【完結済】MASKED GUITER HERO ぼっちちゃん   作:リチウム

6 / 23
 前回から約1週間。
 文字数もソレにふさわしい労力になってしまいました。
 約14000てお前。注釈もスゴイことになってるよ。

 あと、日間や週間ランキングに時々名前が乗ったり乗らなかったりしました。
 そして、評価バーが4つまで埋まりました。
 ここまで来たからには、責任を持って完結させたいところです。だから5つ目まで埋めてくれ(強欲)

 皆様には引き続き、高評価、感想、ここすき等いただければと思います。
 そうすると、多分筆が早くなるので。

 今回は喜多ちゃんの本格加入回の予定です。


6. あつまれ!バンドピーポー

「え~! 喜多ちゃんギター弾けなかったの?」

「…………はい……」

 

 STARRYのいつものテーブルにて、会話する4人。

 始業前のため、客もおらず。店長(星歌)がノーパソのキーを叩く音がよく響く。

 

「だから、合わせの練習頑なに避けてたんだね」「うん……」

(喜多さん気まずそう……、な、何か気の利いたことを言えれば……)

 

 実際のところ、こうなった原因は10割喜多ちゃんが悪いのだが、自分が連れてきたせいで起爆したかのような状況に気まずさを覚えるぼっち。

 学校での陽の中の陽みたいな喜多を知っているだけに、今の死にそうな彼女に思うところがあるようだ。

 

 

 が、ここで気の利いたことが言えるならもっとマシな人生を歩んでいたに違いない! 

 オロオロしたまま会話が流れ、最終的に店長(星歌)による鶴の一声で一日応援バイトで禊とすることとなった。

 が、ソレだけでは無いようで……

 

「んじゃ~、こっちで着替えて~」

「着替え?」

 

 

 

 ◆ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

「フ~フ~フ~、フフフ~♪ フ~フフフ、フ、フ~♪」

 

 そこにはメイド服で掃除をする喜多ちゃんの姿が!! 

 

(店長さん、なんであんな服持ってるんだろう……)

 

 コスプレ用と言い張るにはなかなか上等な代物である。

 少なくともドン・キホーテ*1に売っているような安物では断じてない。

 サイズ的に自分が着る用の可能性さえある。

 えっ、店長にそんな趣味が……と戦慄するぼっちに恐るべき会話が飛び込んでくる。

 

「あいつ臨時なのに使えるな~」(えっ!)

「ほんと。喜多ちゃん手際いいね~」(確かに! あわわわわ……)

「惰眠をむさぼる時間までできてしまった……」「時給から引いとくな」

 

 この時、ぼっちに電流走る!*2

 

 有能なバイトが入る

 ↓

 足を引っ張るだけのぼっちは不要なのでクビ

 ↓

 バンドでも気まずくなって追放

 ↓

 学校でも喜多さんと顔を合わせづらいので不登校

 ↓

 ギターも嫌になって辞める

 ↓

 自殺

 

 おぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!!! 

 

 一瞬でバッドエンドルートを幻視するぼっち。

 幸い声には出ていなかったため、周りから変な目で見られることはなかった。

 表情はアレだが、みんなの視線が喜多ちゃんに向いているのも功を奏した。

 

(よ、よし。今日のバイトは、が、が、が、ガンバルゾー*3

 

 せめてクビにならない程度に。

 そう決意するぼっちであったが、この後、喜多の有能さに圧倒されることとなる!! 

 

 

 いつの間にかPAさんと仲良くなる喜多ちゃん! 

 受付業務まで任されて、完璧にこなす喜多ちゃん! 

 接客中もキラキラ笑顔でお客さんのハートを鷲掴みだ! 

 

 結果、(精神ダメージで勝手に)ゴミ箱に叩き込まれるぼっち。

 うなだれて、ダイイング・メッセージ*4のようななにかまで書き始める始末。

 

「ぼっち。そんなところで何してるの?」

「ア、アイデンティティの喪失中です……」

 

 たかが1日のバイト経験でよくもまあ、そこまで先輩面できるものである。

 まあ、ソレだけぼっちの中で飲食店バイトをやったという経験が大きかったのもあるが。

 

「では聞いてください。

 その日入った新人より使えないダメバイトのエレジー*5

 

 おもむろにギターを取り出すぼっち。

 あれ? ゴミ箱の何処にギターが入るスペースが? とかは気にしてはいけない。

 ギターヒーローともなればギター程度いつでも召喚できるのだ。

 

「らん、ら、ら、ら……

 らん、ら、ら、ら……

 ら~ら~ら~ら~ら~、ら-

 らん、ら、ら、ら~ら~、らー、ら~

 らん、ら、ら、ら~、らー、ら~、ら、ら、ら~」

 

 そうやって、歌いながら魂が天に登っていく……

 

 相変わらずマイナーコード主体の暗い曲である。

 仮にぼっちが作曲担当になったらマイナーばっかになりそうだ。*6

 メタル趣味だった時期の影響もあるのだろうか? *7

 

「短い間だったけど、貴重な体験できて楽しかったです」

 

 そうして、ぼっちの魂は天へと還ったのであった。

 

 

 死の安らぎは 等しく訪れよう

 人に非ずとも 陽キャに非ずとも*8

 

 

 

「ぼっちちゃん、ぼっちちゃん。

 喜多ちゃんにドリンク教えてあげてよ」

「はっ、はい!」

 

 虹夏の一声でぼっちの魂は現世に返ってきた。

 頼られる感じの声がけだったのも特に効力を発揮したと言える。

 

 立ち上がり、ドリンクの機械の前に立つぼっち。

 

(名誉挽回のチャンス!)

