キ「私だ、なんだ06か、何事だ。あまり、こちらに電話をされると証拠を残す事になるのだが……なに!?」
キールは怒りのあまり立ち上がった。
キ「12がわしをリア充だと言いふらしていただと!? 何を馬鹿なことをそんな根の葉も無い噂を信じると言うのか……ん、お前なら信じてくれると思っていた……他のやつにも言っておいて欲しい……なに、12はそんなに言っているのか? どのくらいのリア充度で言っているんだ? ……それはまた、わしが喜んでしまうぐらいのリア充度だな……いや、別に真実ではないのだから嬉しくはないが……すまない、少し本当なら良かったと思った……すまない、すまない」
四個目のバイザーが涙でショートした。
キ「うむ、うむ、頑張っていこう、12にはわしから話を付けるとしよう……そうだな、我らが心の奥底で望んでいるリア充を具現化させた少年をネルフに送るよう手配した……我らの願いが叶う日も誓いな、06。うむ、また会合で」
短いですが始まります。
+サイド元おじい+
キツイ鎮静剤が体からようやく抜けて目覚めれば、何故かエバ操縦者が勢ぞろいして、わしを囲んでいた。どうやら戦いは完全勝利で終わりを告げたようだ。元気にしているアスカちゃんを見れば一目瞭然だ。しかし、このアスカちゃん、原作とかなり違うのは何故だろう。あの子は、孫が言っていたつんつんでれとか言うやつだったはずなのだが、挨拶の時、どう考えても堅気とは思えない自己紹介をされてしまった。
「あんたが、ファーストチルドレン、綾波レイってわけね、まずは自己紹介をさせてもらうわ」
アスカちゃんは一歩べっどから引いて右手を差し出して前かがみの格好になると口を開いた。
「お控えなすって、ドイツはドナウ川の産湯を使い、性は惣流、名はアスカ・ラングレー、セカンドチルドレンであり、惣流の名にしがみつくチンケな女でさぁ、以後お見知りおきを」
わし、無表情ながら内心でポカンとしてしまった。カガリがお前も自己紹介しろと言ってくれなければ、時は動かなかっただろう。わしは慌てて、無表情だが、自己紹介するとアスカちゃんはとても堅気とは思えない凄みのある笑みを浮かべて握手を交わした。中身老人のわしですら、凄みを感じるのだ、きっとカガリもシンジ君もそうだろうと思って視線を合わせればシンジ君は苦笑を浮かべ、カガリに至っては満面の笑みを浮かべて何かに対して頷いていた。意外とエバの子供たちは将来大物になるかもしれないと思ったものだ。
世間話はわしが眠っている間の戦いに移行していくのだが、実はわし、眠りながらそのときの戦いを夢として見ていたのだ。俗に言う、幽体離脱になって零戦のコアにいる元妻と会うことになったわけだが、どうやら元妻がわしを呼んだらしい。その理由がこの世界の元凶が顔を出すかもしれないというものだったからだ。
元妻曰く、あの異星人の副司令官はある行動だけ元凶に操られていたという。その行動とはわしたちねるふの監視及び、この地下と南極にある魂の座を崩壊させるというもので、元妻は副司令官がこの場所に現れたことでそれを感知、わしを呼んだようだ。感情を育んだ代償としてその元凶に恐怖を抱いてしまう恐れをわしと言う存在で克服しようとしたらしい。結果は見事に元凶の滓のような部分だが退けられた。危うくカガリまでも連れて行こうとするものだから、わしと元妻は怒りの方が増して恐怖など感じる余裕すらなかったとも言えるが。
元凶の滓をろんぎぬすが消滅させた事で、なんと、いんぐらむを縛る鎖の一つは断ち切れたそうだ。何故元凶の滓が理由で縛られたのか元妻に聞くところ、可能性の芽を潰させるためだと言う。決められた歴史の差異は可能性となり、元凶にとって都合の悪い方向に行くかもしれない、それを防ぐため、生きた死海何とかの役割をあの元少佐は担わせられたようだ。だが、今回それを差異の一つ、カガリが消滅させた事で元凶本体の怒りはカガリに集中、もしかしたらこの先、カガリは狙われるかもしれないと元妻は提言した。そんな事を聞かされれば相棒としてカガリの行く末が心配になってしまうというもの。あの元凶は滓とはいえ、わしですら不快に思ってしまうほど強力な悪意を、いやあれはもう負そのものと言った方が適切かもしれないを全身から溢れさしていた。もちろん、わしはあれがどういった存在かはゲームを通して理解している、しかし、今それを話したところでカガリには理解できないだろう。何せ対になるもう一つの存在がまだ現れていないのだ、現状、この事を知っているのは黒幕の星に住む一部の者たちと、もしかしたらゲンドウやコウゾウも死海ナントカで理解しているのかもしれないが、それだけだろう。いんぐらむに関しては予想が出来ないので知らないものとする。取り敢えずはカガリにそれとなく注意を促すことにしよう。
わしのお見舞いを終えた三人が帰ろうとしたとき、わしはカガリだけを呼び止め、そのことを話した。最初は難しい顔をして聞いていたが、最後は笑みを浮かべてこう告げてきた。
「いいさ、これもあたしが選択した結果だ。あの時は恐怖で頭が可笑しくなってたけど、今度はそんなヘマはやらかさないつもりだ。大丈夫、怖い元凶なんて、このあたしが返り討ちにしてやるさ!!」
頼もしいお言葉を頂いた。それでも、槍を決して手放さない事を付け加えた。元妻が言うにはあの槍を使いこなせるようになれば、エバと共に強力な切り札になるだけでなく、自身すらも守れるようになるらしい。
「あと……あの子たちも」
カガリはわしの忠告を聞き、素直に頷いてくれた。そして苦笑気味に口を開く。
「任せておけ、仮にお前がいなくなったとしてもあたしはあの子たちと共に戦っていくよ、だから、レイ。お前は安心してくれ」
わしは内心で驚いた。カガリはわしの旨のうちを気づいていたのか。
「悪いとは思ったが、この前の黒い機動兵器との通信を聞かせてもらった。あ、もちろん、あの会話を知っているのはあたしだけだ。お前がどんな理由でいなくなるのか、もしかしたらいなくならないのかもしれないが、少なくとも死ぬとかじゃなければ良いんだ。でも、忘れないでくれ、お前という存在があたしをこの道に導いてくれたが、選択したのはあたし自身だ。お前が気負うことじゃない、だから安心して去ってくれ。これは相棒としての約束だぞ?」
まったく、お前と話すと涙がもれなく付属するようだ。やはり、中身の年齢のせいかもしれないな。
「カガリ……戦わなければならない、ものがいる」
「ああ、何となくお前はこの先の事が分かるのだろう?」
わしは涙を拭きながら頷いた。
「けど、死ぬわけじゃないんだろう?」
再び、わしは頷いた。それは願望かもしれないが、そうでありたいと思うから頷くのだ。
「よし、ならいい!!」
満面の笑みでわしの頭を撫でてきた。少女に撫でられる中身元おじい。かなり恥ずかしいが、ここは気の済むまで撫でさせよう。
「勝ち取れよ、お前が望む世界を」
カガリ最後にそう言って、気の済むまで撫で続けたのだった。
翌日、予備操縦者として六番目がねるふ本部にやってくる。
そしてそれは最後のシ者(笑)だ。
次回 最後のシ者カヲル
次回もサービス、サービス……ストックが尽きました!! 少しお時間を頂きます。