突発的な執筆欲の発散のために書き上げたのでクオリティは期待しないでください。
追記:
初稿より結構(特に後半)書き直しました。
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【黒腕】は迷宮で【正義】に出会う
氷に閉じ込められた"舞台"にて男は1人吼える。
嘗ては【黒腕】と評された豪傑である彼も時の流れには逆らえない。歴戦を経た肉体は老いにには勝てず、投薬を続けねば戦えぬ程に心肺は衰え、右腕も生身のそれには劣る義手でしかない。
その戦場では空からは無数の光の弾が彼を狙い、地には彼が技・力・そして魂を叩き込んだ愛すべき教え子たちが全方位から押し寄せる。
しかし、男は真っ正面から立ち向かう。拳を振るえば、大地を踏みしめれば、それだけで正義の守護者たる彼らを吹き飛ばす。残り僅かな命を燃やし、嘗て自らが捨てた【正義】に立ちはだかるように奮戦したのだった。
──グラッ……
──バタンッ
そして、戦いの果てに彼も最期の時を迎えようとしていた。
(俺も………ここまで…か。アイン…ヒンズ…そして……俺のために【正義】を……捨ててくれたお前たち………。悪いな……。先に……逝ったあいつらの……場所へ………俺………も……………)
その巨体は大地に倒れ、数々の海賊たちを屠ってきた腕も数々の海賊たちを追い詰めた脚ももはや動くことはない。多くの教え子たちを見守ってきたその眼も光すら捉えることが出来ない。体が冷たくなっていくのを感じる中で、彼は周囲の啜り泣くような声を聴きながら自らの意識を手放した。
──【黒腕】【全ての海兵を育てた男】元世界政府海軍本部大将"ゼファー"。
自分の人生に1本筋を通した男は、自らが導いた教え子たちの涙と唄に見送られ、74年の生涯をここに終えたのだった。
───
──
─
《???》
「うっ、ううっ………ここ、は……?」
ゼファーは不意に意識を取り戻す。辺りを見渡すと、そこは薄暗くて天井や壁、床は岩のような材質で出来ていた。
「ここは洞窟………って何だと!?」
彼は自らの右腕を見て驚愕した。先程まで義手であった右腕の肘から先が生身の肉体に戻っていたからだ。──もしや、と思い立った彼はその場で大きく息を吸い込み、そして吐き出した。
「……間違いねえ。心臓からも肺からも苦しさを感じねえ。痛覚を遮断されてるんじゃなくて回復……いや回帰してるのか!?」
男にとっては驚愕の連続だった。先程までけじめをつけるために戦ってそこで力尽きたのにも関わらず、目が覚めれば重罪人であるはずの自分の周囲に海兵は1人も居らず、よく分からない洞窟のような場所にいて、尚且つ自分の体が治っているのだから。
「落ち着け、こういうときこそ情報精査だ。まず俺はピリオ島で【麦わら】に敗れた。その後に、俺自身がやってきたことのけじめをつけるために、俺や麦わらたちを討伐に来た
──パキッ………
「!!」
男の思考は1つの物音によって中断される。音がした先にゼファーが目線を向けると、その箇所の壁に亀裂が入っていた。パキパキとその亀裂は広がっていき、そこから1つの人型が現れた。
「ブオォォォッ………」
牛のような頭部に2mを越えようとする身長、筋骨隆々の肉体は一目見るだけでそれが危険な存在であると見てとれた。
「ゾオン系の能力者……いや、違うな。そもそも動物ですらねェな。壁に隠れてたというより生えてきたって感じだが……」
「ブオオオオッ………!」
怪物はゼファーの方向に体を向ける。その眼からは敵意がありありと感じ取れるものだった。
「なるほど……。こいつは罪人に責め苦を与える地獄の獄卒獣ってところか。なら、俺の腕や心肺機能が治ってるのもそういうことか。"与えられた、もしくは返ってきたものを再び奪われることで更なる苦痛を与える"。この調子なら心肺を侵すような毒を使うヤツもいるってところか?」
「ブオオオオオオ!!!」
怪物はまるでゼファーの質問に無視するかのように咆哮すると駆け出してきた。爆発的な脚力であっという間に距離を詰めるとその勢いのまま、ゼファーに向かって拳を振りかぶった。
ゼファーは知る由のない情報であるが、この怪物の名前は"ミノタウロス"。一般的な兵士では接触=死を意味する危険なモンスターだった。そのミノタウロスに殴打されそうなこの状況は一般人にとってはもはや笑いながら「わりい、おれ死んだ」と自らの人生を諦める他無いだろう。
──ガキイィン!!
