(未完)ロストマンのセイリング・デイ(王直→ホーミング) 作:アズマケイ
新しい儲け話があるんだ、話だけでも聞いてくれるか。マリンフォードに、おれ達から頂上戦争をけしかけよう。これで世界は本当にひっくりかえるぞ、白ひげ。これでおれの復讐は完結するんだ。
ロックスのときも、ロジャーのときも、世界はひっくりかえらなかっただろう。すべては世界政府が先手を打ったから、世界はひっくり返らなかったんだ。
お前ならうすうす気づいているだろう?白ひげエドワード・ニューゲート。海賊ロジャーが前人未到の世界一周を果たしたという情報が新聞を通じて全世界にばら撒かれたとき、まだロジャー達は、最果ての地についてはいなかったと。
ロジャー海賊団も暴れてるというのに白ひげ海賊団の事ばかりが新聞に出てる時点でわかってただろう?お前は逃げるが、ロジャーは逃げない。むしろロジャーの方が海軍と直接戦うのに、なぜか白ひげが暴れていると印象づけが始まっていたんだと。
そこに世間にひた隠しにされていたロジャー海賊団が、イキナリ大々的に報道される。ロジャーが海賊王だと記事が出る。ゴールド・ロジャーとして記事が出る。宴会の時、おれは散々聞いたぞ、名前を訂正しないのかと。おれならできるがと。だがあいつは断った。もう世界政府に先手を打たれた後だと気づいていたからだろうが、今まで名前を訂正しなかったツケが回ってきたじゃないか。
世界はどう思うか。どうなったか。お前は世界最強の男になり、ロジャーは海賊王になった。前人未到の世界一周を果たしたという偉業でだ。こんなバカな話があるか。これによって世界中に強く印象づけられたんだ。この男はゴールド・ロジャーであると。“D”の名を持つ者ではないと。しかも その男が成し遂げたのは世界一周。それだけでも凄いが、それだけの事。これじゃあダメだ、大本を断たないとなにもかわらないだろう。
この時点で遅かったんだ、先手を打たれてしまった。だからロジャーは処刑時に大海賊時代を始めなくちゃならなかったし、海賊王に興味がないはずのお前は、それを察したから空の王座を守り続けているんだろう?今もなお。
ロジャーは自首をして世界政府による新聞報道にネジ曲げられないカタチで「財宝を見つけて置いて来たぞ」と言ったんだ。世界に知らしめて巻き込まなければならないんだとお前が気づいたときにはすでに、世界政府にやられてしまったあとだった。ゴールド・ロジャーが世界一周をした、凄いぞと世界中が先に熱狂してしまった。
ロジャーの運が悪かったことは色々あるが、思いつくだけでも3つほどあるな。古代兵器が生まれてくる前だったのと、不治の病により急がねばならなかったことと、ライバルのおまえが財宝に興味がなかったことだ。
もしもこの2つの悲劇がなく、お前と最後の島を巡るレースができていたなら。もっともっと世界を巻き込みながら大きな事件を起こしつつ最後の島へ行けていたなら。世界政府の報道規制にかかる事なく最後の島へ行けていたのかも知れないな。そうすれば、ロジャー海賊団だけではなく世界が共に「この世の全て」を知る事となったのかもしれない。
それが不可能だったから、ロジャー海賊団の真の偉業というのは世界一周の熱狂に掻き消される事になった。だから「死に際に放った一言」でやり返すカタチになったんじゃないか?なあ、だから責任感じてんだろ?ニューゲート。
おわりにしないか?こちらから仕掛けるんだ。大丈夫。今回は負けない、絶対に負けない自信があるんだ。なにせこの日のために30年間もおれはひたすら計画を進めてきたんだからな。
すべては世界で一番愛する家族を守るためだ。こうするしか他に方法はないんだ。世界政府お得意の情報規制を完全に封殺することができれば、きっとおれ達は、世界をかえることができる。
