【朗報】俺の相棒、かわいい【褐色美少女】 作:タスマニアたけしMK1a
「へっ?うわっ!?......いつつ、棗さんが庇ってくれなかったら....棗さん?棗さん!!!!」
「援護射撃は任せろ」
琉玲はいつも真っ直ぐ私の目を見つめてそう言ってきた。彼の放つ弾丸が外れる事は決してなく、確実に敵を穿った。
初めて出会った時、私自身も状況が飲み込めずバーテックスと戦っていた。1つ分かるのは、この化け物共は悪だと、故郷の土地と人々を害する敵だと言う事だけだった。
ただ一心不乱に武具を振るって居た私は背後から迫るバーテックスに気が付けなかった。それを見事撃ち抜いて見せたのは琉玲、君だったな。
後から知った事だが、私があの場に到着するまでの何時間もの間、後ろで身を寄せ合う人々を守り続けたのは彼だった。
「君は...?」
「古波蔵棗だ....あなたは?」
2人ともヘトヘトの火照った体を海風で冷やしながら、静かに語り合った。君の綺麗な黒髪が月光に照らされ、鈍く、だがたしかに美しく輝いてた。
一緒に肩を並べて戦ったな。君は「後ろからチクチク撃ってるだけだ」と卑下するが、私は君がいるから安心して前線に行けるんだ。
気が付けば、戦い終わったあとに語らうのが習慣になっていた。
「古波蔵は...凄いな。あんなに近くで戦って」
「赤嶺の射撃があってこそだ。」
戦いが長引いた時は、並んでご飯を食べたりもした。君のゴーヤ嫌いは最後まで克服しなかった。思っていたよりも食の趣向が合っていたらしく、会話はかなり盛り上がったな。
「棗はやっぱサザエとか好きか?炭火焼きでじっくりと焼いてさ。あ、あと沖縄そばも欠かせないな」
「...!分かっているな琉玲。今度一緒に食べよう」
気がついたら、「いつ敵が来てもいいように」と適当な理由をつけて一緒にいるのが普通になった。
「なあ、棗。いつ敵が来てもいいように備えるのは確かに大切だと思うぞ、でも俺ら家隣だしそんなに近くにいる必要は」
うるさい、鈍感すぎるのは君の欠点でもあるぞ。
「今日もかわいいぞ、棗」
うるさい、当たり前のように起き抜けにそんな事を言うのは君の欠点でもあるぞ。この間までのお堅い雰囲気はどこに行ったんだ。
顔が熱くて仕方がない、酷いぞ琉玲。
だが胃袋を完全に掴まれた私にはもう抵抗は出来ない。本人は「簡単な男料理さ」と言っているが、私は知っているぞ、それとなく私の好きな味付けや味の濃さを聞き出してきてるのを。琉玲、本当に君は優しいな
君と歩くのは大好きだ。ほんのりと漂う海の香りを感じながら静かに談笑しつつ歩く時間がたまらなく好きだ。いつも冷静な君がペロには怯えるのが面白くてたまに連れて行く事もあったな。少し意地悪だっただろうか?
