目が覚めると前に見た天井が目に入る。
治療院だ。
体を起こそうとするも全身が重く感じる。それでも何とか上半身だけを起こす。
少しだけ痛む頭をフル回転し、最後の記憶を蘇らせる。
やけに長い通路を進んだ先に宝箱があった。急いで宝箱を開けるも罠が仕掛けてあり手に傷を負う。
だが肝心の中身が思い出せない。だが思い出せないという事はロクでもない物が入っていたのだろう。
それに加え、その先が思い出せない。どうやってダンジョンから出たのか。どの程度の期間ダンジョンに潜り続けていたのかが全く思い出せない。
…とりあえず治療院の医者に会いに行こう。以前、入院していた時にミラと話していた医者が居る部屋は微かに覚えている。
ベッドから出る為に足を床につけ、立ち上がろうとするも何故か上手く立ち上がることが出来なかった。
「痛っ…」
床に全身をぶつける。足に異常があるのだろうか、下半身に目を向けるも特に異常はない。
単純に体が重いのだ。
壁に寄りかかりながら医者がいる部屋に移動する。
「あっ!先生!」
廊下へ出た所で一人の女性と出くわすも医者を呼ぶのだろうか、もと来た道を戻っていった。
再び一人になった俺は、一歩ずつ足を進め始めた。
やっとの思いで部屋の前まで来た。ドアノブに手をかけ開けようとするも中から話し声が聞こえてくる。
やがて扉が開かれる。
「おっと、やっと目が覚めましたか。」
声を掛けてくれた男性は、以前にキメラに負わされた怪我を治してくれた男だった。
「エスト、ミラさん達を呼んできてくれ。シロさん、彼女達が来るまでここまで至った経緯を話しましょう。」
男性は廊下で出会った女性に指示を出し、俺に向き直った。
「まず君は転化により一ヶ月間、昏睡状態だった。」
テンカね。うん、点火。で、天下がどうだって?
いきなり専門用語をぶっ込まれた為、どういう反応をしていいのか分からない。が、
「一ヶ月寝てたんですか?やたら体が重かったのってそういう理由とか?」
「それもあるけれど、原因は他にある。」
「あぁ、添加ってやつですか?」
「そうだね。転化だね。」
なるほど、さっぱり分からん。
「シロさん。ダンジョン内の出来事はどこまで覚えていますか?」
迷宮第三階層にてインフォーマルダンジョンなる物を発見。内部に侵入するもパーティーメンバーと別離してしまう。
単独でダンジョンを攻略している最中、宝箱を発見し確認するも罠が掛けられていた。
「それからは…すみません、覚えてないです。」
「そうですか、ここからは私の推察なのですが…」
その後、男性の口から語られた内容は驚くべき内容だった。
「シロさん、あなたはダンジョン内を探索している内に極度の飢餓状態へと陥りました。一切、食料の無いダンジョンにて飢餓状態へ落ちいった貴方は魔物を摂取してしまいます。その後、魔物を摂取した貴方は魔物の残骸が飢餓状態を克服できる唯一の手段だと知り、ダンジョン内で出没する魔物を食料として食べ続けた結果、魔物に宿る魔力が貴方の体内を侵食してしまい一つのサイクルが出来てしまいました。その状態で四日。四日間ダンジョンでそのサイクルを回し続けることにより、体内に取り込んだ魔力が循環を始め身体の魔物化、つまり転化が行われてしまいます。そこからの説明は少し省きますが、ギルドにて貴方の捜索願が出され数人の冒険者がインフォーマルダンジョンにてリッチと戦闘状態のシロさんを発見。リッチを討伐した後、治療院へ運び込まれ一ヶ月間、転化の治療を行われていました。そして現在に至るという訳ですね。」
長ぇよバカ。
つまり、こういう事だ。
ダンジョンで迷った挙句、腹減りすぎて魔物食ったら魔物になっちゃった。なんとか助けたけど未だに魔物っぽいから一ヶ月間治療してたよ~。
マジかよ。
「じゃあ、魔物って事ですか?僕。」
「それを解消する為の一ヶ月です。」
