(俺が呪術師を除霊しちゃったのは)わざとじゃないんです!   作:かりん2022

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人の心とかないんか?

「うわー。うわー。うわー。うわー」

 

 もううわーしか言えない。

 ここは地獄の底かなんかか。

 

 とりあえず、家の物を使えるもの、使えないものと整理する。

 神社仏閣を巡り、様子を見る。

 

 もうね。もう霊的ネットワークや加護がないってどういうこと?

 ないんだよ。そうないの。

 でも負の感情の具現化はあるの。

 

 えっ どういう事?

 マジでどういう事?

 

 霊的要素完全にないのかな、と思うがそうでもない。

 全く現世に干渉してこないだけで。

 いや、それはねーだろ。現世の事は現世でなんて。

 呪霊現世枠かよ!? ちげーだろ!

 呪霊のことはそっちの領分だろ!

 

 それと、学校についても調べてみた。

 

 酷い。死者離反者を出しまくっている。

 

 それは学校じゃなくて前線基地って言うんだぜ……。

 

 この時点でもう学校に行きたくない。

 そもそもフリーを選んだら追手が出るってどういうことなの……。

 解せないのが、俺に既に追手が放たれてること。

 呪霊に付け狙われてるのだ。しかもなんかあの呪物の気配がする。

 指についても調べないとな。

 

 はぁ。どうすればいいんだろう。

 

 散々悩んだ末に、俺は思いついた。

 思いついてしまった。

 

 この世界、魔族に売っぱらって仕切って貰えば元の世界での神魔族の争い、少なくなるかな……!?

 

 とにかく、神でも魔族でもこのさい人間の霊でもいい。

 呪霊をまとめてくれたら……。

 

 んで、流れを作って、浄化していく。このシステムを作らねーと。

 

 で。だ。この流れを作る、浄化していく。

 向こうでは当然の考えだし、普通にやってたら思いつく流れだと思うが、このシステムが、この世界にねーの。存在しねーの!!

 より強い呪力で無理やり攪拌する。それだけ!

 呪霊しかいねーのに、堕ち神とかの概念はあるの。そんな事ある???

 嘘やん、汚すシステムはあるのに浄化のシステムはないとか嘘やん。

 

 とりあえず、東京だけでも実験して……。

 

 韋駄天様と連絡が取れたらいいんだけど。

 

 携帯を買い、精霊石を使い、お札を作り、とにかくこっちでも作動しそうな儀式をやれる事全部やってした。

 俺の信仰する八兵衛様にSOSを送ったのだ。

 

 携帯は無事八兵衛様に届いたらしい。

 

 俺は八兵衛様に泣きついた。

 

『見てみないとわからないから、ひとまずそちらにいくよ』

「ありがとうございます、八兵衛様っ!!!」

「ということで、来たよ。本当は神が下界に干渉なんてよくないんだよ?」

「うあああああ八兵衛様! ありがとうございます、ありがとうございます!」

 

 ありがたやーと縋ろうとすると、戸惑ったように八兵衛様は一歩引いた。

 

「えっと? 何かな、君から悪きものが垂れ流されてる」

 

 それから3日かけて、八兵衛様と調査。それは裏付けられた。

 人間から垂れ流される力場が悪意と結合して力となるらしい。

 

 なにそれ。

 

 悪意しかねーシステムだろ。

 

「一万歩譲ってそんな事がありうるとして、善意とは結びつけられないんですか!?」

「祈りと呪は表裏一体、のはずなんだけど。バランスなにそれ美味しいのって世界のようだね……。力の流れを整えて、何か別のものに力を変換して……私では厳しいかな。その上、日本を閉じ込めるように結界が張られているようだね」

「そんな……何か救いはないんですか?」

「そう、だね。上司にそれとなく相談してみよう。ただ……」

「ただ?」

「なんとかしようと思えば、人柱は必ず必要になるよ」

「一人目は俺だな」

 

 予想はついてたのでそういうと、八兵衛様は痛ましげに見た。

 

「いいのかい?」

「韋駄天様。俺、結構自己顕示欲すげーんです」

 

 俺は笑う。

 

「歴史に名を残す!」

「……そうか。そうだね。世界を変えたとなれば、必ず名前は残るだろう。それはそうと、君なんかすごく狙われてない? 私の神通力を込めたこのお守りをあげるよ」

「ありがたいっす。忙しくなるから、やっぱり学校はやめた方がいいかな。怪しいし。なんとか穏便に断れればいいけど」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 真っ暗な会議室で、呪術師達が会議をしていた。

 

「虎杖悠仁が持ってたスピリチュアルなお守りなんですけど」

 

 そう言いながら、小瓶の水を垂らすと小さな呪霊が悲鳴をあげて消える。

 

「これ、なんと六眼で見えないんですよね」

「六眼で見えない?」

「バカな」

「ってことで、呪力はそんなじゃないけど、用意できることが確定したら、それなりの級で登録したいなと」

「危険ではないのか」

「さー? 見なかったタイプというか、見えないのでわかりませんね。でも、この手のグッズを量産できるなら術師の生存率にもいい影響を与えられるかと。それに」

「それに?」

「宿儺の指は封印出来ていた。なのに、呪霊に襲撃されたのはおかしいと思いませんか? 彼には何かある。手元に置いて観察しておいた方がいいかと」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、悠仁の家では、偽夏油傑と呪霊達が家探しをしていた。

 

「可愛いオカルト趣味だとは思っていたけど、まさか実用的だったなんて。不思議だよね。呪力のないものがこうも呪霊に影響を与えるなんて。かなり高度な隠蔽術式なのかな?」

「危険であるが、コレクションが増えるな」

「楽しそうだね、漏瑚。あいたっ」

「一回発動すると使えなくなるみたいだから気をつけて真人。あっ ひとまず呪専には行って欲しいから貯金も行っとこうか。動きを制限できるし買い物履歴調べれば調べやすくなるし」

 

 

 こうして、虎杖悠仁の知ってるところでも知らないところでも大きくことが動こうとしていた。

 それはそれとして、虎杖は後に被害総額に発狂する事となる。

 




マシュマロ(お題)、感想、ここ好き、誤字報告、お気に入り、評価、ありがとうございます!
反応いただければ嬉しいです。

警戒させてしまってすみません。
今回はノーマル風味で頑張ります。完結したらpixivで腐ろうかなって。
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