+
・NERVサイド
深刻な顔をした冬月コウゾウが碇ゲンドウに報告する。
NERVを離れたシンジの行方が分からなくなったと。
恐らくは下位次元に落ちたのだろうと言う。
だが碇ゲンドウは興味さげな態度を崩さない。
「13号機の起動、リリスの残滓を消し去った事でアレの役目は終わった。問題は奪われた
「そちらこそ問題は無かろう、葛城大佐らに残された戦力はアレ位なものだ。儀式が始まればノコノコと向こうからやってこよう」
「制圧手段に抜かりは無いな?」
「侵食型を用意してある
あざけり顔をする冬月コウゾウ。
元よりAAAブンダーと呼ばれる艦を生み出したのはNERVなのだ。
神殺しの力などと誇っては見ても、WILLEが生み出したものでは無い。
幼児の哀れな反逆、ごっこ遊びにしか見えなかった。
「ならば良い。この14年の月日を持ってそろったMark.07とMark.09オップファー、そして13号機。永い月日であったな」
「NHGシリーズも漸く全艦が就役した。全く、手間が掛かる事だ」
「元より、全てを捨ててユイと出会う為の事だ。仕方がない」
「………人類全てを捨ててか。まあ良い。俺はお前に乗ると決めたから文句は無い。だが、遅延が酷過ぎてな、寿命で見届けられぬかもとは危惧したのだぞ」
準備に時間が掛かり過ぎた。
そう揶揄する冬月コウゾウ。
碇ゲンドウとてそれは自覚していた為に反論は出来なかった。
本来はSEELEの人類補完計画を乗っ取る形で進める話であったのが、ニア・サードインパクトによって全てが狂った。
本来とは違う形で、そして予定よりも早めてサードインパクト、フォースインパクトを起こさねばならなくなった為、人類の工業力を使えなくなったのだ。
「苦労を掛けた。だが、全ては終わる。13号機の儀式機としての改修が済み次第、南極へと向かう」
「いよいよか」
「いよいよだ」
暗闇の中で男たちが頷き合った。
・シンジとアスカ、レイ (超元空間(ネーミングは未定)
目を覚ますシンジ。
見た事のない場所、あばら家だった。
「起きた? バカシンジ」
アスカ。
プラグスーツを脱いで、シャツとパンイチになってる。
「ゑ?」
シャツを突き上げている綺麗なオッパイに目を取られるシンジ。
その視線に気づいたアスカ、ジト目で「スケベ」と言う。
仕切り直し。
厚手のパーカーを着たアスカ(でも生足
アスカが説明する。
ここは地球の中であると。
地球の浄化、セカンド、サード、フォースの3度のインパクトによって地球が畳まれつつある状況下、L結界によって解けた人たちの魂の居場所だという。
「WILLEでは
「…間? ……みんな、僕がやってしまったニア・サードインパクトで死んでしまったんじゃないの?」
「アンタがやったのはニア・サードインパクト。サードインパクトに近くても、それは阻止されたわ」
「じゃあ、ミサトさん達は___ 」
「都合が良かったのよ、集団をまとめ上げる為の、憎悪の的として」
WILLEと言う組織をまとめ上げる為の生贄。
それがシンジであり、アスカやマリといったエヴァンゲリオンパイロットだという。
「何だよ、ソレ!?」
呆然とするシンジ。
だがアスカは苦笑いと共に受け入れている顔をする。
それだけ、世界は酷いのだと言う。
総人口の99.999%、それだけの人間が喪われている。
故に、ソレが必要だったのだと嘯く。
だがシンジの目には、嘯くアスカの顔に深い深い疲労の色が浮かんでいる様に思えていた。
絶望。
或いは責任感。
まだ子どもであるシンジには、アスカの内心の全てをおし図る事は出来なかった。
「ま、ワタシの事は良いから。アンタも外に出るわよ。一見は百聞にしかずって奴よ」
シンジの手を引いて外に出るアスカ。
トタンで作られた扉を開けば、室内に光があふれる。
その先にあるのは穏やかな空気の漂う集落であった。
人が生きている。
生き生きと生きている。
シンジとアスカが居るのは少しばかり集落の密集地から離れた、小高い丘の上にあるあばら家だった。
とは言え、集落の家々、その殆どが同じようなモノであった。
トタンだの何だのの集合体。
或いはコンテナに日よけの天幕を上に張ったモノ。
古い家もある。
「ひと、人が生きている」
「厳密に言えば違うわ。L結界によって体を失ったリリンだもの。
「?」
