青き炎、エイリアと戦う   作:支倉貢

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79話 エイリア学園の真実

その後、私たちはエイリア学園の全てを知った。

 

エイリア学園の親玉が、瞳子監督の父親ーー吉良星次郎だということ。

エイリア学園の選手たちは、皆エイリア石という石の力でパワーアップした普通の人間だったということ。

彼はエイリア石の力で、ハイソルジャーという強化兵士を作ろうと計画していたこと。

それを提案するが財前総理に断られてしまい、総理の好きなサッカーで、エイリア石の力を見せしめようとしたのが、エイリア学園だということ。

そして……今までの私たちの戦いが、エイリア学園の作戦に組み込まれていたこと。

 

瞳子監督は、父の計画を止めるために私たちを率いてきたという。エイリア学園さえ倒せれば、このバカげた計画も潰せる、と。

しかし、それは裏目に出てしまった。私たちを強く育ててきた結果が、結局はエイリア学園のためだと言われてしまったのだ。

 

「……ごめんなさい、みんな」

 

あの瞳子監督が、私たちに謝罪の言葉を述べている。この時、私は初めて本当のこの人と話せたような気がする。

娘として、父の暴走を止めなければならない。その一心で、この人はきっと動いてきた。私たちに厳しい言葉をかけてきたのも、円堂さんにGKをやめろと言ったのも、全ては強くなるため。チームを強くさせるため。

でも、この戦いは決して一筋縄ではいかなかった。

妹さんを人質にとられ、チームを去る他なかった豪炎寺さん。

旅の途中で負傷した染岡さん。

エイリア学園の強さに敵わないと感じ、自らキャラバンを降りた風丸さんと栗松さん。

そして……2つの人格のバランスが崩れ、今も苦しんでいる吹雪さん。

父の目を覚まさせるために、巻き込んでしまった少年たち。彼らを見る度、きっとこの人の心は傷付いたに違いない。この人は、とても優しい人なのだ。

 

「顔を上げて下さい、瞳子監督」

 

私は一歩進み出て、瞳子監督に言った。瞳子監督が顔を上げるのを見た私は、彼女を睨み据えるような目で見つめた。

 

「貴女はバカですか?」

「っ…………」

「おい、青木……」

 

土門さんが私を咎めようとするのを無視して、続ける。

 

「何故言って下さらなかったのですか」

「……えっ?」

「貴女が、お父様をお止めになろうとしていることを、何故私たちに話して下さらなかったのですか」

「それは……」

「これは自分の問題で私たちには関係ない、と?」

「っ!」

 

図星を指され、瞳子監督は言い淀む。

 

「貴女が雷門イレブンを率いると言った時点で、私たちは既に貴女に巻き込まれているのです。巻き込むなら、最後までちゃんと巻き込んで下さい。中途半端は嫌いです」

「……青木さん」

「そうですよ、瞳子監督!」

 

私の言葉に、円堂さんが同調した。

 

「俺たち、瞳子監督のおかげでここまで来れたんです! 一緒に戦いましょう‼︎」

「円堂くん……みんな……」

 

瞳子監督は、決意したみんなの目を見る。そして、小さく「ありがとう」と言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、案内された控え室で、私たちは試合前のウォーミングアップなどの準備を進めている。

私の隣に座っていた円堂さんが立ち上がり、みんなを見渡して鼓舞した。

 

「いくぞ、みんな! この試合は、絶対負けられない。俺たちの戦いが、地球の運命を決めるんだ!」

「……今度こそ、最終決戦というわけだな」

 

鬼道さんの言葉に、私も頷く。

そうだ。これが最後の戦いなんだ。必ず、グランとの決着をつける……!

円堂さんが、控え室の入り口に立つ瞳子監督を見た。全員の視線が、瞳子監督に向けられる。強い眼差しで、瞳子監督も私たちを見つめ返した。

エイリア学園の真実を知り、瞳子監督の真意を知った。雷門イレブンの結束力は、おそらく今までにないほど高まっているだろう。この控え室の雰囲気から、そう感じられた。

そしてついに、瞳子監督が最後の指示を出した。

 

「貴方たちは、地上最強のチームよ。……だから、私からの指示は一つ…………勝ちなさい!」

「「「はいっ‼︎」」」

 

この輪に私は最後まで入らなかったものの、力強く頷いてみせた。

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