ロスト・ザ・ブラッド   作:抜剣餅

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 不定期更新になりますがどうぞ楽しんでいってください。メインはアリア更新だけど、需要があれば頑張ります。
 
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主人公設定です
〈名前〉
 【偽名】南宮 蘭花《みなみや らんか》
 【本名】現状不明
 【性別】男性
 【年齢】戸籍上 14歳 【偽装】
     実年齢 不明
 【種族】戸籍上では人間【偽装】
    
 【身長】155cm
 【外見】紅色の髪、ロングのアホ毛が特徴
     瞳は宝石を思わせるエメラルドグリーンが特徴
    顔立ちは男だと初見では思えない、幼い少女を思わせる容姿。
      


聖者の右腕 Ⅰ

 

 

 燃える、全てが燃える。

 

 一人、見知った“少女”否、違う“少女であって少女では無いもの”その者は恍惚した笑みで、何処か色を思わせる。年相応の娘だった少女よりも大人びて笑みを溢す。

 

『────────』

 

 天を見る、そこには空などではなく空を隠す数百メートルを超えるその剣は天を割き、地を壊さんとするばかりに天から降り注ぐ。

 

 そして、一人の赤髪の吸血鬼は、これ以上、この場所をあの二人に傷を付けさせないために自身の内にある眷属を異界から呼び寄せる。

 

 複数の獣を召喚するが“少女”が召喚する濃密な魔力の塊である厄災には太刀打ち出来ず、精々軌道を逸らすことしか出来なかった。

 

 ──―何故だ。どうしてこうなる。俺の力が足りないからか? 

 

 ──―何故“■■”に届かない。何故、彼女達が消える必要がある?  

 

 ──―認めない。認めてなるものか……彼女は……“■■■”は、ようやく■たいと、一緒に■たいと願ってくれた“■■■■”の“■■”として、ではなく、一人の“■”として生きたいと願ってくれた。

 

 ──―そして、もう一人の“少女”はもう一度、今度はちゃんと一緒に歩みたい今度は■■として。

 

 ──―だからこそ、消させない。奪わせない……二人の思いを消させないために……何より、二人の願いを自身も望む夢を叶えたい。

 

 朦朧とする意識の中、あの日、あの場所で語り合った人間達の言葉を思い出そうとする。しかし、頭に靄がかかったようにその言葉を思い出すことは出来い。

 

『主は生きろ。 我は愉しかった。 そなたと共にした日々はとても……』 

 

『■■くんごめんね。 ■■いっぱい酷いことも、傷つけることも言っちゃた。 だからね謝りたいの……あの時は謝やまれなかった。 だからね、今度こそ、ごめんなさいって言うんだ。 それで、■■くんと■■に、なりたい!』

 

 故に俺も願う、彼女達に俺の持ちうるモノ全てを捧げた。

 

 ああ、あの時、俺は何を思っていたのだろう。

 

 そして、俺の意識は夢より覚める。あの日、■■■■で失ったその記憶を思い出すことなく。

 

 

 

【絃神島】

 

 東京の南方330キロ付近の海上に建造され、カーボンファイバーと樹脂と金属で造られた超大型浮体式構造物ギガフロートを、魔術によって支えられる人工島自体が〝魔族特区〟に指定されており、絶滅の危機に瀕している魔族の保護とともに、彼らの肉体や特殊能力に関する研究が行われている。

 

 人口、約56万人。東西南北に配置された4基の超大型浮体式構造物と、それらを連結するキーストーンゲートによって構成されている。真冬でも平均気温は20度を超える温暖な気候である。

 

 

 そして、誰かが語る。ある吸血鬼の噂を……

 

 

 彼の者は第四真祖は不死にして不滅。一切の血族同胞を持たず、支配を望まず、ただ災厄の化身たる十二の眷獣を従え、人の血を啜り、殺戮し、破壊する。世界の理から外れた冷酷非情な吸血鬼だと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──ーファミレス──ー

 

 午後の時間、気温が35℃を超え強烈な日差しが降り注い午後のファミレス午後のファミレス窓側のテーブルで、ぐったりとしている男が一人。

 

「熱い……焼ける。焦げる。灰になる……」

 

 八月最後の月曜日に流石にこの暑さは無いだろうと暁古城は机に頭をのせて項垂れていた。

 