「ファイナルインパクトによる完全なる浄化、合一前の僅かな猶予時間よ」
「………アスカが何を言ってるか判らないよ」
「クソの様な現実。だからアンタが判る必要はない」
と、誰かが来た。
大人びた顔をした男。
「お、起きたか。久しぶりだなシンジ。俺は相田だ。相田ケンスケだ」
「ケンスケ!?」
相田ケンスケであった。
相田ケンスケに連れられて、村に降りていくシンジとアスカ。
アスカ、流石に半パンを履いている。
パンツ姿で出ようとしたら、顔を赤くしたシンジと、あきれ顔の相田ケンスケに止められたのだ。
アスカは、アタシの裸にそんな価値はないでしょ、とヤサグレた感じで言ったが、シンジが余りにも必死になったので受け入れていた。
村には多くの人達が生活していた。
華美な雰囲気は無いし、そもそも新品のモノなど無いが、どこかしら牧歌的な田舎の雰囲気があった。
車は無い。
リアカーを自転車が引いていたりしている。
「我らが避難キャンプ、第3村さ」
かつて、第3新東京市で生きていた人たちによる村だと言う。
第3新東京市の全てのヒトが居る訳では無い。
NERVによって行われた2つのインパクト、そして生まれたリリンが形を失うL結界の成立。
だが、その成立前に死んだ人間は、この
その意味では、10万に届こうとしていた第3新東京市で生き残ったのは1000と余名と言う程度でしかなかったとも言える。
鈴原医院と書かれた家に入る。
鈴原トウジが居た。
シンジを静かな場所に寝かせた方がと言って、あの家に入れたのはDrである鈴原トウジだった。
そこに、鈴原トウジの嫁となった洞木ヒカリがやってくる。
盛り上がる。
夜には宴会や! と盛り上がる相田ケンスケと鈴原トウジ。
それまでの間、村を見て来いと追い出されるシンジとアスカ。
第3村を見て回る2人。
活気はあった。
農作業とかもやっている。
と、見れば綾波レイも居た。
「アレって、もしかして」
「そ、綾波Seriesの初期ロット。アンタが寝ている間に気が付いたら第3村に居て、気が付いたらおばちゃん達と一緒にやってた」
何やってんだかと言う言葉は飲み込んでいるアスカ。
以心伝心、全く同意する顔で頷くシンジ。
と、レイが2人に気付き、手を振った。
振った動作で、手に持った農作物の泥が飛び散り、そして何故かレイは尻もちをついて泥だらけになっていた。
あっちゃー と言う顔をする2人。
でもレイは笑っていた。
周りのおばちゃん達も笑っていた。
風呂に入っているアスカとレイ。
太陽熱温水でお湯を作っており、電気も勿体ない為に、第3村は昼間にはお風呂に入っているのだ。
「アンタが笑うなんてね」
「そう? 判らない」
「笑ってたわよ」
「そう………多分、シンジ君が起きたから。アスカさんが一緒にいたから。昏い顔をしてなかったから」
「
「?」
嘗ての、同僚であった綾波レイは判り辛いが他人を見て、気を配る人間だったと思いだすアスカ。
温かな湯が、アスカの心を解きほぐす。
ホッとした顔。
だが、唐突に顔を歪める。
思い出したからだ。
連鎖的に葛城ミサトの言葉を思い出したのだ。
風呂は命の洗濯だと言う言葉を。
アスカの使い方が荒い、今の持ち主。
その顔を思い出したのだ。
「どうしたの?」
急に湯船に顔を付けたアスカに、驚いたレイ。
アスカは何でも無い。
何でも無いとうつむいたままに返事をした。
宴会。
シンジにまで飲まされて伸びる。
そしてお開きになって、アスカに肩を借りながら、家に戻るシンジ。
暗闇に沈む第3村を見て、シンジは少し小声で居る。
みんな幸せそうだね。
アスカ。
表情が見えない顔で口を開く。
「アンタが………」
「え?」
「何でもない」
第3村の夜が更ける。
+
多分、これも20~30分とか位かな??
これなら1.5Hくらいの作品時間なボリュームになりそう(お
反吐の出そうな第3村の悲惨な部分も描写しようかと思ったりもした。
シンの公開時にあった聖人相田ケンスケ()とか言うネタを揶揄しようかとも思った。
でも、自分の作品で不快な気分を味わう必要は無いヨネと言う真っ当な判断で、全部スルー
私は読み終わったら、面白かったと笑い、そして内容を忘れる様な作品を作れればええんやでー
後、第3村
新しい命は生まれない
尚、黒波=サンが碇君では無く、シンジ君なのは誤字では無く差別化の為(おい