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(「ハァーッ!ハァーッ!ハァーッ!」少女の心は千々に乱れた。「好奇心は自らを殺すのです。懺悔して反省しなさい」少女の悪夢は振り向き、両手を合わせてオジギした。「ドーモ、【ピーッ!】=サン。ヒバナ・ニンジャです」)
(「マスト・バイ・リムーブ・ナイトメア」#3)
「立ちなさい。両手を合わせてオジギするのです。アイサツは神聖不可侵の礼儀。古代ローマ史にも古事記にも書かれている」少女の敬愛する祖母の形をとったニンジャビースト・ナイトメアは、少女のフシアナだらけの無意識情報から算出された、オリジナルが口に出しそうなことを言った。
ただそこに立ち、語りかけているだけで、相手のニューロンを傷つけることができると理解しているのだ。なんと邪悪な!「ハァーッ!ハァーッ!ハァーッ!ゴボボーッ!」再度嘔吐!ニンジャスレイヤー少女はアイサツできない!アイサツを返したら、イクサが始まってしまう!(イヤだ!)
その背を撫で、落ち着かせる者はこの場にいない。「10秒」ブザマを見せる少女に対し、ナイトメアは無慈悲に時を告げる。このタイムカウントが30秒を刻んだとき、少女のアイサツを聞く価値なしと判断して攻撃を仕掛けるであろう。(さあ!絶望せよ!悲しみの向こう側へ!)
ヒバナ・ニンジャの模倣存在としてコピー・ハドーを用いるのか?はたまた謎めいたニンジャ力学を活用するのか?それとも彼女のジツまでも模倣?全く予想がつかない。しかし、いまのニンジャスレイヤー少女のニューロンを傷つけ、自我を漂白するなどベイビー・サブミッションに違いない。
少女はニューロンの著しい損傷で自我漂白し、心が死ぬだろう。しかしモータルは実際死なぬ限り、更生して人生を何度でもやりなおすことができる。『心を入れ替え、第二の人生を歩ませよ』ナイトメアがジョバンニから与えられた更生ミッションはそれだ。
悪性ウイルスめいて、ナイトメアはジツにこめられたコトダマを完遂するだろう……しかしそうなれば、後に待つと予想されるのはナラク・ニンジャの暴走。いまのゼクスマイレンのジッカイ保持数では抑えきれまい。ジョバンニはそのことを知らない。知るはずも無い。
特級重大インシデントは……かようなヒヤリ・ハットのオーバーレイ重ね合わせで起こるとでも……言うのか!?「20秒」のこり10秒!もうダメか!ニンジャスレイヤー少女!屈してしまうのか!?「ウワーン!」過度の精神ストレスで心が折れそうだ!
敬愛する祖母の仇を討つための情報を得られるかもしれない機会を前に、グランドマザー・ナイトメアが現れ希望が絶望に総転移!(ちょっと待ってよ……おかしいのだわ)その時である!感情総転移の最中、少女のニューロンに電気ビリビリが走る!四つ這いのまま、少女は顔をあげて尋ねた。
「ああ、おばあさま……おばあさまの耳は、どうしてそんなに大きいの?」「ニンジャ聴力を研ぎ澄まし、エテルを感知するためですよ」「どうしてそんなに目が大きいの?」「広い視野角を確保するためですよ」「どうしてそんなに頭が大きいの?」「脳の肥大化、容量確保のためです」
少女の敬愛する祖母の形をとったニンジャビースト・ナイトメアは、オリジナルが口に出しそうなことを言った。そして静謐にカラテを構える。「もう一度言いましょう。アイサツなさい」ニンジャスレイヤー少女は血涙を流しながら立ち上がった。「じゃあ、最後に、おばあさま。アタシはだあれ?」
「なに?」ナイトメアは言いよどんだ。少女の無意識二進数コードを読み取った際、正常にダウンロードできなかった情報だからだ。ニンジャスレイヤー少女の目つきは鋭くなった。「アタシの名前を言ってみろ」「それは……」エラー!分からないことは口にできない!カブーム!
少女の背後でカンシャクバクチク炸裂!ニンジャスレイヤー少女はいまだかつてないほど怒った。一周回って冷静な?否!血涙の源泉!何というジゴクめいた双眸だ!カブーム!カブーム!カブーーーーーーム!カンシャクバクチクがたくさんさくれつする!ナイトメアはロウバイした。
「もういい。オマエもう喋るな。おばあさまはもう死んだのよ。オマエはおばあさまじゃない。オマエなんかおばあさまじゃない!おばあさまはアタシの名前を言いよどんだりなんかしない!オマエなんかウソツキだ!悪いニンジャめ!許せない!絶対に殺してやる!」憎悪!ゴウッ!カラテに直結!