「今、何時だ?」

 

 古城の目の前に座る友人の一人が古城に答えを返す。

 

「もうすぐ四時よ。あと三分二十二秒」

 

「……もうそんな時間なのかよ。明日の追試って九時からだっけか」

 

「──ー古城センパイ!!」

 

 古城が疑問を返すと鼻歌を歌いながらファミレスの入り口から、店員の静止を振り切って一人の小柄で赤髪が特徴的で彩海学園の女子制服を纏う人影が飛び込んできた。

 

「うおぉ!?」

 

 突然の奇襲に古城は驚き反射的に、頭を上げてしまい飛び込んで来た人影の頭と衝突する。

 

 

「い、痛いぃ! 痛いですよ! 古城センパイ!? この蘭花ちゃんの頭が人類の英知の結晶である、僕の頭が割れたら人類の喪失ですよセンパイ!?」

 

「お前の頭が人類の英知なら世の中のヤツは全員天才だバカ!」

 

 古城は頭にドリンクを当てて頭を冷やしつつ、このバカ後輩に文句を言う。

 

 すると、友人の二人の男子一名、女子一名が腹を抱えて笑いを堪えていた。

 

「おい! そこ何笑ってんだ! 浅葱! 元樹!」

 

「いや、だってなぁ古城……こうも見事に入ると笑えちまうw」

 

「そうよ、古城。それに安心しなさい古城は天才じゃ無くてバカよw」

 

 浅葱は古城が自身も天才と言ったことが面白くツボに入ったのかしばらく笑っていた。

 

「ケンカ売ってるのか! そこ二人! それに蘭花いつも言ってるよな飛び込んでくるなって!」

 

「ええー可愛い後輩の愛情表現というヤツですよ」

 

「男に愛情表現されても嬉しくねえよバカ!」

 

 古城はやれやれっと少しキレ気味に言うと。

 

 先ほど飛び込んできて、バカなことを言うのは俺の後輩、南宮蘭花(みなみやらんか)

 

 中等部の3年生で俺の(凪紗)と同級生だ。紅葉を思わせる赤い髪、宝石のようなエメラルドグリーンの瞳を持ち、まあ、これは学園で共通認識だがあほ毛が特徴のちょっと頭のねじが飛んでる後輩である。

 

 しかし、この後輩恐ろしいことに見た目が見た目であるためによく女性に間違われることが多々ある。月に数回は告白されることがあるそうだ。相手も男だと分かっていて告白していると噂も……

 

 ──ーいや、これ以上は考えないようにしよう。……その人達にも配慮して。

 

 まぁ一つ言えるのはこの後輩は悪い奴では無いのだ。初対面の頃は俺自身、とある事件で最初の頃はお互いにかなり距離があった。

 

 初めて蘭花と会ったとき、俺は妹が襲われていると勘違いしてしまったことが原因で蘭花に掴みかかってしまったのだ。

 

 今でも、あの時、まずは話しを聞くべきだったと後悔している。そして、気を失っていた妹がようやく落ち着き話せるようになった時に、あの日の出来事は誤解で引き起こったことを知ってしまった。

 

 真実を知った時にはその時の出来事はすでに周囲で広まっており、かなり根も葉も無い噂まで出回るほど手遅れな状況であった。

 

 そして、その時の事は今でも鮮明に覚えている。誤解で合ったことを知って直ぐに土下座で謝りに行ったのだが直ぐに許してくれたのだが、この後輩は「あはは、いいですよ先輩気にしてませんから」それは表面上だけのものである事が直ぐに俺には分かった。

 

 その時は、このままじゃ駄目だと思い蘭花の噂をどうにかしようと友人二人の手を借りてどうにかすることが出来た。そこから時間は掛かったが、蘭花とも今では友人と心の底から思えるほど仲良くなった。

 

 少し問題があるとすれば、蘭花は仲がいい相手にはとことん、からかい癖があるので往来の前で女装して今のように抱きついてきたり、意味深な発言をするのでいろいろな噂が作られて俺を悩ませる要因だ。

 

 まあコイツはある意味下心が無いので凪紗とそういう関係にはならないとある意味信用はしてるし、俺も親友だと思っている。だが、事件が解決した後からは妙に距離が近くなってて、俺自身は見たことがない。

