【完結済】MASKED GUITER HERO ぼっちちゃん   作:リチウム

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 なんやかんやでバイトのシーンは端折られました。
 あまり原作との差異を出せなかったためです。
 今回のお話はぼっちはなぜバンドだとミジンコ以下なのかを考える回です。

 今回は、余計な文章フルスロットルでお届けします。


4. 意図

 翌日、ぼっちはまた魔境(スターリー)のドアの前にいた。

 今日はライブや私用ではなくバイトのためである。

 何度か開けたはずのドアが今日に限っては異様に重い。

 

 バイト、そう……、バイト……

 しかも、ドリンクスタッフとかの話を聞く限り、裏方だけでは済まないだろう。

 業務定型文でとは言え、赤の他人とお金をもらえる程のクオリティで会話しなければならないと言う事実が心にズンとのしかかる。

 むしろ、罰金で赤字になりそうだ。*1

 ドアがまた重くなった気がする。

 

(ぼっちがんばれ……、ぼっちがんばれ……、ぼっちがんばれ……)

 

 なんとか自分を鼓舞してドアを開けようと試みる。

 結局、ライブの日も、次のミーティングのときも虹夏に助けられたため、実はこのドアを自力で開けたことがない。

 しかし、以降を考えるならこの程度で躓いていてはダメなのだ。

 意を決してドアを引こうとした次の瞬間。

 

「よっ、ギターヒーローちゃん」

「うびゃあああああああ」

 

 背後から突然叩かれた肩。

 STARRY(魔境)で背後に回られるとはホラーの文脈において死を意味する。

 ぼっちの本能は、この時生存のための最適解を理性ではなく本能的に選択した。

 

 ぼっちの肉体が突如破裂し、千と八百のメンダコ*2となって当たり一面に逃走!! 

 ──しようとしたのだが、残念ながらSTARRY前は閉所であった。

 壁と階段と後ろにいた人に張り付く無数のメンダコ。

 ほのかに漂う押し入れの匂い。

 その惨状は買い出しに出かけようとした虹夏が店のドアを開けるまで続いた。

 

 結果、ぼっちに声をかけた星歌(店長)は飲んだ記憶もない酒の飲み過ぎを疑う羽目となった。

 なお、メンダコは虹夏と山田がしっかりゴミ袋に集めると元に戻った。

 キングスライム*3か何かだろうか。

 そして、またしてもぼっちはドアを開けることができなかった。

 

 

 

 ◆   ◇

 

 

 

 バイトというものは言ってしまえば誰にでもできる仕事であるからバイトなのである。

 専門的な知識が必要ならそれ相応の経験を積んだ人間を正社員やソレに準ずる形で雇うほうが結果的に安く確実だ。

 もちろん、専門の資格や経験が必要なものもあるが、それはぼっちの状況とは合わないので割愛する。

 

 では、バイトの厳しさとは何か。一言で言えば環境である。

 ソレは客層であったり、人間的に嫌な上司や同僚。単純労働であっても、物量が適正か否かなどはあるが、能力に根ざした問題はそう多くない。

 

 つまり、まともな客を相手に、恵まれたスタッフと運動不足のぼっちが翌日に響かない程度の作業量のバイトは本人の想定するよりもはるかにまともに進行できた。

 

 もちろん、楽ばかりでは当然ない。

 学校以外ではろくに掃除もしたことがない身にとって、清掃業務にはそれなりの苦労があった。

 人と話すのも一苦労なぼっちにとって、まずドリンクを手渡しするドリンクスタッフ業務は多大な心労をかけたし、受付業務はそもそもさせてもらえなかった(もちろん、頼まれても嫌だっただろうが)。

 

 それでも、ひとりは無事にバイトを果たしたのだ。

 たかが一日、されど一日。千里の道も一歩から。

 それは、他人から見れば小さな一歩だが、ぼっちにとっては偉大な飛躍であった。

 さり気なく、STARRYが業務形態的には飲食店*4と聞いて、ぼっちの人生トロフィーが一つ取得された。

 世間難易度的にシルバーあたりのトロフィーはぼっちの自尊心を大いに喜ばせた。

 

