魔法少女まどか☆マギカ ~全てを開きし者は英雄となる~   作:ぼけなす

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――――過去にまだ帰れないソラ。おそらく、彼らは卒業するまで帰れないようだ。

なので彼は学生ライフをエンジョイするのだった。

…………ソラを除いて。

(byあらすじ)


番外編 なんてこったい

 

 

 

 

 春風が心地よい季節。新年の鐘は過ぎて新学期が始まる。

 

 神威ソラは憂鬱そうな顔で学校に訪れた。見滝原高校は女子が多く、それに気も強い。それゆえ、最初は絡まれたのだがソラも負けじとギロリと睨み黙らせた。

 

 そしてら翌日ラブレター殺到。この高校ではワイルドで強い男はモテやすいことが証明された。そのとき見た六人の表情は怖かった。

 

 ハイライトが消えた目を合計十二個を受ければ恐怖もする。

 

 そんな一年間を用務員として過ごしてまどか達を見守るもとい監視していた。彼女達のときたま起こす問題はなんというか苦労している。

 

「学校行きたくねー……。あいつらの騒動誰か肩代わりしてくれよ」

 

 しかし悲しいかな。誰もいないのである。ツッコミ要員はいるが、誰も彼女達を止めることができない。それゆえに男子からにも慕われている。なお、その際に『ヤ ら な い か』というラブレターをもらった悪夢は忘れられない記憶である。

 

 そして見滝原高校にたどり着いた。彼はボンヤリと青空を眺めていると生徒達が良い笑顔で挨拶してきた。

 

「おはようソラっち!」

「よっす、らーくん!」

「組長! おはようごぜーやす!」

(誰だ組長つったヤツ!?)

 

 あだ名が『ソラっち』『らーくん』『組長』という三つの種類に分かれている。三つ目はまどか達を黙らせたときの威圧感からである。

 

 誰もが恐怖した日である。

 

「おはようソラくーん!」

 

 そう言ってまどかは腕を広げて飛んできた。ソラは周囲を見て、彼女の抱擁を回避できるモノを探して見つけた。

 

 それを掴み、ソラは使い捨て装甲板のごとく「バリアー」として使用。

 

 まどかが抱きついたのはソラの前にいたほむらである。

 

「まどか……こんな公共の場で求めなくても、私の部屋でいいのよ?」

「ガッデム! 既に攻略済みのほむらちゃんに愛の抱擁をしちゃった!」

「そのままほむらルートでゴールインしとけ。オレはモブAなるから」

「ソラくんはサブヒロインじゃないよ! ちゃんと攻略できるハーレム要員だから!」

「お前のギャルゲー脳はどうにかならんのか?」

 

 ほむらにスリスリされながら力説したまどかに呆れた眼差しを送る。何を勘違いしたのか「イヤンイヤン」と頬を抑えて恥ずかしがる。

 

 第三者から見ればまどかは恋する乙女だが、当事者からすれば誰か止めろこの変態である。そんな中で自転車に乗った白髪の少女がこちらに向かっていた。

 

「ソラー! 受け止めてボクの愛を!」

「とか言いながら轢き殺す気か!?」

 

 猛烈な勢いでアタックしてきた千香の自転車を受け止め、彼女を睨み付ける。

 

「くっ、またしてもソラがドMは目覚めてくれなかった!」

「こんなんで目覚めるかよ! つーか、物理的な意味で天に昇るわ!」

「あら、イヤらしいわねソラ。あなたはいつからそんなにスケベになったの?」

「なってねぇし、辛辣すぎませんかねぇほむらさん!?」

 

 冷めた目で見るほむらに彼はツッコむ。そんなやり取りをしながらさやかも杏子も合流して一日が始まる。

 

 こんな調子で彼と彼女達の日常は始まるのだ。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 今日は身体測定の日である。入学式が終わってからの一週間後に行われるこの行事は常に女子達が警戒するモノだ。

 

 特にまどかは己の身長に最新の注意を払っていた。結果はというと、彼女自身の口からである。

 