「ブオッ!?」
「化け物に技術なんざ期待するのがおかしいが……足の踏み込み、胴の捻り、拳の突き出し方、そしてそれらを連続させた動作に重心の移動、どれもこれもなっちゃいねえなァ!」
──ミノタウロスにとって不幸だったのは狙った相手がこことは別の世界の治安維持機関である【海軍本部】において、38歳という若さで"大将"という地位に就いた程の実力者であったことだ。
知性を殆ど持たないミノタウロスであったが、目の前で起こったあまりに非常識な光景に拳を突き出した状態で体を硬直させてしまった。自分が突き出した拳はなんと目の前の男の人差し指1本に止められていた。その人差し指を見ると他の指とは異なり黒色化していたのだった。
「交戦しているのに動きを、何より思考を止めるんじゃねえ!」
──ズシュッ!
「ブオオオオオオ!?!」
そしてゼファーはその隙を見逃さなかった。拳を止めていた左腕を前に突き出し、その指はミノタウロスの拳を貫いた。ミノタウロスの表皮は並大抵の刃を通さない程に硬く、筋肉や骨の硬さは最早語るまでもないが、ゼファーの指は根本まで突き刺さっていた。
激痛によって意識を取り戻したミノタウロスは慌てて拳を引き、男から距離を取ろうと試みて
「よく見ておけ! これが拳の打ち方だ!」
──ドシュッ!!
ゼファーはミノタウロスに立て直す時間を与えなかった。素早く踏み込むと右腕を瞬時に黒色化させて振りかぶり、それを胸部に向かって叩きつけた。その殴打はミノタウロスの分厚い胸板を易々と破り、彼の腕はミノタウロスの胴を貫通してみせた。
「ブ………オッ…………」
胸を貫かれたミノタウロスは僅かなうめき声を残して灰になって散った。ゼファーは腕に付いた血を振り払うと、その場に屈みこんでミノタウロスだったものの灰を調べ始める。そして、紫色の結晶の欠片のような物体をいくつか拾い集めた。
「こいつの体を貫いたときに肉とも骨とも違う感触があったが、これを砕いた感触だったか。……壁に隠れてたんじゃなくて生えてきたことから見てもこの洞窟そのものが化け物本体であの牛頭はその子供、いや分体の方が近いか。で、この紫色の石ころが分体の核で、俺が砕いちまったから化け物は体を維持できず灰になった、こんなところか。」
全く未知なる環境下でも、ゼファーは僅かな手がかりから自らを取り巻く状況を高い精度で見抜いた。海軍において若くして大将に上り詰めてその後は指導教官として時代を担う海兵を数多く鍛え上げた彼の推測力は並大抵のものではない。
「しかしさっきの牛頭がどんだけの
──ゼファーにとっての大きな間違いは"ここが死後の世界である"と勘違いしている点だった。とはいえ、死んだかと思ったら知りもしない洞窟のような場所にいて、欠損した右腕や蝕まれていた心肺が治癒されていて、壁から牛頭の化け物が出てくるという状況のなかで、ここが死後の世界でないことに気づくというのは酷な話であるのは否めないことだった。
「さて、これから俺はどうするべきか。現状だと先にこっちに来てるであろう
───
──
─
「はあ……。あの牛頭の他には兎だの虎だの犬だの出てくるが、どいつもこいつも大したことねえなぁ。驚異に晒されないのは良いことなんだが、張り合いがないのも困ったもんだ。」
ゼファーはそうぼやきながら洞窟内を散策していた。これもまた、彼にとっては知り得ない情報であるが、ミノタウロスはここら一帯で出現するモンスターの中では最強格のモンスターであった。それをあっさり撃破出来る時点で彼にとって、この辺りのモンスターは敵ではないのは道理であった。
事実、ミノタウロスの他にはアルミラージやヘルハウンド、ライガーファングなどのモンスターが彼に襲いかかった。しかし、
「キュイ!?」
ある兎は全力で壁に投擲されて血の染みとなった。
「ガアッ!?」
ある虎はゼファーが足を振ったことにより生じた飛ぶ斬撃によって真っ二つにされた。
「ガウッ!? (ボオゥン!!)」
ある犬は自らが吐き出した炎を打ち返され自らの炎で焼かれた。
