ホントはもう少しコンパクトに納めたかったんだけどなぁ。オリジナルの展開を入れすぎたかな。
マスコミ乱入事件から数日たったある日の午後、映は授業を受けていた。
その時の授業はセメントスによる現代文の授業だった。
「この時の描写により筆者は・・・」
「(眠い)」
閉じそうになっている瞼を必死に開けながら映は授業を聞いていた。
「この文ををこの段落に持ってきたことによりprrr...?済まない……なんだって!「!?」分かったすぐに急行する!今から自習だ!教室から絶対に出ないように!いいね!」
授業中にかかってきた電話を取ると血相を変えて伝言を残し慌てて教室を出ていった
「どうしたんだ?セメントス先生」
「事件でも起こったのかな?」
授業中に教師が授業を放り投げて教室を出ていく姿に3-Aの面々は不思議そうにしていた中、一人映は別の事を考えていた
「(授業中に事件に駆り出されることは今までも何回かあったからおかしいことではない。おかしいことではないが、今回のそれは雰囲気が違う。それに教室から絶対に出るなと言った。ただ単に授業中に教室から出るなという意味ならそれでいいがそれとはまた違う感じだ。まるで、何かから守ろうとしているかのように、「ここから先は危険だから教室の外に出るな。」そう言っているかのようだ。何があった?)」
そう考えるも明確な答えが出ないまましばらく時間が経った時、映の携帯に連絡が来た。
映はその汎用性の高い個性から他のヒーロー科3年よりも動く機会が多かった。
「?はい、八木です。」
『”トレーサー”!協力依頼だ!』
電話に出るなり聞こえた声でヒーローとしての連絡だと瞬時に察した
「!依頼ですか。」
『そうだ!雄英内施設USJにて敵の襲撃!襲撃自体は既に収束!しかし、その過程でイレイザーヘッド、13号他二名が重軽傷!トレーサーにはそれの治療を依頼したい!』
電話を受け取るや否やコスチュームを取り更衣室へと向かいながら依頼内容を聞いていた。
「(クソ!そういうことか!大方先日のマスコミもそいつらの連中か!大丈夫か、百!父さん!)」
焦りを持ちつつも冷静に先日のトラブルからの流れを冷静に考えていた。
「依頼受領しました。四名の中で重病度合いで教えてください!それと、搬送先も」
『イレイザーヘッド、13号、1-A生徒”緑谷出久”、オールマイトの四名だ。イレイザーヘッド、13号は市内への大学病院へ、生徒とオールマイトは雄英保健室へと搬送された。』
「(百は問題なさそうだな。それより父さんだ、あの”オールマイト”がケガを負ったというのか?!)分かりました。先に大学病院の方へ向かいます。」
『了解』
コスチュームに素早く着替えながら質問を聞き、着替え終わると映はまず最初に一番重症な相澤と13号がいる大学病院へと連絡し向かった。
「[DRAGONBALL 孫悟空]」
個性で孫悟空に透写《トレース》して額に指を当て、相澤の気を探り大学病院前へと瞬間移動した。
大学病院に着くと、すぐに受付へと行き用件を話し二人が入っている部屋へと向かった。
side:A組
「刑事さん、相澤先生は…」
そう言いながら複数の生徒が現場に急行していた刑事”
「相澤……ああ!」
そう言うと病院で待機している部下へと電話を掛けた
「容体は?」
電話に出た部下に対して相澤と13号の容態を聞いた。
『両腕粉砕骨折、顔面骨折…幸い脳系の損傷は見受けられません。ただ…眼窩低骨が粉々になってまして…目に何かしらの後遺症が残る可能性もあります。13号の方は背中から上腕にかけての裂傷が酷いが命に別状はなし。オールマイトも同じく命に別状なし、彼に関してはリカバリーガールの治癒で十分処置可能とのことで保健室へ。』
「…だそうだ」
「ケロ…」
電話から聞こえる声に固唾をのんで聞いていたA組生徒たちは顔をゆがませる。
「ただ、」
そんな生徒たちを尻目に塚内は喋りだす。
「それは、通常の処置をしていればの話だけどね、」
「?」
そういう塚内に訝しげな表情を向ける生徒、塚内の顔には期待がこもっていた。