 

 気合を入れてボタンを押し、コーヒーを淹れる。

 ……目線を強く感じるぼっち。

 

 喜多ちゃんがキラキラとした目でじっとこちらを見ている。

 メイド服効果でキラキラ感が5割増しだ。

 

 緊張感に固まってしまい、ボタンを押す手が離れない。

 

 あふれるコーヒー、口から溢れる謎の声、焼ける手、喜多ちゃんの悲鳴。

 ぼっちは見事名誉返上*9してみせたのであった。

 

 

 

 ◇ ◆ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

「大丈夫? だいたい分かったから、後藤さんもう休んでて」

「イキってすみません……」

「よかった~。大事にならなくて」

 

 ぼっちの手には濡らしたハンカチが巻かれていた。

 いちごのワンポイントの入った可愛らしい柄。

 言わずもがな、喜多ちゃんのハンカチだ。

 

 ハンカチの上から、優しく手を擦る喜多ちゃん。

 

「あ、ありがとうございま……(あれ? この指先……)」

 

 なにかに気づいたぼっち。

 さっきの喜多ちゃんの()()()()()

 ソレは自身にとっても慣れ親しんだ────

 

「後藤さんってなんでバンド始めようと思ったの?」「えっ?」

 

 その瞬間、脳内に駆け巡るぼっちの過去。

 それは、ギターを始める切っ掛けとなった思い出。

 そして……

 

 

 

 ◇ ◇ ◆ ◇ ◇ ◇

 

 

 

「かーくれんぼすーるひーと、こーのゆーびとまれ!」

 

 それはひとりが幼稚園の時、なんてことのないよくある光景。

 

「やるー!」「やるー!」「わたしもー」

(わたしなんかが、あの指に止まっていいのかな……)

 

 そう悩んでるうちに乗り遅れて、気づいたら一人ぼっちの子……

 

 小学校でも、遠足の時に先生とお弁当のおかずを交換していた一人ぼっちな子……

 

 中学校でも、部活も入らず、放課後は即帰宅。

 スマホに届くのは親からのメッセージかクーポンのお知らせだけ。

 それがわたし、この時は中学1年生。

 

 その時は漠然とした不安があった、ずっとこのままでいいんだろうかって。

 でもわたし、話す前に「あっ」って言っちゃうし……

 目合わすのも苦手だし……

 ザ・陰キャのような日々が身の丈に合って……

 

 

 でも本当は、変わるきっかけがほしいと思ってた。

 人に認められたい、隅っこでもいいから、居場所が欲しい。

 ──いや、居場所があるにふさわしい人間になりたかった。

 

 

 そんな時に見た音楽番組。

 そのインタビューがすべてのきっかけ。

 

『学生の頃は、教室の隅っこで本読んでるフリしてる奴でした。友達いなくて……』

『それが今では、若者に絶大な人気を誇るバンドになったと』

『まぁ、バンドは陰キャでも輝けるんで』

 

 バンドは陰キャでも輝ける……

 もしかしたら、わたしみたいな人間でも輝ける? 

 その一言がわたしの始まり。

 

 

 すぐにお父さんにギターを借りて、教本片手に毎日練習。

 放課後も休日も全部ギターにつぎ込んだのは不純でも具体的な目標があったから。

 いつか、学校でバンドを組んで、それで文化祭でライブしてみんなからちやほやされるんだ! 

 

 あの時の私は確かにそう思ってた。

 いや、3年の文化祭が終わるまではそう思ってた。

 けど、今は……

 

 

 

 ◇ ◇ ◆ ◇ ◇ ◇

 

 

 

「後藤さん?」

 

 バンドの動機について聴いてから、またしても意識が中空をさまよっているぼっち。

 いつもこんな感じなのかしら、と言った感じでなんとなく慣れてきたため、返答を辛抱強く待つことにした。

 

 そして、しばらくしてからこちらを向き。

 珍しく自発的に目を合わせながら話しだした。

 

「わたしの目標は普通になることです」

「ふ、普通?」

 

 一瞬、喜多には何を言っているのかよくわからなかった。

 確かにぼっちはこの一日で分かる程度にはよくわからない感性をしていたり、挙動不審気味なところがあるのは間違いない。

 でも、そもそもとして、普通になりたい人間がバンドをやろうとするものなのだろうか? 