「ヴォモオオオオ(グシャッ!!)……」
ある牛頭はゼファーに向かって猛然と頭から突進したら、衝突した際の衝撃で自らの頭がトマトのように潰れた。そしてゼファーの体には傷1つどころか衝突の痕跡すら残らなかった。
(人の気配もするが、下手に接触するのも危険か。
ゼファーは自身の力で複数の人の気配を"見て"、気づかれないように彼らの話を"聞いて"いた。その中で彼はここが"地獄"、もっと言うなら"死後の世界"ではない可能性についても考えていた。
(ここら辺の化け物と拮抗してるようなら俺より実力は格段に下だろうが、ここは地獄どころか俺の全く知り得ない"未知"の可能性まである。1人で活動可能なら下手に接触するのは避けるべきだ。)
現状を踏まえ、警戒を強めていたゼファーは他者との接触を避けて行動していた。そのため、この"洞窟"を進むための平常的なルートから大きく離れた場所を歩いていた。
そうして人気の無いルートを歩いていると、ゼファーはあるものを見つけた。それは直径10m近い底無しの穴だった。穴を覗き込んだゼファーは近場の石を拾うとそれを穴の中へ投げ入れた。暫し穴の様子を窺うとまた石を拾いそれを投げ入れる。これを何度か繰り返した。
「この穴、相当深いな。洞窟、いや【迷宮】を彷徨いてた奴らが言ってた下の階層にまで繋がってる可能性が高いか。」
ゼファーは先ほどから"聞いて"いた情報を精査しながら改めて思い出していた。
曰く、この地獄は
曰く、この迷宮に挑む者たちのことを冒険者と呼ぶ。
曰く、冒険者は"神"と呼ばれる存在から【
曰く、【恩恵】を受けた冒険者は"経験"を積むことによって、それが【ステイタス】という形で自身の昇華に繋がる。そして、それを繰り返しによって【ランクアップ】というより大きな昇華に繋がる
曰く、モンスターの核になっていた結晶のような物体は"魔石"と呼ばれ、これらや迷宮内で採取できるアイテムを集めることで日々の糧にしている。
曰く、この迷宮は下へ行くほど出現するモンスターの強さも上がり、排出する魔石の品質も上がる。そして、採取できるアイテムの質も上がる。
("神"、か……。神が降りてきてるからここは地獄じゃねえ、と言えそうにねえな。話を聞く限り、神どもは天竜人じみたことをやってるふしがある。なら、物見遊山気分で地獄に来てる可能性もある。どちらにせよ、接触は気をつかうべきだな。)
ゼファーは自身がかつて仕えていたある身分の人間たちのことを思い出していた。彼らもまた、人を人とも思わない暴虐を犯し、尚且つ特権にてそれを咎められることはないという彼らと神々という存在を彼は重ね合わせていた。
「さて、分からないことだらけで頼りに出来るものも見当たらない中で俺はどうするかだが……。今のところは神々がいるらしい地上に上がるか、危険が増すらしい地下へ降りるかの2択か。」
神々を天竜人のように捉えていたゼファーにとって、地上の都市も地下の迷宮も厄介事に巻き込まれる可能性という観点から同格に見ていた。
「【NEO海軍】のあいつらなら、自分勝手な神々に迎合するようなことは無え。ロジャーや白ひげなら尚更そうだ。仮にそいつらが地上にいるならもっと騒ぎになってるだろうし、冒険者からそんな話が出るはずだ。そして話が出ねえなら全員地下に潜ってる可能性が高いと見るべきか。」
既存の権力ではなく自分が掲げた理念を信じて付いてきてくれた同胞たちや自由を愛する好敵手などの存在を頭に浮かべたゼファーは、彼らは地上ではなく地下にいる可能性が高いと当たりをつけた。
「よし、そうと決まれば行くか。」
そう結論づけたゼファーは下へと向かっているだろう宿敵たちを追うために穴へと身を投じるのだった。
───
──
─
「くそッ、ここから下に降りられるのはやっぱりあの道だけか。」
下の階層に降り探索を続けていたゼファーは、物陰に隠れある方向を見つめながらそうこぼしていた。彼の目線の先には先程からの迷宮とは変わった景色が広がっていた。
