「グワーッ!」「ナニヤツ!」頭一つ高い3階建てビルの屋上から、ニンジャスレイヤー少女は彼らに両手を合わせてオジギした。「ドーモ、悪いニンジャのみなさん。ニンジャスレイヤーです」チョットツヨイ・スリケン投擲によるアンブッシュ(不意打ち)を受けたニンジャ小隊はロウバイした。
「やつもロート・シュトルムボックか!?」「ポツダム広場だけじゃないのか!?」「ドーモ!我々はパラディン・ニンジャ小隊です!キサマを排除する」右足を深く抉られた黄色ニンジャ装束のニンジャが小隊を代表してアイサツを返す。「やるぞオマ!エラ!」「「オウ!」」
瞬時にモラールV字回復させた!?指揮官ニンジャに相違あるまい!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤー少女は指揮官と目されるニンジャへ更にスリケンを投げる!「イヤーッ!」オマと呼ばれたニンジャは2フィートサイズのフーシャ・シュリケンをぐるぐるさせ、飛来するスリケンから指揮官を守る!
「イヤーッ!」エラと呼ばれたニンジャは足ひとつぶんのコリ・ジツを踏み台に空を駆ける!ワザマエ!上昇途中で放棄されたアドバルーン上に位置取り位置アドバンテージ確保!「アイスブランド=サン!こっちは準備オーケーだ!」
アイスブランドと呼ばれた指揮官ニンジャは右足をコリ・ジツで凍結させ応急手当!「イヤーッ!」JAMP!ニンジャスレイヤー少女はオマ、アイスブランドへの間合いを詰める!「ウカツな!イヤーッ!」オマはフーシャ・シュリケン投擲!カブーム!爆発的空中方向転換で回避!「なに?」
赤黒の炎バーストだ!カブーム!より間合いの近い3階建てビル屋上を蹴ると同時に再度爆発的加速!ハヤイ!「イヤーッ!」アイスブランドはコリ・ウォールで接近阻止!KRASH!「ヌウーッ!」強引にケリ・キック破壊突破しようとしたニンジャスレイヤー少女が唸る。想像よりずっと硬い!
(((コムスメ!後ろだ!)))(分かってる!)「イヤーッ!」アクマめいた声の警告と同時に硬いコリ・ウォールを蹴りバネめいて回避。STABBED!背後からフーシャ・シュリケンが少女をマップタツにせんと迫り、コリ・ウォールに突き刺さった!オマは素早くフーシャ・シュリケン回収!
「油断ならぬ強敵!出し惜しみするな!なんとしても排除し、ベルリン広場に陣取るロート・シュトルムボックを制圧するのだ!イサオシで昇格!エロスセンタービルで楽しくファック&サヨナラ!」アイスブランドは状況判断し激励!「「オウ!」」モラール更に上昇でニンジャポテンシャルアップ!
エラはアドバルーン上でダブルニンジャサインをブンブン振っている……特に何も起こらない!みたかんじ放置してもよいと判断したニンジャスレイヤー少女はアイスブランドとオマに集中!(((否!アヤツはウィンター・ニンジャクランのアーチ級ニンジャ!アイスエイジ・ジツを見逃すべからず!)))
(アイスエイジ・ジツ?)少女は訝しんだ。(((アイスエイジ・ジツはウィンター・ウォーロードにも例えられる広域災害級ジツなり!ジツの冬がくるぞ!すみやかにスレイするべし!)))「イヤーッ!」少女は再び跳び上がった!「なんだと?」
JANP先はアドバルーン方向!「させるものか!イヤーッ!」オマが再びフーシャ・シュリケン投擲!アブナイ!カブーム!少女は爆発的加速しつつ回避!「ヌウーッ!」アイスブランドは唸った。右足の負傷でインターラプトに向かえぬ!「エラー!戻れ!間に合わんぞーッ!」警句シャウト!
「そんなことはやってみなければ分からない!イヤーッ!」エラは反発!位置アドバンテージでなんかいいかんじに水のエレメントに接続できてるかんかくがあり、あと10秒くらいあればニンジャひとり氷像にすることなど容易いほどの氷河期冷気を生成可能と感じているのだ!
「バカ!分からないのか!」10秒。めまぐるしく状況が変化するイクサバに立つニンジャにとって、それは実質永遠と同義なのでは?ましてやひとところに留まるなど無謀!「イヤーッ!」カブーム!背面に赤黒の炎バーストする少女のダイナミック・インターラプト・エントリー!
「グワーッ!ウワーッ!ウワーッ!」エラはアドバルーン上から蹴り落とされ、パニックを起こし転落!グッシャア!「サヨナラ!」転落死爆発四散!最期の一瞬、ニンジャスレイヤー少女の背筋をヒヤリとさせたが、かのジツが結実することはなく終わった。
「前回り受身も取れぬサンシタ!イヤーッ!」オマは返ってきたフーシャ・シュリケンをダイレクトキャッチし再投擲!なんたる暴言!仲間ではないのか!?「同じニンジャ小隊に配属されただけのサンシタ風情が!足を引っ張りおって!」アイスブランドまで!
