夢幻都市オルバースと具現せし住人たち   作:ミカりん

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亀更新の作者にしては早い更新。



オルバースシティの誕生

 オルバースシティと名付けられた世界。

 ナイトメアの力によって生み出された世界であり、街が世界の半分。

 そして残りに豊かな自然が育まれた世界でした。

 そして今までの夢幻王国とは違い、元の世界から無理やり引っ剥がしてくるのではなく、所謂コピー・アンド・ペーストで作られた箱庭の世界なのです。

 

『……ヒヒヒッ、どうよ八雲紫!これなら問題な……』

「問題大ありよバカ!何してくれてるの!?」

「ごめんなさいごめんなさい、このバカが本当にもう……」

 

 ナイトメアが作った世界と幻想郷を繋ぐために八雲紫のスキマ世界へやって来た2人。

 本来夢の世界の支配者であるドレミー・スイートでありましたが、今回ばかりは八雲紫に平謝り。

 

「……条件があります。」

「なんでしょうか、このバカは煮るなり焼くなり……」

『何するんだよドレミー・スイート!』

「うるさい!」

 

 2人が喧嘩する中、紫は静かに告げたのです。

 

「まず、幻想郷にいらない異変が起きないようにすること。」

『それは気をつけるよ』

 

 紫は指を立てて1つずつ条件を告げていきます。

 

「次に、あなたは世界が滅びないように管理することは認めますが、直接姿を表すこともましてや支配することは認めないわ。」

「わかりました、このバカは責任持って管理します」

『バカやめろオイ!』

 

 暴れるナイトメアを無理やり押さえつけて土下座させるドレミー・スイートは完全に部下の失態をカバーしに来た上司そのものでした。

 ナイトメア自身もかなり憤慨しており……

 

『そりゃねぇだろクソババア!ババアはババアらしくせんべい齧ってお茶飲ん……うわらば!?』

「それ以上汚い言葉吐くなら今すぐ殺処分して追放してもいいのよ?」

「怒らせちゃったよこのバカ……」

 

 ドレミーが呆れる中、ババアと連呼した哀れな夢魔ナイトメアさん。

 見事にフルボッコされ、イドに変身する力もないままに左腕を引き千切られ顔は『前が見えねェ』とばかりに大きく凹み、タンコブを頭に複数作っているナイトメアは渋々条件に納得したみたいです。

 

「それと……夢の世界への出入口を博麗神社に固定した上で霊夢と藍を監視として付けるわ。これで夢幻王国を作ってもいいわよ?」

『わ、わはりまひらぁ……』

 

 ボコボコにされたナイトメアを境界を弄って修復した紫。

 その後、夢の世界には新しく大地が生まれ、小さな海が作られ、大陸の半分が街という小さな箱庭世界に砂漠や遺跡、森が生まれました。

 そして不安定な時空間を紫が繋ぎ止め、博麗神社と結びつけたことで幻想郷の一部として正式に異空間ながらも夢幻王国が生まれたのでした。

 ナイトメアの力は凄まじく、住人はおろか街という街ですらまるでずっとあるかのように存在をさせており、中には具現化された住人は元世界の知識を持つ『鏡映点』となり、それぞれが結束していくことになったのです。

 

『……ドレミー!今度はどんな夢なんだよ!』

「はいはい、次は悪夢だからあんたの出番だよ。」

 

 ドレミー・スイートと夢幻魔王イド。

 力を奪われたことが第一ではありますが、2人はこれからも良きパートナーとなって街の発展を見守っていくことになるでしょう。

 ですが、それはまた別のお話…………

 

 

 

 

 

「……いい終わり方ね?」

「そうですね、しかしよろしいのですか?」

「夢の世界はもはやあの豊聡耳神子の仙界と似たような状態になっているわ。でもナイトメアがやらかした時にはドレミーがストッパーになるし、実はあの力には制約を化してある。心配はいらないわ」

 

 幻想郷のとある場所。

 数人の女性がそこでわざわざ語り合っていました。

 

