(未完)ロストマンのセイリング・デイ(王直→ホーミング)   作:アズマケイ

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第97話

ゲッコー・モリアは、王下七武海の一人で、偉大なる航路魔の三角地帯(フロリアン・トライアングル)に浮かぶ島を改造した巨大船スリラーバークの主である。 砂の王クロコダイルと同時期に活躍しただけはあり、共通点が多いことで知られる海賊である。

 

まずローグタウンにて海賊王ゴール・D・ロジャーの処刑・大海賊時代の幕開けを見届けた。 かつてはゲッコー海賊団という全く別の海賊団を率い、当時は自力の過信と野心に満ちており、百獣のカイドウを相手取れるほどの海賊であったという。

 

23年前、ゲッコー海賊団を率いていたモリアはワノ国の鈴後まで進撃。剣豪リューマの遺体とその愛刀だった秋水を盗み出し、白ひげとの停戦中にもかかわらずワノ国を拠点としていたカイドウは百獣海賊団を率いてモリアを迎え撃った。 当時からカゲカゲの実の能力者だったが、武器は身の丈に見合う長剣だった。

 

また、最前線でカイドウと睨み合うなど現在の他力本願な性格ではなかった。戦争と呼ばれるほどの激しい戦いであったらしく、四皇同士の争いを除けば海賊の戦いが「戦争」と表現されているのはモリアとカイドウの戦いのみである。

 

この戦いは一般の海賊にも知られており、かつて四皇のカイドウと渡り合った程の海賊として、今なおゲッコー・モリアが恐れられる理由にもなっている。

 

しかし、新世界で仲間すべてを失う「本物の悪夢」に見舞われ、以来、死なない兵士であるゾンビに執着。

 

さらに部下の重要性に着眼して他力本願なスタイルへと移行した影響か体型的にも激太りし、今は不気味なほど白い肌に、ラッキョウを彷彿とさせる体型と悪魔のような人間離れした頭部が特徴の7m近い巨漢。服装はドラキュラやコウモリなどを彷彿とさせるものを好んで着ている。

 

現在は顎がなく首が長いが、24年前のゴール・D・ロジャー処刑時は今と違いスリムな体型で鋭くとがった顎を持っていた。 パンク系で胸を露出するなど現在とは別人のような姿をしていた。

 

ドフラミンゴもかつては憧れから真似したい衝動にかられたことがあるが、ホーミングやロシナンテあたりに気付かれる可能性が高すぎたため、なくなく諦めた過去がある。

 

その経緯からドフラミンゴから「もう七武海には力不足」と評されるまでに力を落とした。

 

自ら 「他人の力で海賊王になる男」 と表現し、モットーを他力本願とする程の面倒くさがりで、好きな言葉は「お前がやれ」。 敵がやってこようが基本的に部下にその処理を押し付けて自分で動こうとはしない。

 

時系列は不明でカイドウとの戦いによるものかは定かではないが、新世界の航海で仲間を全て失う。仲間を全て失った絶望から、兵力の重要性・死なない兵士であるゾンビ軍団に固執するようになり、ゾンビ兵士たちの兵力増強に力を入れるようになった。

 

12年前ビクトリア・シンドリーに惹かれるもその事故死で失意の中にあったドクトル・ホグバックに接触しスカウト、シンドリーをゾンビとして復活させて彼を海賊団に引き入れた。そしてスリラーバークを”魔の三角地帯”フロリアン・トライアングルに停泊させそこを拠点とするようになる。

 

このモットーは新世界の航海の末に部下が全滅し、部下の重要性を思い知ったことから辿り着いたものである。

 

仲間を失った経験から不死身の兵士であるゾンビを重要視しており、オーズやリトルオーズJr.等、圧倒的な巨体を誇る者を見て異常なまでの執着を見せる。

 

ルフィを見て 「昔はおれも自力の過信と野心に満ちてた」 と語るように、元々はルフィのように自分の実力でガンガン突き進むタイプの性格であった。現在もその名残り故か、いざ戦線に立つと好戦的な一面が垣間見られる。

 

仲間を全て失うという経験から立ち直って再起を図る心力に加え、海賊としての自負も強く 「本物の海賊には死さえ脅しにならねェ」 と言い放つなど、胆力は七武海クラスに恥じない。

 

ただ、長年の他力本願がたたって当人の実力は衰えており、加えてその自負ゆえにプライドが高く、激高したりすることも多い欠点にもなっている。

 

そのためか正面きっての戦闘ではどこか粗のある挙動も見られるが、知略そのものには光るものもあり、敢えて部下に戦闘力よりも足止めや脱出、医学に秀でた人物を据える点を含めて、他の新旧七武海所属者とは異質の厄介さを持つ人物でもある。

 

一見すると、自分本位な言動が目立ち、部下に面倒ごとを押し付ける『嫌な上司』の典型の様な彼だが、この手のキャラには珍しく部下思いで人望が厚い。

 