カブーム!カブーム!カブーーーーーーム!「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」ニンジャスレイヤー少女は両手を合わせてオジギした。「馬鹿なーッ!絶望したはずなのに!」「イヤーッ!」カブーム!爆発的速度でタタミ6枚距離を詰めたニンジャスレイヤー少女の心臓摘出チョップ突き!
ハートキャッチ少女!「ハ、ハヤイスギル……」「それ以上おばあさまを冒涜するな。カラテなんか構えても意味無いよ。だってアタシ、おばあさまがカラテやってるところなんて、見たことないんだもの」「シ、シマッタ!」ブラフが裏目に!?「イヤーッ!」心臓圧迫!爆破!「サヨナラ!」
ナイトメア爆発四散!ノーカラテ!所詮はニューロンを傷つけることばかりに特化したニンジャビースト存在であったか。「よくも……よくもアタシにおばあさまの幻影イメージをスレイさせたな!絶対に許さない!」ニンジャスレイヤー少女は滂沱のごとく血涙を流した。
(おばあさまは言っていた……アタシが望みさえすれば、運命はアタシに味方してくれる……)フーリンカザン。ハドー。そしてフーリンカザン……過度のストレスとグランドマザー・ナイトメア存在が化学反応を起こし、少女の記憶野を刺激!結果として敬愛する祖母の教えの一側面が蘇る!
地下9階、8階7階6階5階4階3階2階1階!コトダマイメージ直通エレベーターが謎めいた機構を稼動させ、少女の意識を急速に浮上させる!(((ザリザリザリ少女0101110少女!応答なさい!ニンジャスレイヤー=サン!)))「うるさいなぁ」
自己を再定義して蘇ったゼクスマイレンの呼びかけが酷く不愉快であった。(((アッ少女!無事でしたか!?)))(無事じゃないよゼクス。死ぬほどムカついてる)現実。ひとりぼっちのアパートメントのベッド内で、ニンジャスレイヤー少女は目を覚ました。
ベッドがメチャクチャだ。あたかも酸性雨をあびたまま入り込んだかのように、シーツがべっちょりと濡れている。一切の不快感を無視し、少女はパジャマを脱いだ。スッポンポン!「ニンジャ殺すべし」(((グググ……然り。ようやく悟ったか)))ナラクは邪悪に笑った。
(アタシのウカツだ。悪いニンジャに見えなかった?惰弱!)(((然り!恨め!憎め!)))今回の出来事は少女の保留癖が招いた危機だ。悪いニンジャ存在再定義の必要性を感じる。悪夢は取り除かなければならない。悪夢の種を撒くニンジャもまた、この世から取り除かなければならない。バタン!
いつもの服を着替えて玄関口から外に出れば、雨は止み、空が白みはじめている。「ベルリントゥデイ」「ゲルマンカラテヤッテミロ!」「この悲劇がスゴイ!」アドバルーン広告がゆるやかにその高度を上げている様子が見える。少女はランニング速度でホッフェンハイム地区に向かった。
(((……怒った?)))敬愛する祖母の教えが、少女の脳裏に響いた。(おばあさまが言っていた。怒りは深く秘めておくもの。バクチクは圧縮されて、はじめてばくはつするんだよって)「フゥーッ、ハァーッ」少女は二度、息を吐いた。身体に刻み込ませたコンセントレーションだ。
おお、見よ!ゴウランガ!殺意のままに暴走するかと思われたニンジャスレイヤー少女は、むしろ今までより積極的にメンタルコントロールしているではないか!ニンジャ溜めの原理が働き、ニンジャスレイヤー少女の体幹に瞬間的爆発力がスタック!怒りが圧縮保存され溜めを維持!
教育とは、例えるなら数学の公式や歴史の詳細を忘れ去ったあと、なお自身の心に、ソウルに刻み込まれ忘れえぬものを指す。少女の敬愛する祖母は死んだ。それは間違いない。だが少女の心には、ソウルには、敬愛する祖母の教えが、ミームが、今も確かに息づいているのだ!
