気がする!
もう何も怖くない!「イヤーッ!」「ンアーッ!」ムジークテアターが重ね合わせた両手の隙間から繰り出したスリケンが、元ピアニストであるカッツェの希望に輝く炎めいた両目に突き立った!モータルのカッツェは当然即死!「「「カ、カッツェ=サンーッ!!!」」」
――スチームピアノを使ったソロピアニストを目指していたが、親に反対され勘当。持ち出したスチームピアノは爆発し、アパートにはドロボウに入られた。そんな人生にも負けず、全く新しいアコーディオニストとして再起しようとしていた――カッツェが!何故このような狼藉を!
「困るのだよ。勝手なことをされては」ムジークテアターは端的に述べた。モータル一体感は歴史の中で着実にニンジャの力を削いできた。中世ヨーロッパ、魔女狩りはマジョ・ニンジャクランを滅ぼし、聖なる調べは声高らかに歌われてきた。だから殺したというのか?
「ニンジャって、ダセェ!」ガタン!ドゥルドゥーは力強くチェアから立ち上がり、憤怒の表情でムジークテアターを睨んだ。血が滲むほどタクトボーを握り締めている。結束の力だ!「ネコチャンはなーッ!勘当でなーッ!それをなーッ!チクショーッ!」怒りが言葉にならぬ!
ニンジャ相手でも怖くない!「ウオオーッ!」「イヤーッ!」「アバーッ!」ムジークテアターが重ね合わせた両手の隙間から繰り出したスリケンが、元リトル指揮者ドゥルドゥーのクリーンボイス奏でる喉仏に突き立った!モータルのドゥルドゥーは当然即死!「「ドゥ、ドゥルドゥー=サンーッ!!」」
――リトル指揮者として名を馳せたが、音楽性の違いでクラシック音楽界からムラハチ。ジモト工場ではスチーム用パイプが爆発し、家にはドロボウに入られた。そんな中で結束に誘われ、音楽への感謝とともにタクトボーを手に立ち上がった――ドゥルドゥーが!何故このような狼藉を!
「真の結束はドイツが主導する。キミ達は邪魔なのだ」何だって?ネオプロイセン連合王国にはドイツも所属しているではないか。ま、まさか……ドイツにはニンジャ関連の闇の陰謀が隠されているとでも……言うのか!?ガタン!「結束曲解してんじゃねーッ!」ハンバンドが犬歯をむき出しに吼える!
もう何も怖くない!「ウオオーッ!」「イヤーッ!」「アバーッ!」ムジークテアターが重ね合わせた両手の隙間から繰り出したスリケンが、ティンパニストを夢見るハンバンドの犬歯むき出しに吼える口の中に入り込む!モータルのハンバンドは当然即死!「ハ、ハンバンド=サンーッ!」
――ティンパニストを夢見ていたが、乗っていたスチーム機関車が爆発して一家離散。クラシック音楽界に弟子入りを求めたが髪型を理由に断られ、必死に働いても家にはドロボウに入られた。それでも人生を諦めず、バンド成功に全てを賭けた――ハンバンドが!何故このような狼藉を!
「キミはEUヨーロッパアンダーグラウンドに連れて行く。良いアジテーション・ミュージックを生み出してくれそうだ。喜びたまえよ。キミは私のサクシカになれるのだ!」ナムサン!ムジークテアターは能力の優れたモータル一人を除いて全員殺すつもりだったのだ!ニンジャの……人攫い!
ガタン!ロバートは立ち上がった。デケデデン!そして手にしたリュートを掻き鳴らす!「何のつもりだね?」「お前を、お前をやっつける!オレの、俺達のソウルで!」デケデケデケデケ!こ、このメロディーラインは!16世紀リュートのアリア『siciriana』!そのパンクアレンジではないか!?