「いい夜桜ね……そんな話題じゃなきゃお団子も美味しいのに」

「ほんとにね。ナイトメアだっけ?やらかしたら私が退治すればいいのよ。実際あの時に戦ったけどドレミーの方が強かったわ。」

「油断しないで、アイツはアレでも世界を支配しかけた魔王なの。」

 

 お茶とせんべいを食べる紅白の少女と団子を貪るように大量に食べる幽霊の少女。

 そして、九尾の尾を尻に生やした女性といた人物こそ……

 

「妖夢〜おかわりちょうだい〜」

「まったく、少しは紫様を見習ってください幽々子様。」

「……白玉楼にしたのは間違いだったかしら?」

 

 ……そう、八雲紫です。

 彼女は秘密裏に白玉楼へと場を移し、博麗の巫女霊夢と親友の西行寺幽々子と会談していたのでした。

 といっても、霊夢はやる気なさげで幽々子は相変わらず庭の桜……西行妖ではない普通の桜を見てお団子を食べるばかり。

 真面目な魂魄妖夢もいますが彼女は幽々子の給仕で忙しくて会話には参加していません。

 

「さて、いい加減話を聞いて。霊夢、博麗神社の件はいいわね?」

「うちで話せばいいのにそんな話題なんでしょ?いいわよそんくらい。」

 

 話題が博麗神社でも話せる話題なのにわざわざ白玉楼に連れてこられた霊夢は少し不機嫌な様子でしたが賛同したみたいです。

 そして……

 

「白玉楼に来たのは私が幽々子とお茶したかったから。」

「確かに面白そうな話題よね〜美味しいものたくさんあるのかしら。」

「だったら真面目そうな雰囲気出さないでくださいよ!あと紫様新しいお茶です。」

「あら妖夢、ありがとう♪」

 

 ……どうやら、ただのお茶会だったようです。

 妖夢も突っ込みを挟みながら紫にお茶を渡します。

 

「……というわけで、夢の世界に行く住人や夢の世界の住人が幻想郷に来るときの対応は霊夢と藍にお願いするわね?」

「はいはい、しつこいからもういいわよ。藍が変わってくれるなら私も休めるし、でも賽銭くらいはいいわよね?」

「やりすぎなきゃ構わないわ。通貨の両替で横領しないように。」

「バレてんのかい!」

 

 ナイトメアの夢の世界に関するルールを決めながら談笑する一行。

 その影ではナイトメアが好き勝手に住人を具現化しているのを、少なくとも霊夢だけはこの中では知る由もないでしょう。

 さて、次回からはナイトメアの作った世界を、ドレミーの視点で皆様と見ていきましょう……

 

 




・地の文について
作者あるあるですが敬語の地の文は読み聞かせをイメージしてます。
脳内ナレーション声優は井上喜久子さん。
ポポロクロイス物語をプレイしていた皆様ならわかるはず。

・鏡映点
この辺はスマホゲーム『テイルズオブザレイズ』の設定を参考にしてます。
本当はガチでカレイドスコープ幻想入りさせて云々を考えてましたが設定が煩雑になりすぎるわ誰に使い方教えさせるんや問題など作者が持て余す未来が見えたためお蔵入りしてます。
細かい部分は異なりますが似たようなもんだと捉えていただければ。

・後半パート
ほぼ短くなりすぎたための水増しパート。

・幻想郷における夢幻王国
神霊廟組の暮らす仙界をイメージ。
厳密には違うけど幻想郷の一部、というわけでこの様な形に。
メタ的には合作相手の作品で東方キャラが出てるために幻想郷の一部設定にしましたが実は幻想郷自体がこの夢幻王国と繋がる設定だったのを『いやよく考えたら紫たち許さんやろな』と考えたため、設定変更をしました。
これでも無茶がある辺りにクロスオーバーの難しさがありますね。

・紫へのババア発言
良い子のみんなは女性にババアなんて言ってはいけませんよ?

今回初登場の作品
東方妖々夢
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