 少なくとも、喜多の価値観ではバンドマンというのは特別側の人種であり、ぼっちもソレを望んでいるはずだと思っていた。

 そうでなければ、学校で突如独演会など始めるのだろうか? 

 

 そう、喜多は知っていた。

 今日の昼休み、ぼっちがクラスメイトの前でギターを弾いたことを。

 自分は聞けなかったが、運よく聞けた幼なじみが絶賛していたのだ。

 喜多がぼっちの名前を先に知っていたのはそのせいでもある。

 

 少し戸惑っている喜多に対し、ぼっちが話を続ける。

 随分と珍しい展開だ。

 

「わたしにはギターしかありません。

 わたしは勉強できないし、人とうまく話せないし、運動も苦手で、器用でもなくて。

 そんなわたしが普通になるには、ギターしかないんです」

 

 想定していたよりも随分と暗い返答になんと返せばいいのかわからない喜多。

 この空気で私は山田リョウ(先輩)にあこがれて、弾けもしないギター担いで飛び込んじゃいましたとはいえない。

 まずは、空気を軽くしてからと判断した喜多はぼっちを慰める方向に舵を切る。

 

「そ、そんなに謙遜しなくてもいいんじゃない? 

 だって、うちのクラスでも話題だったわよ? お昼の演奏。

 もう、後藤さんは普通を超えて人気者に「なりませんよ」」「え?」

 

 珍しく、ぼっちが他人の発言を遮ってまで話す。

 ──その目はいつもより、ずっとずっと暗かった。

 

「たとえ、ギターがどんなに上手くても、流行りの曲をいくつ弾けても、仮にソレをうまく歌えても……」

 

「それで人気者になることは絶対にありません」

 

 喜多の口から小さく悲鳴がこぼれた。

 

 その目には、何も映っていなかった。

 ただただ、底なし沼のように重く、深く、死臭さえ漂うような暗い眼差し。

 もしも、この場に大人組の誰かがいたら理解しただろう。

 この目は"折れた"人間の目。それも完膚なきまでに絶望の底に沈んだ人間の目であると。

 ソレを理解するには高校一年の少女の人生経験はあまりにも浅かった。

 

 

「そういう喜多さんはどうしてバンドに?」

 

 ソレがあまりにも自然なトーンで話すものだから、喜多は自身の動機をうっかり正直に話してしまった。

 

「わ、私はリョウ先輩の路上ライブ見て、一目惚れしたからかな? 

 ほら、ちょ、ちょっと浮世離れしてる雰囲気とか、ユニセックスな見た目とか、もう何もかもキャー! って感じ……、はっ!」

 

 不味い、そんな空気じゃなかったのに話しすぎてしまった! 

 溢れる思いを押さえきれず、ついつい余計なところまで……! 

 

 普段なら、もう少し自制できていたはずだが随分と口を滑らせてしまった。

 喜多自身も自覚はないが、重苦しい雰囲気に耐えかねた面もあったのだろう。

 実際、先程のぼっちは100人が100人自殺志願者と見紛うばかりの仄暗さを醸し出していたのだから。

 

 

 だが、今のぼっちはいつものぼっちであった。

 うつむきがちで目線が合わず、陰キャ特有の暗さはあるが、先程のような死臭と絶望感漂う存在ではない。

 そのため、喜多はとりあえず話を続けることにした。

 

「演奏聴いてから、リョウ先輩の活動ずっと追ってたんだけど、前のバンド突然抜けちゃって……。

 その後、結束バンドのメンバー募集を知って思わず『やりたい!』って言っちゃって……」

 

 ちらりとぼっちに目を向ける。

 

 ──完全に元のぼっちであった。

 ほっと息をつく喜多。

 

 その時のぼっちは呑気に『これが陽キャの行動力!*10』などと考えていたのだが。

 

 これ幸いと、喜多ちゃんは話を続ける。

 

「だって、バンドって第2の家族って感じしない?」「家族?」

「本当の家族以上にずっと一緒にいて、みんなで同じ夢を追って、友達とか恋人を超越した不思議な存在な気がして……。

 部活とか何もしてこなかったし、そういうのに憧れてたんだ」

 

 そう、キラキラとした動機を語る喜多を見るぼっちの目はどこか優しげであった。

 それはまるで、子供の語る夢を見守る母親のような穏やかさ。

 そして、自分はもう、そうはなれないのだなという諦めと儚さを兼ね備えていた。

 

 

「そう! 私は結束バンドに入って先輩の娘になりたかったの!」「ん!?」

「友達より深く! 密に!」

(あれ? 喜多さんって結構やばい人?)

 

 もしかしなくてもやばいやつである。

 ここで、山田を母とするか父とするかは有識者の意見を伺いたいところだ。

 

「まぁ、だからこそ、バンドにはもう入らないけどね」「えっ?」

「一度逃げ出した私みたいな無責任な人間は駄目よ。バンドなんてしちゃ」

 

 

 しかし、そう語る喜多の目には、その諦めの奥底にロウソクのように灯されたものがあることがぼっちにも伝わってきていた。

 そもそも、自分にギターの教えを請うたのはなんのためだった? 