あぁ、なら良かった。
「ですが完全に消滅することはありません。」
上げて落とすタイプねお前。顔覚えたからな。
「ですが、元々冒険者は多少なりとも魔物の遺伝子が混在しています。魔物を討伐した際の液体は蒸発し、少なからず空気中に漂っていますからね。ですがシロさんは直接体内に取り入れてしまった為、他の冒険者と比べて濃いのは確かですが。」
でも王道展開だろ。魔物を取り入れて特殊能力に目覚めるなんて最高じゃないか。
「いえ、それはありません。」
はい。
「魔物と人類は決して相容れない存在です。どんな英傑であれ百害あって一利無し、です。」
すみません。
「どんな形で作用があるかは分かり兼ねますが、十分注意をして生活してくださいね。」
分かったからもう止めてください。
やがて廊下の方で足音が聞こえる。
「では私はこれで失礼します。シロさんはご存じないでしょうが、一ヶ月の間ミラさん達は貴方とまともな会話をしていません。くれぐれも彼女達を安心させてあげてくださいね。」
そう言って医者は部屋から出ていくと同時に見知った顔が部屋に入ってきた。
ミラもエルダさんも呆気に取られた顔をしていた。
「あ~…」
どうしようか、頭を搔きながら考える。
「やっほ。」
それからというもの、ミラは顔を涙でぐしゃぐしゃにして飛びついてきた。エルダさんは目に涙を浮かべて、おかえりなさい、とだけ言った。
散々泣きつかれたと思ったら、次に来たのはお説教タイムだった。
怖かった。
心無しかエルダさんも震えていた気がする。
「魔物ばっかり食ってたからなのかなぁ…。やたら料理が美味しい気がする。」
自分の感覚では二日、三日ぶりの酒場での料理だが実際には一ヶ月振りのまともなご飯だ。いつもより美味しく感じる。
「そういえば、ミラ達は一ヶ月なにやってたの?」
「わたくし達は曲がりなりにも冒険者ですわ。依頼を受けてい…あっ。」
「……報告。」
ミラが何かに気付いたように声を上げる。
「え?何?破産したとか?」
「……ちゃんと依頼はこなしてた。」
ミラは顔を赤くさせモジモジしている。
え?もしかして、おめでた?
「わたくし…8等級冒険者になりましたわ!」
同じ時期に9等級冒険者になった筈のミラが先に昇級していたようだ。やはり一ヶ月の差は大きいのだろうか。
「マジか!おめでとう!さすが俺らのミラ姐さん!」
「……姐さん」
「わたくしに着いて来いですわ~!」
そうして久し振りの晩餐は過ぎていった。
エールにはアルコールが入っているのだろうか。
次から次へと注文され続けるエールを悉く飲み干していると、世界が揺らめくような感覚に襲われる。
「やばい…酔ったかも。」
ミラやエルダも例には漏れず、がぶがぶとエールを呷っていた。
「シロぉ~?聞いてますの~?」
「……聞いてる。」
「じゃあ返事ぃ~」
「……はい。」
「シロォ~?」
鬱陶しいわ。コイツ。酔っている俺でも分かる。ミラは見た目に反し相当の酒乱だ。
「…そろそろ戻ろぉ?」
エルダは白い頬を朱に染め上げ、こちらに寄りかかってくる。コイツも中々…
「そうっすねぇ~。ミラ~行くよ~」
「んぇ~?まだ飲めますわ~!」
何を言っても聞かなそうなので俺とエルダで肩を貸しながら店を後にする。外は夜風が涼しく心地良い。
その時、俺自身も酔っていて足元がおぼつかなかったのか、何もない地面で転びそうになる。ミラの肩を掴み耐えようとするも服ごと体勢を崩してしまった。
ミラの肩が露わになる。
「あ~?ごめ…」
謝ろうとした時、ミラの綺麗な肌に痛々しい傷が刻まれているのが目に入る。
するとミラは今までベロベロに酔っていたはずなのに一遍の迷いなく服を元に戻す。
一瞬しか見れなかったものの、その傷は脳裏に焼き付いていた。
キメラとの戦闘然り、様々な依頼をこなす上で装備が剥げてしまうシーンがいくつもあるが、あれ程まで生々しく大きな傷は見たことが無い。
