ということで今回は、
「サイファの名前の由来」
「ベータとイータとバ○オ」
「イプシロンの野望」
「銃を使ってみよう」
の四本です。かげじつみたいなものです。
◇サイファの名前の由来
「そういえば、シャドウは私たちの名前ってどこからとってるのかしら」
「そういえばそうですよね、サイファに聞いてみます?」
「そうね、サイファなら知ってるかも」
私は、シャドウガーデンの面々と仲が良い。
シャドウは主だと認識しているからか、同性だからか、彼女らはシャドウは様付けで、私は呼び捨てで呼ばれることが多い。
……そして、シャドウの言動や行動の意味を逐一尋ねてくるのだ。
彼女らはシャドウの一挙手一投足を高尚な考えのものだと考えていて、私はそれを唯一理解して付き従う存在であると認知している。
というわけで、私はシャドウの通訳になっているというわけだ。
「ねぇサイファ、私たちのアルファ、ベータという名前の由来ってなんなのかしら」
金髪銀髪のエルフコンビ、アルファとベータが通訳を頼みに来た。
今回は簡単なことで助かる。
意味のない適当な行動を解説させられる時間ほど苦痛なことはない。
……この前なんて、シドくんとでやってた前世の簡単な手遊びを高度な暗号か何かだと思ったらしく、全てのハンドサインの意味をガンマから細かく聞き取られた。
あの時は地獄だった……。
「シャドウが開発したギリシャ文字という暗号から取られたんだよ。アルファが一番目、ベータが二番目って意味ね」
盗作の罪はシャドウに押し付けておこう。
「あれ、その理論だとサイファが一番目じゃないの?私より前にいたじゃない」
「確かにそうですね……サイファってどういう意味なんですか?」
……シドくんに前、聞いたことがある。
なぜアルファたちはギリシャ文字なのに、私だけCIPHER……つまりアラビア語で0を表す言葉にしたのか。
『いやぁ、あの時はかなり焦ってて……サイカを適当にもじってサイファって言ったんだよね。まあ今考えると0番目ってかっこいいから良いんじゃない?』
とのことだ。
いや、かっこいい、かっこいいんだけど……。
正直に説明すると二人ががっかりしそうだし、適当に返しておこう。
「サイファっていうのは0を意味するんだ。あなたたちより前からのシャドウガーデンのメンバーらしい名前でしょ?」
「な、なるほど……メモメモ」
「やっぱりシャドウのことはあなたに聞くのがいちばんね……少し羨ましいわ」
二人が尊敬の眼差しでこっちを見てくる……うぅ、ちょっと申し訳ない気持ち。
◇ ベータとイータとバ○オ
「シャドウ様、今日もお話を教えていただけませんか?」
「彼なら今さっき出かけていないよ」
「あ、そうなんですか……」
シャドウガーデンの拠点となっている家の中でくつろいでいた私のところに、ベータがやってきた。
ベータはいつもシャドウに前世の物語を聞かされているらしく、それに興味津々のようだ。
意外と将来は小説家になったり?先が楽しみだなぁ。
「しょんぼり……」
口でしょんぼりしてる……。
可哀想だし、私が今日はお話を聞かせてあげましょうか。
「私でよければ物語、聞かせようか?」
「えっ?良いんですか?」
「うん、まぁ私もシャドウの物語ならわかるし……」
「ぜひお願いしたいです!」
ベータがすごい勢いでこっちにきて座った。
私じゃなきゃ見逃しちゃうね。
「うーん、じゃあこんな話はどうかな。これはとある……騎士団でいっか。騎士団が謎の怪物の目撃情報を元に調査に出た時の話なんだけど……」
「まさかウィスカーがタイレントに殺されるなんて……」
「……もうこんな時間か。じゃあ続きは今度かな」
「少し名残惜しいですけど……今日はありがとうございます、サイファ」
盗作だけどね!