「アッオハヨ」「オハヨ」ボーザンだ。3交代勤務の帰り際か?少女は足踏みランニングする。「朝ハヤイだね。ランニング・トレーニング?」「ウウン。お見舞いにいくの」ボーザンは感心した。なんと良い子だろうか。
ドブネズミが言うには、彼女を引き取ってくれる可能性がゼロではない者のところを各地巡っていると言うが、成果は芳しくないそうだ。その可能性は微粒子レベルではないかと思われるが、ボーザンがその真意を知る由も無い。
少女の言葉は欺瞞では?否。欺瞞ではない。実際ニンジャスレイヤー少女はいまから、反撃のカウンターをお見舞いしにいくのだから。「お見舞いエライねえ!カラダニキヲツケテネ!」「イテキマース」少女は再び走り出した。「足ハヤイ」ボーザンは唖然として見送り、やがて帰路についた。
【NINJASLAYERIFGIRL】
【NINJASLAYERIFGIRL】
連日の雨が止む朝。晴れ。不夜城エロスセンタービル前通りの遥か遠くで、若者向けの塾トレーニング施設群、ホッフェンハイム・ストリートが目を覚ます。チリンチリーン!老人夫婦が営む「こどものくつや」の「閉まっている」カンバンごと扉が開き、ジョバンニが外に出てきた。
路上に捨てられたインスタントゴミ類、アメリカ移民から逆輸入した知識発明品、ホットドッグを包む包装紙……カラスたちが我が物顔で翼を広げ、包装紙にこびりついたカスを突いている。通り一帯は低血圧オイランめいて、まだ眠そうに横たわっている。
ジョバンニは少し肌寒い空気を感じながら、竹ぼうきで日課の清掃を行う。向かいのジューウェアショップ「ほんきをきこむ」から、年若いマイコが出てきて彼にアイサツし、彼と同じようにチリトリボックスの中へ手早くゴミを掻きこんでいく。早朝のゴミ出しや清掃は若者の仕事だ。
回収したゴミを木板製ダクトボックスへ。マイコは再度ジョバンニに一礼して「ほんきをきこむ」に帰っていった。ジョバンニも静かに一礼を返す。彼はこの街の住人のひとりとして認められるのみならず、靴職人メイジンのワザマエを学ぶ弟子として静かなリスペクトを受けてもいた。(奥ゆかしいものだ)
ジョバンニはこの地区が好きだった。善性のあるソウルを見かける機会が多い。黒く穢れたソウルばかりが目に入る昨今のモータル社会において、極めて清潔である。理想と現実の狭間、闘争と別離の中で傷付きつづけているジョバンニの心を癒してくれたのだ。
各地で冷酷な貴族格差社会を肌身で感じたジョバンニにとって、この清潔さはある種の救いだった。ジョバンニはストリートの左右を見渡し、左の並びの清掃がまだ終わっていないことに気付くと、竹ほうきを持ってオペラアイドル事務所「763プロダクション」の前に向かう。
この街のニュービーだった時から、ジョバンニはこうした謙虚な心配りを忘れない。奥ゆかしさ……それは彼が幼少期、貴族時代に身に付けた美徳である。「あー、ジョバンニ=サンじゃなーい!」「ジョバンニ=サン、オハヨ!」シャム双生児めいた住み込みの双子オペラアイドル候補が顔を出す。
シェリーヌとジャクリーヌだ。ティーンエイジャー特有のずうずうしさで、ジョバンニの左右に挟むように立つ。双子サンドイッチ!彼女らがウシミツアワーまでダンス・トレーニングを続けていたとジョバンニは知っている。「オハヨ、ヨフカシは美容にあまりよくない」とジョバンニ。
ニンジャにあるまじき穏やかな笑みを返した。「カッキエーヤッター!ジョバンニ=サン、アカチャンみたいな肌!」ジャクリーヌがけらけらと笑い、シェリーヌは妹の人差指を舐めながらジョバンニに色目を投げる「……ね、ジョバンニ=サン、3人いっしょに、遊びましょ」欺瞞。
ジョバンニが安易に色香に惑わされぬことを信頼しているのだ。「ダメよー。困ってるじゃないー」妹がたしなめると、姉は陰気に笑った。「カッキエーなのに誘わないと、シツレイだし」このような振る舞いはチャメシ・インシデントだ。だが心配は無い。