『!警部、彼が到着しました。』
「そうか!皆さっき俺が通常の処置をしたらと言ったね」
「今から処置をしてくれるヒーローがいれば後遺症が残ることはないよ」
『お久しぶりです、塚内さん。』
「ああ、久しぶりだね。映君、いや”トレーサー”」
「八木って、オールマイトの息子っていう」
電話から聞こえてきた声に
「「「!」」」
「あのオールマイトの息子!?」
「ていうか学生だけどヒーロー活動していいの?」
No.1ヒーローの息子ということで色めく者、学生でヒーロー活動を出来るのか疑問を持つ者様々いた。
その一方で、”
「映さん!?」
『百?良かった元気そうだ。そこにいる皆はケガはないか?』
「はい!先生方のおかげで緑谷さん以外は皆無事でした。それより、相澤先生は?」
『いま、看護師の方からカルテを見せてもらった。この感じだったらすぐにでも治せる。13号先生も同様だ。そして、父さんやその緑谷って子も保健室で問題ないんだったらすぐに治せるよ。皆は、先生の指示に従って。何はともあれ無事でよかった。』
「はい!あの、相澤先生をよろしくお願いします。」
「「「よろしくお願いします!」」」
唐突に始まった映と八百万の通話にその場に居るものが黙り込んでしまったが、会話の終わりに相澤の治療をお願いするのを聞いて慌ててA組全員でお願いした。
『!了解。』
映は電話の向こう側から聞こえてきた声に一瞬驚くもすぐに了承の返事を返して、切った。
「はあ~、一時はどうなるかと思ったけど相澤先生や13号先生が治るようでよかったね。」
1-Aの中でもムードメーカーのような立ち位置にいる”
「あ!そうだ、ヤオモモ。八木先輩と仲よさそうに話していたけど、知り合いなの?」
先ほどと同じように芦戸が八百万に映との関係について質問してきた。
「ええ、はい。中学校が同じだったので、その時から」
「へえ~、ぶっちゃけ八木先輩と彼氏彼女の関係?」
映とは中学校からの付き合いということを聞き、女の勘というものが働いてきたのか、友達なのかどうかを飛び越して聞いてきた。
「え!いや、えっと、映さん、八木先輩とはそういう男女の関係ではないといいますか、そうだと言いましょうか」カアア
「え」
「どもってないで、さっさとゲロっちゃいなよ」
八百万のその真面目な性格から嘘をつくということが出来ず黙り込んでしまい、そしてその思わぬ反応でガチ感が出てきたことにより芦戸も思わず口を閉ざすが、隣で聞いてた”
いくらヒーロー科といえど年頃の女の子である、色恋の話が自分と同じクラスの女子から出てきたとなれば残りの女性陣もその輪の中へと入っていった。その声は、今日一日で起こった事件が終息したことに箍が外れてしまったのか少し大きく聞こえた。
「(映くんに彼女か、俺も年を取るわけだ。オールマイトへの良い土産話も出来たしな)」
目の前で行われる談話を聞きながら甥っ子のようにかわいがってきた子に彼女が出来たということで年齢をしみじみと感じていた。
side:緑谷
USJ(嘘の災害や事故ルーム)での敵からの襲撃を切り抜けた
「…今回は事情が事情なだけに小言も言えないね」
ひとまずの処置を終えてベッドにて体を落ち着けている二人に呆れたような声をかけるのはリカバリーガール。雄英高校に最も長く勤務している看護教諭で雄英の屋台骨とまで言われている重鎮である。そして、オールマイトと緑谷の関係を知っている数少ない人間の一人でもある。
「多分だが…私また活動限界早まったかな…一時間ぐらいはまだ欲しいが…」
「オールマイト…!」
「まー仕方ないさ!こういう事もある!」
宿敵との死闘。その果てに経た代償。そして、
自らの憧れであり師であるオールマイトから突き付けられる事実に緑谷は思わず悲痛の声を上げるもそれをかき消すかのように明るい声を努めて出した。
そんな矢先とある人物が保健室を訪ねた。
「失礼します。」
「塚内くん!!君もこっちに来てたのか!!」
「オールマイト…!え…良いんですか!?姿が……」
「ああ!大丈夫さ!何故って!?