「ミラ?その傷は…」
「何でもありませんの。」
先程までのミラが嘘のようにハッキリとした口調で告げる。
「でも、一か月前まで無かった気がするんだけど…」
「シロさんが原因で付いたものではありませんわ。」
「何で俺の名前が出てくるの?」
ミラを含めエルダも俺の顔を悲しそうに見つめてくる。
「それは…」
「俺の所為なんだね。」
「シロさんの所為じゃありません!」
珍しくミラが苛立ちの籠った大きな声を出す。
「…シロ。」
「エルダさんも知ってるんだね。」
そういうとエルダは口を閉ざす。
「ちゃんと言ってよ。パーティーメンバーでしょ?気なんて使わなくてもいいから。」
「シロさんは何も悪くないんですの。」
「ミラ。」
「……分かりましたわ。」
そう言うとミラは意を決したように口を開く。
「…この傷は、シロさんが転化した際に付けられたものですわ。」
そりゃ言いたくもないよな。ミラは他人と比べ非常に仲間思いの性格をしている。だから俺の記憶がない事を良い事に俺に付けられた傷の事は隠しておくつもりだったのだろう。
俺に余計な心配をさせない為に。俺が気を負わなくてもいいように。
「ごめんね。」
「シロさんの所為じゃ…!」
「分かってる。でもこれは俺の責任だよ。でもさ…」
それでも、俺がミラを傷つけたとしても。
俺に事実を隠そうとしていたとしても。
ミラは大事なパーティーメンバーだ。俺が言うのもなんだけど、そんな程度でお互いに責任を感じる必要は無い。
ミラも気を負わなくてもいいし、必要以上に俺が気を使う必要もない。どちらに転んでも上辺だけの関係になってしまう。
良き友人であって欲しい。それが俺の願いだ。
「エール奢ったんだから許して。頼むよ~。何だったら次も奢るからさ~」
そう。この程度でいいのだ。適度な冗談を言い合うだけでこの問題は解決出来る。
「…まったく。次のエールでこの件はチャラですわ!」
ミラの眩しい笑顔が戻る。
良かった。これで一件落着だ。
宿屋に着き、二人と別れる。正直ミラとのやり合いですっかりアルコールが抜けきってしまった。
ベッドに体を預け、思索に耽る。
まず俺は自身に憑りついた呪いを解呪する為ミレーバルという街に行かねばならない。
現状、ミレーバルの場所や行き方は分かっていない。今後、仕事の合間で情報を得るとして。
問題は寿命がどのくらい残っているかだ。
フェーデルに向かう途中、人魚に呪いを軽くしてもらったのは夢ではない。はず…
その際も、人魚に寿命を聞くのを忘れていた。
フェーデルに来てからどれくらい経っただろうか。エルミナスで大体二週間ほど過ごしてきたとして、フェーデルでは一・二週間が経過している。
だがそれは俺の記憶がある中での話だ。
エルミナスでぼーっと過ごしている内に実は一ヶ月近く滞在していたということもあり得る。
「その上、一ヶ月くらい寝たきりだもんなぁ…」
諸々合わせて、二ヶ月程度経過したとして…
いや、結局のところ寿命が分かっていない為過ごしてきた期間を考えても無駄だろう。
「でも、早くしないとなぁ…」
金なら多少は集まった。ステータスの方は…まぁ、必要以上の戦闘を避ければ何てことの無い話だ。後は、時間の問題だけ。
こうしている間にも刻一刻と時は迫っている。
そして、その日が来るのが早いのか遅いのか分からないのがまた辛い。
考えていても仕方ないと思いつつ、答えなど出る筈も無いのに延々と考え続けてしまう。
思考が堂々巡りを繰り返す中、いつの間にか眠りについていた。
翌朝、目を覚まし部屋から出ると扉の前に一枚の紙が置いてあった。
『本日の冒険者稼業はお休みします。シロさんがぐっすりと眠っていたので、わたくしとエルさんはお買い物に行って参ります。』
ミラからの置き手紙だった。
俺が眠っている間に冒険者ギルドに行っていたのかな?
