ウチの学校でも公共の場でイチャイチャしてる奴らいます。あれマジでめんどい……。
それではどうぞ。
ーーーエイリア学園本拠地、side無し
イプシロンが、雷門と引き分けた。エイリア学園では、圧倒的な点差でなければその戦いが良しとは言えない。
「……デザーム、無様だね」
青い光が現れ、その光の中に立つ人物が目の前で跪くデザームに冷たい声を放つ。
「……分かっております」
「雷門イレブンと互角の試合だったそうだな?」
「申し訳ありません。我らエイリア学園にとって、同点は敗北と同じ」
さらに彼の前に赤い光が現れた。光の中に立つその人物も、デザームを見下すように言う。
彼らの背後から、白い光が現れた。
「ーー楽しかったかい?」
現れたのは、グランだ。
「"円堂達"と戦って」
「っ……そ……」
「グラン、あんたは黙っててくれ」
「そうだよ。いくら君でも……」
「……気に障ったのなら、許してほしい」
デザームが答えに戸惑っていると、赤と青が口を挟む。そして、3人の視線が再びデザームに戻された。
「……デザーム、後のことは我々に任せておきたまえ」
「……私達はまだ持てる力の全てを使ったわけではありません」
「わーってるよ。お前にはまだまだ利用価値があるさ」
次の試合でしくじれば、デザームにはもう用が無い。そういうプレッシャーなのだろう。デザームは俯いたままぐっと拳を握り締めた。
ここでふと、グランが口を開いた。
「そういえば……デザーム、あの娘とは戦ったの?」
「あの娘……?」
「……青木穂乃緒ちゃんだよ」
青木穂乃緒、という名前に赤と青が反応する。デザームは自分の記憶を思い出し、彼女の存在を確認した。思い当たる人物はいた。
さらっと流した美しい青髪に、前髪に隠れた赤い瞳。前髪の隙間から覗くその視線は、鋭くも何処か哀しげだったのを覚えている。しかし、彼女は自分と戦った時、フィールドには居なかった。
「……いえ、まだ彼女とは戦っていません」
「そっか。でも、あの娘は今とても揺れている。もうあと一押しできっと、こちら側に来てくれるよ。彼女自らね」
「お前、本当にそいつを引き込むつもりかよ?」
赤が呆れた声で言う。グランはそんな彼を見、クスッと笑いかける。どうやら、本気のようだ。
「元々、父さんが引き取りたかった娘らしいからね。でも引き取る前に、あの娘は人身売買にかけられてしまった」
「……だから、君が彼女を迎えに行くと?」
「ああ。父さんが救えなかった娘だ。だから、俺が彼女を救う」
「なーに言ってんだお前。俺達はそいつと一度も会ってねえんだぞ? 手ぇ出すんなら、俺達が見てからにしてくれ」
「……それは、バーンやガゼルもあの娘に気があるってことでいいのかな?」
グランの言葉に、赤ーーバーンと、青ーーガゼルが不敵な笑みで答える。
「君がそこまでこだわる娘だ。興味がないわけがないだろう?」
「面白え……だったら、俺らの誰がその女を引き込めるか賭けるか?」
「……ふっ……。いいね、やろうか」
グランの瞳に、光が宿った。エイリア学園マスターランクチームの中で、ついに彼女の奪い合いが始まった。誰が彼女を引き込めるか。彼女の心を救えるか。
「……?(何かしら、誰かに噂されてるような気がする……)」
何も知らない彼女は、この時は自分がターゲットだとは知らず、呑気にたい焼きを頬張っていた。
はい、ありがとうございました!
今回は短めだったな、前回に比べれば……。
次回は福岡ですね、うわぁ、グラン登場‼︎ これからどうなるんだ……⁉︎
次回もお楽しみ下さい‼︎