その仕返しかは分からないが、畑仕事を手伝っている時にことある事に「かわいいぞ棗」「天使の微笑みだな」と言うのはやめて欲しい。真夏の海よりも生暖かい視線に耐えきれない。
ふ、だがここからは私のターンだ。私は知っているぞ、君がカナズチだと。さあ練習だ、潜ろう
「いや棗その荒療治は無理が...チュボボボボッ!?コノウミッ!フカイッ!」
「安心しろ、絶対に溺れさせない。いざとなれば私が酸素を直接...」
「そういう問題じゃ...チュボボボボッ!?」
こんな事を言っていたがすぐにカナズチを克服していたな。すぐに私に追いつけるくらいには泳げるようになっていた。
「ごぼぼぼぼ、ぼぼぼ(かわいいぞ、棗)」
不意打ちは酷いと思うぞ、危うく溺れそうになった。
私が鍛錬する様子を見て「カッコイイぞ棗」と囁いてくるのは最後まで止めてくれなかったな。お陰で無心で鍛錬する技を手に入れたぞ。
だがトレーニングをしてる君の脇腹をチョンチョン突くのは面白かったからこれからもするつもりだった。私を怒らせると怖いぞ、琉玲。
そしてその後すっかり疲れた私たちは就寝する。...のだが、私は何故か琉玲と一緒では無いと眠れないんだ。不思議だ、彼の隣りならぐっすりと朝まで眠れる。
「あの...棗さん?ここ俺のベット...あ、はい。寝ますね、お休みなさい」
野暮だぞ。まったく、言わせるな
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最近改めて彼の狙撃の凄さを理解したかも知れない。
先日の戦闘時の事、私は戦場となった砂浜の岩場に隠れていた伏兵に気が付かず、対応が遅れた。
被弾は避けられないかと思ったのだが、いつの間にか彼に撃ち抜かれた敵は霧散していた。偶然だったのだが、彼の射線と私、そして敵は一直線に並んでおり、普通なら射抜けるはずもないこの状況を、彼は岩に跳弾させる事で解決した。
凸凹でどのように跳ねるかも分からない岩でそれを成功させる超人的狙撃センス。そして迷いなく実行する意志、やはり彼は凄い。
......あの前口上を言うのはやめた方がいいのかもしれない、「花により散れっ!ってカッコよすぎだろ!!!」って大きな声で皆に言いふらすのはやめて欲しい、切実に。
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だが私もやられっぱなしでは無い、たまには反撃をするんだ。
いつもの外出時での事、往来で堂々と食べさせあいっこをする沖中夫婦を見た私は直感的にこう思った。
「これなら行ける。」
たまには彼にも恥ずかしがってもらわなくてはな。.....違うぞ、決して私がやりたかったという訳ではない本当だ。本当だ。
最初は渋ったものの、少し粘ればすぐに約束してくれた。
夕飯の時、珍しく顔を真っ赤にしながら私の差し出した沖縄そばを食べる琉玲、ふっ、勝った。
こら、まだ終わりでは無い、今度は君が私にやってくれ。...私がやったんだ、君もやらなければ不公平だろう?ふふっ、そうだ、それでいい。
いつもよりも美味しく感じる。ありがとう、琉玲。
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ただ。最近の君は少し険しい顔をするようになったな...原因は分かりきっている。私のせいだろう。ある日の戦いで油断した私は、新型の敵に貫かれ倒れた。
意識を失う寸前に見えた君の顔は、憤怒と絶望に染まりきっていた。
目が覚めたのは、4日後だった。目が覚めた途端琉玲が泣きながら縋り着いたきてとても驚いた。彼がここまで弱っているのを見るのは、出会った時以来だったから。
医師の高場さんいわく、勇者服の回復力と彼の応急処置が無ければ確実に死んでいたらしい。見たことも無い恐ろしい形相で私を抱えてここに来たと言っていた。
私が眠っていた間の襲撃は、彼一人で殲滅していた。新しい武器を手に入れたから大丈夫、と未だに赤く腫れる目で語っていた。私は自分が情けない、自分の油断で一時的な戦線離脱を余儀なくされた上、彼にこれ程まで思い詰めさせたのが本当に情けなくて、どうしようもなく辛かった。
だから私は本音をぶつけた。私の油断のせいだ。私が弱かったから、君を追い込むことになってしまった。君のせいじゃない。そう伝えた。
それを聞いた君は逆に私に謝ってきた。俺の油断のせいだ。俺が弱かったから。キミに負担を掛けさせたから。
私が謝って、彼が謝って、また私が謝って。その応酬の繰り返しだった。
それがあんまりにも続くものだから、つい痺れを切らして言ってしまったんだ。お互いにな
「っ!!私は君が傷つくのを見たくない!!!!これ以上好きな人が自分を追い込むのを見たくない!!!だから...あ....」
「俺はっ!君を守れなかったんだよ!!!好きな女の子1人も守れない奴なんて!!!!.....あ....」
その場が静まり返った。先程まで白熱していたというのに、まるで水をかけられて壊れた機械みたいに急に止まった。
今まで、どこか一線を引いていた。こんな状況で勇者である私たちが...その、そのような関係になることはダメなんだと決めつけて。ひた隠し続けていたそれがついに漏れてしまった。
しばらくそうして静かになった病室の中で、ただ互いを見つめあっていた。数分耐えたが、もう抑えられなかった。
「私は、琉玲が好きだ。もうずっと、琉玲が好きだ。戦っている時のカッコイイ君が好きだ、ゴーヤが苦手なかわいい君も好きだ。優しく私を撫でてくれる君が好きだ。眠る時に抱きしめてくれる君が好きだ。」
「俺は、棗が好きだ。たぶん、初めて会った時から好きになってた。化け物相手に一騎当千の活躍をするカッコイイ君が好きだ。海で泳いでる時の楽しそうな君が好きだ。寒さに結構弱い君が好きだ。寂しがり屋な所もある君が好きだ。」
ひとしきりお互いの想いを吐き出した後。2人して恥ずかしくなって悶えていた。
そして少しして、落ち着いてから改めて、今度は、赤らめた顔でもなく、泣き腫らした顔でも、悲しそうな顔でもない。
笑顔で、こう伝えた。
『愛してる』
と
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何故だ、どこから私たちが恋人になったのを聞きつけたのだ。さっきからお祝いの手紙が届き続けてる....まさか高場さんか?