「オーノー……私の身長が打ち止め(ラスト・オーダー)してしまった」

「打ち止めかぁ……まあ。まどかは需要ある身体ってことでよかったじゃん」

「ちなみにさやかちゃんは?」

「バストと身長が進化した」

「おのれ、光秀。裏切りおって」

 

 ネタにはしるまどかに肩を叩くのがほむらである。彼女もまた惨敗者である。

 

「まどかは身長ならまだマシよ。私のバストが進化をやめたわ……」

「せっかくCまでいったのに。大丈夫、これからも希望があるよ!」

「そうよね……まだ希望があるわよね!」

「あ、でも私のおっぱいまた大きくなってた」

「ブルータス貴様もか……!」

 

 まどか(ブルータス)の裏切りに愕然とするほむらにさやかは苦笑する。そんなに気にすることもないのに、と彼女が口に出すと二人はガッと掴みかかるように迫る。

 

「さやかちゃん! 向上心がないのは駄目だよ!」

「恋する乙女は意中の男のハートをゲットするにはスタイルと能力が優れてなければ駄目なのよ!」

「えー? ソラがそんなこと気にするのかなぁ?」

「そんなんだから上条恭介を寝取られるのよ」

「待てコラほむら。あたしの初恋棚に出すな」

「そうだよほむらちゃん。あれは単にさやかちゃんが意気地無しなだけだよ」

「まどか、それフォローどころか抉り出してからね?」

 

 初恋の人を棚に出されて青筋を立てるさやかに杏子も測定を終わらしてやってきた。

 

「どうだったお前ら?」

「そこそこだよ。杏子は?」

「胸と身長が伸びてた」

「「コンチクショー!!」」

 

 膝について愕然する二人に杏子は更なるとどめを与える。

 

「マミなんかスゲーぞ。この一年でまた胸が大きくなったらしいぞ」

「「うわーん!」」

「ノリノリだなあんた達……」

 

 ドバーと涙を流すほむらもまどかに苦笑しながらさやかはため息を吐いた。

 

 そんな中で男子測定を手伝うソラはと言うと、

 

「組長、覗きに行っていいですか!?」

「黙って測られてろ。てか、誰が組長だゴラ」

 

 野郎の覗き阻止や測定をしていた。

 

 なお、千香が下着姿で突撃しようとしていたところをソラが、延髄蹴りで黙らせて女子更衣室へ引っ張るのだった。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 身体測定が終わり、下校時刻。ソラは屋上でボンヤリと夕陽を眺めていた。今日も大変だった。

 

 主に千香の暴走で彼のライフはもうゼロだ。

 

「今日も終わったなぁ……やれやれ。身体測定が毎度これだと疲れるな」

 

 ソラが寝転がると彼の上からほむらが覗いていた。ソラは気にせず、目を瞑る。

 

 ふと、風が吹き心地よい感じに支配される。ほむらはそんなソラに話しかける。

 

「今日も終わったわね」

「ああ、主にお前らに奇行に振り回されて大変だった」

「あら、不満かしら」

「自重しろ」

「いやよ。自重しなくて何が魔法少女よ」

「魔法少女じゃないし、魔法少女はそんな暴君じゃないから」

 

 まあそんな他愛のない会話をしていると、ふとほむらは聞いてきた。

 

「ソラ、今も幸せ?」

 

 そんなもん決まっているとソラは内心で呟く。そしてそれを口に出した。

 

「当たり前だろ――――お前らがいるんだから」

 

 かつてなかった幸せと平穏。それが今できてるからこそ、彼は幸せだと言える。

 

 

――――ドタバタした日常が今の彼の幸せなのだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてと、ソラ。パフェを奢りなさい。私達の着替えを覗いた罪として」

「いや見てないから。女子更衣室に放り込んだだけだから」

「じゃあ千香の下着姿を見た罪」

「理不尽すぎる」

 

 




まだまだ番外編は続きますぞー
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