オタクが恋しちゃダメですか?   作:ちょう☆こーが

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プロローグ

 

 

 

 『好き』ってなんなんだろう?

 

 ググってみても『心が引かれる、気に入る』みたいなことしか書いてない。紙の辞書でも同じだ。言葉の意味はわかる。実際ぼくだって好きなものくらいあるし。

 

 ぼくはゲームが好き。ぼくはアニメが好き。ぼくはライトノベルが好き。でもそれは『Like』であって『Love』じゃない。ぼくが知りたいのは『Love』の方だ。

 

 ぼくはまだ1度も『Love』の方で人を好きになったことがない。友達に対してはもちろんだし、推しに対しても『Like』の方だ。ぼくは『○○は俺の嫁』っていうタイプのオタクじゃない。多分、親に対しても『Love』じゃない。むしろどちらかと言えば嫌いな方に入る。産んで育ててくれていることには感謝しているが好きかどうかは別問題。

 

 まあこんな感じでぼくは彼女ができたことはおろか、初恋もまだなんだ。まあ、ぼくはまだ14歳だしこれから思春期というやつが来るかもしれないし来ないんだったらそれでもいい。別に恋愛は絶対しなきゃいけないわけじゃないし。

 

 あ、そういえば今日はゾ○ビラ○ド○ガの放送日だったけな。今日は部活はサボって早く帰って寝るかな。

 

 

 

 

 

「じゃあこのCの空欄に入る人物名は、鈴木君お願いします」

 

 物語の導入を脳内で語ってたら、いきなり自分の名前が聞こえてきてびっくりした。そうだった今は歴史の授業中だったけな。そしてぼくは指されたらしい。えっと、江戸時代前期にシャムで活躍した貿易商だから山田長政だな。

 

「山田長政です」

「はい、じゃあDは………」

 

 また授業中に考えごとしちゃってたか。まあでも話を聞いてなくても問題がわかれば答えられるし平気か。

 

 ぼくは鈴木未玖(すずきみく)14歳で中学2年生。オタクだ。ストライクゾーンは広い方だけど特に好きなジャンルは百合とケモミミ。

 

 なんでぼくがこっちに語りかけてるのかって?斉○楠○の○難とかでも主人公が語りかけてくるでしょ。それと同じ。よく授業中にカップリング妄想とかシュチエーション妄想とかしてるから妄想力豊かなんだよね。それで頭の中で君たちに話しかけられるってこと。

 

 今6時間目の授業があと5分くらいで終わるといったところ。チャイムが鳴るまでまだ少しあるな。記念すべき第1話というわけだし自己紹介がてらもうちょっと話そうか。

 

 こういうときはたしか主人公のスペックを載せとくものだっけな。

身長:172センチメート

体重:64キログラム

外見:髪は後ろで小さく結んで眼鏡

部活:前期英語部

性癖:髪フェチ

 他に何か知りたいことがあったら感想にでも書いておけば作者が設定集かなんかを作ってくれると思う。

 

 あとはそうだな、ぼくが通う学校についてでも触れておくかな。ここは陽陰(よういん)学園中等教育学校。一応進学校とかいう分類になるが偏差値は中の上といったくらい。

 

 ぼくが小6のときにここを受験した理由は単純。ここが家から1番近い学校だったから。そんな理由で受けるなって言われるかもしれないが、家にすぐ帰れるというのはは重要だ。それに、そんな理由で受けるやつが合格しちゃう学校のちょろさが悪い。

 

 適当に入った学校だけど、6年でやるものを5年に凝縮して最後の1年は受験勉強っていう学校だ、授業スピードは速い。まあでも入学してからもう1年と少し経ったけどここの授業には普通についていけてる。

 

 

 

「次の授業でこの単元終わると思うから、小テストの対策ちゃんとね、お願いします。じゃあ今日はここまで。ありがとうございました」

 

 なんて話してるうちにいつの間にか授業が終わってた。よおし、帰りのホームルーム終われば今日はもう帰れるぞ〜。

 

 

 

 

 

 ホームルームも無事に終わった。もうこんなとこに用は無い!早いとこ帰らないと。

 

「みっくん。今日部活行く?」

 

 教室を出ようとしたところでひとりの女子が目の前に現れた。鎖骨のところまで伸ばした黒髪が綺麗だ。

 

「あーっと…そうだな、今日はこのまま帰るつもり」

「そうなの?今日栞ちゃんがいないから隣がいなくて寂しくて。一緒に行かない?」

 

 彼女は夏目美優、小6のときに知り合ってからの仲だ。彼女とはオタク仲間というよりは学校の友達という感じだ。彼女もマンガやアニメの話がわからないわけじゃないけど重度のオタクのぼくとは話が合わない。彼女はぼくをみっくんと呼ぶ。

 

「じゃあ、5時までなら」

「ありがと〜」

 

 ちなみにぼくが所属しているのは前期英語部だ。英語部とはいっても活動は英語で遊んでいるだけだ。英語のカードゲームをしたり英語で映画を観たりと。後期はともかく前期じゃガチで英語を勉強しない。

 

 難しいことをしないからか部員は案外多い。ぼくがこの部活を選んだのも楽なのが理由だし。でも3分の1くらいの部員が真面目に取り組んで、残りは幽霊部員。行っても行かなくても変わんないだけど、まあ緊急の用事ってわけじゃないし今日くらい頼まれようかな。

 

「それじゃ部室行こ?」

「はいよ」

 

 ぼくは背負った荷物を下ろして老化に出た。

 

 

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