 ただ謝りたいだけなら、ギターを覚える必要がどこにあるというのだ。

 まだ、バンドに入りたいと思っているからこそ、バイト終わりに押しかけてでもギターを覚えようとしていたのだろう。

 

 だが、自分はどうすればよいのだろうか? 

 こういう時に、うまく話せない自分が情けない。

 明らかな心情、歓迎すべき状況、それなのに、後ひと押しの言葉が出ない。

 それで全部うまくいくのに、彼女の心を少し軽くできればいいのに。

 

 結局、ぼっちはバイト中にうまく声をかけることはできなかった。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◆ ◇ ◇

 

 

 

「じゃあお疲れ。今日はもう帰っていいよ」

「「「お疲れ様でした」ー」」「お、お疲れ様です……」

 

 店長(星歌)の〆の挨拶でバイトが終わる。

 喜多もすでにメイド服から制服に着替え直している。

 

 足早に出口へと向かう喜多。

 

「今日はありがとうございました。

 これからもバンド活動頑張ってください。

 陰ながら応援してます」

 

 それは、今日の学校で見たときと同じ笑顔のはずだった。

 しかし、そこにはぼっちが灼かれるような陽のオーラがない。

 傍目に見ても明らかに無理に取り繕った笑み。

 

「それでは!」

「や、あ、あの!」

 

 早々に立ち去ろうとする喜多、即座に追うぼっち。

 

 しかし、普段走らないぼっちの体幹はとっさのダッシュに耐えかねてあっけなく崩れた。

 転ぶぼっち、浮かぶ体、とっさにつかんだカーテン。

 だが、カーテンに50kg*11を支える力はなく、カーテンはレールごと外れてしまった。

 結局、ぼっちはそのまま額から壁に衝突! 

 うずくまり、そのまま沈黙してしまった。

 

「後藤さん大丈夫!? 

 あ、もしかして、まだ私の事を……。

 ごめんね、さっき言った通り、私結束バンドには入れないわ。

 ギター弾けないし、一度逃げ出した人間だし……」

「うっ、ううっ、ううう……」「え?」

 

「わ、わたしもライブ前に逃げ出して、ゴミ箱に隠れて……。

 あ、あ、あと……「ぼっちちゃん起こすよ~。せーのっ。よいしょー」」

 

 虹夏と山田が倒れたぼっちを起こす。

 何故かぼっちの顔をまじまじと見る山田。

 しかし、ぼっちはソレに気づかない様子。

 

「き、喜多さんの左手……。

 ゆ、指の先の皮が硬くて……。

 そ……、それは!」

「かなりギター練習してないとならない*12」「うん、うん!」

 

 激しくうなずくぼっち。

 ギターだこが慢性化しているぼっちだからこそ、それができるまでどれだけ弾かなければならないかよくわかっている。

 そんな二人の後押しを聴いて、虹夏も手を伸ばす。

 

「喜多ちゃんも! これから結束バンド、一緒に盛り上げてほしいな!」

 

「何で、私にそんな……」

 

 そうだ。ギターボーカルが欲しいなら、ギターを弾ける人を集めるのが普通だ。

 確かに自分なりに練習したとは言え、結局まともに音すら出せなかった人間よりも。

 

「え? だって、喜多ちゃんが逃げ出してなかったら、ぼっちちゃんとも会えてなかったよ?」「うん! うん!」

 

 一歩を踏み出せない喜多に半歩歩み寄る虹夏。

 

「あたしもずっとバンドやりたかったからさー。

 引け目感じちゃうのも、でもまだ憧れちゃうのも、気持ちわかるんだよね」

 

 実際、その気持ちが先行した結果が2ピースなのだから笑うに笑えない。

 

「リョウも戻って来てくれたら嬉しいよね!」

「スタジオ代もノルマも4分割」

「素直な言い方しなよ~」

 

「あっ、先輩分のノルマ……、貢ぎたい!」

「爛れた関係が爆誕しそうなんだけど……」

 

 娘になりたいとか言ってたやつは言うことが違うぜ! 

 

「でも、私ギター弾けないし……」

「大丈夫! ぼっちちゃんが先生してくれるよ! っていうか、今日はもともとその予定だったんだし」

「アッハイ」

「私達も一応サポートするから」

「せ、先輩が……、手取り足取り!?」「あのー、うち、そう言うのやってないんですけど」

「私、頑張ります! 結束バンドのギターとして!」

 

 なんか、感動的になるはずの雰囲気に邪な思いが混ざって台無しになってるような気がする。

 が、今は喜ぼう。

 ここに、結束バンドは本当の意味で活動を始めることになったのだから。

 

「でも私、いくら練習しても、本当にギター弾けなかったの。

 なんかボンボンって低い音がして」

「え、そ、それベースじゃあ……」

「私そこまで無知じゃないって」*13

「まあ、チューニングミスってる可能性はある*14

 