彼は最も仲良しの警察、塚内直正くんだからさ!」
「ハハッ、何だその紹介」ハッハッハッ
保健室内に入ってきた塚内を多少吐血しながら歓迎したオールマイトに対して困惑した声をかけるも独特な方法で塚内のことを紹介していた。その紹介に対して、笑みを浮かべながらツッコミを入れる塚内と二人の初対面は和やかに進んでいった。
「早速で悪いがオールマイト
「生徒は皆無事か!?相澤…イレイザーヘッドと13号は!!」
対面して自己紹介も程々にオールマイトは襲撃してきた
「………生徒はそこの彼以外で軽傷数名。教師2人はとりあえず命に別状はなしだ。「そっちはさっき治したから何も問題ないよ」
「「「!!」」」
オールマイトからの質問に答えていると突然塚内の後ろからその場に居た四人に聞き覚えのある声が聞こえた。
「!映くん!?」
「映!?」
「!(あの人は)」
「ケガしたって聞いてたけど元気そうだね」
振り返り三者三様な返事をする三人に映は今何ともないように返事をしていた。
「映!ノックもしないで入るのはマナーが!それに…」
「ノックをしなかったことは謝るけど、事前にリカバリーガールに保健室に入っていいか連絡したし入る前に周りはしっかり見たから今の父さんの姿を他人に見られることはないよ。それに早く治療しないとケガを押してヒーロー活動に戻るだろアンタ」
「さて、君とは初めましてかな?八木 映だ。よろしく」
オールマイトからの注意に謝りながら軽くあしらいつつ緑谷へと自己紹介をした。
「は、初めまして!緑谷 出久って言います!」
緑谷は突然現れた映に挨拶を受けたことで慌てながらも挨拶を返した。
「映さっきも聞いたがイレイザーヘッドと13号の治療は終わったのか!?」
二人の簡単な自己紹介が終わるのを確認するとオールマイトは映から聞かされたことの確認をした。
「ああ、問題なく。ただイレイザーヘッドの場合は治療が出来る人が居なかったら目に何かしらの後遺症が残ってたかもしれないから結構危なかったよ。」
「「「!」」」
「何はともあれ最小限の被害で済んだんだ3人のヒーローが身を挺していなければ生徒らも無事ではいられなかっただろう。」
「いや、一つ違うぜ塚内くん。生徒らもまた戦い身を挺した!!こんなにも早く実践を経験し、生き残り、大人の世界を恐怖を知った1年生など今まであっただろうか!?敵も馬鹿なことをした!!
