またまたお久しゅうございますわ。今回は三ヶ月あいたのか、セーフだな()
お待ちいただいている方には大変申し訳ないのですが、投稿頻度はこんな感じです。どうか気長に…
ゴブリン村の戦いから一夜明けた。
しっかしまあ、戦いが済んだのはいいのだが…後始末をどうしたものか。
まず、ゴブリンや牙狼達の寝床がない。誰だよ家壊せとか言ったやつ…。
まあ、ないもんは仕方がないので、昨晩は野晒しで就寝してもらった。
あぁ、俺の癒しはコイシだけだ。
昨日戦いを終えて真っ先にコイシのところに様子を見に行ったら
「リムル、おかえりなさーい!声、聞こえたよ〜。カッコよかった!」
なーんて言ってくれたんだ。天使すぎる…。
ゴブリンの村にカワイイ子などもちろんいない。
その点、コイシは目の保養にもなる。こんないい妹ができるなんて、転生も悪くないもんかもな。
「リムル〜?どうかしたの?」
「あ、いや、なんでもないぞ!…ゴホン、えー皆揃ってるか?」
いかんいかん。もうゴブリンと牙狼達に整列してもらっていたんだ。
俺の横に立っているコイシに声をかけられ、俺は皆に向き直った。
「さて。君たちにはこれからペアになって一緒に過ごしてもらおうと思います!」
反応を伺うが、特に嫌がるようなそぶりはなさそうだった。
「意味は解るか?とりあえず、二人一組になってくれ!」
俺の言葉に、ゴブリンと牙狼達はそれぞれ隣にいるもの同士でペアになっていく。お互いに挨拶をしているところを見ると、問題なくやっていけそうだ。
お、しかも牙狼が二匹余ってるから、俺とコイシの相棒に出来そうだ。
そう思った俺はその二匹を呼び寄せようとして、あることに気がついた。
そういえば、こいつらって名前は…?
「なあ村長、お前達を呼ぶのに名前がないと不便だ。そこで、俺が名付けようと思うんだが、いいか?」
そう俺が言った瞬間、周囲が急にざわつき始めた。
「リムル様…よ、宜しいのですか?」
「え?あ、おう…問題ないなら名前をつけるぞ」
ワーッ!と歓声が上がる。なんだなんだ、なんでそんなに大興奮なんだ?
名前が欲しかったなら自分らでつければいいのに。
俺はそんなことを気楽に考えながら、コイシに声をかける。
「コイシもやるか?名付け」
「うん!やるやる〜!」
はーい、と手を挙げて楽しそうにコイシが言った。可愛い。
早速名付けを始めようと、俺はゴブリン達を一列に並ばせた。
「コイシはまず、自分ののペアになる牙狼に名付けをしてくれ。えーっと、さっきの二匹は…」
(リムル様、コイシ様)
後ろから思念伝達で声が聞こえ、振り返ると探していた二匹がいた。
「あれ、お前はもしかして…ボスの息子か?」
(はい!そしてこっちが我が弟でございます)
「おお、そうだったのか。ますますちょうどいいな。俺とコイシも兄妹みたいなもんだし…じゃあ弟の方にコイシを任せてもいいか?」
(はい、リムル様!)
よしよし。いざという時にコイシを守ってくれるやつがいるのは安心だ。
「私専用ってこと〜?」
「そういうことだな」
「わ〜!リムル、ありがとう!狼さん、よろしくね〜♪」
コイシも喜んでいるみたいだし、こっちも仲良くやっていけそうだな。
「それで、名前は決まったか?」
「う〜ん…決めた!君の名前は、『ラナン』だよ!」
コイシがそういうと、ラナンと名付けられた牙狼が瞳をうるうるさせてぺしょっと伏せをした。
(コイシ様!この命に変えても貴女をお守りします!我の忠誠をお受け取りください!)