そこは長さ数百m、幅は10m以上はあろうかという1本の通路状になっていた。また一方の壁がまるで磨き上げられたような鏡面になっていた。そして、その通路の手前には多数の人々、つまり冒険者たちが臨戦態勢で待機していた。
(【嘆きの大壁】、【ゴライアス】、【
ゼファーは脇道に逸れそうになっていた思考をリセットして改めて冒険者の集団と周囲の地形を俯瞰する。
(まず視線を遮れるものは何も無え。なら、冒険者が居ない間を狙って……と言いたいところだが、一本道のせいで往来が多い。隠れて進むのは現実的じゃねえか。なら、もう1つの手段はゴライアスとかいう化け物が暴れてる隙をついて向こう側へ渡る。天井近くを"月歩"かつ"剃"の速さで移動するのが今のところはそれが現実的か。)
これからの方針を決めたゼファーは、ゴアイラスが出現するまでの間、【嘆きの大壁】の手前でたむろする冒険たちを自身の力を用いて文字通り"見聞"することにした。その中で、10代後半から20代前半の女性たちで構成される10人前後の集団に目が止まった。
(【アストレア・ファミリア】、それがあいつらの組織名か。隊長はあの赤髪で緑眼の娘の【アリーゼ・ローヴェル】、副隊長は黒髪でワノ国の装いに似た姿格好の娘の【ゴジョウノ・輝夜】……。)
麗しき乙女たちの会話に聞き耳を立てる大男という何とも言えない状況の中、ゼファーは彼女たちの様子をつぶさに観察する。小数ながら前・中・後衛とバランスが取れた構成、団員同士もお互いを信頼し合うかのように会話していて連携面にも不安がない。部隊を纏める将として、部隊を育てた教員として彼は素直に感心していた。
(【正義】……。あいつらは正義を背中に背負ってるのか……。)
しかし、彼が何より心に響いたのは彼女らが掲げている理念であった。ゼファーという男にとって"正義"とは一言でも半端な覚悟でも語れるものではない。
──幼き頃より正義を夢見て、若き頃は正義をひたすら追いかけた。
──しかし、自らの正義の報復として悲劇が起こり、正義に迷いながらも正義に盲進した。
──それを嘲笑うように正義は彼を裏切った。彼は絶望の中で正義を捨てた。そして手を伸ばした先は狂った正義だった
──そして、死の間際に"正義の対極"と殴り合い、闘いの果てに正義を見つめ直して、最期は自らの正義に殉じた。
彼の人生の傍らには、常に正義が傍にあった。
(見る限り、軍のような統率された正義では無いようだな。潔白な正義もあれば手探りの正義もあるし、擦れた正義もあるみてえだ。)
──"だが、それでいい"。
彼にとって色とりどりの正義を見るのは久しぶりのことだった。海軍を辞めてNEO海軍を立ち上げたとき、それに付いてきたのはゼファーの心情に寄り添い、ゼファーの信条に賛同した者たちであった。世界を文字通り破壊するほどの蛮行を行う以上、自分の賛同者のみが集ったのは非常に好ましいことであった。
だが【麦わら】との決闘に敗れ、呪縛から解放された現在ならばあの多様な正義が微笑ましく思えた。若き日に同僚たちと語り合った正義も数多くの教え子たちが抱いた正義も何一つ同じものはなかったからだ。
(俺もあの時、ガープやセンゴクと正義を語り合って、それで譲り合えなくて殴り合っていればもっと違う道を歩めたのだろうか……。)
ゼファーは自身が辿ってしまった悲しい生き方を悔恨しながら、彼女たちはそうなって欲しくはないと老婆心ながらその想いを巡らせていた。
──パキパキッ…
「! 始まるか……。」
この迷宮で度々耳にした壁にヒビが入る音を聞き取ったゼファーはそちらに意識を傾ける。ヒビはあっという間に大壁の上から下まで広がり、そして
『オオオオオッ……!』
壁の隙間から身長は7mほどで胴に対して短い足と長い腕、尖った耳など一部を除けば概ね巨人と形容できる巨体が姿を現した。纏う気迫もこれまでに登場したモンスターとは段違いだった。ゴライアスを知らないゼファーも、このモンスターがそれであることをすぐに把握した。
(……? なんだ、この感覚は?)