まあ異世界だし著作権は伸びてこないだろう。
「洋館のシステム……すごく気になる。どうしてドアを開けるためにそんな暗号があるの?」
「うわっ、イータ?!起きてたのね……」
「洋館の謎解き、シャドウガーデンの施設にも使えるかもしれない、もっと詳しく教えて……」
「わ、わかった……」
……最後にプレイしたの、前世含めて12年は経ってるんだけど……覚えてるかなぁ。
◇ イプシロンの野望
私、イプシロンは、シャドウとサイファに助けられたあの日から、二つの運命に抗う力を得た。
その一つ、自らの生まれに由来する宿命づけられた貧相な体つきをどうにかすること。
しかし、私のスライム制御技術はまだシャドウ様やサイファのレベルとは程遠く、私は天然という高い壁にぶち当たっていた。
しかし、そんな時私は、運命を変える大きな転換を迎えることになる。
「ん、んんっ、うーん、やっぱりバランスが変になっちゃうな」
「サイファ?何してるの?」
「あっ、イプシロン」
ちょうど建物の影になった、あまり目立たないところで、サイファが何かをしていたのを見つけた。
どうやらスライムスーツを体に装着しているようだけど……
「いやぁ、実はさ、子供体型だと潜入任務の時に困りそうだし、スライムを使って体格を変えれないか試してたんだよ。流石に身長が足りないけどねー。ほら、こんな感じで」
すると彼女はスライムを寄せ集め、胸の辺りに大きな水饅頭を生み出す。
それだけでない、ヒップも、スライムで大きく膨らませていく。
残念ながら、まだ10代初期である彼女の体格的にアンバランスなものになっていたが……。
それでも、その様子は私にとって非常に、希望たり得るものだった。
「あ、あのっ!サイファ、いえ、師匠!」
「し、師匠?」
「私に……ま、魔力制御を教えてください!」
「……多分魔力制御はシャドウの方が上手だと思うけど」
「いえ!師匠に教わりたいんです!」
シャドウ様に私の野望をバレるわけにはいかない。
そのためには、サイファに、師匠に魔力制御を教えてもらわなければ!
「……よくわかんないけど、わかった」
「やった!」
こうして、私は、運命に抗う力を手に入れた。
後に、副次的なものではあるが、私はこの特訓によりシャドウガーデンの中でも随一の魔力制御能力を持つ緻密の二つ名で呼ばれることになる。
しかし、それも私に道を示してくれたシャドウ様と師匠のおかげだ。
◇ 銃を使ってみよう
これは、私がガンマとデルタ、そしてゼータに戦い方を教えていた時のこと。
「やっぱり、私は剣の才能はないのでしょうか……」
「デルタは狩り得意なのです!」
「デルタのはどっちかっていうと剣術というより暴力……」
「うーん、デルタは、まあそのままで強いから良いんだけど……」
問題はガンマだ。どこで戦ってもズッコケるから、それが意表をついた攻撃になることはあるが見ているこちらがひやひやする。
よし、ここは私にしかできないことを教えよう。
「ガンマ、銃を使ってみる?」
「銃、ですか?いつもサイファが使っている?」
「うん、それならあんまり動かなくてもいいし、銃なら使い方さえ覚えれば子供でも戦えるしね」
「子供と同列になる私って一体……」
あ、ガンマがダメージ受けちゃった。
「デルタも!デルタも新しいおもちゃ使いたいのです!」
「おもちゃじゃないって……私も、使い方教えて欲しい」
「よし、じゃあとりあえず作り方から教えるね」
結果として、ガンマはサブマシンガン、ゼータはスナイパーライフルを構えることになった。
ガンマはとりあえず近づいてくる敵を倒せれば良いので、乱射できるサブマシンガンを。
ゼータは猫の獣人で感覚が非常に鋭いので、スナイパーが適切だと判断したというわけだ。
そしてデルタは……。
「あははは!楽しい!楽しいのです!」
一応私と同じ拳銃を教えてみたが、あまりにも命中精度がひどいせいで早々に銃の練習を諦め、何を思ったか撃った銃弾を自分で追いかけて捕まえるという謎の遊びを始めた。
そして四方八方に追いかけるための銃弾を撃ちまくるもんだから、危なくって仕方がない。
あの蛮族に銃を教えたのは失敗だったか……!
「おいデルタ!私に当たる!……あとそれよこせ!」
ゼータがデルタに近づくが……あれ、自分も銃弾追いかけて遊びたいだけじゃない?
私は獣人の好奇心というものを甘く見ていたらしい。
なにげにローズオブガーデンもすごい楽しみなんですよね 短髪の666すき
この作品にTS要素がいるのか不思議になってきました
まあ性癖なので……!そこだけは譲れない……!!!