塚内は映からの報告に起こりえたであろう未来に背筋が凍る思いをしながらも話を締めくくろうとするもオールマイトから反論を受けた。
オールマイトのその発言にその場に居た塚内、リカバリーガール、映は昼間に起こった一連の流れで強張っていた顔を綻ばせた。
「とりあえず父さんと緑谷君の治療したら今日は帰ろう。母さんが迎えに来るって言ってたし。緑谷君はどうするの?母さんに頼んで家まで送り届けます?」
落ち着いた空気を切り替えるように映は二人の治療とその後の相談を三人に切り出した。
「いや、その前に事情聴取をしたいから帰宅はその後でもいいかな?緑谷君に関しては
「いや、待ってくれ塚内くん。事情聴取の件は良いとして送迎に関しては私の方で妻にお願いしてみるよ。警察の皆様にこれ以上仕事を頼むわけにはいかないからね。」
映からの相談に塚内、オールマイトの二人で話し合いした結果、事情聴取した後八木家の車にて送り届けることが決まった。
決まるや否や、映は早速治療を始めた。
「しかし、随分と面白い壊れ方してるね緑谷君。個性の扱いに慣れてなかった頃の自分を見てる気分だよ」
「え!え、い、いいぁやこれはボ、僕とオールマイトとの個性がににに似ていただけでオールマイトの個性と同じという訳ではははは」
オールマイトの傷を早々に治療した映は緑谷の傷を治療中に言ったことに緑谷はしどろもどろになりながら答えた。
「映、イジワルしないでやってくれ。」
「え?」
「いや、少し肩の力を抜いてもらおうと思ったんだけど。」
「それならもっとやり方があったはずだろ?緑谷少年、映も
「こっちもそれなりにやる事あるからそんなに相手できないけどそれでいいならね。」
「え?え?」
「二人ともこの子が困惑してるからしっかりと説明しなね」
傷が癒え事情聴取を受けてる途中のオールマイトはイジワルをした映に対し諫めつつ、緑谷に対して映にも頼るようにと助言するも、今の一連の流れで困惑して話に付いていけてない緑谷を見かねてリカバリーガールからストップの声がかかった。
「つ、つまり八木先輩は
「ごめんね。何かスゴイがちがちだったから、肩の力を抜いてもらおうと思ったんだけどチョイス間違えたようだ。」
「い、いえ!こっち本気で受けてしまってすみません。」
フリーズから戻った緑谷が事情を聞き、映が謝罪をしている間に治療が終わった。
「じゃあ、治療が終わってすぐで悪いけどこっちで事情聴取しても良いかな?」
「あ、はい!それじゃあ八木先輩僕は」
「ああ、大丈夫だよ。行っておいで。」
治療が終わったのを見た塚内は緑谷に事情聴取を行った。
「映、個性の方はどうなんだい?」
「今のところは自分の体を鍛えることをメインにやってる感じですね。日本にいる間に回復系の模倣《トレース》の練度も上げたいとと考えているところです。」
「あんたの”夢”ってやつはどうなってんだい?」
「今は人脈の形成と出資者の確保やその他諸々を並行してやっている感じですね。」
事情聴取が終わるのを待つ間、映とリカバリーガールは映の近況を話題に雑談に興じていた。
「じゃあ事情聴取はこれで終わりだね。ありがとうこんな時間まで。」
「いえ、ありがとうございました。」
「じゃあ身支度してから帰ろう。母さんから許可はもらったから。」
「そうか!ありがとう映!」
事情聴取の最後に塚内が緑谷に対して感謝伝えたのを見てから、映は帰宅する準備を促した。
「それじゃあ、ありがとうございました!」
「ああ、気を付けるんだよ」
「では、私たちも失礼します。リカバリーガール」
「さようなら」
「はい、さようなら。」
帰る準備を終えた緑谷は、八木親子と共にリカバリーガールへと挨拶をして保健室を後にし投子が待っている駐車場へと向かった。
「あなたが夫が目をかけてるっていう子ね!初めまして、八木 投子よ!よろしくね!!」
「あ、は、初めまひて、み、みどりひゃ 出久です。よろしくお願いします!」
