(未完)ロストマンのセイリング・デイ(王直→ホーミング)   作:アズマケイ

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第61話

ドフラミンゴとベラミーの根比べが始まったのは2年ほど前に遡る。

 

初めこそ、北の海で裕福な国で知られるノーティスから飛び出し、幼少のころからドフラミンゴに憧れ、国を飛び出したというベラミーは、尊敬しているといってはばからないチンピラにすぎなかった。

 

退屈な生活に嫌気がさして海賊となったベラミーである。仲間入りの条件は世界を恨み、不幸な生い立ちや憎しみを重視すると一般には知られているドフラミンゴのイメージからかけ離れていると自覚しながら、傘下にいれてくれと仲間とドレスローザに居座り始めた。

 

初めて会ったころのベラミーはドフラミンゴとは違う意味で利益主義でリアリストだった。一繋ぎの大秘宝などの伝説・夢・ロマンには一切興味はないために夢を語る者・追い求める者を毛嫌いし嘲笑する男だった。

 

ドレスローザの賭博場でカードゲームに自分が負ければ文句を付けて相手に暴行するなどの素行も非常に悪く、極悪非道そのものであり、他人が苦労して手に入れたお宝を横取りする事を好むがゆえに「ハイエナのベラミー」という異名で呼ばれていた。

 

当然、ドフラミンゴがファミリー入りすることも、傘下にすることも、シンボルたる海賊旗を勝手に使うことは許さなかった。

 

「シンボルだけでも貸してくれ?ふざけんじゃねえ。ドフラミンゴファミリーのシンボルはただのチンピラや見当違いの信奉者にかせるほど安いもんじゃねえんだよ。他あたれ。ウチはリアリストは欲しいが無知はいらねえんだよ」

 

ただのチンピラはいらないと門前払いしたら、武装色と見聞色を鍛えて帰ってきた。

 

ハイエナという二つ名の意味が通説の意味にすぎないチンピラはいらないと追い出したら、主流の生態の意味と違わない名をあげて帰ってきた。

 

ドフラミンゴファミリーに無能力者は要らないし、前例を作る気はないと叩き出したら、ドレスローザの闘技場で優勝し、バネバネの実を手に入れて帰ってきた。

 

覚醒しないと話にならないと追い出したら、新聞記事に活躍が載る様になった。

 

「フッフッフ、ここまでしつこい分からず屋は何年ぶりだろうな......少し懐かしくなっちまった。正直、なぜお前がそこまで食い下がるほどおれに憧れてるのか心底理解に苦しむぜ。お前の思い描いてる天夜叉ドフラミンゴとおれは解釈違いにも程があるとうすうす気づいてんだろう?」

ドフラミンゴに問われたベラミーは、いつかファミリーの幹部としてドフラミンゴの近くで行動する事を夢見ていると返してきた。

 

「前も言ったが、ウチはリアリストは欲しいが無知はいらねえんだよ」

 

「それが空島のことをいってんなら、あるのはもう知ってる!アンタの古巣のウミット海運が養殖してるダイアルの天然モノが空島産なのを知らないのはモグリだ!2年前のおれはアンタのいうとおり無知だった!でも今は違う!」

 

「..................フッフッフ、よくしらべてんじゃねえか」

 

ドレスローザに居座り、ドフラミンゴに何の断りもなく勝手にモネみたいなことをしだしたせいで、ドレスローザの凶弾と二つ名がついてしまったベラミーは、またドフラミンゴの前で土下座していた。

 

ドフラミンゴの雑魚ちらしによく使う寄生糸(パラサイト)はドフラミンゴの十八番だ。見えない糸を相手の手足にくっつけて、指を動かして相手を自分を思うがままに操る技である。

 

主に多勢に無勢の戦場で仲間割れをさせる時に使用する事が多い。気絶している相手は手間がかかるから滅多にやらないが、あまりにベラミーがしつこいので追い出すためにやるようになった。

 

寄生糸の弱点として、相手の実力がカイドウクラスになると糸の硬度を超えるためちぎられたり、見聞色の覇気を習得していれば糸を回避できるのだが、今回のベラミーは後者で回避したのだ。

 

そのうち物理的な追い出しは非常にめんどくさくなると経験則から学んでいるドフラミンゴは、今回はどういいくるめて追い出すか思案を巡らせる。

 

「......なァ、ベラミー。おれの配下に馬鹿はいらねえんだ。わかるだろ、金儲けは馬鹿にはできねえんだよ」

 

「天夜叉は勉強が好きだもんな、これから勉強頑張るぜ。だから、もう一度、もう一度だけでいいからチャンスをくれ!」

 

「......あのなァ、いい加減にしろ。何度目のもう一度だ、小僧」

 

「おれは、おれ達は、アンタについて行きたいんだよ、ドフラミンゴ!あんたの考えに背いたつもりはねえ......いや、最初は背いてたけどもうしねえ!まだ足りねえっていうんなら、億超えの奴らを駆逐してもあんたのいう場所に到達してみせる!だから!」

 

「だから、何度もいわせんな。ウチに指示まち人間はいらねえっていってんだろうが。従順なだけの部下はいらねえんだよ。肉盾なんざおれの能力だけで足りてんだ。カイドウ達と戦争してる最前線だ、見習いおく余裕もねえんだって何回いやあわかるんだベラミー」

 

「わかった、もっと強くなって帰ってくるぜ。そのときにはファミリーの傘下にいれてくれ」

 

「......フッフッフ、ベラミー。お前のそういうトコは好きなんだがな......嫌いでもあるんだよな。なんでこう、ウチに来る大型ルーキーはこうめんどくせぇ奴らばっかなんだ......?」

 

「なんかいったか、ドフラミンゴ」

 

「なんでもねえ。いいか、ベラミー。ウチの傘下に入りてえなら儲け話のひとつやふたつ持ってこいよ。ホーミングすら手が出せないスカイピアの黄金とか」

 

言い終える前に去ってしまったベラミーに、父上すら手が出せないんだから、5500万程度じゃジャヤで腐るだけだろうとドフラミンゴは考える。まだまだ処理すべき案件が山積みなのだ。はやく闘技場に戻らなくては。

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