おお、すごい喜びようだな…尻尾がちぎれそうなくらい振り回されてるぞ。兄の方も、そんな弟を見てどこか満足そうだ。
しかし、コイシはなぜか自分の両手を見つめて固まっていた。
「コイシ?どうかしたか?」
「…」
「…コイシ?」
「ねえリムル、私、もう名付けはいいや」
「え!?」
二度めの声がけでフッと顔を上げたコイシは、いきなりそんなことを言った。
「え、なんでだ?」
「なんかね〜名前つけると、変な感じなの」
「…?」
変な感じ、とはどういうことだろうか。名前をつけるだけなんだから別になんともないと思うのだが…
「まあ、いいか。じゃあ残りのゴブリンや牙狼族は俺が名付けるよ。数は多いけど何とかなるだろう」
「うん!頑張ってね〜」
ニコッと笑ってそういったコイシはそのままいつも通りふよふよとどこかへ漂い出し、ラナンがそれを慌てて追いかけて行った。
…さて、まずはゴブリンたちから名前をつけていくとしますか。
俺は早速ゴブリンを一列に並ばせて、村長から名付けを始めた。
亡き息子さんの名前を聞いたところ、“リグル”と言ったらしい。
「じゃあ、村長は“・ド”をつけて…“リグルド”だ。そして息子くんにはお兄さんの名前を継いで“リグル”を名乗ってもらおう」
そういうと、俺に祈りを捧げるような体制で感激しだした。…結構適当につけたんだけどな。
そうして、ゴブリン達にどんどん名前をつけて行った。途中からゴブタ、ゴブチ、ゴブツ…みたいな適当にも程がある名前になっていったが、数が多いからね仕方ないね。
テンポよく名前をつけていると、途中でリグルドが恐る恐る声をかけてきた。
「あの…リムル様のお力が強大であることは存じておりますが、そのように一度に名を与えられるなど…大丈夫なのですか?」
「ん?まあ、問題ないだろ」
リグルドが何を心配しているのかがよくわからなかった俺は、そのまま名付けを再開した。
そしてゴブリンが終わり、牙狼族の番になった。
まずは前ボスの息子、ラナンの兄であるこいつ。
「うーん…牙狼…テンペスト…そうだ!嵐の牙で“ランガ”、これで行こう!」
俺がまたしても安直につけた名前を宣言したその時。
体内から魔素がごっそり抜き取られる感覚と共に、猛烈な虚脱感に襲われた。
な…なん、だ、これ…体が動かな…
《告。体内の魔素残量が一定値を割り込みました。
なんだそれ…聞いてないぞ。
リグルドが、リムル様!!と慌てている声が遠くに聞こえる。『魔力感知』が切れるのか…。
というか、『大賢者』さん!なんで教えてくれなかったんだ!!
《解。聞かれていません》
あ、ハイ…。
リグルドが心配してたのはこのことだったのか。言えよ!!とも思ったが、おそらく魔物の間じゃ常識なのだろう。もしかすると、コイシが言っていた変な感じというのも、このことだったのかもしれないな。
俺は何も見えず聞こえない世界で、薄く保たれた意識のまま三日過ごした。
そして…
「完・全・復・活!」
よしよし、『魔力感知』も発動できるし、体も動かせるぜ。俺はぽよぽよと飛び跳ねて回復の喜びを体で表す。なんだか、魔素が枯渇する前よりも魔素の総量が増えた感じまでして、とても絶好調だ。
その時、はっきりとしただれかの声が聞こえた。
「リムル様!ご回復なされたのですな!心配いたしましたぞ!」
「ああ、急にわるか…」
俺はそう言いながら声の方を見上げると、
「…え、まさかお前…リグルドか?」
「はい!正真正銘、リグルドでございます!!」
ええ…なんかバキバキマッチョいるんだけど??
俺が起きたのに気づいたのか他のゴブリンたちも集まってきたが、皆背が伸び立派な体格になっていた。
この三日間で何があったんだよ…。
俺が困惑していると、
「リムル〜!」
コイシの声が聞こえた。
そうだ、コイシのことを三日も放ってしまっていたんだった。心配かけたかな…。
そんなことを考えながらコイシの声がした方を見やったが、
「…でっか」
コイシが牙狼族に乗せてもらい、楽しそうな表情をしながらこちらに手を振っていた。それはいいのだが…その牙狼たちがめっちゃでかくなっていた。コイシを乗せた牙狼を先頭にのしのし近づいてきたが、その中でも一際でかく異様な妖気や風格を漂わせたやつが俺に向かって流暢な人語で話しかけてきた。
「我が主よ!御快復、心よりお慶び仕ります!!」
まさかこいつ…“ランガ”か!?
コイシを乗せているやつはおそらくラナンだろうが、こっちも兄に負けずでかいし…。
名付けってこんなことになるんだなぁ…。
すっかり放心してしまった俺をよそに、ゴブリンと牙狼たちは喜びの声を上げるのだった。
コイシ=テンペスト
ステータスに変化なし
書いた後でコイシちゃんの出番少なくね?と思いました。
というか,原作と変わらないところまでつい細かく描写してまう…もうちょっとテンポよくを目指そうと思います。
まあ、それより前に投稿をテンポよくしろよって話なんですがね
ここまで読んでくださりありがとうございます。
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次回はいつになるのやら…