 もっとも、ぼっちにとっての本番が実はバイトの先の併せ練習になることは、この時の浮かれぼっちには気付く由もなかったのだが。

 

 

 

 ◇   ◆

 

 

 

 ジャーンとギターとベースの音がスタジオに響く。

()()()()()()()()アイコンタクトをとり、締めの音を短く鳴らす。

 そこに少し遅れてギターが飛び込み、演奏が終わる。

 

 山田と虹夏の感想としては、やはりぼっちは下手な方だなという認識は変わらなかった。

 だが、ソロや以前のライブでの技量を前提として考えた時、また違った物が見えてくる。

 要約すると演奏が中途半端なのだ。

 

 まず前提としてぼっちは他人と演奏した経験がない。

 つまり、自身のギター(あるいは練習用のメトロノーム)が全体の基準であり、他人に合わせようという意識がない。

 また、集中力がずば抜けているのだが、そのせいで他人の音が耳に入っていない。

 そのくせ、ふと気付いたときに音を合わせようとするものだから、テンポにやたらと急制動がかかる。

 

 パートごとの分担意識も曖昧だ。通常、楽曲ではソロに限らず特定の楽器を強調したり、逆に音を抑えめにして他を際立たせることがあるのだが、ぼっちの演奏にはソレがない。バッキング*5さえもどこか自己主張が強いため、全体から浮いて悪目立ちしてしまっているのが分かる。

 本人もソレをわかっているのか、時折またブレーキをかけるのだが、それが蛇行運転さながらのふらつきで楽曲全体をかき乱す。

 

 その一方で、ギターソロやリフ*6のようなギターメインのパートになると張り切って弾き出すのだが、ここでも時折気付いたように無理に合わせようとしたりするため目立ちきっておらず、ギターの良さが死んでいる。

 

 トドメに常に猫背気味の姿勢のため、アイコンタクトを取ることが難しく、こちらからギターに合わせることができなくなっている。

 爆音が鳴り響くバンドの演奏において、手足や声以外でのコミュニケーションたるアイコンタクトは必須技能と言って良い。

 それが仮に一方通行であっても受け取る側がフォローの準備に回る猶予を生むという時点で大きなアドバンテージが有る。*7

 とはいえ、これはもう音楽と言うか人間としての基礎スキルの領域である。

 これが最もできている虹夏はコミュ力が高いために素で取得しているし、ひとりと同じく友達いない族の山田も結束バンド以前のバンド経験で後天的に取得したものだ。もっとも、山田はそれでも時折自分の世界に入り込む事があるため、そこが虹夏には明確に劣るが。

 そして、我らが主人公たるぼっちは所詮ぼっちなため、そんなスキルはない。

 そもそも人と目線を合わせられない人間が意図などどうして飛ばせようか。

 ましてや、人の意図を察するなど天地がひっくり返ってもありえない。

 

 以上がぼっちがミジンコ以下な理由である。

 

 

 逆にいい面も当然ある。

 まず、音がしっかりしていること。

 当然ながら、ギターは電子機器だろうと根本的に弦楽器である。

 つまり、弦をしっかり抑え、正しいピッキングができていなければ、情けない音しか出ない。

 電子ドラムやキーボードのような常に一定の音が出るタイプの楽器ではないのだ。

 

 しかし、ぼっちはリズムやテンポが迷子になっても、音を外したり、抑えが甘い時特有のぬるい音を出すことがない。

 それは、アルペジオ*8やカッティング*9、タッピング*10などといったテクニックが必要な場面でも変わらない。

 むしろ、内容に集中している分、普通に引く箇所よりもリズムやテンポが安定しているのだ。

 

 結論、ぼっちは間違いなく()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ということ。

 そして、それは結局のところ、ギターの練習よりも対人能力の向上によってこそ解決される問題であるということだ。

 

 

 では、『ギターヒーロー』はどうなのだろうか? 

