最近体調を崩しかけた座右の銘です。皆さん、体調管理には十分気をつけて下さいね。
今回は、色々悩んだ挙句過去編です。長らくお待たせしました。ついに、青木さんの過去が明らかになります。あ、シリアス全開です。苦手な方は迷わずbackして下さい。sideは無しです。
それではどうぞ。
これは、人生、人、世界の全てに絶望した1人の少女の、誰も知らないお話。
ーーーー今から14年前、日本の山奥の村の何処かでその少女は生まれた。その地域は過疎地域であるため、子供が生まれる事は、誰の子であろうと喜ばれた。
少女の両親は、3日3晩少女の名前を考えた。少女に、どんな子に育って欲しいか。そんな事も考えながら、たくさん名前を考えた。
その中から、選ばれた名前。それが"穂乃緒"だ。
両親や隣人が彼女の名前を呼ぶと、穂乃緒はニコッと笑った。誰であろうと笑った。村の人たちは、皆みんな揃って彼女を可愛がった。
しばらく経ち、穂乃緒は2歳になった。穂乃緒は当然成長し、子供ならではの可愛さを持ちながら、美しい子供に育っていった。
だが、両親や村人の心は、だんだん彼女から離れていった。その理由は、彼女の目だ。
海のような青髪に、ルビーをそのまま埋め込んだかのように美しい赤目。村人や親が特に彼女を恐れたのは、赤目に"闇と血"を見たからだ。そもそも彼女の目は、赤と言ってもかなり黒に近い赤だった。この色に、村人達は"闇と血"を見た。
この頃、村では作物が全くと言っていいほど採れず、畑は猪に荒らされ、さらには病気の流行が加速していた。村人達は、この大災厄を全て、穂乃緒の所為にした。村人達の信頼を寄せる僧までも、彼女の所為だと言った。両親は村人達との関係を壊したくなかったため、彼女を家の地下に閉じ込めた。
穂乃緒は悲しかった。何故自分が此処に閉じ込められなければならないのか。幼い思考では、自分の今の立場が全くもって分からなかった。
光に晒されず、誰もいない空間は穂乃緒にヒステリックを引き起こさせ、狂わせた。無機質で冷たすぎる空間が、彼女の精神を壊したのだ。
『うああああああああいやだああああああああああ出してええええええええお外出してよおおおおおおおお』
何回叫んでも、誰も来てくれなかった。ドアを叩いても、爪で引っ掻いても、壁を殴っても、どれだけ泣いても、誰も来てくれなかった。
其処で、穂乃緒は2年間も過ごす事になった。
穂乃緒が4歳の頃。やっとドアが開いた。だが、ドアを開けたのは見たことのない大人達だった。穂乃緒は目隠しをされたまま部屋から連れ出され、海を渡って別の所へ行った。この時彼女に、自分は外国へ連れ出されたのだ、という認識は無かった。
穂乃緒の両親は、"彼女の身を売った"のだ。つまり、人身売買である。この売買は内密に行われ、警察に知られることなく穂乃緒はその身を売られた。
新しく彼女の父になった男は、穂乃緒に様々なドーピングを投与した。何回も何回も。彼女を、"実験体"にしたのだ。また、穂乃緒は格闘技を教え込まれた。戦い、敵を殺すことを覚えた。
穂乃緒は実験や鍛錬が終わると、鎖と枷で縛られ、部屋に閉じ込められた。
ドーピングによっては、穂乃緒の身体と激しい副作用と拒絶反応を引き起こすものも多かったため、穂乃緒の身体はボロボロにされ、時々血を吐くこともあった。
そんな日々の中、あるドーピングを投与されて部屋に閉じ込められた時、穂乃緒は何気無く鎖で繋がれた壁をノックした。すると叩かれた壁が崩れたのだ。これには穂乃緒も驚き、壁から後退ろうとする。鎖によって繋がれたはずが、バキンと音を立てて鎖が割れたのだ。これなら逃げられる……? 穂乃緒の中に、淡い期待が生まれた。
穂乃緒は正拳突きを壁に打ち付け、壁を完全に破壊した。幸福なことに、彼女が閉じ込められていた部屋は建物の隅にあったため、穂乃緒はすぐに外へ駆け出した。手首に嵌められた枷を振り切るように腕を振り、とにかく走った。
穂乃緒は見たことのない外の世界を当てもなく走るしかなかった。
走り疲れたその先、穂乃緒はまた別の大人に捕まり、人身売買に掛けられたのだった。
穂乃緒が12歳の時に、彼女にとって3人目の両親に会った。この時から穂乃緒は自分が売られた身であるため、良い待遇がされるとは思っていなかった。当然、彼等も穂乃緒に対して待遇をするなど微塵も考えていなかった。
彼等は穂乃緒の身体が丈夫で衝撃などに耐えられることを知った途端、彼女をサンドバックのように扱い、ストレス発散道具にした。殴られ蹴られ、時には斬りつけられたり刺されたりした。
穂乃緒の心は、既に荒んでいた。誰も信じられなかった。
生まれた時から、誰も自分に味方してくれなかった。ずっとずっと、独りぼっちだった。怖かった。心を殺して、何も感じられなくなりたかった。人生、人、世界の全てに絶望した。
そんな少女に差し伸べられる手はあるのか。彼女を救う人は現れるのか。それは、この物語の先にーーーー。
はい、シリアス全開でした。あー、辛かった〜……。