前回の予告通り、どーでもいいことを呟きます。上記のはスルー可です。
それではどうぞ。
京都に到着しました。
明日、エイリア学園の襲撃予告が来た漫遊寺中へ行くので、今日1日は自由なんだとか。
紅葉が綺麗な街並みを、私は1人歩いていた。
理由は一つ。たい焼きを買う為。
何にしようかしら。粒あんもこしあんもいいけど、クリームも捨てがたい……。
「まいどー」
「…………」
結局、全部買ってしまった。
まあ、好きだから構わないんだけど。
食べながら街をぶらぶら歩いていると、数人の男に話しかけられた。
「お、おねーちゃん可愛いね。オレらとデートしない?」
「は?」
「ほら、一緒に行こうぜ」
そう言い、男の1人が私の肩を掴む。
私はその手を払い除け、言った。
「ふざけてるんですか? 気安く触らないで下さい。此方の同意も無しに無理矢理連れていくというのですか、理不尽極まりないですね。何の変哲もない、特徴の一つも無い顔のクセしてナンパとか、愚かにも程がありますよ。とんだナルシストですね。キモいです。あ、その御自慢のお顔を跡形も無く潰して差し上げましょうか?」
優しく、あくまでも優しく言って差し上げた。
指をバキバキ鳴らしながら。
だが、どうやら相手の方は怒ってきた。
「っ……んのガキィ‼︎ 調子乗ってんじゃねえぞ‼︎」
やる気? なら手加減はしないわよ?
右足を一歩後ろに下げ、構えをとろうとしたその時。
「俺の連れに何やってんの?」
「‼︎ チッ、連れがいたのか‼︎」
男達は声がすると、さっさと逃げていった。
何なのよ、ていうか一体誰の声?
聞いた事ある……奈良でも北海道でも……。
「久しぶり、穂乃緒ちゃん」
「⁈ き、基山さん……⁉︎」
ドキッと、心臓が高鳴る。
ああ、まただ……。また胸がきゅんとなる。自然と頬が熱くなる。
この人に会うだけで、何でこんなに胸が温かくなるの……?
「穂乃緒ちゃん?」
「あっ、いえ……。あの……基山さんは何故此処に……」
「ああ……ちょっと観光にね。ところで、穂乃緒ちゃんは今1人?」
「はい」
「じゃあさ、一緒に色々まわらない? 俺、1人でちょっと淋しかったんだ」
「えっ……」
基山さんと2人で……? 2人きりで……。
想像するだけで、更に心拍数が上がる。何で……?
「っ…………すみ、ません……。わ、私、そろそろ帰らなきゃ……」
「そう? じゃあ、またね。ごめんね、引き止めたりして」
「い、いえ……」
いつもの私なら、何も考えずに了承するのに……。
何で基山さんの時は、こうして考えて、断っちゃうんだろう……。
私は基山さんを見ずに、走っていった。
翌日、漫遊寺中。
まるでお寺のような静かな学校。のんびりしているというか、何というか……。本当に襲撃予告が来たのか? と思いたくなるほど、落ち着いている。
サッカー部を探そう……と動こうとした時、吹雪さんが言った。しかも隣に2人の女子を連れて。
「サッカー部なら、奥の道場みたいだよ。どうもありがとう」
「「どういたしまして!」」
女子は嬉しそうにぱたぱたと走っていった。
……ま、何はともあれ、場所が分かった事だし、行こうか。
私は持ってきたたい焼きを口に運び、歩き出した。
道場を探しながら進むと、ようやく其れらしい建物が見えた。
円堂さんが建物に向かって足を踏み出したその瞬間。
「だぁっ‼︎」
「いっ‼︎」
「うっ‼︎」
「えっ⁉︎」
「おっ‼︎」
「すまん‼︎」
…………えーと、円堂さん、財前さん、土門さん、目金さん、壁山さん、風丸さんの順番で滑った。
うわぁ、凄い……。
恐らくここにはワックスがかかってるのね。だからこんなツルツルに……。
目金さん、壁山さんの下敷きになってるし……。とにかく、助けた方がいいわよね。
「あの……大丈夫で」
バシャアッ
「…………?」
突然、頭に冷たいものが降ってきた。それは私の全身にかかり、私の体を濡らした。
水……?
抱えてたたい焼きも濡れ……たい焼きが濡れてる?
遠くで、笑い声が聞こえた。
青髪の小さい人が、ワックスを持って笑っていた。
「ウッシッシッ! ざまぁみろ! フットボールフロンティアで優勝したからっていい気になって」
「お前、よくもやったな‼︎」
怒り心頭の財前さんが、あの小さい人に駆け寄る。
だが財前さんは落とし穴に落ちてしまった。恐らく、これも奴がやったのだろう。
でも、今の私にはどうでもよかった。
「私の……たい焼き……‼︎」
私は地面へ降りて、彼を追って走り出した。
「覚悟なさい。私のたい焼きを潰した罪は重いわ‼︎」
「ぅえええっ⁉︎ な、何だよこの女‼︎」
「木暮‼︎」
また別の所で、声が聞こえた。彼の名は、木暮というのね……。
木暮さんは素早い身のこなしで逃げてしまった。
「っあっ! 待ちなさい‼︎」
あのチビ……‼︎
今度会った時が、貴方の命日よ‼︎
許さない……私のたい焼きを潰して‼︎
(((((⁈ 何か青木が怒ってる⁉︎ しかもこれ絶対怖い事考えてるよ、絶対に‼︎)))))
皆がこんなことを考えてるなんて、勿論私は知らない。
やっと青木のたい焼き好きを出せた……。
さあ、物語は新たなる佳境へ。エイリア学園との戦い、そして敵であるヒロトに恋をした青木はどうなるのか……。彼女の過去も気になるところですね。さて、どうなることやら……。次回もお楽しみ下さい。