ブラッシュ・アップ・ぼっち!   作:氷英

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お気に入り数500突破ありがとうございます!
この妄想劇も10話まで続いてしまいました…
これからもよろしくお願いします!
みんな大好ききくりお姉さんの回だよ。



後藤ひとり2周目Ⅷ

私の地元金沢八景…

1周目では手作りの宣伝フライヤーを配って(配れてない)

チケットを売ろうとしたこの場所でサーヤちゃんと

待ち合わせ…目的はもうすぐここにやってくる

お姉さんに会わせるため…準備も怠ってない

 

「ぼっちちゃんさーん!」

 

しばらく待ってたらサーヤちゃんが来てくれた…

これから会わせる人にドン引きしなきゃいいけど…

 

「今日はお誘いありがとうございます!お祭り楽しみです!」

 

「あっいやそれは…」

 

日付と場所と時間…そしてギターを持ってくることしか約束してなかったので、今日ここで何をするのかはまだ言ってない…

そうだよね…友達とこの日に待ち合わせしたらそういう

答えに行き着くよね…

 

「ごっごめんねサーヤちゃん…きょっ今日はお祭りのために集まったんじゃないんだ」

「え?じゃあ何でですか?あっギターを持ってきたことに関係が?」

 

「あっはい…もっもう少ししたらわかります」

確かこのくらいの時間ここら辺でお姉さんが倒れたきたはず…

 

「あれ?その袋は何ですか?」

 

「あっこれは…後で必要になると思って…」

お姉さんが要求してくるであろう物は前もって買っておいた

水と酔い止めとおかゆ…しじみ汁は水筒に入れてきた…

さすがにふかふかのベッドは用意できなかったが…

 

「あっサーヤちゃん、その…チケットの方は…」

 

「はい!ぼっちちゃんさんとの約束通り3枚だけ残してます!ああっ今日ここで宣伝して売ってみようってことですね?」

 

「え?あっはい、そっそんな感じです…」

うわー…さすがサーヤちゃん察しがいい…

 

「サーヤちゃん…ひっ1つ約束して…?」

 

「え?約束?」

 

「いっ今からなにが起こっても…わっ私の話に合わせてくれる?」

1周目で私が体感したあの喜び…

サーヤちゃんにも味わってほしいから…

 

「…はい、ぼっちちゃんさんが言うのなら信じます!」

 

「あっありがとうございます」

 

 

 

「うう…」

その時急にドサッ!という音と

聞き覚えのある呻き声が聞こえてきた

 

よかった…この周でも来てくれた…

 

「ひゃあっなっ何ですか!?いっ行き倒れ!?」

 

初めて会った時の私と同じ反応だ…普通そうなるよね

 

「み…ず…お水ください…」

 

よしきた!

「あっはいこちらに…!」

 

「それと酔い止め…おかゆも食べたい…」

 

「あっはいそれもここに…!」

 

「えっ?」

 

「しじみのお味噌汁も…」

 

「あっはいちょうど今日水筒に入れて持ってきてて…!」

 

「ぼっちちゃんさん!?用意良すぎませんか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「んぐっ…んぐっ…ぷはぁ!生き返るぅ~!!」

 

私が用意していた物を少しの遠慮もなく平らげた…

お姉さん変わらないな…

 

「助かった~!2人ともありがとね!名前なんてゆーの?」

 

「あっ後藤ひとりです」

 

「私は富田サーヤです」

 

「ひとりちゃんにサーヤちゃんね!2人も飲む?

安酒だけど。ん?2人は未成年だっけ?…あれ?聞いてる?」

 

すぐ隣に私達がいるのに反対側の狛犬像に話しかけてる…

 

「あの…ぼっちちゃんさん…この人は…?」

 

「さっ逃げようか…?」

 

「え?え?」

 

もちろん嘘である…サーヤちゃんの手を引いて逃げる際に

これ見よがしにサーヤちゃんの背負った

ギターが見えるように横切る…

 

「あ!ギターだ!君弾くの?」

 

よし、食い付いた!

 

「えっあっこれは」

「あっ!いやー…この子買ったはいいんですけど

1日で挫折して売りたいからって私に

相談してきたんですよーだから今日この辺で

1番高く買い取ってくれそうなお店探して売ったお金で

焼き肉でも行こうかって話になってたんですよ

このギターももっと相応しい人に使ってもらって

大空へ羽ばたいてほしくてこの子は全然弾けません!

すみません!!何円で売れるかなー!!