まあいい、いずれは周知になることだ。
あの日以降、正式に恋人となった私達だったが、これといって大きな変化は無かった。私が未だに病室にいるせいで、恋人らしいことがあまり出来てないだけなのだが。...ふと思ったが恋人らしいこととはなんなのだろうか。
取り敢えずは、今は毎日お見舞いに来る彼と談笑するのが1日の日課になりつつある。
高場さんが言うには、あと2週間もあれば戦線復帰が可能だとか。早く彼と共に戦いたい。
最近は少し敵の勢いが強くなってきたようだから、彼にはあまり無理をさせたくない。
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沖中夫婦が来襲してきた。
最初は当たり障りのない至って普通の会話だったのだが、「あ、そうそう。琉玲くんと付き合い始めたんだって?おめでとう!」と祝福された辺りから流れが変わり始めた。
聞いてもいないのに.....その....キスのコツとか。.......せ、せ......のコツを教えてきた。なんなんだあの変態夫婦は。おかげでまともに琉玲の顔を見て話せなくなった。
それはそれとして敵の勢いは変わらず強くなりつつある。早く治さねば。
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凄まじい敵襲が押し寄せた。これ程の数となるといかに強い琉玲と言えど1人では厳しいだろう。
私を引き止める高場さんを尻目に駆け出した。間に合ってくれ!
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よかった。完治してない状態で戦闘に参加したことを琉玲に怒られたものの、彼は無事だったし、島の皆は誰一人として傷付いてない。
それを祝して、祝賀会が開かれた。たまにはこのようなたのしい催し物も悪くは無いと思った。
ただ1つ気になるのは、彼と数名の大人の顔が強ばっていたことだけだ。どうかしたのだろうか
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琉玲は何かを隠してる。ここ数日、ボーッと何かを考える事が増えた。
いつもは判然とした正確であるがために、よけい違和感がある。何かあったのかと聞けばそれとなくはぐらかされる。
私はそんなに頼りないのか...
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高場さんにお願いして琉玲と一緒に眠れるように取り計らってもらった。本当は同じベットで寝たかったのだが、なぜか琉玲がどうしてもダメだと言って聞かない。
すっかり日も落ちて、静寂に包まれた病室の中、窓の外に見える星をボーッと眺めながらポツリと零す。
「どうしても、言えないのか?私はそんなにも頼りないのか?」
「違う、そういうことじゃな無いんだ。」
「なら...」
「君が強いからこそ、言いたくないんだ。」
そう言ったきり、彼は何も言わなくなった。
そうか、琉玲がそうするなら私にも考えがある。私は最近あまり眠れてなくてな、付き合ってもらう。
「棗...?こんな硬い敷布団じゃなくてベットがあるだろ?それにほら、狭いし」
「秘密を教えてくれない罰だ。」
「...おやすみ」
「おやすみ、琉玲」
うん、やっぱり君と一緒に眠るとすぐに...眠くなってきた...ずっと、一緒に...____
____波の音だ。そして磯の香り、やはり海はいい。怪我が治ったらまた琉玲と海に潜りに行こう、そしてまた砂浜で鍛錬をして、夕ご飯を食べて、2人で眠って....
「っ!!!ここは!?」
見渡す限りの青、時折聞こえる海鳥の囀り。聞き覚えのあるエンジン音
隣には彼が........居ない?どうして?琉玲はどこに?