この近隣住人は、自分達の趣味を他者に無理強いすることはないからだ。お客様のほうが余程無礼である。「アッ!ドッソイ、スミマセン!」「763プロダクション」向かいのシャッターが開き、竹ほうきを持った眠そうな隻眼スモトリが出てきた。「おはようございます」ジョバンニが礼をする。
「ホントよおー、いいところだったのに……」双子は小さく笑いながら遠ざかる。「ジョバンニ=サンを撫でたかったなあー」ジャクリーヌがおどけて笑った。身長的に、頭に手がとどかない。「掃除してもらった上に、邪魔まで!」眼帯をつけたスモトリ崩れは、酒焼けした声で謝罪する。
ケジメしかねない勢いだ。ばつが悪くなり、ジョバンニも「イッツマイプレジャー」と一言。スモトリは一度店舗に戻り、奥からオスモウ惣菜を持ってきて、それをフロシキで包んで渡した。実家からの仕送りだという。双子はすぐに受け取り、ジョバンニは礼儀正しく2度これを断り、3度目で受け取った。
「ドーモ」ジョバンニは礼を言った。「味に奥ゆかしい人に褒めてもらうと、ウレシイ」とスモトリ。ジョバンニは優しくかぶりを振る。「……この街のほうが、子どもの頃住んでたスコットランドより何倍も奥ゆかしいよ」存在を忘却されていた、という厳しい現実を思い出しかけ、なおも首を振る。
そして老人夫婦の朝食を作るために踵を返した。直後!飛来する一筋の十字星が、ジョバンニの心臓を貰いうけた。「は?ナンデ?サ、サヨナラ!」ツヨイ・スリケン。全く感知できぬアンブッシュに、ジョバンニは爆発四散。「え?」
「イヤーン!」「エッチな風=サン!」三人の視線が、丁度ジョバンニから背いていた一瞬だった。誰がいまの一瞬で、つい先ほどまで会話していた相手が死んだと思うだろう?プシューッ!スチームパイプラインから排気が漏れ、眼帯スモトリは首を傾げた。
……タッタッタッタッ。赤いビロードの頭巾をした少女が、ランニング速度でホッフェンハイム・ストリートに入り込む。そして「こどものくつや」出入り口で立ち止まった。出入り口扉には「閉まっている」のカンバン。「アラーカワイイコチャン!」「名前はなんていうのカナー?」
抜け目の無いオペラアイドルの眼差しで少女のカワイイさを見抜いたシェリーヌとジャクリーヌは、ティーンエイジャー特有のずうずうしさで少女を左右に挟む。双子サンドイッチ・ロック!「エト、エヌエスです。アノ、ホーリー・ブラウニーに修理を頼んだんですけど、いつ開店ですか?」
「アラ」「まだまだ先よー?」シェリーヌとジャクリーヌが笑った。そして扉に手を伸ばす。チリンチリーン!出入り口ベル音!「ンフフ。カンバン欺瞞。もう開いてるわ」シェリーヌは陰気に笑った。「アッソイ!実際マズイですよ!ほとんど違法行為!」眼帯スモトリが厳重注意!
「エー?知らないの?カワイイは優先順位イチバンなの」「ダイジョブダッテ!チャメシ・インシデントダッテ!」シャム双生児めいた双子はこそこそと少女を「こどものくつや」内に招く。「ドロボウしないか心配ならポンダ=サンも来たらァ?」誘惑的!「勘弁してくださいよ」
愛想笑いな。そんなことするとは思っていない。「ジョバンニ=サンー?カワイイなお客様よー!」ジャクリーヌがおそらく朝食準備中であろう者に呼びかけた。急に姿を消したが、稀にだがあることであったのだ。「アラ?」「返事無いわね」双子は訝しんだ。
「アッ封筒!」少女は会計受付に置かれた目的物を目ざとく見つける。「コレ?」「ウン」中身を改めた少女が頷いた。「中身は?」「グリム童話なの」「アラカワイイ」「持っていっちゃえ!」「いいのかなぁ?」「良いの良いの。私達やポンダ=サンが伝えておくから」「ウンウン」
悪い子だ。だがその悪さは、善性の輝きに隠れたイタズラごころめいて……少なくともジョバンニのカルマ善悪鑑定眼では算出されぬ、プラスマイナス相殺された負の側面であった。「じゃあ、持っていくから」少女は肩掛けスラッシュ麦わら編みカゴに封筒を回収した。
「ネ」「エヌエス=チャン」「オペラに興味ない?」双子特有の左右ステレオ音声!「一緒に、オペラしましょうよ」勧誘な?少女を縛るジッカイ「アイドル活動禁止」が嫌悪感を発する。しかしそれは、いまよりずっとジッカイが多かったときにさえバレエ願望に覆された脆弱性のあるものだった。
