(俺が呪術師を除霊しちゃったのは)わざとじゃないんです! 作:かりん2022
「なるほど、人質が……それ非術師だろ? 見殺しちゃダメなの? 私の事もだけどさ、悟が胸を痛める必要は全然ないよ」
「夏油さん……。まあ、一人でも大変だったから、全員癒すのはそりゃ無理があるけどさ」
「人々を助けて欲しかったら君達もおとなしく従ってもらおうか」
にこやかに人質宣言をする呪術師。嘘だろこいつ、今は呪術師区分なんだぜ?
「悟、こんな奴に従ってんの? 嘘だろ?」
「誰がこんな奴っ……!!」
「私は辞めて良かったと心から思うよ。後はアシュ様が10年前に来てくれてればなぁ」
救われたかった、と傑は言う。
「今から救われればいいじゃん。そして、その救いはあらゆる生命にもたらされるべきだ」
「そうだね。アシュ様は慈悲深いからね」
「アシュ様って誰かな?」
「アシュタロス様! えらい悪魔様で、この世界の管理をしてくれるかもしれない人! 管理されたら呪霊も減るからさ。撲滅は無理だけど……そうしたら、呪術師も仕事もう少し楽になるかなって」
「あまり酷い被害があるようなら、相談窓口も設けるそうだよ。だから、妨害を辞めてほしいんだ」
「嫌だね! 神様なんていらないよ。私は呪力による進化を見たいんだ。宿儺の復活。平安時代の呪術師の復活と呪霊の氾濫による蠱毒。さらには全ての非術師の呪術師への進化。これらの事を行うのに、君達チーターで異物は邪魔になる。消えてなくなれ」
俺と夏油さんは二人して五条先生を見る。
いいの? よくないから反転術式持ってるのに胃が痛そうなんだろうな、と。
「さあ、五条悟。人類の守護者!! 君は八兵衛様になら従いたいというような事を言っていたけど、どうするかい? 悪魔の元に駆け込むかい? そうなったら五条家や君を頼みとする君の派閥の者達はどうなるかな!? まあ、私はどちらを選ぼうが腹の底から笑えるからいいけどw」
「っ」
「話はわかった。悟。大丈夫。安心しなよ」
「傑」
「悪魔である私と」
「呪詛師たる俺と」
「呪霊たる僕が♪」
「「「君ごと、そいつぶっ倒してやるから」」」
「考える必要なんてないんだよ♪」
一刻が白き暴虐となって爆発する。
反転術式の嵐が境内に吹き荒れた。
すっかり小さくなった一刻を確保し、虎杖は吹き飛ばされた五条先生を確保。
メロンパンは大量の呪霊を盾とし、さらに呪霊を量産していた。
夏油は大量の蜂を操り、応戦をする。
「神や悪魔が直接人間如きを相手にしてもいいのかい!?」
「私は祟るし救う悪魔を目指すからいいんだよ!」
「なんだか楽しそうな? あー。先生」
「何」
「夏油さんはああ言ってるけど、人間のことには基本不可侵だから俺ら」
「その割にはかなり介入してるけど」
「最初は、ちょっとは。でも俺ら、必ず【頑張ればそこそこ幸せに生きられる世界】を実現するから。具体的にはあと10年位で。だから、それまで信じて待っててくれねーかな。呪術師の必要なくなる世界でもないから。どのみち、呪霊を全部消すのは無理なんだし。ただ、人間の出来る範囲でなんとかなる世界になるだけ」
「信じろって? 悪魔を? 裏切った親友を? わけわかんない力を持った転生者を?」
「その全部を。そして、未来を」
「……」
「だから、先生。もうちょっとだけ、頑張ってくれないか」
「呪霊、減るの」
「減る。減らす」
「じゃあ呪術師減っても大丈夫?」
「大丈夫。サポートもする」
「僕も頑張るけどさ。呪詛師狩りしたら結局受け入れられなくて呪詛師認定されるかも」
「そん時は夏油さんと一緒に魔族転生して手伝ってよ」
「やる」
そうして、五条先生は呪詛師を吹っ飛ばした。
「頑張れ、五条先生……!」
「ねぇお父さん。夏油さん一緒に吹っ飛ばされて連れてかれたけどいいの?」
「ああっ!! しまった!」
その後、夏油さんから無理やり悪魔契約結ばされたと連絡が来た。
悪魔の扱い方は授業してたからな。夏油さん、生まれたての悪魔だし。