 そうして、喜多は背負っているギターケースを開いてみせた。

 

「ベースって弦が4本のやつでしょ? ほーら、ちゃんと6本あるでしょ」

「げ、弦が6本とかのもあります*15

「それ多弦ベース」

 

 ついに本職(ベーシスト)から決定的な一言が飛び出した。

 

 何度も互いに見合う4人。

 どんどん表情が崩れる山田以外(3人)

 

 途端に泣き崩れる喜多ちゃん。

 ごめん……、もうギターは買えない。

 だって、お小遣いとお年玉2年分前借りしちゃったんだもん。

 私は確認を怠った私を絶対に許さない。*16

 

「喜多ちゃーん!!」

 

 

 こうして、今度こそ結束バンドは晴れてメンバーが勢揃いしたのでした。

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◆ ◇

 

 

 

 翌日、スタジオでは喜多、山田、ぼっちの三人が集まっていた。

 言わずもがな、喜多のギター練習……の前に、喜多に代わりのギターを渡して試奏させるためである。

 山田の楽器コレクションからの提供のようだ。

 早速お披露目……、と行きたいのだが、山田の食ってるものが無性に気になって仕方がない。

 

「あの、リョウさん……、それ、どうしたんですか?」

「郁代のベース買い取ったから、今月の食費無くなった。*17

 今日から私は草を食べて生きていきます」

 

 そう言って、草を食べる山田。

 枝付きな辺り、明らかに山菜とかの一般的な野草類ではない。

 

「先輩……、そこまで私のことを……!」

 

 何かピンクのオーラを放ち始める喜多。

 この短時間で疎外感を覚え始めるぼっち。

 そして、ソレをスルーしてギターケースから1本のギターを取り出す山田。

 

「郁代は初心者だから、弾きやすいのを重視して選んでみた。

 練習しやすいように軽くて、ハイポジション*18を弾きやすいダブルカッタウェイ*19

 そして、ボディの振動までピックアップ*20に伝わる直接ボディにマウントされたP-90*21のロックオブロックなサウンド……。

 すなわち……、これだ!!」

 

 珍しく早口かつ大きめな声で喋る山田が取り出したのは淡い青色のギター。

 

「レスポール・ジュニア*22、重量3.1kg。*23

 レスポール・スタンダードの廉価版*24で、ぼっちのレスポール・カスタムとは音域も微妙に違うからアンサンブル*25としても棲み分けがしやすい。

 我ながら、いい選択だと思う」

「リョウ先輩……、ありがとうございます!」

 

 ドヤ顔で語る山田。

 ここらへんは楽器を買い漁っているだけはあるということだろうか。

 喜多ちゃんも普段見られない山田の一面に普段よりも光量が増している。

 ──ぼっちは翌日の日焼けが心配になった。

 

 

 そうして、ギターをさながら騎士の叙任式の如き厳かさで手渡す山田。

 喜多も恭しくソレを受け取った。

 

「さて、ソレじゃあ試し弾き……、と行きたいところだけど、一つ重大なことをまだ確認していない」

「? 何ですか?」

「ギターヒーローについて……、ぼっちから聞いてる?」「はうっ!」

 

 山田の口から出たギターヒーローと言う単語にダメージを受けるぼっち。

 初ライブの傷は未だ深い。

 

「……聞いてないなら、現物見せたほうが手っ取り早いか」

 

 そう言って、スマホを取り出す山田。

 ぼっちは未だに呻いていて話を聞いていない。

 

「ぼっちは『guiterhero(ギターヒーロー)』って名義でOh!Tubeにギターボーカルの動画上げてる。

 まずはソレを見てほしい」

 

 そういって、再生されたのは……

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◆

 

 

 

「えっ、スゴイ……」

 

 スマホの中に映るヒーローの姿。

 ギターがうまいのは聞いてたけど、歌もこんなに上手いなんて! 

 

 その歌には情熱があった、意志があった、魂があった。

 私みたいなカラオケで高得点を取るような歌い方じゃない。

 全体重を掛けてぶつかってくる感覚はまさしく私の想像していたロックンローラーそのものだった。

 それが、ギターで増幅されて、たかがスマホのスピーカーなのに全身にビリビリとしたものが走る。

 

「と、言うわけで、ぼっちはギターだけでなくボーカルも上手いことが伝わったと思う。

 ついでに言うなら有名人ってことも」

 

 ソレを聞いて、一つの疑問が浮かんだ。

 あれ? 私ってギターボーカルで採用されたんだよね? 