駐車場にて初対面の二人はその場で簡単な挨拶を済ませるも、自他ともに認めるヒーローオタクの緑谷 出久は目の前にいる女性がプロヒーローであることに興奮が止まらずしどろもどろになってしまっていた。
「?ねえ、映。あの子なんであんなに緊張しているの?」
「いや、自分もついさっき顔合わせたばっかりだから……」
緑谷の緊張の理由に気付かず困惑していると、興奮が少し収まったのであろう緑谷が投子へと話しかけた
「あ、あの!元プロヒーローのプロジェクションですよね!?」
「え?ええ、まだライセンスを返還したわけじゃないから一応登録上は現役だけど…よく知っているわね?私、夫ほどメディアに出てたわけじゃないからそこまで知名度ないと思ってたけど。」
「そんなことないですよ!最大で亜音速まで繰り出せるその個性からオタクの間で最速のヒーローが誰かの談義が出たときは真っ先にその名前が出るほど有名ですし、僕はアニメにはそこまで造形はないですけどプロジェクションのアニメセレクトはメジャー、マイナー問わずにそのジャンルで非常にクオリティの高い作品を出すということでアニメオタクの人たちからはとても評判が高いとの話ですし……」
「え、えっとぉ?」
「(なるほど)彼重度のヒーローオタクだな?」
ヒーローという存在に対して強いあこがれを持っている緑谷はヒーローの中でも突出して高い能力を持っている投子に対しては特に強いあこがれを持つことになり特技の早口(ヒーローに限ってのみ)が出てしまったのである。
「緑谷少年。緑谷少年。二人が困惑しているからいったん落ち着いて。」
駐車場に着いてからずっと静かにしていたオールマイトはこの状況に見かねて緑谷に対して落ち着くよう話しかけた。
「!あ!す、すみません!つい興奮してしまって……」
「うん、突然のことで大分驚いたけど…もう大丈夫なようならもう行こうかしら。」ほら皆乗って~
緑谷の発作に落ち着いたのを確認した投子は車に乗るよう三人に促した。
「全員乗った?乗ったみたいね、じゃあ行くわよ。あ、緑谷君道案内お願いね。」
「あ、はい!わかりました!」
そうして八木家+αは投子の運転する車で雄英高校を後にした。
side:映
緑谷を家へと送った後、両親と一緒に帰宅した映は、食事、風呂、その他諸々を終わらせた後八百万へとメールを送った。
[百?電話越しには聞いたけど今日は大丈夫だった?]
そうメールを送った数分後、映の携帯へ電話が来た。出ると、それは八百万だった。
ただし、いつも聞いてる声よりは少し落ち込んでいるような声だった
「もしもし、百?」
「こんばんは、映さん。」
「こんな時間に電話出て大丈夫だったの?」
「はい、今自習中でしたので。」
「こんな時まで…こういう時位は休んでもいいんじゃないかな?」
「いえ…こんな時だからこそです。」
「…何かあったの?」
「はい…実は……」
夜もそれなりに遅い時間に電話が来たため若干の訝しみを持って出てみると、いつもと様子が違うことに気付いた映は何かあったのかと聞くとUSJでの敵と対峙した際の失敗が尾を引いてることを教えてくれた。
「なるほど、それで、か。」
「はい、あの時他にも出来ることがあったのではと思うと、満足に休めずに…」
「そっか、確かにそうやって考えて対策を考えることは大切だけど、それだけに集中して満足に休めなくなってたらその対策をしないといけなくなったときに動けなかったってことになるかもしれないよ?それを抜きにしても休みを取ることは大切なことだよ。満足に休めなくても休もうとしたほうがいいじゃないかな?」
「もし、何か困ったことがあったら俺も手伝うから今は休もう?ね?」
「映さん…そう…ですわね。その時はよろしくお願いしますわ!」
「!ああ!」
八百万の悩みに対して今、映が出せるアドバイスとサポートを約束してもらった八百万はようやく電話を出たときから声にあった感情が取れたようで映は安心して返事をした。