 

 こちらも前提として、他人に合わせた演奏経験などないのは同じである。

 違うのは大きく分けて2つ、自分に自信があることと人と目が合うことである。

 

 まずは自信があることで何が違うかだが、シンプルに言えば自己中になる。

 つまり、他人に無理に合わせようとしないため、リズムやテンポが安定する。

 また、音が自信満々になるためか、無意識に他人が自分の方に合わせてしまうようになり、結果的に全体が安定する。

 

 他人を気にせずに暴走していても、ぼっちモードと違って真っ直ぐ最高速でつっ走っていたためにスリップストリーム*11のようにその後を着いていくことで結果的に一列に揃った演奏に成るというわけだ。

 

 そして、人と目が合う点の場合は先程長々と語ったとおりである。

 ぼっちに察する能力がなくとも、向こうが察して合わせてくれるなら結果的に合った演奏になるわけだ。

 

 もっとも、リズム隊に合わせるのではなく、合わせてもらうギターがバンドかと問われるとなんとも言い難い。

 もちろん、ソロギタリストとそのサポートという形なら問題ないのだろうし、なんなら『ギターヒーロー』と四つに組める力量と自信を兼ね備えた存在ならなんとかなるのかもしれない。

 

 しかし、二人がそうではない以上、やるべきことは決まった。

 二人は楽器を練習し、ひとりは人間力を鍛える。そうすることでバンドの形を正三角形にするのだ。

 まあ、これからもう一人増える予定なのだが。

 

 

「──────……という訳。

 ぼっち、虹夏、わかった?」

「あっ、はい」

「へー、そう言われると確かにそうだね」

 

 思い込みというものは時に真実を遠ざけるものの、逆に真実にたやすく近づけてしまうことも少なくない。

 カクテルパーティー効果に代表されるように、自分がそう思ったという前提は時に通常の何倍もの感覚を発揮する。

 今回の場合、ぼっちはギターが間違いなく上手いという前提が山田に何故下手に聞こえるのかという疑問への嗅覚を鋭くさせた。

 もしも、その前提がなければこうもスラスラと分析することはできなかっただろう。

 

「つまり、ぼっちにはもっと人と話してもらう」

「えっ」

「あたしたちは下高だから、学校でのサポートはできないけど……。

 その分、放課後とバイトでいっぱいお喋りしようねっ!」

「えっ」

「もちろん、併せ練習は積極的にやるけど、多分そっちのほうが効率がいい」

「えっ」

「まあ、今日はもう眠いから、明日から頑張って」

「明日はせっかくだから、受付に挑戦してみるとかどう?」

「えっ、あっ、あああっ……」

 

 あっ、マズイ。

 いきなり追い込みすぎたかと焦る虹夏。

 ぼっちも心なしかブルブルしてきている。

 よくよく考えれば、人と話すのが苦手な人間が初バイト→練習のスケジュールだけでも大変なのに、追い打ちをかけるような真似までしてしまうとは……

 

「い、イヤ、やっぱりまだ早かったかな? 

 ほら、そんなに焦らなくても大丈夫、大丈夫! 

 だって、今日もしっかりできたんだから、ね?」

 

 慌てて励まそうとするも、時すでに遅し! 

 ついにぼっちの何かが限界を迎えた! 

 

 

「ハックション!!!」

 

 

 風邪である。

 慣れないバイト、立て続けの練習、心理的圧力は前日の氷風呂と合わさって、ついにぼっちの免疫機能を上回ってしまったのだ。

 軽く額に触れる山田。

 

「うわっ、凄い熱」

「ええっ、大丈夫!? お家……、は無理そうか。

 とりあえず、家に泊まっていきなよ!」

 

 えっ、いや、大丈夫です、お構いなく。

 そう言おうとしたが、声が出ない。

 風邪ではなく、普段声を出さないからだ。

 

「布団とか準備しとかないと。

 リョウ、お金渡すから、スポドリと冷えピタと風邪薬買ってきてくれる?」

「仕方ない、任されよう。そっちはそっちの準備しといて。ついでにぼっちの実家に連絡しておくから」

「ありがと~う! 普段もこれぐらい色々してくれたらいいのに」

「普段からしてたら体力が尽きてベースが引けなくなってしまう」

「こっちも色々あるんだよ? せめて私の部屋ぐらいは片付けて欲しいな」

「虹夏、自分の部屋は自分で片付けるべき」

「リョウが私物持ち込まなきゃ、きれいな部屋なの! 責任とって!」

 