 後藤さんがいるなら、私っていらないんじゃ……

 

 そう思った矢先に山田が畳み掛ける。

 

「ぼっちはボーカルはやらない、やりたがらない。

 あくまでも、リードギターだけに専念する」

 

 ソレを聞いて残念と思うと同時に少しホッとする。

 流石にここまで来てやっぱりナシは辛い。

 

「問題は、周りがどう思うか。

 ぼっちがギターヒーローなことはいつか必ずばれる。

 その時にぼっちがフロントマンでなかったら、みんなは必ずこう思うはず。

『なぜ、ギターヒーローを差し置いてあいつがギターボーカルを?』と」

 

 ソレを聞いてゾッとした。

 なぜなら、その疑問は今さっき自分も抱いたものであり、あるいは誰にとっても当然の疑問であったからだ。

 そして、その疑問をぶつけられる先は他でもない自分なのだ。

 

「ギターの技術は私達がカバーする。

 心理的な負担もできるだけ掛けさせないつもりではいる。

 でも、それでも、どうしようもないことはある」

 

 あんなに嬉しいはずのリョウ先輩の言葉が、今は鉛玉のようだ。

 

「郁代は必ず、『ギターヒーロー』と比較され続ける」

 

 全身に鈍く突き刺さり、血液が引いていくような感覚。

 

「誰かに言われなくても、自分で比較して、傷ついてしまうかもしれない」

 

 そのくせ、心臓は血管を突き破るほど暴れている。

 

「それでも郁代は……」

 

 この感情は不安か、期待か……

 

「結束バンドのギターボーカルになってくれる?」

 

 でも、どっちでもいい。

 決断はすでに済ませた。

 もう一度、はっきりと自分の口から言うんだ! 

 

「私を……、結束バンドに入れてください。

 今度は逃げません! たとえ、何があっても!!」

 

「……そう。ありがとう」

 

 山田はソレを聞くと、少し微笑んだ。

 ソレは一度も見たことがないような、朗らかな笑みで……

 

 

 喜多はもう二度とこの笑顔を裏切らないことを心に強く誓うのであった。

*1
全国に展開するディスカウントストア。圧縮陳列と呼ばれる、店内を倉庫代わりにして商品を大量に並べまくることで倉庫代を節約しつついろんな商品に目移りさせる手法とその商品のアピールポイントを端的に伝えるPOP広告を棚に設置することによって独自の地位を築き上げた。安い、変な商品が多い、深夜にも営業時間しているところが多い、国道やインター沿いなど主要道に面していて駐車場つきなどの理由から、深夜のドンキには不良が生息しているという話も多い。また、変な商品の中にはちゃちなコスプレも多く、そこを揶揄して低品質のコスプレ=ドンキで売ってそうという言い回しもある。本編に関係しそうな所だと、アニメ8話の後藤家訪問回でぼっちが装備していた星型パリピサングラス、『一日巡査部長』タスキ、変な付け髭、そして家に付いてた横断幕あたりはここで購入された可能性が高い。金沢八景駅から電車とバスで30分で行けるので、地理的にもバッチリだ。圧縮陳列により、死角が多く、圧迫感のある店内もぼっちが買い物をするのに適していると言えるだろう。まあ、ネットで買ってる可能性のほうが高いのだが。

*2
しかし 矢木に 電流走る──! 元ネタは麻雀漫画『アカギ〜闇に降り立った天才〜』より、主人公アカギと対決した最初の敵、矢木のモノローグ。作中では麻雀のルールをその場で覚えただけにも関わらず、その天稟(てんぴん)で周囲を圧倒する主人公アカギに対し、如何に天才とは言え初心者であるがゆえにルールの把握が完璧でないこと、そのスキをつけると見抜いた時にこのモノローグが流れた。ネットスラング的には単にひらめきの表現としてよく使われている。電流走る=なんか閃いたみたいな使い道だが、大体の場合、馬鹿馬鹿しいこととかロクでもない閃きに用いられることが多い気がする。ネット民のひらめきが平均的にアホと言う説もある。

*3
なんたる禍々しきチャントか! ぼっちは潜在的にニンジャである可能性が高い。何故って、普通の人間(モータル)が溶けたり変形したりしますか? おかしいと思いませんか? あなた。

*4
殺人事件の被害者が死ぬ寸前に血文字等で書き残した物。主に犯人の名前や関連する証拠などが書かれることが多い。現実では数えるほどしかなく、主に推理小説などで用いられることが多い。その場合も、犯人の名前を直接書いたりせず、そいつだと分かる事柄だけだったり、スペルミスや書き損じ、果ては犯人が偽造した証拠など、素直に使える証拠となることはまずない。まあ、なったら推理小説にならないので。

*5
一般的に悲歌、哀歌などと訳される。よくバラードと混同されるが、バラードは悲しみの『感情』を押し出すのに対し、エレジーは悲しい『事柄』に関する物が多い。つまり、エレジーは個人的に悲しければギャグみたいな内容でもエレジーだが、バラードは内容が明るくても悲しい情感が伝わるならバラードなのだ。つまり、ぼっちの語りはだいたいエレジーである。音楽的にはこうという決まりはなく、ロックやブルースなどの大項目に複合ジャンルとしてくっつくようなイメージ。しいて言えば、短い間隔でのリフレインの多様が目立ち、主旋律をゆっくりゆっくりと転調やテンポのずらしなどで何回も聴かせていくものなどが多いとそれっぽくなる。

