魔法少女まどか☆マギカ ~全てを開きし者は英雄となる~   作:ぼけなす

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「デジモン映せェェェェェ♪」

by一ノ瀬ソラ


第六話 やりたい放題な魔女退治――――箱の魔女ってテレビ繋がるかな?

 

 

 箱の魔女。美術で使う人形みたいな使い魔とテレビに羽を伸ばした変わった魔女だ。

 まさしくテレビみたい魔女である。そんな魔女に導かれた仁美を助けるべくまどかは行動したが、魔女に捕まってしまった。

 まどかは動けなくされ、引き裂かれそうになったときさやか達が現れ、助けられた。

 

「オラ、デジモン写せや。アドベンチャーのグレイモンの超進化が早くみたいんだよ!」

「なにやってるのあなた!?」

 

 ほむらのツッコミ通り我らの主人公は魔女の手足を拘束し、魔女の頭をバンバン叩く。

 「痛い痛い、やめて!」と魔女が言ってるような動きで抵抗しているが彼の壊れたテレビの直し方をやめない。

 それがソラクオリティだからである。

 

「その魔女はテレビじゃないわよ! 精神攻撃主体の画像を写すテレビだから!」

「んなもん知るか。精神攻撃なら、さっさとアグモン写せや。グレイモンがメタルグレイモンになるところ写せよ!」

「魔女に何を期待してるの!? てか、どんだけデジモン見たいのよあなた!!」

 

 すると魔女のテレビからカッと光が帯びる。覚醒フラグなのか、魔女は新たな力を手に入れた。

 この少年が行う理不尽に彼女の人間だった頃の心が刺激された覚醒である。そして魔女はその力を行使した。

 

 

――――テレビから井戸が現れ、その井戸から顔が隠れるほどの髪を伸ばした女性が這いずり出てきた

 

 その女性は徐々にテレビまで来て、そしてズズズと画面から這い出ようとしていき――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くらえ、貞子!!」

「!?」

「魔女を蹴ったァァァァァ!?」

 

 貞子(仮)の顔面にクリティカルヒットした。さらにテレビの画面も壊した。

 哀れ。箱の魔女、彼女はさやかのとどめの一撃で絶命されることとなった。

 

「……貞子さんを蹴り飛ばした人、初めて見たよ」

「私もよ、まどか……」

 

 ちなみに貞子(仮)を蹴り飛ばした男、一ノ瀬ソラは「デジモン見たかったァァァァァ」と叫んでいた。

 こいつはホントにぶっ飛んでいる。

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 さて魔女退治が終わり、翌日。まどか達に平穏が訪れた。

 今日から見滝原は美少女戦士さやかちゃんが平和を守ると豪語していたが、ソラは彼女の剣術を見ようと模擬戦を行った。

 

「隙ありんす!」

「きゅぷい!?」

 

 ソラの何度目かの足払いで地面と口づけ果たすさやか。ちゃんばらごっこでただいま五敗を記録している。

 

「動きはいいけどフェイントに弱い。動きが直情的すぎるから絡め手にやられるし、次にどうくるかわかりやすいよ」

「うぅ……あたしの顔がぁ」

 

 

 砂まみれになったさやかはペッペッと砂を吐き出しながら涙を流す。するとマミが彼女の顔を拭いてくれた。

 

「美樹さんは才能あるから強くなれるわよ。大丈夫。ベテランに任せられた生徒は成長が早いわ」

「でも、教師がこんな小さな……」

「むっ。なんか腹が立った! くらえ、重力魔法!」

「みきゃあァァァァァ!?」

 

 重力によって身体に負荷がかかり、さやかは潰れたカエルのような格好になった。これは女の子としてはかなり致命的だ。

 

「よーし、次は基礎トレな。とりあえずその状態で動きまわれ。ちなみにオレのこの水風船に当てられる度に電撃を与えるから」

「鬼! 悪魔!」

「甘いな。こんなのまだ序ノ口。オレの師匠なら素人にも関わらずライオンの群れに放り込むくらいだったしな!」

「どんな師匠!? 明らかに虐待だよねそれ――――きゃ!」

「はい。直撃~」

「うぎゃあァァァァァ痺れるゥゥゥゥゥ!!」

 

 ソラの鬼畜修行はお昼まで続いた。なお、この後マミが模擬戦に参加したことは言うまでもない。

 

 

 

閑話休題

 

 

 

 ソラは休憩しているさやかとマミのためにスポーツドリンクを買いにきた。近くのコンビニまで来た彼はどれがいいかなーと物色しているとショートカットの黒髪少女がお金を落とした。

 他の客から罵倒されながら財布から落ちた小銭を集める彼女にソラはつい手を差し伸ばしたくなった。

 いや彼だけでない。サイドポニーの女の子と焦げ茶色の髪の青年も彼女に手を貸した。

 