「イヤーッ!」少女はフーシャ・シュリケンをジャンプ回避!そして再び爆発的……カブム。燃料に不足!憎悪し足りない!「ウワーッ!」少女もまた自由落下めいた!「バカめ!そのまま死ね!」暴言!「アッムカッ!」着火!瞬間的燃料補充!カブーム!爆発的空中方向転換!
(((バカ!殺意を研ぎ澄ませ!)))(ウルサイウルサイウルサイ!)カブーム!カブーム!カブーム!アクマめいた助言にカンシャクじみたニンジャスレイヤー少女は爆発進路をコントロールできない!「イヤーッ!」アイスブランドはコリ・ウォールからコリ・カタナブレードツルギ抽出!
いいかんじに冷えてきて、抉り取られた右足でも地を踏みしめられるようになったのだ!「ヨシッ!オマーンレイク=サン!俺が前!お前が後ろだ!」「任された!」CHACH!オマーンレイクはフーシャ・シュリケンを掴み、中央空洞をうまくつかってグルグルさせた。
アイスブランドが敵性ニンジャの動きを止めたタイミングで投擲し、マップタツにしようという作戦であろう。前衛中衛でバランスが取れている。アシェランプテルがまともに後衛活動してくれれば…何故まっさきに狙われたのか、全く分からない……イクサにおいてタラ・レバ想定は意味が無い!
「イヤーッ!」アイスブランドは状況判断考察を一時放棄し、少女が足場にしようとしている3階ビル屋上に先んじてジャンプ移動!危険だ。少女がこのまま着地しようとすれば、足場方向からコリ・カタナブレードツルギでマップタツに分断されるぞ!着地ハント・タクティクスだ!
「オヌシのカトン・ダッシュ速度は既に見切ったわ!」挑発!「ウルッサイナァー!やってみろ!イヤーッ!」KA-BOOOOM!アイスブランドの想定より更に加速!?スーサイド・タクティクスに過ぎるぞ少女!「ウオオーッ!」(バカめーッ!そのパターンも想定しておるわ!トッタリィー!)
アイスブランドのスラッシュ軌道はニンジャスレイヤー少女を捉えている!アブナイ!KRASH!「ア?」打ち合わされしニンジャギア!劣化したゴールデンアックスが相殺!その刃先はかなりドロドロだが金属部分は残っており、鈍器使用可能だったのだ!
少女は即座にゴールデンアックスを手放しカラテ斥力を押し付ける!着地ワン・インチ距離!「ヌウーッ!」アイスブランドは想定外衝撃が右足負傷に響きコリ・カタナブレードツルギを振りぬけぬ!(死ねば助かる!好機!)ニンジャスレイヤー少女の赤い目が輝く!勝機!
「ニャーッ!」「グワーッ!」「ニャーッ!」「グワーッ!」「ニャーッ!」「グワーッ!」ミニマルでコンパクトなネコカラテ連打!「イヤーッ!」オマーンレイクがフーシャ・シュリケン投擲!まさかアイスブランドごと……ニンジャスレイヤー少女をマップタツにしようと……言うのか!?
何たる外道!アイスブランドは前門にタイガー、後門にバッファロー!「フハハハハーッ!アイスブランド=サン!サラバ!オヌシのイサオシはしっかりと伝えておいてやるわ!」「キサマーッ!」(((来るぞ!備えよ!)))「イヤーッ!」SRASH!「サヨナラ!」アイスブランド爆発四散!
「フハハハハーッ!スプリット!トッタリィー!」オマーンレイクは高笑い!ああ、ニンジャスレイヤー少女の爆発四散はアイスブランドのそれに紛れたか?否!「イヤーッ!」「なにィー!?」少女が爆発的加速でオマーンレイクに迫る!マップタツにされていない!
防ぎしはメルヘンニンジャギア!劣化したシルバーアックス!「フーシャ・シュリケンーッ!返ってこいーッ!」オマーンレイクはネンリキ・ジツでエモノを引き寄せようとした。だが上手くいかない!回転遠心力に不足!
鈍器めいて振るわれたシルバーアックス振り降ろしでビル3階屋上に叩き落されたのだ!「コナクソーッ!」カラテを構えるオマーンレイク!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤー少女はイシュ・カウンターにシルバーアックス縦回転投擲!
「ウオオーッ!」オマーンレイクは側転回避!「イヤーッ!」カブーム!ニンジャスレイヤー少女は爆発的加速で接近!バッファロー殺戮銀河鉄道スチーム機関車めいた!「ウオオーッ!」オマーンレイクは更なる側転回避!
(ヤバイーッ!フーシャ・シュリケン無しで俺一人じゃ 完 全 不 利 !ここは逃げて、次のイサオシ機会を待つぜ!)逃走!「待てーッ!」「待てと言われて待つバカはおらんぜ!アバヨーッ!」3階建てビル屋上から跳躍落下!