「興味あるけど、ダメなの」「エー?」「ナンデェ?」「ア、アタシ、もう行かなくっちゃ!オタッシャデー!」チリンチリーン!たじたじとなった少女は双子サンドイッチ・ロックを柔らかく振り払いランニング速度で走り去る。「アラマ」
「フラレちゃったわ」「カワイイのに、もったいない」「どこのこだろ?」「体力ありそう」「それはアタシも思った」「「プロデューサーに教えてあげないと!」」こうして少女にオペラバレエルートの第一フラッグが立つのだが、それが確かな形になるのは、まだまだずっと、先の話。
……その日、ホッフェンハイム・ストリートからひとりの住民が消えた。予兆は何一つなかった。何らかの事件性を感じたネオプロイセン警察も調査を続けたが……一日、二日、三日……時の流れとともに記憶は淘汰され、やがてジョバンニの存在は忘れられた。ナミアミダブツ。
(「マスト・バイ・リムーブ・ナイトメア」)終わり
◆ここまでのあとがき◆
◆CM◆「良い」「悪い」メトロノームめいた指針が激しく左右に動く!「良い」「悪い」バネ重量計が激しく上下に動く!「良い」「悪い」天秤の左右が激しく上下に動く!少女のコトダマイメージじっけんは何の成果も得られませんでした。アナタは善悪をどう判定しますか?◆定期◆
◆良いことをしたからといって、悪いことは相殺されて消えない。その逆も然り。善悪は非常にセンシティブで表現に気を遣う概念だが、今回はそこに切り込んだ。ジェバンニのニンジャ善悪カルマを10の数値で表現するなら、善が8か9で悪が2か1だ。◆
◆その1か2の悪性がニンジャスレイヤー少女のもっともクリティカルな部分を抉った。そういうこともある。相互理解を深めないことは、相互にとって不幸だった。だが少女がミームの定義をより深めるためには、このような敵ニンジャ存在が必要であった◆
◆本当に悪いニンジャは、邪悪を嘆かない。悪びれない。反省しない。【スティール・イン・ザ・シャドー】までの間に、少女は答えを得た。その答えを算出するにあたってのサンプルに該当するニンジャがまだいるかもしれないし、なんかモヤモヤするから書かずにいるかもしれない◆
◆とにかくそういうしだいで、グリム童話初版原稿、ゲットだぜ!はやく邪悪ニンジャをスレイしたい!スレイするぞ!スレイするぞ!スレイするぞ!次回もまた短編からお楽しみに◆
◆忍殺◆ニンジャ名鑑#097【ゼンブラウニー】◆少女◆
本名ジョバンニ・ヴェンダー。シンタクラースに見捨てられたフォーセイクンと思い込んでいるリアルレッサーニンジャ。人知れずグレーター級になっていたかもしれない。ジツ重点ニンジャであり、複数のジツを扱えるが、カラテは最低限。
◆忍殺◆ニンジャ名鑑#098【シンタクラース】◆少女◆
リアルニンジャ。オランダの神話的存在である者と同名だが、本人かどうかまでは不明。北極からウキハシポータルめいた何かを各地に巡らせ、子ども達にプレゼントやナイトメアを配ろうとしているが、まだ北国限定のようだ。
◆忍殺◆登場人物#099【ドクトール】◆少女◆
ただのマッチョなヘンタイかと思いきや、医者としての腕は良い。その趣味嗜好を隠しきれず、医学会から追放されたのだろう。エッチなのはいけないと思うので、少女が彼から治療を受ける機会はないと思うけど?
◆忍殺◆ニンジャ名鑑#100【ヒバナ・ニンジャ】◆少女◆
ニンジャスレイヤー少女のグランドマザー。その他一切の情報は歴史の闇に消えた。オーカミ・ニンジャが喰らったからだ。そのミームはニンジャスレイヤー少女の無意識二進数コードの中に暗号化され、寝ているのだろう。
◆忍殺◆登場人物#101【シェリーヌ&ジャクリーヌ】◆少女◆
シャム双生児めいた双子オペラアイドル候補生。いずれオペラバレエ公演に立ち、すばらしいダブルプリマドンナになることを期待されていたが、バレエシューズ着用時の不幸な転倒死でその命を儚く散らした。