 なにやら、自分を置き去りに状況が進んでいく。

 しかし、コミュ障が会話に割り込んで止めるなどできるはずもなく。

 ぼっちは結局流されるまま、『友達の家に初めて泊まる』のトロフィーを取得したのであった。*12

 

 

 

「ごめんね、ぼっちちゃん。

 私が無理させちゃったせいで……」

(すいません、わたしがバイトサボるために氷風呂とかしてなければ……、すいません、すいません、すいません……)

 

 翌朝に母親が引き取りに来るまで、二人(と星歌)は互いに罪悪感を覚えながら、気不味い夜を過ごしたのであった。

*1
ちなみにバイトでの罰金は1円でも違法行為となる。減給なら、全体の10%までは認められているが、それ以上の場合は例え同意書や契約書を書いていても法律が優先される。もっとも、ソレを主張できればの話だが。

*2
タコの一種で、パラシュートのような形が特徴。食用としてはマズイので向かない、独特の薬品のような匂いがする上に、それが網に残りやすいと漁業者からは不評な一方、独特の形状からぬいぐるみのモチーフなどとして人気を博している。生物として見るならばかなりデリケートないきもののため、飼育は困難。通常、水族館等では1週間が限度とされている。メンダコ(ぼっち)の観察のときは驚かさないように優しく接してあげることだ。

*3
な なんと メンダコたちが……! メンダコたちが どんどん がったいしていく! なんと ボッチチャンに なってしまった! この光景を目撃した星歌の心情やいかに。

*4
ライブハウスの多くは興行場法に引っかからないように飲食店として営業し、ライブ等はあくまでも集客手段の一つであるという建前で行われている。そのため、ワンドリンク制としてドリンクを必ず買ってもらうことで収益とすると同時にその建前を補強する狙いがある。ちなみに、もしも興行場として営業許可を取得する場合は建物そのものの設計・客席の並び・照明・換気設備・トイレの数など様々な制約があるため、もしもこの建前が使えなくなった場合、ほとんどのライブハウスは潰れることを余儀なくされるだろう。ちなみに、以前説明した大型ライブハウスZeppは場所によって1500人~2500人程のキャパシティがあるが分類は飲食店である。STARRY(あるいはSHELTER)のキャパシティは250人。興行場法は規模に関係するものではないが、売上的にまず興行場とすることはないだろう。

*5
伴奏のこと。主に主旋律やボーカルを目立たせるために行い、音の層を厚くすることでグループ感のあるサウンドが出せる。実のところ、最も目立つギターのポジションでさえもこのバッキングが曲の9割を占めていると言っても過言ではなく、ソロやリフが弾けなくてもバッキングが上手いのであればバンドマンのギタリストとしては及第点と言ってもよいだろう。そう考えれば喜多ちゃんがバッキングを重点的に練習することで、短期間でありながらギターボーカルとして役割をこなせるようになったのも理解できる話かもしれない。

*6
リフレイン(繰り返し)の略称。主に楽曲内で繰り返し使われる印象的なフレーズであり、特にギターが弾くことが多いため、ギターリフと(イコール)で考えてる人も多い。楽器屋で知ってる音楽を試し弾きしてるやつがいたらだいたいこれをやってる。有名なものだとギターならDeep PurpleのSmoke On The Waterとかが鉄板か。ギター以外で有名なリフだとQueenのWe Will Rock Youの『ズンズンチャッ』ってやつも立派にリフである。

*7
特にドラムのような打楽器系において、いい音を出すには、叩く直前に叩く楽器の直上にスティックをスタンバイさせることで真芯を叩けるよう照準できるかが重要となる。そのためには事前に次に叩くところを頭に入れて少し先回りする必要があるのだ。たとえ全く同じタイミングで叩けても、楽器直上にスティックがあるときと、手元や別の楽器から直接叩きに行ったときでは大きく音質が違ってくる。特に複数の打楽器の集合体たるドラムにとっては先回りは基本にして奥義であり、そのためにも他人と合わせるためのアイコンタクトがいかに重要かはもう十分にご理解いただけただろう。