さいわい、大海賊時代の幕開けがあったからこそ、赤髪のシャンクスがあの麦わら帽子を託せるほどの逸材である麦わらのルフィが生まれたわけだ。しかも多くのライバル達や四皇・七武海という大物達がいる。財宝好きなはずのバギーが興味ない時点で下手な勘ぐりをする奴はいるかもしれんが、あの宝の真意を世界が知る術はないはずだからな。おそらく、麦わらのルフィはやつらとの戦いを繰り広げる中で、世界政府が消そうにも消せない事件と共に最後の島へと至るだろう。そうやって世界中に何かを呼び起こして行くんだろう。
おれとしては、ロックス思い出す黒ひげとかキャプテン・キッドの方が好きなんだけどな。え、じゃあなんで殺した?殺しても死なねえから嫌いなんだよ、あの男は。
ドレスローザ、空島バロンターミナル、空島ウェザリアがあらゆる勢力が共存を強いられる中立地帯なのも。人堕ちホーミングが30年かけて非加盟国を中心に世界政府から意図をもって迫害されてきた一部国地域を交流を通じて、人々をつなげてきたのも。全てはこのためなのだとエドワード・ニューゲートは理解するにいたっている。
「おれはな、エドワード・ニューゲート。この30年間計画を進める上で、困ったことに、家族だけじゃない、大切なものが沢山できてしまったんだ。そいつらに手を出すやつが誰であれ、おれは許さない。世界政府が手を出せないようにしてきたつもりではいるが、まだ足りない。決定打が欲しいんだ。協力してくれ。海賊王ロジャーの意思を継ぐ者達に、すべてをとどけるためにもな」
ロジャーの意思に、ロックスの意思とつけくわえたのも、黒ひげへの落とし前をやめたのも、ホーミングに敬意を表してなのは間違いない。
だからこそ。
「全部丸投げすんじゃねえよ、アホンダラ。覚えてやがれ」
白ひげがマリンフォード頂上戦争でホーミングのやらかしかけたことを許すつもりはおそらく未来永劫ないにちがいない。
原作完結後に再開します。
おまけ
赤髪との手紙の回のセリフ
「儲け話に一番縁遠いはずの赤髪に可能かどうかはさておき。カイドウを上回る儲け話があるなら考える。今はなんともいえないから保留にさせてもらうとな。白ひげの対応をみてから決めさせてもらおう。いい儲け話を期待しているよ」
翻訳「合法的に世界をひっくり返す儲け話を上回る提案を一番縁遠いはずのクソガキができるかはさておき、おれの計画にのってくれたカイドウを引かせるだけの儲け話があるなら考える。止めたきゃ白ひげを説得しにいけ、お前らの生きてきた人生とはレベルが違う!!!ガキと遊んでるヒマはねェんだ帰れ!」
白ひげ助けられるか、中立地帯確立できるかの分水嶺だから、赤髪からやめろっていわれて激怒した。ホーミング、赤髪がミーハーで嫌いだからわざと遠ざけてたもんだから、赤髪には余計情報が全然入らない。互いに本懐がわからないまま、頂上決戦となった。赤髪的にはなんでそこまで嫌われてんのかわかってない。
赤髪が大人げないように、大人げなくならないと全てを失うと知ってしまってるホーミング、赤髪のこと全然知らないから何で五老星に謁見できるか、計画をたてる1ヶ月時点では知らなかった。だから警戒するしかない。その素性を知ったの16年前だから今更計画に赤髪組み込むことはできない。20年前から最高の終わりに向けて頭いっぱいだったから。
そういうわけで、赤髪の素性次第では、ミーハー以外に嫌いな要素がなくなり、もう少し仲良くなれるかもしれません。自分好みの海賊王しか認めたくないからでかい顔して四皇してた場合は無理です。
一方その頃の見聞色しながらエルバフで酒飲んでる赤髪
「そっちだってロー(D)育ててんだからお互い様だろじじい?!キッドのが好きだしローはドフィも困ってるから多分違うってなんだそれ、いいかげんにしろよはっ倒すぞ!?」