ぼっち・ざ・ろっく・おぶ・ざ・ひーろー!   作:あいむ

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前回のあらすじ

後藤ひとりちゃん、お誕生日おめでとう!


え? 前回の内容と関係ない?


気にするな!




ろっくなであい

 

 

 後藤さんと知り合ってから1週間が経った。

 

 とは言っても特に何か変化があった訳でも無い。

 会う頻度が多くなった訳でも無く、相手の教室に遊びに行くも無く、ましてや昼ごはんを一緒に食べる訳でもない。本当にただの『知り合い』レベルの関係らしい。まあ、例の場所を溜まり場として共有しているくらいだ。

 一応、自分でも友達になれないかと思い、話題を振ったりしていた。まあ……殆どがギターや音楽の話ではあるが。

 ただ、初期だと先に俺がいた時には後藤さんは例の場所に入ることを戸惑いつつあったのだが、最近はすんなりいる事が多い分進展したと言っても良いのかもしれない。…………多分。

 とは言えど……女子とここまで話せるようになったのは俺にとっても成長と言えることなのかも。

 

 そんな事を考えながら廊下を歩いていると、噂の後藤さんの姿が見えた。

 1度目偶然、2度奇跡、3度目必然、4運命なんて言葉を最初に考えたのは誰だっただろうか。その場合5度目はなんなんだろう。まあ、親しい友人(願望)に会えた事は喜ばしい事この上無い。

 

「後藤さん、おはようございます」

「お、おはようございます」

 

 隣まで駆け寄り、何時ものように挨拶を交わす。ここまでの関係になるのに5度に渡る交流があったが、男女友達だと正常なのだろうか?

 

 しかし今日はそれよりも気になることがあった。

 

「それってギターだよね?」

 

 彼女が背負っていたのはギターケース。

 ついでになんか缶バッジが大量についたバッグに大量のリストバンドを両腕につけていた。

 

「ど……どうですか?」

「うん、カッコイイと思いますよ。ギター」

「そうですか……。ヘヘッ、コレナラ……」

 

 とりあえずギターはなんかカッコイイと思った。他の点は……まあ、バンド女子ってこんな感じなのかな?正直、そこまでバンドに流通してる訳じゃないから分からないけど。

 

「えっと……あの……。星乃くん……、私頑張ります」

「あ、うん」

 

 何を?と思ったけど野暮な事は言わないようにしよう。

 

「じゃあまた後で」

「は、はい」

 

 教室付近迄ついた事でそれぞれの行くべき場所へと入っていった。

 頑張ります……かぁ。あんなに期待に満ちた後藤さんを見たのは初めてかもしれない。人は本気になれば面構えも変わるって聞くけどあながち間違いでも無いのかも。

 まあ……陰ながら応援しつつ後で成果でも聞いてみよう。

 

「……って、あれ? 俺さっき初めて苗字だけど名前呼ばれなかった?」

 

 そして、肝心な事に今更気づいてしまったとさ。

 

 

 

 

 

 そしてあっという間に時間は経ち放課後になった。

 帰り支度をして、早足に教室を出ると廊下の先に後藤さんがいるのを見かけた。

 

「後藤さん」

 

 声を変えると彼女はビクッとしつつ、ゆっくりとその顔をこちらに向けた。

 そして、俺も驚愕したその顔は……

 

「(な、なんか全てに絶望したみたいな顔してるーーー!!?)」

 

 

 

 

 その後、付近の公園へ場所を変えて話を聞いた。

 どうやら、朝の格好は友達作りの作戦の一環だったみたいでギターやバンドグッズを身に付けていれば同じ趣味の人は話しかけてくれるのでは?という期待かららしい。

 

 しかし、現実は非情とはよく言ったものだ。

 結果は惨敗。彼女は黒歴史を作ってしまっただけ。

 

「まあ……なんていうか……、ドンマイです」

「せっかくTシャツも着てきたのに……」

 

 俺も言葉が出なかった。まあ……そのTシャツがどんなのかは気になるところだが今は傷口を抉るような話題は避けるようにしよう。

 

「とりあえず俺、何か飲み物買ってきますよ。何か希望はありますか?」

「え? あ……じゃあコーラで」

「分かりました!」

 

 それだけ聞くと俺は近くの自販機へと向かった。そんなに離れてはいなかったものの、それなりに歩いた所に自動販売機はあった。

 

「えっと……コーラ、コーラっと。それとミルクスも買っとくか」

 