「ホォー!こりゃあ面白い!私がニンジャ音楽家と知っての事カネ?良かろう!やってみたまえ!批評してやろう!」ムジークテアターは余興めいてロバートのアンタイ行為を受け入れた。『siciriana』のアレンジが聞くに堪えないものであれば、ニューロンがボロクソになるまで批判するつもりだ!
「オレロバート!実家は代々リューティストだったがスチーム工事で爆発し実際没落!遺産は火事場ドロボウに盗られた!クラシック音楽界から見捨てられ、だったらこっちもウシロ・アシ!」ジャラジャジャーン!ロバートは曲にオリジナル歌詞を乗せ、自らの個性を曝け出す!
それはブレイ・メンズのバンド自己紹介ソング「エンゼル禊」だったのだ!音楽は人の心を打つ。ソウルを震わせ、だが時に惑わせ、狂わせる。ロバートはニンジャ相手に、過激な歌詞で心停止にでもさせようと言うのか!?なんと無謀な!?幾らなんでも無茶だ!
「そういうの、やめろ」ムジークテアターは眉を顰めた。「あの大衆受けの良さそうなナショナリズム・ミームが良いのだ。お前ごとき凡百のミームなど誰も省みない。不愉快だ」「ウルセェ!オレの歌を聞け!」音楽性の違いがぶつかりあう!ロバート反抗!モータルでも音楽なら誰にも負けない!
デレデデン!その時である!『アタイ、カッツェ』『ドゥルドゥー』『ハンバンド』オ、オバケダー!?彼らはロバートのソロリュートに添うように、イマジナリー・アコーディオンが、イマジナリー・クリーンボイスが、イマジナリー・ミニタイコがノッていく!そして曲に乗せて自己紹介!
「見苦しいぞオバケども!その歌をやめろ!」ムジークテアターはスリケンを大きく振りかぶった!『『『「やめねェ!」』』』ロック!ミーム拮抗!なんというソウルフルだ!ニンジャアトモスフィアに一歩も引かぬ!
「死んだら終わり?終わらねェ!オレの夢は終わらねェ!オレら結束ソウルバンド!仲間そしてパワ!スゴイ一体感!力強くウィーアー!ニンジャでも殺す!」いつの間にかブレイ・メンズの奏でる曲はもはや幻と化したファーストシングル『一体感ウィーアー!』に変調!違和感のないメドレー!
ムジークテアターはスリケンを振りかぶっていたのでは?その通り。だがスリケンを振りかぶった姿勢で硬直していた。一人のニンジャ音楽家として、音楽家の演奏を物理的に止めるわけにはいかぬのだ!「ヌウーッ!コシャクな!もう拉致はやめだ。そのミュージックがお前のハイクと知るが良い!」
「止まらねェ!」次の瞬間!「イヤーッ!」「グワーッ!」忍殺少女のエントリーだ!「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。ムジークテアターです」プァープオーファーン!プァープオーファーン!デンデケデケデケジャラジャジャーン!
ドントコドントコドントコドントコ「オッ、オオッ♪オッ、オオッ♪オッ、オオッ♪オッ、オオッ♪」ドントコトコトコトン!「オダノブナガー♪」凄惨なイクサを前にロバートは音楽トランスし、死んだバンドメンと共に無心で奏でる!「インダスファイア!」「イヤーッ!」「アバーッ!」
アッ見逃した!今のはニンジャスレイヤー少女が数々のイクサをカラテの糧にし、奥義として行き着いたヒサツ・ワザだったのでは!?「サヨナラ!」ムジークテアターはしめやかに爆発四散した。「ニンジャマストダイ!ゼアッ!」ジャジャーン!六分程度のメドレーが終わった。
パチパチパチパチ!惜しみない賞賛のハンドクラップ!「良く分かンないけどナンカスゴーイ!」ロバートはふと我に返った。演奏は終わり、ニンジャは消え、少女が居た。つまりこうだ。音楽でニンジャをやっつけた!デケデデーンデーンデーンデッデデーン!
