異伝・シンヱヴァンゲリヲン   作:◆QgkJwfXtqk

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プロット部分
起 シンジの再起動までのパート


・第3新東京市(跡地)からの退避行

 シンジを引っ張り続けるアスカ。

 途中で地面状態の悪い場所を歩く羽目(NERVの目から逃れる為)になり、盛大にすっころぶシンジ。

 アスカが助けようとする。

 伸ばされたアスカの手を振り払うシンジ。

 へたり込む。

 

「見捨ててくれ」

 と言うシンジ。

 

「フザケルナ」

 と切れるアスカ。

 

 喧嘩(口喧嘩から物理的に移行)。

 互いにどろだらけになりながらもみ合う2人。

 先にへばるシンジ。

 力なく座り込み、俯いて希死念慮を口にする。

 結果として、カヲルを殺してしまった事への後悔。

 世界がこんな事になった原因であり、生きている理由が無い。

 アスカに殺して欲しいと願う。

 

「逃げるんだ、アンタ」

 振り上げていた拳を解き、シンジの頭を睨みながらつぶやくアスカ。

 

「みんな僕が悪いんだろ、世界がこうなったのだって、カヲル君が死んだのだって!!」

 

 一杯一杯の顔、涙声で叫ぶシンジ。

 その喉元を掴むアスカ。

 表情は、色々な感情が綯交ぜになって、女の子がしちゃいけない顔になっている。

 俯いて影の落ちたアスカの顔。

 目だけがギラギラしている。

 

「死にたいって、アンタ! 死ぬってこういう事よ!!」

 

 シンジの首を〆るアスカ。

 但し、本気では無い。

 でもシンジは抵抗しない。

 

「苦しいでしょ、軽く言うなっ!!」

 

「でも、もう………ミサトさんは! 僕に、あんな、カヲル君の首が……… そんなのを付けられて、いいじゃないか、僕が悪いんだろ!? なら、そんな僕なんて殺せば良いじゃないか!!」

 

 自身の首を〆るアスカの手を優しく包み込むように手を添えるシンジ。

 涙をボロボロとこぼす。

 

「アスカだってっ! 僕が死んだ方が良いって思ってるんだろ! こんな苦労して、汚れてボロボロになってっ!!!」

 

 大声を出して疲れたシンジは肩で息をする。

 そしてポツリと言う。

 

「………殺してよアスカ。アスカに殺されるなら、もう………それで良いよ」

 

 だが、アスカはシンジの首から手を離した。

 

「………馬鹿ね」

 

 ポツリっというアスカ。

 それから、プラグスーツの手首のボタンを押した。

 プラグスーツが脱げ、裸体となるアスカ。

 汚れの無い手でシンジの頭を掴み、俯いていた顔を上へと引っ張る。

 自分の体を見せる。

 見せつける。

 自分の首にもあるDSSチョーカーを。

 

「なっ、何でアスカにも………」

 

「ミサト、葛城大佐やリリンが憎んでいるのはアンタだけじゃない。アタシも、エヴァの全てもよ」

 

「アスカは皆の為に、ミサトさん達の為に戦ってるんだろ………どうして……………」

 

「それだけ、エヴァが怖いのよ。リリンは。だからシンジだけじゃない。だから、殺せとか言うな、バカシンジ」

 

 シンジの頭をそっと引き寄せ、胸に抱くアスカ。

 シンジには見えないが、アスカの口元は優しげに歪んでいた。

 全力で怒鳴り、泣いた結果、シンジは少しだけ顔を上げた。

 おっぱい。

 頬っぺたにある柔らかい相手の正体を知って、顔を真っ赤にするシンジ。

 だが、コメディはそこでお終い。

 

「崩れる」

 

 何も言わず、シンジとアスカの痴話喧嘩()を見ていたレイが口を開いた。

 その瞬間、地面が崩壊した。

 それは地理的なモノでは無かった。

 空間が、形容しがたい音と共に崩れ、そして穴となる。

 