*8
コードを弦ごとに分解し、それらを流れるように連音として弾く奏法のこと。基本的に、ギターは弦の複数箇所を指で抑え、それらの弦を全部一遍に弾くことで音を出している。アルペジオはその指と弦一本ごとに音を出しつつ、高速で弾くことでコードの音と流れるような音を両立できる奏法である。ただし、通常の弾き方と違い、細い弦一本一本単体で弾かないといけないため、他の弦を一緒に弾いてしまったり、もたついたせいで単なる単音を並べただけになってしまったりすることも少なくない。音同士が浮かない速度と弦を一本一本弾ける正確さが要求されるため、できれば初心者卒業と言って良いかもしれない。

*9
弾いた音にスタッカートを強くかけることで、音単体とリズム感を強調する奏法。ギターはしっかり弦を抑えないと音が出ない楽器だが、逆に言うと半端に抑えると弾いてもあまり音を出さずに済む楽器でもある。それを応用し、弦を抑えきらずに鳴らしたい弦だけを弾くことで、短く鋭い音が出るようになる。音とリズムを強調する手法のため、特にリズム感とノリを重視するソウルやファンクなどに多用される。難点としては、そもそも弦を半端に抑えるのにコツが居る。余計な弦を弾いてしまうと音が濁るため、弾きたい音の弦だけしっかり弾けないといけない、短音なためリズムにズレがあると通常よりもとても目立つ。これをうまく弾ければ中級者といっても良いかもしれない。プロでも苦手とする人も少なくないのだ。

*10
別名ライトハンド奏法。弾いた後に弦を叩くように抑え込むことで音を変えるハンマリング、抑えた弦を琴のように弾くことで音を変えるプリングの組み合わせを左手だけでなく、ピッキンクする方の右手でも行う奏法。右手は通常のストロークする部分ではなく、ネックの根元付近で引くことが多く、両手でギターの真ん中あたりをいじくり回していたらだいたいこれをやってると見て良い(暴論)。両手で(はじ)く分、単純計算で倍の音が出せるため、メタル等の速弾き曲やプログレッシブなどの超絶技巧系統の曲によく使われる。欠点としては両手を連動して弾きつつリズムやテンポをキープすることが難しいこと。また、慣れない動作のため、余計な弦を(はじ)いてしまう危険性が高いこと等がある。早く弾けることといっぱい音が出ることはまた別の話なのだ。これがしっかり弾ければ()()()()()()()()ギター上手い人ヅラできるかもしれない。

*11
レースなどで用いられる、他人の後ろにピッタリくっつくことで楽に前の人と同じ速度を保つことができる戦術のこと。高速で動く物体の後ろは空気抵抗が弱く、前の物体が退かした空気を埋めようとする吸引効果が発生してあたかも後押しされているような状態になる。この状態は前の物体に張り付く都合上、追い越しはできないが、同じ速度を前よりも楽に保つことができるという点で大きく有利である。また、いざ追い抜く際でも今までなかった空気抵抗がいっぺんにくるため不安定になりやすいという欠点はあるが、それを差し引いても温存したパワーと加速力によりたやすく抜くことができるため、車、自転車、競馬にマラソンまであらゆる長距離系レースで利用される技術である。

*12
ちなみに、ベネッセによると中学3年までに友達の家に泊まったことがある割合は36%とのこと。おおよそシルバートロフィー相当と言って良い。ぼっちは順調に陽キャになりつつあるのかもしれない……




 今回新たに高評価を頂いた、以下の方々に心より感謝を。
 敬称略です。
 ☆9 人間失格 shark kure 気弱 Saih しやぶ ムラサ 伊乃

 なんか、今までの話を読んでると、山田のクズ係数が低くてびっくりします。
 音楽系の真面目な話をしてるからでしょうか?
 あるいは、この山田は暗殺されてないから影武者じゃないんでしょうか?

 次回はついに喜多ちゃん登場の予定です。
 はたして、喜多ちゃんは登録者数30万人のギターヒーローを乗り越えてギターボーカルになれるのでしょうか?
 いま、作者も考えています。
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