焼き肉楽しみだな~タン塩カルビロースハラミツラミ…」

 

「えっ?あのぼっちちゃんさん?」

 

「シッシャトーブリアーーン!!!」

そしてまたサーヤちゃんの手を引いて逃げる…ふりをする…

ゆっくりと捕まりやすいように…

 

「待って…!1日で諦めるのはもったいないよ」

思った通り…お姉さんは音楽に関してはまともな人…

 

「あっいや今の話全部嘘ですごめんなさい…」

 

「なにそれ!?君すごいすらすらと嘘付くね!?」

 

 

「サッサーヤちゃん、このお姉さんにギター見せてあげてくれる?」

 

「え?…でも」

 

「サーヤちゃん…わっ私を信じて?」

 

「…はい!」

 

 

 

「おっいいギターだね~大事に使ってるんだね~」

お姉さんはサーヤちゃんのギターを見せると語りだした

「私はベース弾いてるんだーお酒とベースは私の命より大事なものだから毎日肌身離さず持ってるの」

 

ベースは居酒屋にありますけど…

 

「あれ?でもベース見当たりませんよ?」

 

「あー居酒屋に置きっぱなしにしてた~…よーし2人とも取りに行くよ!」

 

「…ぼっちちゃんさん…ほっ本当に信じていいんですよね…?」

 

「あっはい…だ、大丈夫です…」

大丈夫…大丈夫…お姉さん本当頼みますよ…?

 

 

 

 

 

「じゃーん!これがマイベース、スーパーウルトラ酒天童子EX!カッコいいでしょ?」

 

「あっはいとても…」

 

「昨日のライブでも大活躍だったんだよ!打ち上げで飲み過ぎて朝起きたらここに来てたんだけど…ここはどこ?…私は誰?」

 

「そんなになるまで飲むなんて…お酒はほどほどにしないとダメですよ?」

 

「サーヤちゃんも大人になったらお酒ハマるかもよ?」

 

サーヤちゃん…真面目に諭さなくてもいいんだよ?

 

 

 

 

 

「そんで君らはここで何してたの?」

 

「あっはいそれはかくかくしかじかで…」

私は1周目の時の私をサーヤちゃんに置き換えて話した…

 

「うう…なるほどサーヤちゃんは悲劇の少女だったわけか…チケット売るの大変だよね」

 

「えっあっ…はっはい」

 

私とお姉さんを交互に見たサーヤちゃんだったけど

約束通り話を合わせてくれた…ありがとう

 

「よし!命の恩人の為に私がひと肌ぬいであげよう」

「えっえっ?なんで脱ぎ出すんですか?何する気ですか!?」

 

さて…サーヤちゃん、ここから頑張ってもらうよ?

 

「私と君で今からここで路上ライブをしよう!」

「ええ?路上…ライブですか?」

 

「そう!路上ライブで客呼んでチケット買ってもらうのが1番いいよ!幸い今日はお祭りあるっぽくて人も多いし」

 

「え…そんな急に…無理ですよ」

 

不安そうな顔でこっちを見るサーヤちゃん…

当然の反応だ…私の時もそうだったし…

でもここは心を鬼にして…

 

「あっ…ソウデスネ~(棒)アンプとか路上ライブの機材ナニモナイシ~(棒)」

 

「それはうちのメンバーに持ってきてもらうよー……あーもしもし私ー生きてまーす、今から路上ライブするんだけど機材もろもろ持ってきてくんない?場所?えーと金沢?八景ー」

 

「えっ…あのぼっちちゃんさん、なんかどんどん話が進んでるんですけど…?」

 

「あっ…ソウダネ~(棒)これはもう腹を括るしかないかもシレナイネ~(棒)」

 

 

 

1時間ほどして機材が運ばれてきた…

慣れた手つきで準備を進めお姉さんは

道行く人々に声をかけ始める…

 

「皆さーん、今から路上ライブしまーす!タダなんで暇なら観てってくださーい!!」

 

「あっあわわ…」

 

こんなに狼狽えてるサーヤちゃんは初めて見たな…

この辺は喜多さんとは違うんだな…

 

「たっ楽しみ~(棒)」

 

「えっちょっぼっちちゃんさん…?」

 

お客さんに紛れて演奏開始を待つ…

今回私のいるべき立ち位置はここ…

後は君が頑張るしかないんだよ…?

…それにしても立ち止まってくれる

お客さんが多いな…私の時の倍くらい…?

これもguitarheroの影響?

 

「あっあっあのお姉さん!私、外でしかもこんな大勢の前で演奏したことなくて…」

 

「んー?外で弾いたことないの?…んーそんなにコワイんなら目瞑って弾くとか?なんてね?恥ずかしがりやなんだね」

 

「目を…?それならなんとか…弾けるのかな…?」

 

ここからはもう私は口出ししないし出来ない…

私は片目を開けるので精一杯だったけど…

サーヤちゃん…君はどうする?

 

 

「でも一応言っとくけど、今目の前にいる人は君の闘う相手じゃないからね…敵を見誤るなよ?」

 

「え?」

 

 

君なら気付けるはず…

覚悟を決めろ…

頑張れ…サーヤ…!