昨晩の件もあるし、ミラなりに気を使ってくれたのかもしれない。
ちょうどいい機会だ。ギルドに言ってミレーバルの場所を教えてもらおう。
そうして約一ヶ月振りにギルドへ行くことを決意した。
ギルドに入ると普段より騒々しい雰囲気に包まれている。
疑問を抱きながらいつも通り受付に向かおうとするもすぐに騒々しさの原因が分かった。
以前見にした有名なパーティーが来ているようだ。
全身に銀を纏ったイケメンの隣にはやはりいつもの女性陣が居る。
そいつらは受付で何らかのやり取りをしていた。
イケメンのパーティーメンバーである大柄の男と動物の頭蓋骨を被っている何者かは冒険者が飲み食いするテーブルに着いてイケメン達のやり取りを待っていた。
…あまりいい考えじゃないけどあの人に聞いたらミレーバルの場所くらいわかりそうだな。
だがいきなり9等級冒険者が聞きに行くのは失礼ではないか。でも質問するとしたら女性達がイケメンに気を取られている今がチャンスなのではないか。
幸いにもギルドに居る冒険者はやはりイケメンに目を向けている。
意を決し足を進める。
「あ、あの~」
「あ?」
大柄な男性がこちらに目を向けるも頭蓋骨はこちらに見向きもしない。
日和るな。この質問が終わったらもう二度と話しかけないんだから。
「すみません…そちらの方にお聞きしたいことがあるのですが…」
そう言ってジェスチャーを示すもやはり頭蓋骨はこちらを見ない。
はぁ、と息を吐き男は頭蓋骨に呼びかける。
「おい、呼ばれてんぞ。」
【黙れ】
おおよそ、人間から発せられる声色ではない音が耳に入る。
やべぇよ…こいつの中身、魔物なんじゃねぇの?しかも怒ってない?
それでも勇気を出し、質問だけ簡潔に告げる。
「すみません…ミレーバル?という所に行きたいのですが…」
そこまで言うと遂に頭蓋骨はこちらに目を向ける。
【何故だ?】
「呪いを解く為?ですかね」
そこまで言うとボロボロのローブからミイラのような細い腕が出てくる。
碌な抵抗も出来ずに頭を掴まれる。
「うわっぶ!」
振り払おううとするも腕はビクともしない。
だが、大して痛くなかったのでされるがままになっておく。
暫くすると腕が離れる。
「あ、あの?」
【ケ…】
「け?」
【ケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケカカカカカカカカカカカカカカカカカカカ】
「ひぇ…」
初対面のエルダ以上に恐怖を感じた。
どっからこんな音出しているんだろうか。頭蓋骨の形状が変化していないので詳しくは分からないが、おそらく笑っているのだろう。
【貴様、名は。】
「シロ、と申します。」
【面白い物を憑けているな。】
「はぁ、どういたしまして?」
そう答えるとまた笑い始める。
一体何が面白かったのだろうか。
さっぱり分からないがひとまず、この人は悪い人では無さそうなので安心する。
「珍しいな。」
後ろから聞き慣れない声が聞こえ振り向くと、先程まで受付で話していたイケメンが立っていた。
「何の話をしてるんだ?」
【貴様には関係ない。】
イケメンはそうか。と言って再び受付に戻る。
【ミレーバルか、ミレーバルだったな。】
「あ、はい。」
頭蓋骨は話を戻す。正直、ミレーバルという場所を知っているだけで十分だ。