「それで学校でのことを教えてよどんな人がクラスメイトなのか~とかさ!あ、今日のは話さなくても大丈夫だからね。」
「フフッ分かりました。それでは…………」
「あ、そうですわ!映さん!」
「?どうしたの?百」
突然思い出したように話しかけた百に映は返事をするも、返ってきた言葉は映の予想を超えたものだった。
「その、ですね、私たちがお付き合いしていることがA組の皆様に知られちゃいまして…」
「え゛、なんで?」
「USJで映さんが電話に出られた際に私の表情に変化あったようで、そこを突かれました。」
「そっか…」
「「………」」
「ま、まあとりあえず特になんかない限り今まで通りで、良いん、じゃないかなぁ?」
「そ、そうですわね」
そうやって多少の気まずさを持ったまま時間が過ぎていった。
そうしてそのまま夜が更けていった。
<おまけ>
治療から事情聴取までの流れが終わりひと段落し、後は帰宅の準備をするだけとなった保健室で一人の爆弾で賑やかになった。
「あ、そうだ!オールマイト良い報告が一つあるぜ」
聴取した内容を簡単にまとめていた塚内は何かを思い出したかのように顔を上げ、オールマイトへ話しかけた。
「良い報告?敵の正体に目星がついたのかい?」
聴取の後だったためか聴取に関連のあることなのかと聞いたが塚内は全く違うことを言った。
「いや、それは現時点で出来ない。すまない。ただ、これは面白い報告とも言えるかな?」
「面白い報告?あまり焦らさないでくれよ塚内くん。」
オールマイトは自分が予想していたものとは違う上に焦らされたことにより急かすように先を促した。
「分かった分かった。言うぜ。実はな、映くん彼女がいるらしいぜ。」
「「「!?」」」
「……………!?」
「what!?」
「か、かかか彼女!?だ、誰に!?」
「言ったろ、映くんだよ。映くんに彼女が出来たんだよ!それもA組の子なんだとよ」
「!!??」
「えっ!?」
塚内より教えられた情報によりオールマイトはキャパオーバーになってしまったようだ。それに加えてA組の人間である緑谷も驚きを口にした。
「あ、あの塚内さん?なんでそんなこと知ってるんですか!?///」
「ああ、それはね……」
「……あそこにいたのかぁ」
映は羞恥と疑問で塚内に聞いてみたところUSJでの会話を聞かれたことにより羞恥心がマックスになったのか顔を覆いかぶさるように腕を組んだ。
「う、映、A組のだ、誰なんだい?」
塚内より繰り出された情報を処理出来るようになったオールマイトは真っ先に映に誰が相手なのかを聞きだした。
「はあ、百だよ。
「「はあ!?八百万少女!?」八百万さん!?」
「い、いつからだ!?」
「彼女が雄英に入る一年ぐらい前だから、まあ1年は経ってるよ。」
「そ、それ母さんには?」
「伝えたよ。顔合わせも済ませた」
「私は!?」what!?
「仕事で忙しそうだったし」
「言ったら時間作ったよ!?」
親子同士の問答が行われている一方で、緑谷は塚内に質問をした。
「あ、あの塚内さん?」
「なんだい?緑谷君。」
「八木先輩と八百万さんの事を知っている人ってどれぐらいいました?」
「う~ん、確かA組の皆がいるときに聞かされたからA組はほとんど知ってるんじゃないかな?」
「うわぁ~(八百万さん大変そうだなぁ)」
そうして穏やかな時間が過ぎていった。
3話を読んでいただきありがとうございました。
ヤオモモと映の関係がA組の面々にバレるのは強引だったかなとは思いますが、逆に関係を打ち明けるシチュエーションを思い浮かべることが出来なかったので強引に打ち明けることとなりました。
書いてて分かる事って色々ありますね。オリ主が出てきた場合、話の嚙み合わせを考えたりと中々に難しいです。ちなみに、今回一番難しいと感じたのは緑谷の早口の所ですね。単純に語彙力のなさが露呈しました。
投子のライセンス云々は自動車免許のそれに合わせました。実際どうなんでしょうね