「センキューキッズ。もしかしてここの娘?良く分かンねけどアリガト。気付かなかったけどウルサくしててゴメンね?」『これが結束の力だ!』『きっとミュージックが救いをもたらしたンだぜ』『アタイらは死ンだけどね』オバケの姿は少女には見えず、聞こえぬ。
だがロバートには見え、聞こえる。少女は血に濡れ倒れた三人を日常的に見慣れた光景であるかのように一瞥し、十字を切った。そしてロバートに向き直る。「ネーネー、さっきのニンジャ、何か言ってなかった?」「何かって何だ?」「EUヨーロッパアンダーグラウンドとか」「言ってた」
「ビンゴ!アリガト!」少女は嬉々とした様子で家捜しをはじめた。まるでドロボウだ。実際、ドロボウであった。様々なイクサを乗り越え、少女はこのエスタブリッシュメントな感じのする名前の悪の組織こそがオーカミ・ニンジャの様々なバックボーンを支援している事実に辿り着いたのだ!
「何探してンだ?」暖炉を探る少女の後姿にロバートは声をかける。「何でもいいから探してる。あやしいやつ」『ンなのあった?』『見てない』『キッチンの地下収納によく分かンねーモンあったぜ』「キッチンの地下収納によく分かんねーモンあったぜ」ロバートは仲間の言葉を少女に伝えた。
「アリガト!」瞬きの間もあらば、少女は食堂から消えていた。『なんだったんだ?』そう言ったハンバンドのオバケめいた姿が薄れていく。『お前なんか消えてね?』『お前もだけど』『きっと神サマがほんのちょっぴり許してくれた時間なンだよ』
カッツェのイマジナリー体は目を潤ませ呟いた。『みんなでバンド、やりたかったなぁ……ッ!』オバケでは、もはやバンドできぬ。悔しい。ニンジャに殺された恨みが、怨念が、ほんの僅かに彼らのオバケを許したのだろうか?いや、このような考察は無粋であろう。ただ、ロックだったから。
ただ、ロックだったから。それで良いのだ。「オレの、俺達の夢は終わらねェ、そうだろ?」ロバートは拳を突き出した。『そうだな』ハンバンドがその拳の上に手を重ねた。『後は任せたよ』カッツェがその上に手を重ねた。『俺もアノ世で、力を貸すぞ!』ドゥルドゥーがその上に手を重ねた。
『『『「ブレイ・メンズ!フォーエバー!」』』』その時、フシギなことが起こった!オバケめいた死亡ブレイ・メンズのイマジナリー体が、白いコロイド光を発してロバートの肉体に吸い込まれたのだ!強いグルーヴを感じる……ミームの共有……実際神秘的な……ソウル一体感……
……その後、ブレーメンでブレイ・メンズの名が轟くことは無かった……一人のリューティストがパブで目新しい曲を奏でていたが、それだけだった……だがミーム共感したパブ客の中には、時折そのメロディーラインにミニタイコやアコーディオン、クリーンボイスの幻聴を耳にすることがあったという……
……読者諸君に置かれては、いずれバンドミュージックがパンク・ニンジャを生み出すほど強大な力を持つことを知っていよう。だが今はまだ、その時ではない。真相は、そういうことだ。今はただ、備えよう。
【ファントム・パンク・バンド・ブレイ・メンズ】終わり
◆忍殺◆ニンジャ名鑑#011【ブレイ・メンズのロバート】◆少女◆
3つのトーテムを背負うリューティスト。ハントハウンド、キャット、ニワトリのトーテム・ビジョンは音楽活動の際におぼろげな人影となり、ミーム共感した者などへメロディーラインを届ける。
◆忍殺◆ニンジャ名鑑#012【ムジークテアター】◆少女◆
ヴァイオリン弾きのニンジャ音楽家。ヨーロッパクラシック音楽界の暗部になんらかの影響力を持つ。ニンジャ音楽家としてのワザマエを発揮する前にニンジャスレイヤー少女のヒサツ・ワザで殺された。