これ以上関わり合いになりたくないというのが本心だが、一応お礼だけは言っておこう。
【ミレーバルはロールドの東に位置する死の都だ。】
「えっと…」
分かるわけねぇだろ。
【まぁ、分からんだろうな。転生者よ。】
思考が停止する。この街に来てから俺が転生して来たことは誰にも言っていないはずである。
別に隠しているわけでは無いが、わざわざ言いふらすようなことでも無い。
「…なんで。」
【疑問を持つのは素晴らしい事だ。全てを理解した世界ほど退屈なものは無い。だが定命の者は全てを知る前に朽ち果ててしまう。故に幾星霜
の時を経て知識を継ぎ接ぎしているのだ。】
「…そうじゃなくて、何故僕が転生者だって分かったんです?」
すると頭蓋骨は恐ろしげな声のままこう告げる。
【分からない事が満ち溢れている程、面白いでしょう。】
声は恐ろしいのに何故か優しさを感じる言い方だった。
その後、何も言えなくなった俺を見つめていると徐にローブから地図を取り出す。
頭蓋骨は指で示す
【フェーデル。】
え?このクッソ小さいのが?じゃあこれまさか世界地図って事か。
頭蓋骨はフェーデルから指を離し、遥か上にある黒塗りになっている場所を指した。
【ミレーバル。】
いや、めっちゃ遠いんだけど…
大幅に縮小されている地図でも遼遠であることが分かった。
フェーデルとミレーバルの道中を見てみる。
所々に街が見えるも、大部分が木のマークや雲のマーク。水の流れるマークで占領されていた。中には動物のマークと重なっている部分もある。
「これは…国境線とか?」
地図上にはいくつもの線が描かれているも、それらが交差している箇所は無い。
「あぁ、それぞれ住んでいる種族が違うから気を付けると良い。」
大柄な男が間に入ってきた。
「俺も混ぜろよ、暇だったんだ。ゴズだ、よろしくな。」
そう言ってゴズは手を差し出してきたので大人しく握り返す。
適当な自己紹介を済ませると頭蓋骨はゴズに向けて辛辣な言葉を放つ。
【貴様は余計な言葉が過ぎる。慎め。】
「へいへい」
ゴズが頭蓋骨の言葉を流す。
この二人、仲が悪いのかと思ったがそうでもないらしい。
「あ、そうだ。」
俺はある事を閃き、頭蓋骨に尋ねる。
「その、ミレーバルに行く方法なんですけど……」
【己の足で歩け。貴様の力ではミレーバルに辿り着く前に朽ちる。道中で経験を積むのだ。】
「それは同感だな。俺もミレーバルっつう所には行った事は無ぇけど楽な道じゃねぇのは確かだ。」
二人の意見が一致した。等級が高い二人の意見は必ず糧になるはずだ。
だが、転んでもただでは起きない。
「地図、頂く事って出来ますかね?」
「あン?自分でそれぐらい調達できねぇようじゃ…」
【持っていけ。】
頭蓋骨が先程まで広げていた地図を差し出してくる。
まじか、一番無理だと思っていた奴に助けて貰えるとは思わなかった。
「ありがとうございます!」
助けてくれたのは有難いが一刻も早くこの場から抜け出したかった。
それもそうだろう。いくらイケメン達が注目を浴びると言っても、そのパーティーメンバーがどこぞの馬の骨と話し込んでいるのだ。目を引かない訳がない。
後ろからゴズ達の話し声が聞こえる。
「お前、マジでどうしちまったんだよ…遂に壊れたのか?」
【同郷のよしみだ。】