そして前回り受身で落下ダメージ無効!ザッ。しかしニンジャスレイヤー少女に回りこまれてしまった。「逃げるな。ちゃんと死ぬまで戦え」「ヤナコッタ!スタコラサッサダゼーッ!」オマーンレイクは180°反転逃走!(その位置からスリケンを投げてもコーナー回避だぜ!)
なんと計算高い逃走経路か!オマーンレイクは路地裏十字路で90°直角コーナリング!ザッ。しかしニンジャスレイヤー少女に回りこまれてしまった。「えっ?」何故?オマーンレイクはロウバイした。回り込む時間は無かったはずなのに!
「逃げるな。ちゃんと死ぬまで戦え」「ナンデ?」オマーンレイクは混乱した。「オマエがニンジャだからだ」話が噛み合わない!狂人!「ウ、ウワアーッ!」オマーンレイクは再度路地裏十字路で90°直角コーナリング!
ザッ。しかしニンジャスレイヤー少女に回りこまれてしまった。「えっ?」「逃げるな。ちゃんと最期まで戦え」「ナンデ!?」オマーンレイクは混乱した。ありえない。ハヤイスギル。何らかのジツか?「オマエがニンジャだからだ」狂人!ニンジャスレイヤー少女から逃げられない!
彼女はグリムリーパー(死神)の振るうカマめいてカイシャクのボトルネックカットチョップを振りかぶった。「ウ、ウワアーッ!」オマーンレイクは再度路地裏十字路で90°直角コーナリング!ザッ。しかしニンジャスレイヤー少女に回りこまれてしまった。「ウ、ウワアーッ!?」
「イヤーッ!」小ジャンプカイシャク!「アバーッ!サヨナラ!」オマーンレイクはしめやかに爆発四散した。(((バカ!コリ・カタナブレードツルギ相手に正面突破するなど!アンブッシュ与ダメージ次第ではオヌシは既に死んでおるぞ!)))(アーモー!ウルサーイ!)カブーム!「ンアーッ!」
少女は裏路地壁に爆発激突!コントロールが上手くない!(もっと練習しないと)否。と少女は首を振った。爆発に振り回されているのは、殺意に振り回されているのと同じだ。もっとこう、いいかんじにコントロールしなくては。だからキュドーがほしい。すごくほしい。
ニンジャスレイヤー少女は来た道を戻り、ダブルアックスを回収した。シルバーアックスはまだ無事だが、ゴールデンアックスの破損は更に悪化している。潰れた刃がクモの巣状にひび割れている。(こりゃもうダメだね。処置なし)(((所詮はオモチャよ)))
こちらを次に振るえば、壊れるのは間違いあるまい。シンピテキもそうとう薄れている。少女は自室に帰ってダブルアックスを雑に放り込むと、再びポツダム広場目指して屋根上ショートカットを繰り返し、空を舞った。赤黒の影が朝焼けの空へ墨絵めいた染みを描く。
「フゥーッ……!ハァーッ……!」少女は二度、息を吐いた。プシューッ!スチームめいた熱気を全身から放出。褐色になりつつあった皮膚色が白魚めいた白に戻った。油断ならぬスリーマンセルであった。チョットツヨイ・スリケンでアンブッシュしておらねば爆発四散していたのは少女だった。
(((グググ……まだだ!まだニンジャがおるぞ!かきいれ時!)))アクマめいた声はポツダム駅広場方面をイメージ的に指摘した。視線を向ければ、ポツダム広場で百人を超えるヘータイがアビインフェルノジゴクめいて血濡れに倒れている。その中心位置には、原色赤のニンジャ装束を纏うニンジャの姿。
(「アドバルーン・ファイト・アイスエイジ」終わり。【アングリー・プロレタリアート・ストライキ#2】のつづきからに続く)
◆忍殺◆ニンジャ名鑑#104【アイスブランド】◆少女◆
イングランド出身の亡命移民ニンジャ。指揮官ぶって小隊内ニンジャネーム略称を考えたりと采配を振るったが、相当にシツレイな行為である自覚がなかった。前衛として攻守のバランスが良い。なお、彼の略称ニンジャネームは「アイ」である。
◆忍殺◆ニンジャ名鑑#105【オマーンレイク】◆少女◆
カナダ出身の亡命移民ニンジャ。タナカ・ニンジャクランのレッサーニンジャソウル憑依者。パラニン組織内で移民ニンジャは上位ポジションを望めぬと早々に悟り、首を切られぬ程度に程々のイサオシを挙げれば良いと考えている。
◆忍殺◆ニンジャ名鑑#106【アシェランプテル】◆少女◆
ウィンター・ニンジャクランのアーチ級ニンジャソウル憑依者。強大なりしアイスエイジ・ジツを行使できる素養こそあったが、生まれた時代が悪かった。カラテもワザマエもそう悪いものでは無かったが、メンタルが実質ジツ頼りのサンシタであった。