しかし、ここでゼファーの研ぎ澄まされた感覚は不穏を察知した。それはゴライアスではなく通路手前に集う冒険者たちの集まりの中からだった。海軍として多くの悪と相対してきた彼は集団の中から悪意とも狂気ともとれる感覚を感じ取った。
(数は4,5人で指向性がある感じははない。このタイミングで匂わせたってことはゴライアスとの戦いの最中に何かをおこすつもりか。)
ここでゼファーは動くことが出来なかった。あくまで不穏な気配だけで実際に悪行を起こしたわけではない。ここで取り押さえても、寧ろ自分自身が不利な状況になるだけなのは目に見えていた。
(正義を捨てた身とはいえ……分かっていながら手を出さねえわけにもいかねえか。)
「さあ、皆!! "冒険"をするわよ!!」
「「「「「うおおおおおおおおおおおおッ!!!」」」」」
アリーゼの声に合わせて猛る冒険者たちを尻目にゼファーは状況を注視するのだった。
───
──
─
【迷宮の弧王】とも呼ばれるゴアイラスの討伐だが、実はこれといって決まりがあるわけではない。指揮官となり得る冒険者がいるなら話は別だが、基本的には前衛と後衛程度の区別くらいで後は各々が勝手に戦い勝手に生き残る、というのが冒険者流の戦い方だ。
今回の討伐に参加した冒険者たちの最大レベルは3。とはいえ、今までにもこのような状態での討伐は珍しくもなく、今回もいつも通りに──怪我人や数人の死亡者が出ることもあるが──討伐は行われようとしていた。
「死ね冒険者どもおおおっ!!」
「偉大なる神の盟約に従って!!」
「血と臓物を撒き散らせェ!!」
「「「「「!?」」」」」
「くそッ! 【
しかし、戦場の空気は一変した。数人の冒険者が突如として近くの冒険者に無差別的に攻撃を仕掛けたのだ。
敏い者はこれが闇派閥──破壊と混乱を望む神々の眷属及び支持者たち──であることに気がついたが、気がついたところで攻撃されたことによる混乱は避けようがなかった。
『ウォオオオッ!!』
「「「うわあぁぁっ!?」」」
さらに追い打ちを掛かけるのはゴライアスだ。冒険者たちの流れが乱れた隙を逃さず、大きく攻勢を仕掛ける。巨体と馬鹿力が合わさった攻撃はレベル3以下の冒険者たちにとっては災害に近い。
「皆、急いで体勢を立て直して!」
「おい、前衛を抜けたモンスターが後衛に向かったぞ!」
「
指揮官や旗頭が居ない状況で1度流れが崩れたとなれば立て直しは困難なものとなる。闇派閥の者たち自体は既に近くの冒険者たちによって鎮圧されたが、混乱は収束する様子はなかった。
『オオオオオォォッ!!』
「ひいいぃッ!?」
混乱の最中、ゴライアスの拳が1人の冒険者に襲いかかる。
「! 危ない!」
それに気づいた金髪で長髪のエルフの女剣士がそこに割り込む。彼女は冒険者を突き飛ばして拳が落ちる地点から吹き飛ばす。
──ドゴォォォン!!
「ぐがッ………!」
「リュー!!」
「ええい、あのエルフ様は!」
拳の直撃こそ避けたものの、まだレベル1であった彼女には目の前に落ちた拳の衝撃に耐えきれず大きく吹き飛ばされる。アリーゼも輝夜も乱入してきたモンスターたちの対処及び冒険者たちの救援に手一杯でそちらに手が回らなかった。
『ゴオオオオオオッ!!』
「しまっ……!?」
ゴライアスは吹き飛ばされ動きが止まった少女に対して追撃を仕掛ける。リューと呼ばれたエルフの少女の頭上より足が迫る。救援は間に合わない。誰もが最悪の結末を予想した。
バァンッ!
「正義に篤いのはいいことだ。ただ、自分を省みずになりふり構わずそれを貫くのは後先のない年寄りのすることだって覚えとけ。」
「えっ……」
そこには1人の男が立っていた。3
そして、その男はゴライアスが振り下ろした足をなんと片手で受け止めていた。
「あ、あなたは……」
「俺が誰かって? いくつもの正義を見届けてきた、ただの男だ。」
正義を掲げる少女たちと人生の傍らに常に正義があった男。未知が支配する迷宮の一角で、本来ならば
ファーストコンタクトするまでに70009000字以上もかかってるのは間違っているだろうか
流石に原作キャラと絡まないで1話使うわけにはいかないのでめちゃくちゃ長くなった
○ゼファー
劇場版ワンピースにおいてラスボスを務めた。ワンピースの本編外でよくお出しされる伝説のジジイの1人。劇場版ボスとしては珍しく明確な死亡描写がある。
本稿執筆中のダンまちアニメにてメインキャラを務めるリュー・リオンとは正義を追い求め、大切な人の死によって正義を見失い過激な正義に身を投じるが、主人公との触れ合い(方向性は全く逆だが)によって呪縛を振りほどくという共通点がある。
本稿で右手と心肺機能が戻っているのはルフィと戦うためのハンデであったこれらの要素をわざわざこちらにまで持ち込む必要はないという筆者の勝手な判断
(覇気の達人かつ全盛期ならスマッシャーをぶっぱするより覇気で殴った方が間違いなく強い)
Q:ゼファーってこんな口調だったっけ?というか独り言多すぎない?
A:映画1本分の情報量からうまくキャラを組み立てられない私の力不足です。独り言が多いのも私の文章の構成力が絶望的に足りてないからです。
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