後ろから刺されて死んだ俺「もう一度サッカーがしたい!」神「サッカーだと?……よし、俺に任せろ!(ただし超次元)」   作:フェンス・オブ・ガイア

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昔エタった自作を再構成して書いてます。


俺の名前は只野凡人!よろしくな!

 やぁ!俺の名前は只野 凡人(ただの ぼんじ)!前世ではワールドカップ日本代表、背番号10番を背負っていたイケイケサッカーマンだ!

 

 前世、スター選手として世界中を飛び回っていた俺は、頭がいっちまってる熱狂的なファンに背中を刺されて死んでしまった!

 

 なんてこったい!スターにしては幕切れがあっけなさすぎる!このまま終わるなんて嫌だ!!!

 

 俺は強く願った。薄れゆく意識の中、握りしめた拳を何度も何度もコンクリートの地面に叩きつけながら。

 

 そうしたら、神様っていうのは案外情に満ち溢れてたみたいだ。

 

 神は俺を見ていた。

 

 あまりに哀れな死に方をした俺を見ていたんだ!!!

 

 神は俺にもう一度チャンスを授けた!転生という形でな!

 

 神は言った。

 

「ほーん……背後を襲われて死亡……そいつぁ悲しぃなぁ!!よっしゃ俺に任せぃ!お前にコンテニューの権利を差し上げてやろうじゃねぇか!!」

 

 俺は歓喜した。どれくらい歓喜したかというと、具体的に言うと、嬉しさのあまり神様の家の窓を破壊して周ってしまった。神は笑って許してくれた。

 

 もう一度、サッカーができる。もう一度、フィールド上に立つことが出来る。もう一度、世界を見ることができる。

 

 とにかく俺は嬉しかった。嬉しかったのだ。

 

 

 しかし!!!だがしかし!!!俺の転生には条件があった!!!

 

 その条件というのが、神が言うには、俺が転生するのは『イナズマイレブン』とかいうゲーム作品と同じ世界線しか選べないとのこと。

 

 俺は神の提示した条件を快諾した。その、イナズマイレブンとかいうゲームがどんなものかは知らんが、神はサッカーが題材のゲームだと言っていた。サッカーが出来るのならばノープロブレムだ。

 

 その後は、転生するにあたっての手続きを済ませると、神薄い紙ぺらを手渡してきた。

 

 そこには小難しい言葉で小難しいことが書かれていた。サッカーのプロ契約をするときもこんな感じの紙を渡されたから、多分これも契約書だろう。

 

 要項に軽く目を通してから、契約書に自分の名前を書いた。途端、俺の意識は消し飛んだ。

 

 サインが完了した瞬間に転生させられるシステムだったようだ。

 

 かくして、俺の第二の人生が幕を開けるのであった。

 

 

 

 

 

 時は流れて、俺は小学1年生になっていた。

 

 現在時刻午後5時30分。

 

 俺が今いるのは家の近場に位置するサッカー場。この時間帯は大体、中学生のクラブチームがゲーム形式で練習をしている。そして今日も、例に漏れず彼らは2色のゼッケンでチームを分けて試合をしていた。

 

「俺、見参」

「なっ!ガキテメー!」

「ああっ!また来やがった!」

 

 さぁ、今日も今日とて試合に乱入。

 サッカーコートを囲う高いフェンスをヒョイと飛び越え、ちょうど着地点の場所で赤いゼッケンと青いゼッケンがマッチアップしていたので、着地と同時に赤いゼッケンが足元で遊ばせているサッカーボールを奪い去る。

 

 俺はどちらのチームにも属していないのでどちらのゴールを狙ってもいい。前回選んだのは青チームだったから、今日は赤チームのゴールを狙うとしよう。

 

 突然の乱入者にも関わらず、焦った様子のない赤チームディフェンス陣の様子を見る限り、彼らも度重なる俺の乱入にいい加減慣れてきたのだろう。

 

「今日こそ止める……! クイックドロウ!

「ほいっ」

 

 瞬間移動を疑うくらいのスピードでボールを掠め取ろうとしてきたディフェンスをいい感じに躱す。

 

「だぁッ!なんで見切れんだよバケモンかよ!」

 

 振り向きざまにブチギレるディフェンスを無視してドリブルで突き進む。シュート圏内まであとちょい……

 

「オラァ!」

 

 横から強烈なタックル。ファウル寸前のラフプレーだ。

 

 体の芯がほんの少し揺らいだ。がしかし、大丈夫。俺は強い。

 

「ふんっ!」

「ぐぇっ! クッソ!チビガキの体躯から出ていい馬力じゃねぇだろ!」

 

 タックルを跳ね除け、俺を転ばそうとしたディフェンスをむしろ俺が転ばしてしまう。先に手出してきたのはそっちだかんな!

 

 ファウルは取られていない。ならばこのまま一気に決めてしまおう。

 

 俺的シュート可能圏内にはギリ届いていないが、まぁ行けるだろ。何故なら俺は成長を辞めない男。地道にシュート可能圏内を広げ続け、最終的には自陣のペナルティエリアからシュートを決めれるようになる予定だ。

 

 右足でシュートを放つ。工夫の一つもありゃしない、普通のドライブシュートだ。

 

 まぁ、あれだ。シンプル・イズ・ベストってやつだ。

 

 個性のない一撃だからといって、決して弱い訳では無い。元が強けりゃ、強くなる。

 

「つぅ……ぐぁ!!」

 

 キーパーがボールに掛かった回転を抑えきれずにボールを弾く。ボールの行先は、言うまでも無いが、ゴールネット。

 

「だっしゃーい!!」

「だっしゃーい!じゃねぇよクソガキ!」

「つまみだせ!」

 

 わーわーぎゃーぎゃーと騒ぎながらこちらへ迫ってくる学生たち。なんだかんだ楽しそうにしている。若いっていいなぁ……っと、それはそれとして

 

「逃げる!」

 

 ゴールを喜ぶ暇すら与えてくれなかった学生たちに背を向けて全力で駆け出す。撤退撤退!捕まったら何されるか分からねぇからな!

 

「あっ!!逃げたぞ!」

「追え追え!」

「うぉおぉぉぉ!待てやボケガキ!」

「いや、追いつけない!!はっやい!!」

 

 うほほほほ、真の一流サッカープレイヤーは、逃げ足も早いのだよ。

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