「棗様、落ち着いて...」
「落ち着いていられるか!!ここはどこだ!?琉玲は!?」
「.....棗様、どうか落ち着いて聞いてください。今私達のいる漁船、及びほか6隻の船舶は四国に向かう為、明朝出発しました。琉玲様は.....私達が出港し、沖に出るまでの間....化け物共を引きつけるため...島に残られました。」
「___え?」
「誠に勝手な決定ではありますが、もうあの島は限界でした。それはあなた様が1番よく分かっておられるかと...」
「.......いやだ、琉玲を置いていくなんていやだ」
「棗様...?」
うそだ、彼が1人で残ったなんてうそだ。だってやくそくもしたんだ。2人でいきのこって、おとなになったらけっこんするって。
「棗様!?、おい皆起きろ!棗様を止めるの手伝え!!!こんな所で海に落ちたら死ぬぞ!!」
「いやだ!!はなしてくれ!!!やくそくしたんだ!!!」
「棗様.....ごめんなさい...ごめんなさい。」
「いやだぁ!!!ふたりで一緒にいるってやくそくしたんだ!!!!」
おいていかないで。私をひとりにしないで。もう誰も、逝かないでくれ。おねがいだ。
もう、ひとりはいやだ。
_________
「棗さん!!!!!」
「棗さん!!!!!」
「棗さん!!!!!」
「棗さん!!!!!」
ここは.....あぁ、私は確か、銀を庇って...。
「棗さん!よかった!目が覚めた!」
「銀か...?敵はまだいるのか?」
「今はそんなこと気にしないで下さい!精霊バリアが守ってはくれたっすけど、頭から血も出てるんですよ!?」
「私はまだ....戦える」
「ダメです!安静にしてて下さい。今皆が戦ってくれてますから」
なんだか...懐かしい夢を見てた気がする。暖かくて、優しさに溢れてて、でも最後は悲しくて。そんな夢だったような。
あそこにいた時ならあんな攻撃対応出来たのに....情けないな...琉玲に頼り切りだったツケか...。
『銀!!!そっちに取りこぼした敵が向かったわ!気を付けて!』
「了解須美!棗さんは下がってて!」
この世界に来てから、もう何ヶ月もたった。援軍が来るとひなたから聞く度に君が来るんじゃないかと期待していた。
あぁ、君に会いたい。
「来るならこい!どっからでもな!」
会って、まずは怒ってやる。なんで私を置いて1人で逝ったんだって。
そしたら罰として1日...いや1週間は離さない。君がなんと言おうと折れないぞ。
「......来ない?いやこの音は!潜航っ!?棗さん!危ない!」
なあ、君はいつになったら私のところにドォン!!!
「........え?」
バーテックスが、崩れて、霧散して。あ、あぁ...!いつも私を助けてくれた音、私を奮い立たせてくれたこの音、この音は君の....君の!
「援護射撃は任せろ。棗」
「....これ、どういう状況?」
「いや、あたしにもイマイチ分からなくて」
困惑した様子の勇者部+α、彼女達の視線の先に映る光景には確かに彼女達をそんな反応にさせるだけの力があった。
「ゔぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙!もう私の前から居なくなるな!!ばが!!!」
「ごめん...」
「どうじて私をひとりにしたんだ!!!やくぞぐしたのに!!!」
「ごめん...」
「ほんどうに!!!ほんとうに寂しくて...うわぁぁん!!!」
「ごめんな、棗...」
普段弱さを見せることなど全くない棗が、見知らぬ男性にすがりついて大声で泣いているのだ。それはそれは驚いただろう。
「あの....取り敢えず私達の部室に来てもらってもいいですか?」
「あ、はい。ほら棗、歩くから腕をはなしてくれ」
「やだ」
「やだって...」
「やだ!」
「分かったよ...」
この後本当に棗が琉玲を1週間離さなかったのは勇者部の面々で今も語り継がれる逸話である
続きいる?別作品を描いてる関係で文字数は少なめかもだけど、ちゃんとほのぼのだよ
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そこにゆゆゆい時空があるではないか、書け
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(いら)ないです
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その前に活動報告の琉玲の設定kwsk
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棗ちゃん曇らせたの許さんからな