*6
ちなみに、ぼっちのオリジナルソングにもJASRACの楽曲コードはちゃんとあるぞ! 書く側になったらコード申請忘れないようにな! (1敗)

*7
ぼっちは中学校の頃、メタルにハマっていた時期があり、校内放送でデスメタルを流して気まずい空気を作ったという伝説がある。メタルの楽曲ではAメロまるまるAmとかEmとかも珍しくなく、ヘヴィメタルあたりになると大体Emになるため、ぼっちの指になじんでいるのかもしれない。大体Emな理由は、一般的6弦ギターが出せる最低音域がEであり、ソレより下だとEmが限度なためである。ソレ以下ともなればもう7弦ギター、8弦ギターを買う。または、ドロップチューニングという、6弦をわざと緩めてより低音を出せるチューニングにする必要がある。もっとも、これはある意味でチューニングを狂わせる行為とも言えるので、初心者は間違ってもやらないように。

*8
元ネタはゲーム『真・女神転生III-NOCTURNE』のゲームオーバー時のメッセージ。通称パトる。パトるの由来はアニメ『フランダースの犬』の最終回の昇天シーンに似ているため。女神転生シリーズの中で特にこのメッセージが非ユーザーにも浸透するほど有名なのは、本作がシリーズ屈指の難易度を誇り、多くのユーザーにこのメッセージをたたき込んだためである。ゲームオーバーメッセージはシリーズでも作品ごとに違うため、このゲームが如何に突出した難易度であったかを物語っている。もっとも、そもそも女神転生シリーズは死にやすいゲームではあるのだが。

*9
※誤字ではない。

*10
個人的に楽器弾けないけどバンド参加するぜ! と言われてピンとくるのが伝説的パンクロックバンド、セックス・ピストルズの2代目ベーシスト、シド・ヴィシャス。ステージでの過激なパフォーマンスや言動、しょっちゅう客と喧嘩してベースでぶん殴る、ドラッグに溺れて21歳で早逝するなど、パンクロッカーのイメージを決定づけたと言っても良い伝説的人物。彼はもともとピストルズの熱狂的ファンであり、初代ベーシストの脱退に合わせてボーカルかつ個人的に友人だったジョニー・ロットンの推薦で加入。もっとも、この時ベースを全くやったことがなかったため、加入後のファーストアルバム『勝手にしやがれ!!』では自身の作曲した1曲(Bodies)を除く全ベース音源はギターのスティーヴ・ジョーンズが変わりにやっていたりする(あと、代表曲のAnarchy In the U.K.は先代ベーシストの音源を使っている)。しかし、その後はちゃんと練習してベースも弾けるようになり、ステージでも演奏していたのだが、人気が出るにつれてより強いドラッグに溺れるようになり、演奏がおぼつかなくなっていき、最終的に恋人の後を追う形で麻薬の過剰摂取により自殺。享年21歳。加入時のベース弾けないというエピソードと、後年の薬物中毒で演奏がおぼつかないイメージのせいでベースが下手という印象を持たれがちだが、そもそも、ボーカルの推薦で加入してること、実はピストルズ以前はドラムとしてバンド活動していたこと、前述の通り、加入後はちゃんと練習してステージで演奏できていた時期もあることなどから、実はベース弾けないエピソードは後年の印象で盛られてる感が否めない。そう考えると、加入段階では喜多ちゃんのほうがヤバイ? 

*11
ぼっちの公式設定体重

*12
ギターだこと呼ばれる現象。ギターの弦を常に触り続けることで指に水ぶくれができ、それが潰れることで下に新たな皮膚ができる。特にニッケルやステンレス製の弦を用いるエレキギターやベースに起こりやすい。ギターだこができるまで、大体毎日1時間練習して2ヶ月程度と言われている。もちろん、この間隔は途中に休みを挟むと大分伸びるため、喜多ちゃんは毎日相当長い時間弾いていたことになる。それで、コードがあんなに怪しいのかとか言ってはいけない。

*13
? →「メジャーコード? マイナー? 野球の話?」

*14
チューニング合ってないギターは初心者あるあるである。ダウンチューニングと呼ばれる弦を緩めることでその弦の音を下げるチューニング法があり、代表的なのが2つ、前述した6弦のみを緩めるドロップチューニングとすべての弦を均一に緩めることで全体の音を下げる○音下げチューニングと呼ばれる手法である。○には半とか1音半とか2音下げなどが入る。これらのダウンチューニングにエフェクターを通すことで歪み(ディストーション)がバリバリに聴いたヘヴィな轟音を鳴らすことができる。逆に言えば、しっかりチューニングできてないと正しく弾いてもなんか低い音がすることになるのだが。

*15
ちなみにギター側にも、テナーギターと呼ばれる4弦ギターが存在する。もっとも、テナーギターにしか出せない音というのがあまりないせいか、マイナーな楽器扱いだが。