「えっ?」

 

「あっ!」

 

「………」

 

 3人の姿が地上から消えたのだった。

 

 

 

 

 

・WILLEサイド

 NERVの攻撃を逃れる為、とある孤島に停泊しているAAAブンダー。

 どこそこから火花が上がり、先の戦闘のダメージを修復しているのが判る。

 周りの戦闘艦艇群から部品をはぎ取って移植などしている。

 孤島は軍艦の墓場めいていた。

 

 陸上。

 煤けた建物内に於いて、葛城ミサトらWILLEの首脳陣が集まって事後策を検討している。

 深刻な物資不足が言われる。

 共食い整備をしているが、もう戦闘艦艇群は限界であり、戦力はAAAブンダーに集中させるべきと言われる。

 弾薬も、もはや1会戦分を残す程度であると言われる。

 

「戦い始めて14年、よくも持ったというべきかしら」

 自嘲気味に言う赤木リツコ。

 弾薬、特にミサイルは腐る。

 経年劣化によって誘導が出来ないミサイルは山ほどにあった。

 

 次善策が練られる。

 弾薬の補給、そして破損状況の酷いエヴァの修復用資材の改修である。

 手つかずの旧NERVの支部はパリしかない。

 だがパリを含むヨーロッパ亜大陸はL結界密度が余りにも濃厚であった。

 この為、14年間、その遺産に手を付けられなかったのだ。

 だが今はAAAブンダーがある。

 起動したAAAブンダーの中和能力をもってすれば、パリを戻し、そこを拠点と出来る筈であった。

 

 閉鎖都市 巴里

 ユーロNERVが威信を掛けて建設した、2015年当時は第3新東京市と双璧を成す対使徒迎撃要塞都市であった。

 その機能を復元させれば、エヴァンゲリオンの修復も容易な筈であった。

 

「時間との戦いね。此方がパリを解放し、そこで戦力を再編成できるのが先か、それともNERVがインパクトを起こすのが先か」

 

「NERV本部の偵察は?」

 

 リリンでは近づけぬ穢れの無い(汚染されつくした)第3新東京市。

 生身の人間が近づく事は文字通り、自殺行為だった。

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「特務隊が行ってるわ」

 

「そう………」

 

 特務兵(サイバー・グランツ)

 アスカとマリの体を研究し、高L結界密度下でも活動できる様に体を改造した人間。

 それでも長時間は生存できない。

 だが、特務兵へと改造されたがる人間は多かった。

 それが難いNERVへリリンが牙を向ける唯一の方法であったからだ。

 だが幸か不幸か、物資不足から多くの人間が改造される事は無かった。

 

「2号機パイロット並びに碇シンジも発見、回収も頼んでいるわ」

 

「見つかると良いわね」

 

「見つけなきゃ意味が無いわ。でも………………そうね、もはやエバーに乗れない碇シンジは兎も角、2号機パイロットは、その作られた務めを果たしてもらわなければならない」

 

 エヴァンゲリオン2号機の自爆の際に離脱し、その際に、シンジの確保に行くと報告したのがアスカからの最後の連絡であった。

 

「………取り合えず破損した2機のエヴァ。修復は8号機を優先させる様に通達しておくわ」

 

 アスカには帰ってこなければならないと断じる葛城ミサト。

 その言葉に同意しつつも、だが修復はエヴァンゲリオン8号機を優先すると言う赤木リツコ。

 共に表情には何もない。

 鉄の女と揶揄される、何時もの姿であった。

 だが、少しだけ、2人には少しだけ共通する思いがあった。

 アスカが帰ってこなくても、それを受け入れても良いかもしれないと言う思いが。




※作中描写は、アニメ化で20分程度を考えていまする(お
 この程度の内容で20分も使えるのは、劇場作品故の贅沢さ!
 ま、贅沢し過ぎるとシンエヴァンゲリオンですけどね!
 もう少し尺を大事にしようよ(トオイメ
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