アブサロム、ドクトル・ホグバックの両名は危険を冒して瀕死になったモリアを助けており、

ペローナの育て親でもあり、ペローナは父親のように彼を慕っている。

 

モリア本人も部下を傷つける者は決して許さず、仲間の為ならば如何なる者を敵に回す事も厭わない一面を持っており、元々の性格的に仲間思いで情に厚い人間であることが察せられる。

 

この辺りの優しさと豪胆さは、かつていち海賊団を牽引していた立場であったが故なのだろう。

 

そして、ゲッコー・モリアは、スリラーバークにて勢力拡大のために強者から影を奪い、ゾンビ兵を増やすことを行っていたゲッコーモリアは、麦わらの一味と交戦。敗北を喫した。

 

その後、アブサロム、ドクトル・ホグバックの手により自身の敗北の目撃者を始末しようと行われたくまと麦わらの一味一行との戦闘が収まった隙に気絶したまま密かにスリラーバークを脱出させられた。

 

気がついたとき、ゲッコー・モリアの前にはドフラミンゴがいたというわけである。

 

 

「おまえのやり方は別に好きじゃねーが、七武海の最古参であるお前に敬意ははらうぜ、ゲッコー・モリア」

 

「にしては、やけにヨミヨミの能力者のこと聞いてくるじゃねえか、キシシシシ」

 

「もしもあの時が叶うのは悪魔の実だけだが......それすら叶えられねえモンがあるんだと思い知らされただけだ。完全に当てが外れた。あれは絶対にヨミヨミだと思ってたんだがな......まあ、今となってはどっちでもいいが」

 

ゲッコー・モリアから執拗にヨミヨミの実の能力者であるガイコツ剣士について聞いていたドフラミンゴ。その真意ははかれないほどのポーカーフェイスがはばみ、ゲッコー・モリアはわからない。

 

「世界政府に太陽十字理由に処刑されるのと、麦わらに負けたからインペルダウン行きと、うちの傘下に入るのとどれがいいんだ、ゲッコー・モリア」

 

「最後じゃないと困るのはおまえじゃねーか、天夜叉」

 

「フッフッフ、だから世界政府や黒ひげが動く前にわざわざきてやったんじゃねえか。せっかく警告してやったのに戦いやがって。頂上決戦ちけえのに七武海の戦力これ以上削るんじゃねえよ、お前は砂の王か。カイドウに復讐する気じゃなかったのかよ」

 

「麦わらの影が手に入りゃより確実だったんだがな」

 

ドフラミンゴは肩をすくめた。

 

実は、本人にもその気はなかったが、ゲッコー・モリアは、一番真面目に王下七武海の「海賊狩り」という職務に取り組んでいた人物だ。

 

ドフラミンゴが情報提供するから海賊狩り自体はやっているが、政府の命令に一切従う気のないジュラキュール・ミホーク。

 

そもそも職務放棄しているボア・ハンコック。

 

権力の影に隠れて政府を揺るがしかねないほどの企みを持っていたサー・クロコダイル。

 

真面目に職務をやっているし、七武海として役目をこなせと周りに発破をかけるが、そもそもの出自から人堕ちホーミングの窓口兼監視の目にすぎないドンキホーテ・ドフラミンゴ。

 

表向きは政府に忠実だが革命軍の一員で太陽十字教徒のバーソロミュー・くま。

 

職務には忠実だが、そもそもこの大海賊時代に太陽をかかげて不殺を貫く海侠のジンベエ。

 

そのほとんどが問題児だらけである。

 

一方のゲッコー・モリアは、政府側にスリラーバークの影狩りも「雑魚海賊抑制のため」と認められており、本人も勢力拡大を目指しそれに励んでいた。

 

政府との利害の一致もあるだろうが、七武海の恩恵を最も強く受けながら、本人も真面目に職務をこなしていた。

 

そんな模範的七武海のゲッコー・モリアを頂上戦争のどさくさに紛れて排斥しようとしている世界政府に、ドフラミンゴはパシフィスタの研究はそこまで進んでたのかと内心驚いていた。ゲッコー・モリアが抜けた結果制度自体がガタガタになってしまうのは目に見えているからだ。

 

「今ならワノ国で国宝盗んで偉人の遺体強奪した真の理由が、ヘイト返上余裕だってことレジスタンスに思い知らせてやってもいいんだぜ?光月の末裔。喜べ、お前の運命は回り出したみてーだな」

 

「キシシシシ、その言葉、もっと前に聞きたかったぜ。血は繋がってねえが大した問題じゃねーからな」

 

「そんなもん知るか。八つ当たりすんじゃねえよ。よりによってリュウグウ王国の転換期にカイドウに挑んだてめーの運命を恨みな。ところでアンタんとこに頭がいいやつはいねーか?コラソンとこにアンタらを配属する予定なんだが」

 

なおペローナだけは消息がしれない。

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