*16
元ネタは『途端に泣き崩れる嫁』というコピペ。元ネタではnanacoという電子マネーの仕様が変わったためにポイントがつかなくなり、そのせいで生活が苦しくなることを切々と八つ当たりしたネタコピペである。書いてる人も悪ふざけとして書いてるので、そこらへんがコピペとしては珍しいかも。語感の良さと改変のしやすさで人気を博し、主に何らかのサービスの改悪やゲームのナーフなどがあるたびにこの改変コピペが作成されるのがTwitterの風物詩となっている。

*17
喜多ちゃんが買ったベースは、IbanezのBTB866SCと推測される。お値段13万~16万程度。そりゃ2年分飛ぶわ。

*18
ギターの中でもネックの根本に近い部分のこと。弦を短く抑えることができるため、鋭い高音を出せるのが特徴。ただし、フレットと呼ばれる抑える箇所の間隔が短いため、より正確に弦を押さえないと違う音が出やすいデスゾーンでもある。また、ボディが邪魔で、他の場所のように普通に押さえにくい場所でもある。このボディが邪魔問題を解消するために後述のカッタウェイと呼ばれる加工が登場することになる。

*19
ネック近くのボディを丸く切り取ることで、ハイポジションの弦を他の場所と同じく普通に押さえられるようにした加工のこと。エレキギターと聞いてイメージされる、Wみたいな形のボディはこの加工によるもの。ちなみに切り取っていないと、アコースティックギターのような左右対称の洋梨みたいな形になる。1弦側の下の部分だけ丸く切り取ったシングルカッタウェイ、6弦側の上の部分まで切ったダブルカッタウェイの2種類が存在する。もっとも、フライングVのようにそもそも特殊形状なギターも存在するのだが、それらは割愛する。そいつらは初心者向けではないので。

*20
ボディの弦の下についてる磁石の棒が6つ並んだ部品。弦の振動を拾って増幅させてアンプに送るというギター版マイクのような部品。細かく言うと、黒いボビンに磁石の棒を6本挿し、周りにエナメル線などをぐるぐると巻きつけたてコイルとしたもの。種類は大きく分けて2つあり、上記部品だけのシンプルな作りで、クリアなサウンドと繊細な音使いが特徴のシングルコイル、巻く方向を反対向きにした2つのコイルをニコイチ(逆相接続)でピックアップにした、対ノイズに優れ、パワフルな重低音やディストーションと相性が良いハムバッキングの2つ。ちなみに、シングルコイルにも重低音に優れる特大型や逆に小さくしてシングルのような繊細さを出したハムバッキングも存在する。二人のギターで言うと、喜多ちゃんのギターがシングルコイルの大型タイプ。ぼっちのギターが通常のハムバッキングタイプである。ぼっちがメタルにハマったのはギターの影響が強いのだろうか? 

*21
ギター会社の代表格、ギブソンの制作している名ピックアップパーツ。前述した大型タイプのシングルコイルで、シングルコイル特有の歯切れの良い音と大型にしたことによる太くて丸い音のバランスが取れた名パーツであり、40年代から現代まで一線級のアーティストに愛されてきた。その特徴的な設計は、会社を飛び越えて他社でもP-90タイプという枠組みでパーツが多数作られるほど。ぼっちの2代目ギター、Pacifica611VFMにも他社製のP-90タイプが1つ付いている。

*22
50年代当時、白物家電並みだったレスポール・スタンダードの廉価版として登場したギター。材質や人件費を下げるのではなく、作り方の工夫や必要最低限以外のパーツを削ぎ落とす事によって実現した低価格・高品質で、特にボディに1つだけポン付けしたピックアップが特徴的。廉価版でありながら、本家と違う鋭いトーンの音が人気を博し、わざわざこちらを使用するプロも多かった。最終的には廉価版ではなく全く別のシリーズとして現代でも支持されるに至っている。

*23
ちなみに、ぼっちのレスポール・カスタムは4.5kg以上(年によって木の材質から重さが微妙に変わる)、重い。ついでにいうと、喜多ちゃんが勘違いしていた6弦ベース、BTB866SCは4.8kg、よくギターだこできるまで続けたもんだ。

*24
なお、値段が安いとは言ってない。この世界線では多分ダブルカッタウェイ仕様も現代で復刻してるんだよ、多分。もし、復刻していない場合、80万~120万あたりとなる。まあ、復刻してても16万程度するんだが。

*25
2人以上での楽器演奏のこと。




 今回も高評価を頂いた、以下の方々に心より感謝を。
 敬称略です。
 ☆9 mr.ジーン Hiro1983 sin0904 umrat_tawil サンチェ レジギガス yuyuyu ゲッソー1012 気弱
 ☆8 so_rei_zero 涼介三等兵

 今回の話は喜多ちゃんの決意とぼっちの闇のちら見せ回でした。
 お忘れかもしれませんが、本世界線のぼっちは中学最後の半年不登校です。
 それはつまり、そうなるだけの何かがあるわけで……
 そこら辺はいつかオリジナル会が挟まるんでしょうね。
 ソレを踏まえて30話以内に終わると良いのですが……

 次回は日常回!
 なお、いい感じにならなければ容赦なく飛びます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。