ハリー・ポッターと薩摩の不死鳥 作:かるかん饅頭
「グリフィンドール!!」
帽子が叫び、薩摩隼人は帽子を取りマクゴナガルと呼ばれた女性の教師に帽子を手渡して立ち上がる。右腰には切れ味抜群で薩摩の職人が打った魔法金属で造られた日本刀が提げられ、その側には鞘に仕舞われた木刀という杖。この2本の獲物を引っ提げ、薩摩隼人はグリフィンドールの生徒が集う席に向かう。
彼の寮が決まった為か、ロンは軽く胃を押さえ始め、ハリーとハーマイオニーは嬉しそうに笑みを浮かべて手招きを行い、先輩達は「なんか、ヤヴェーヤツが来た!!」と困惑しながらお互いを見つめ合う。そして、スリザリンの席では顔面に包帯を巻いたマルフォイと愉快な取り巻きは薩摩隼人とは別の寮に成った為に嬉しそうに叫んでいた。
ホグワーツの組分けは組分け帽子と呼ばれる魔法がかけられた帽子を被ることで、帽子が適切と判断した寮に組分けされるのだ。だが、この組分け帽子は少々……性急すぎる節がありセブルス・スネイプというOBは1年目はスリザリンだが、2年目からは薩摩からやって来た薩摩隼人……島津豊久という元マホウトコロを放逐されたぼっけもんの手で再び組分け帽子を被らされてグリフィンドールに再配置された奇妙な経歴を持っている。
ホグワーツの寮は4つ存在する。嘗てはマホウトコロから放逐された問題児専用に薩摩藩or鎌倉幕府という第5の寮を作ろうかという声も有ったが、なんやかんやあって無しに成ったとか。
話がそれた。ホグワーツの寮は4つ存在しており、それぞれはホグワーツの創設者の名前がそのまま寮の名前と成っているのだ。グリフィンドール、スリザリン、ハッフルパフ、レイブンクローの4つだ。
グリフィンドールは勇敢な生徒が集い、勇猛果敢な寮だ。あと何故か……薩摩藩出身が入る確率が高く、薩摩隼人が在籍時は何人かの胃が散るか薩摩が量産される。
スリザリンは狡猾や野心家、そして何故か純血の魔法使いが集まる事が多い寮だ。
ハッフルパフは純血主義の魔法使いからは落ちこぼれとも言われているが、決してそんな事はない。努力を努力とは思わず、博愛精神で頑張りやな生徒が集うのだ。事実、そのレベルは他の寮にも負けず劣らず。
レイブンクローは知的な生徒が多く集い、此処では同じく知恵を突き詰める友を得るだろう。
「帽子を被って決めるのか。親父も意地悪を言う。ひえもんとりで決めるんじゃねが」
「ひえもんとりってなに!?」
そんな大事な寮の組分けの儀式。当然の如く、ホグワーツに入学する隼人、ハリー、ロン、ハーマイオニーの4人は他の生徒ともに集まっては帽子を被るのを今かと今かと待っていた。
「ひえもんとりはの……罪人を馬に乗せ、東軍と西軍に分かれて追い詰めて内臓を奪い合う催しよ。俺も親父と武蔵のおにぃと共に参加した」
「それ、本で見たわ。鹿児島が薩摩藩と呼ばれていた時代の儀式でしょ?」
ひえもんとりの説明を行った隼人、そして本でひえもんとりの事を学んだのかハーマイオニーが告げる。因みにひえもんとりで逃げ切れた罪人は無罪放免となる。まあ、逃げ切る事が出来ず東軍と西軍からフルボッコにされて哀れな姿と成るのだが。
「ラベンダー グリフィンドール!!」
と次々と新入生が呼ばれては配属されるクラスが決められていく。因みに顔面に包帯を巻いたマルフォイと愉快な取り巻きはスリザリンに決まった。
「スリザリンはやだな……名前を呼ばれてはいけない人の出身寮だし、スリザリンのレギュラス・ブラック先生は元デスイーターなんて噂も有るしな……」
ロンの家系は代々グリフィンドールだ。兄達は全員グリフィンドールであり、両親も御先祖も全員グリフィンドール。ここでグリフィンドールとは犬猿の仲とも言えるスリザリンに入ればどう思われるのだろうか?間違いなく、家でこっぴどく言われるのは確定だ。
「例のあの人?ヴぉるぜえもんの事か……ヴぉるぜえもんなら俺が産まれる前、日本で親父に鼻を切り落とされ、泣きながらイギリスに帰ったの」
なお、ヴぉるぜえもんとハリーの両親を殺した「あの人」は同一人物であり、ヴぉるぜえもんは日本にやって来ては鼻を切り落とされて日本のヤヴェー奴等の恐ろしさを五体に刻まれて(物理)で泣く泣くイギリスに帰ったのは有名である。
ヴぉるぜえもん「日本マジやべーよ!!おぉぉお!!主よ、今だけは我を護りたまえ!!」
と飛行魔法でイギリスに帰ったのは日本では有名である。
「グレンジャー、ハーマイオニー!!」
「呼ばれたわ。行ってくるわね」
ハーマイオニーは立ち上がり、女性の教師……ミネルバ・マクゴナガルから組分け帽子を頭に被らされて……
「グリフィンドール!!」
グリフィンドールに配属された。
「ポッター、ハリー!!」
「ぼっ、僕だ」
ハリーの名前が呼ばれた瞬間、周囲がざわざわと騒がしくなる。無理もないだろう、実はハリーは赤ん坊の時にヴぉるぜえもんの肉体を滅ぼした功績があるのだから。
「グリフィンドール!!」
ハリーはグリフィンドールに決まった。
「ウィーズリー、ロナルド」
「僕だ」
そしてロンだが……
「えー、ウィーズリーの子ね。はい、グリフィンドール」
「なんか、すんなり決まったよ!?」
ウィーズリー=グリフィンドールの方程式でグリフィンドールに決まった。
そして……
「島津、ダンブルドア、隼人」
我らが薩摩隼人の番がやって来た。隼人は立ち上がり、日本刀を腰に提げて悠然とした歩みでマクゴナガルの元に向かう。
「……父親そっくりですね。瞳は母親そっくりですが」
「親父の知り合いか?」
「ええ、貴方は豊久ほど訛りはきつくないようですが」
マクゴナガルは隼人の父親を知っているようであり、隼人に組分け帽子を被せる。
「うーん……勇敢だな。しかし、首級を挙げたいという野心もある……そして鍛練を怠らない勤勉さ。だが、スリザリンに入れればスリザリンの半数が君の手で再起不能に成るだろう。よし、勇敢なる薩摩隼人よ!!君はグリフィンドールだ!!グリフィンドール!!」
薩摩隼人はグリフィンドールに配属された。
翌朝5時5分……
「キェェェエエエエエ!!」
グリフィンドールの寮から猿の雄叫びに近い声と共に、打撃音が響く。
グリフィンドール、これより7年間+αは毎朝5時起床確定である。
次回は薩摩隼人と同級生!?薩摩隼人がネビル、ハリー、ロン達というルームメートと戯れ、更に薩摩隼人のペットが現れる!?
ロン「なに!?この鳥!!」
薩摩隼人「不死鳥ぞ、薩摩のな」
不死鳥(薩摩種)「ピギャァァァア!!」
夏休みアンケート(ギャグ)
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ハリーが逝く薩摩アイランド
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ハーマイオニーが逝く薩摩アイランド
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ご当地魔法使い集合!!
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ハリー&ハーマイオニー、薩摩へ