 

「それじゃ始めますね~曲はこの子のバンド、結束バンドのオリジナル曲で~す!パチパチパチ~…さ、いくよ?」

 

「…は、はい」

 

 

始まった…演奏曲は『あのバンド』

今日までにたくさん練習してきたのを知ってる

私がいない時にも指から血が出るくらいに…

目は瞑ってない…でもずっと下を向いてる…

コワイよね…わかるよ…私なんてもっと酷かったし

そしてお姉さん、やっぱり上手い…サーヤちゃんの

演奏をしっかり支えてくれてる…!

 

 

ん?あっ…!あの2人は…!!

 

 

 

 

 

 

がんばれ~!

 

 

 

 

 

「…っ!?…!!」

 

 

「ちょっとあんた何言ってんのよ」

 

「なんかギターの人不安そうだったからつい…」

 

 

あのファンの2人…今回も声をかけてくれた…

!!すごい…サーヤちゃんが前を向いた途端

演奏が安定した…!!

それどころか…伝わってくる…!

サーヤちゃんが楽しんでるのが…!

そう、そうだよ…“その音”がサーヤちゃんの

1番の魅力なんだよ…

 

 

 

 

 

ジャーン…

 

「あっ…ありがとうございました…!!」

 

 

私を含め全てのお客さんを魅了した…

拍手が鳴り止まない…本当にいい演奏だった…

 

 

「サーヤちゃん~良かったよ~!」

 

「あっありがとうございます!あっ」

 

サーヤちゃんと目が合う…ペコペコと頭を下げてくれた

これだけお客さんが集まってくれたなら

ノルマ分のチケットも売れるかな?

 

 

その時ビュウッ!っと強い風が吹き、即席で作った宣伝ポスター

が飛ばされてあの2人の元へ落ちていく…

 

「あのー、このライブのチケット買ってもいいですか?」

 

「初めて生でライブ見たけどすごくよかったです!」

 

「えっ…あっあの、いっいいんですか?」

 

「もちろん!次のライブも頑張って下さいね!」

 

「…っはい!!」

 

よかった…よかったねサーヤちゃん…

 

「こんなキラキラした時代が私にもあったはずなのに…今夜はやけ酒だー」

 

「ああっお姉さん、もうお酒はそのくらいで…」

 

 

 

すっかり夜になり、路上ライブの撤収作業も終わる…

お礼と別れの挨拶をしようとお姉さんに駆け寄ると

 

「ねえ、そのライブのチケットまだ残ってる?」

 

「え?」

 

「あるなら私も買うよ」

 

「いいんですか!?」

 

「うん!鬼ころ5本分以上のライブ期待してるよ?」

 

「はい、ありがとうございます!」

 

「…よかったねサーヤちゃん」

 

「はい!」

 

「じゃっまた一緒にライブしようねー!バイバーイサーヤちゃーんひとりちゃーん!」

 

「はい!今日はありがとうございました!」

 

正確には電車代足りなくなってまた戻ってくるんだけど…

 

「あの、ぼっちちゃんさん!今日はありがとうございました!」

 

「あっ…わっ私は別に何もしてないよ?サーヤちゃんが頑張ったんだよ」

 

「いえ、ライブチケットを友達や両親に売っていたらこんな体験できませんでした…人前で演奏するって…それでお客さんに喜んでもらえるのって…とっても嬉しい気持ちになるんですね!」

 

「…うん」

 

「ぼっちちゃんさんのおかげです!」

 

「エッエヘヘ…そっそんなたっ大したことしてないよ~」

 

「うふふ」

 

 

「ごめ~ん2人とも~チケット買ったらお金なくなっちゃった~電車賃かして~」

 

ほどなくしてお姉さんが戻ってきた…やっぱりバンドマンお金無さすぎる…

 

 

 

今日はサーヤちゃんの成長に繋がった…

これで結束バンドにも貢献できたかな…?

ライブ本番までまだやらなきゃいけないことあるけど…

ひとまず安心…

 

 

 

 

 

 

 

けど、なんでかな…?

 

 

 

 

 

 

 

胸の奥が…

 

 

 

 

 

 

 

チクチク痛むのは…

 

 

 

 

 




次回君(サーヤ)の家まで

↓おまけ

8割自分の確認用
現在の各キャラの状況整理

⑥伊地知星歌

ぼっちちゃんの第一印象が「マンゴー仮面」じゃなくて
「猫背ちゃん」であること以外は原作と同じ
バイト時の即興ソングを聴いてるので
ギターが上手いのも気付いてる

⑦PAさん

原作と同じ。
口調が所々サーヤちゃんと似てるので
読んでくださっている方々が混乱しないように
出番を減らしているだけでちゃんといます。

⑧廣井きくり

気にかける対象がサーヤちゃんになってること
以外は原作と同じ
ぼっちちゃんのギターはまだ聴いてない

⑨1号さんと2号さん

サーヤちゃんのファンになったこと以外は
原作と同じ

⑩後藤ふたり

姉とのスキンシップにハグが追加されていることと
姉が大好きなことが原作よりもわかりやすいこと
以外は大体同じ。悪意のない毒も健在
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