≪システム再起動します≫
≪同調率 80%≫
≪起動条件達成≫
≪名称[ガイオウモン]再起動します≫
ズドドドドドドッ!!!!
破壊の音波が、アグモンと人間の居た場所を襲う
ギャッギャと、喜びながら、ズタボロにした獲物をさらにいたぶってやろうと、土煙が上がる爆心地を見て
そしてとあるイビルモンの視界が両断された
両の手に収まる、握りなれた感触
自らの技量に沿うように作り上げた【菊燐】の感触に
土煙を払う様に薙いだ刃が、イビルモンを一つ、切り伏せた。
軽く埃を払う程度で消滅していくイビルモンを、何の感慨もなく眺めてから
「今までの礼だ。返すぞ」
二人がガイオウモンに変化、いや、進化した事実を理解して、逃げようとしたイビルモンたちに
菊燐を掲げる
「《ガイア・リアクター》」
周囲が一瞬明滅したかのように、エネルギーが収束し
刹那、周囲一帯を囲んでいたイビルモンごと、纏めて蒸発させた。
衝撃波の爆心地から、巨大兵器の爆心地へと様相を様変わりさせたガイオウモンが刃を下げた。
あぁ、戻れた。と、手に宿る愛刀の感触に安堵する。
厳刀ノ型への進化は改めて考えるとして、修行を再開せねば
まずは、と、思考を巡らせた瞬間
ガイオウモンの姿が掻き消えて、バチィ!!と、弾かれる様に、俺とアグモンが分離した
「ごあっ!」「アギャッ!」と、お互い尻餅をつきながら、視線を迷わせ、
「また退化したあああぁぁぁぁ!!!!」と、地面で駄々をこね始めるアグモンに、
脅威が去った安堵も相まって、フッと吹き出してしまった。
「で、どういうことだ?」と、駄々をこね切って満足したであろうアグモンが、話を振ってきた
ダークエリアでも星が見えるのか、なんて、すでに日が落ちて真っ暗になった空を見上げつつ、自分のスマホを取り出した
「たぶんコレだ」
そういって見せたスマホには
《再起動中》
《条件を達成してください》
と、表示されている。
そしてさらに
《パートナーリンク》
《キサラギ:アグモン》
の文字
「なぁにこれ」と、覗き込んでくるアグモンに対して
「たぶん、ガイオウモンに進化するには、俺とお前、二人揃ってないとダメらしい」
と、改めてスマホを操作する。
気が付くと、《マップ》のアプリと《遭遇デジモン記録》のアプリがインストールされていてたぶん走ったであろう道程の周囲のマップと、イビルモンの情報が載っていた
「・・・つまり?」と、アグモンが首を傾げるのに対して
「俺抜きで直ぐにガイオウモンに戻れない、って事だな」って答えにアグモンが愕然とした顔をする
「独りで強くなって、ガイオウモンに成ったのに、二人じゃないとガイオウモンに成れないなんておかしい!!」と、じたじたと、地団駄を踏むアグモンをなだめつつ
「とりあえず、アグモン。ダークエリアを出るまでは、助けてくれないか?」と、声をかけた
「お互い、戦力としては心もとないけど、ガイオウモンに進化できれば、そこら辺のヤツには負けないし、強くなろうにも、消滅したら意味がないだろ?」
その言葉に、うんうんと呻くように悩むアグモンに対して
「ダークエリアを出たら、そのあとはどうしたって良い。また進化しに一人旅でもな?でも、少なくともお互いの安全確保までは、一時的に協力しよう」と、手を差し出す
とても懊悩したアグモンだったが
「分かった」と、差し出した手にその爪を差し出してくれて、握手を交わす
「じゃあ、改めて、俺はキサラギだ。よろしくなアグモン」
「おう、よろしくな、キサラギ!」
夜空のした、俺たちの冒険は、ここから始まった
不思議な縁が結ばれた。
力を渇望する二人の縁。
これから進む修羅の道。
独りで往く筈のその道を
二人で往く先に何が待ち受けるのか