「うにゃ? お兄ちゃんやお姉ちゃんも?」

「ええそうよ。えらいわねボク♪」

「ぶー……ボクじゃないもん。ソラだもん」

「カッカッカッ、そう拗ねる童子(わっぱ)

 

 不満そうに彼はただお金を集めて落とした女の子に返した。

 

 それからコンビニを出た彼らと彼女達は何かの縁だと思い自己紹介した。

 

「私は美国織莉子です」

「く、呉キリカ……です」

「一ノ瀬ソラだよ!」

「ほほう、元気でよろしい。ワシの名前は北郷一刀。所謂迷子だな」

 

 迷子、と聞かれたので彼曰く、気がついたらここにいたと。夢遊病とキリカは考えていたが、夢遊病としてもスゴいモノだ。

 なんせ知らない土地にまで足を運ぶほどの重症だ。

 

「まあよくあることだから気にするでない! カッカッカッ」

「ジジくさいですよ北郷さん……」

「一刀さん、大丈夫ですか? 知らない土地に来たのでしょ? なら、ご両親に」

「携帯もなぜか繋がらないのさ。まあどうにでもなるさ」

 

 豪胆というべきか楽観的と言うべきか一刀には不安感がなかった。まあ彼女達は知らぬが彼は若い身でありながら戦場を体験してきた男だ。

 今のところ駆け抜けた外史は無印、呉、蜀である。未来の話をすれば彼は迷い混むはずだった魏の外史の代わりにここへ迷い混んだのだ。

 

「スゲー! まるで異世界から来た主人公だな!」

「カッカッカッ、言い得て妙だな!」

 

 肩を竦めながら二人の男に呆れる織莉子とキリカだが、まあ仲が良いことは素晴らしいことだ。

 

「うにゃ!? 早く行かないとさやかに怒られる!」

「ほう、おなごを待たせておったのか? このこの~」

「違うよ。おもちゃだよ」

「おもちゃ?」

((この子の将来が不安……))

 

 将来の不安に感じるおりこ☆マギカな二人である。

 

「して、お前に聞きたいことがあるんだが」

「なーに?」

「お前、剣術を学んでいるだろ? 我流だが」

(ッ、この人……!)

 

 ソラはなんとなくだが直感した。一刀は強い。自分より遥かの強さを持つ者――――もしかすると師匠よりも強いかもしれない。

 

「そんなに警戒するなソラ。ワシから提案したいことがある」

「……なに?」

「ワシにお前の剣術、見させてもらえないか?」

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 

 

「ハァハァ……マジでつえー……」

「そんな……あたしが勝てなかったソラが勝てないなんて」

「カーカッカッ、年期の違いだぞ小僧に小娘」

 

 伊達に戦場を駆け抜けてきた化け物である。

 それから一刀は彼と彼女のトレーニングを見てくれるようになった。剣術の基礎をさやかに教え、ソラには模擬戦から応用を教えるようになったのだ。

 

「パワータイプに力勝負はするな。受け流すことを覚えろ」

「くっ!」

「攻撃を回避したら次の行動に移れ」

「うっ!」

「足を止めるな。止まれば死ぬと思え!」

「がはッ!」

 

 ソラはまた蹴り飛ばされる。喘息しながら倒れた彼にマミは膝枕で介抱する。

 さやかはベターと倒れたままだ。

 

「ふむ、だいぶマシになったな。これならばある程度の強者には遅れはとらぬはずだ」

「お強いですね、北郷さん……」

「まあな。とは言え、初めから強いわけではない。長年の鍛練と経験で得たモノだ」

 

 ふと一刀は懐かしそうに遠い目になる。彼は思い出に耽っているのだろう。

 まあ、かと言ってソラにはわかるはずがないことだが。

 

「どうしたの? 雲なんか見つめて」

「……いや、綺麗な青空だなぁって」

 

 一刀はそう誤魔化して再び彼と彼女の鍛練を見るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――一方、夜の町にて一人の少女が工事現場に居座っていた。紅い髪のポニーテールで、ライトブルーのパーカーを着た浮浪少女、佐倉杏子とキュウべぇがいた。

 

「ふーん。マミがしばらく休暇ねぇ……」

「だから君が見滝原を掌握するチャンスだよ」

「確かに悪くないな。それにお前が言っていたソラってヤツも気になるし」

 

 来るべき出会い。

 必然の出会い。

 

 彼と彼女はやがて巡り会う。

 




ヤベー、箱の魔女のネタから次の段階に移れねー……。
なので少し強引に絡ませました前作の登場人物たちです。

北郷一刀は元の時代では中学生で、外史では十七歳の青少年という設定です。魏の外史に向かうところ、迷い込んだ世界が見滝原です。
だから前作でも一刀とソラは友好関係があった――――ということです。

まあ織莉子との関係も実は複雑なモノなのでまた別の機会で話そうかと思います。

次回、さよならは言わない

――――別れがあって……………………悲劇があった
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