 後藤さん用にコーラを、自分用にミルクスを購入して公園へと戻る。

 そう言えば……この間ギターの話になった時「良かったらなんですけど……いつか後藤さんのギター聴かせてもらっても良いですか?」なんて聞いちゃったっけ。もしかしたら後藤さんは忘れちゃってるかもしれないけど……。

 

 2本のドリンクを抱えて公園に戻ると……

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこでは後藤さんと知らない女の子が密談をしていた。

 

 

 

     〇 〇 〇 〇 〇

 

 

 

「(なんでだろう……)」

 

 私、後藤ひとりには分からないことがあった。

 最近知り合った彼、星乃湊音くんはどうして自分なんかにこんなに優しくしてくれるのか……と。

 私は陰キャだ。ギター以外だと特に取り柄も無いし、人とちゃんと目を見て話すこともままならない。星乃くんとだって未だに若干俯き気味で無いと話して無いのに……。

 にも関わらず、彼は出会って以来私によく声をかけてくれる。私がギターが好きだって零したらそれについて色々と聞いてくれた。そのお陰か話題に困る事は少なかった。

 

「(もしかしたら友達になれるかも……。いや、でももしギターに興味が無くなったら話しかけてくれることも無くなるんじゃ……。ふたりだってギターの事を聞きに来たと思ったら、飽きたら見向きもしなくなったしもしかして……)」

 

 相変わらず考えれば考えるほどマイナスな予想しか浮かばなくなる。悪い癖だとわかっていてもそうなるのだ。

 それにしても今日はギターを持ってきたのに誰にも話しかけられなかったな……。昨日映っていたテレビと星乃くんがギターに興味を持ってくれた事から「もしかしたらバンド女子アピールすれば誰か話しかけてくれるのでは?」と思い勇気を出してバンドグッズとギターを身に付けて繰り出したものの結果は惨敗。

 

「(もしかしてあえて話しかけられなかった可能性も……いやいや! ないないない精神崩壊する!!)」

 

 もう……学校行きたくないな……。

 そうだ、ここに集ってる人達はみんな孤独を抱えて生きているのでは? ほら、あそこのベンチに座っている男性も……

 

「パパーー!」

「ごめんなさい遅れちゃって」

 

 前言撤回。

 やはり私の居場所はネットにしかないんだ。

 そうだ、ギターヒーローのアカウントには私の動画を見てコメントしてくれる人が沢山いる。やっぱり学校辞めてしまおうかな……。

 あ、そうなると星乃くんはどう思うんだろう。寂しいと思ってくれるのだろうか。いや、もしかしたらほとぼりが冷めたらすぐに忘れてしまう可能性も……。

 

「(……ホントに何でこんな私にいつも声をかけてくれんるんだろう)」

 

 

 

 

 

 

 

「あ!! ギターーーーーッ!!!」

 

 また考え始めてしまう時、誰かの声がした。

 声の先に視線を向けると、黄色の派手そうな女の子がいた。

 

「それギターだよね!? 弾けるの!?」

 

 しかもメッチャグイグイ来るー!?

 

「あ、いきなりごめんね? 私、下北沢高校2年の伊地知虹夏」

「あ、後藤ひとり秀華高校1年です」

 

 あ……ついつい早口になっちゃった。

 家族以外だと星乃くんとしか話すことあんまり無かったから……。

 

「私バンド組んでドラムやってるんだー。因みにひとりちゃんはギターどれくらい弾けるの?」

「えっ? あ、そこそこかと……」

「そっかぁ。あのさ……ちょっと今困ってて、お願いがあるんだけど……。あ、無理なら大丈夫なんだけど……。大丈夫なんだけどね……」

「(絶対だいじょばないヤツーー!!)」

「………うん、やっぱ思い切って言っちゃおう!」

 

 すると、遂に虹夏ちゃんは本題へと乗り出した。

 

「お願い! 今日だけあたしのバンドでサポートギターしてくれないかな!!」

 

 えっ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ええええええーーーーー!!!!!? 

 

 

 

「あ、あの〜」

 

 と、そんな時星乃くんが帰ってきた。その手にはコーラとミルクスが握られていた。

 

「うおっ!!! ………誰?」

 

 突然の星乃くんの登場に虹歌ちゃんは驚いていた。

 

 

 

 この時、私は気がついていなかった。

 

 この出会いが、私の運命を動かす事になるかもしれないという事に……。

 

 

 




頑張って投稿したいですね。
因みにぼっちちゃんの口調、頑張って模索してますけどこれでも良いんですかね?(自信なし)
因みに当面の間は前書き欄で前回のあらすじしていこうと思います。評判良かったら続けるかも。
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