Persona3 Temperance 作:人ちゅら
巌戸台駅に着いた時、
翌日も、翌々日も、毎日午前0時になると同時に、この世界は異界に落ちる。
そして異界の中で一時間が経過すると、何事もなかったかのように世界は元の
巌戸台のみならず、月光館学園の周辺にもその現象は及んでいた。
つまるところ、周辺地域まるごとを影響下とする
古代世界であれば、それは
しかし東京受胎を経てこの世界を再創世した人修羅たる
この世界は、あなたが啓いた【自由】のコトワリ、即ち「自らを由とする」ことを
「すべてのものが、ありのままに」
それだけがこの世界の律である。
つまりこの悪魔は、このような異界を持ちうる存在ということだ。
どうして出現できたのかは分からないが、何らかの理由で物質界に
であるならば、あなたの出番は無い。
何故ならそれもまた
……そう思っていたのだが。
どうやらそうは問屋が卸さないようだ。
無性に炭酸飲料が飲みたくなったあなたが、近くの自販機まで買い出しに出た時、それに遭遇した。
* * *
怪我が多いとはそういうことか。
ここでの現実を目の当たりにして、あなたはそれを理解した。
空には緑の
そうして形を持った影が這いずり回る、異界。
その中を、一人の少女が走っていた。
先日会ったばかりの、月光館学園の三年生である。
彼女は地を這いずる影のうち、おかしな仮面を掲げるものに向かって、棒状の何かを振るっていた。
刀剣と言うには細すぎるそれに、あなたは嫌な過去を思い出す。
激しく刺突する度に揺れる赤い髪がまた、忌まわしく揺れる赤マントのようではないか。
だが、彼女は
その証拠に、這いずる影がいつの間にか持っていたチャチな短剣に、ブラウスの袖を切り裂かれている。
かの剣士であれば、あんな鈍くさい攻撃にやられるはずがない。当たったはずなのに当たっていない、最初からそれは幻影だった、というのがあいつの恐ろしさだ。
あれが地上に、ましてや目の前に現れたわけではなかったことに、あなたはホッと胸をなでおろす。
いや、そういうわけにもいかないか。
彼女はまだあなたに気がついてはいないようだが、さりとて見なかったことにするわけにもいくまい。
なにしろ彼女は独りで、その周囲には這いずる影どもが群がり始めているのだから。
仲魔……もとい、仲間はいないのだろうか?
一体一体は踏みつけるだけで消えそうな弱さでも、あれだけ数が増えると厄介そうなのだが。
「ペルソナ!」
!?
あなたが助勢しようかと思った
瞬間、彼女の周囲が凍りつき、砕け散る。
悪魔の
威力はそれほどでもないが、それでも群がる這いずる影には十分だったらしい。
氷が砕けた跡には、仮面も短剣も残ってはいなかった。
なるほど、彼女は
それなら納得だ。
彼女にとってこれは、浅い異界での修行なのだろう。
現代の魔術師たちは、そうして力の源である
下手に関わらないほうが良さそうだ。
あなたは動かない自販機に肩を落とし、二十四時間営業のコンビニへと向かった。
ATLUSの3DSファイナルセール中止、誠に残念無念
カートリッジで買ったデビサバ1と真4、念のためDL版も買っておこうかと思ったんだけどにゃー