 

 しかし、凪紗と蘭花が手をつないで帰っていると凪紗のクラスメイトや友達の二人から話しを聞くのだ。これには流石にどうなのだ? っと首を傾げざる終えない。

 

 もし、仮に、億一手を出したときは不完全この力でも戦争(ケンカ)をする覚悟だ。

 

 だが、それを抜きにしてもコイツは俺の事情を知る(第四真祖)数少ない人物であるのだから。

 

 

 すると、蘭花はニヤニヤと口元を緩めながら、ごそごそと、自身の鞄からいくつかのプリントを取り出してくる。

 

「はい! 可愛い後輩からのプレゼントですよ?」

 

「なんだこれは?」  

 

 突然後輩から渡されたプリントに疑問が浮かび、そのプリントをよく読んで見ると英語の問題が書かれたプリントが5枚ほどそこにはあった。

 

「那月ちゃんからのプレゼントですよ? あと那月ちゃんからの伝言ですよ♪」

 

 そして、蘭花はゴホンッと少し咳き込み内の担任の声に似せてしゃべり出す。

 

『そのプリントやっておけ、バカな貴様でもしっかりとやっておけば及第点くらいは取れるだろう? もし明日の追試を落とすようなら夏休み明けから一ヶ月間、また毎日、補修だ、ついでに蘭花にメイド服を着させて付きっきりでの補修だ。ヘンな噂が立つのが嫌ならせいぜい頑張ることだな』

 

「おい! あのロリ教師なんてこと考えやがるんだ!?」

 

 俺は、あまりの拷問の内容に驚愕しバッと立ち上がった。

 

「あはー♪ じゃあ! 頑張っていきましょうか! でも追試落としても可愛い後輩がご奉仕してあげますので天国ですよね? 暁 セ ン パ イ♪」

 

「天国じゃねぇ! 地獄(社会的抹殺)だ!」

 

 もしもそんな事をすらすのヤツに主に凪紗に知られた日には俺は立ち上がれる事は無いだろう。

 

 最初は黒ゴスロリ教師の声まね上手いなっと、少し感心する古城だがそれ以上に、落とせない理由が出来てしまったのでかなり複雑な心境だった。

 

 そして、浅葱が古城の手からプリントを少し借り、軽く目を通すと感心していた。

 

「まあ、あんたの事は置いておいて、よかったじゃない古城? このプリント前回のテストの要点を全部押さえてあるわね。これならこのプリントで復習して、ほかの教科の勉強ももう少し出来るんじゃない?」

 

「まじか!」

 

「マジのマジですよセンパイ、那月ちゃんに感謝するのんですよ♪」

 

「でも、素で喜べねぇ……ってかなんで俺はこんなに追試と補修を受けてるんだ! 内の教師達は俺に恨みでもあるのか!」

 

 すると、元樹がペンをクルクルとしなが、何を今更と言いたいように呆れた顔をしてた。

 

「いや……そりゃ、あるわな。恨み」

 

「あんだけ毎日毎日、平然と授業サボられたらねぇ。舐められてるって思うわよね、フツー……おまけに夏休み前のテストも無断欠席だしィ?」

 

 と浅葱は呆れた目でジーっと古城を見つめていた。

 

 

「……だから、あれは不可抗力なんだって。色々事情があったんだよ。だいたい今の俺の体質に朝一のテストはつらいって、あれほど言っているのにあの担任ときたら」

 

「体質って何よ? 古城って花粉症かなんかだっけ?」

 

 浅葱が首をかしげる。

 

「ああ、つまり夜型というか、朝起きるのが苦手『ハッまさか!?』」

 

 っと古城が答えていると蘭花が割って入ってきた。

 

「古城センパイ! 色々事情そして夜遅くまでまさかまた、夜中まであの巨乳エロ特集の雑誌でオナn『おおおィ! おま! 何言ってんだ! ンナ分けねえだろ!!』」

 

 今度は古城が割って入ってきて蘭花の言葉を遮るが、浅葱が顔を真っ赤にして古城に詰め寄る。

 

「ど、どうゆうことよ! こ、古城! あんた、あたしがこんなに教えてるのによ、夜にそ、そんな事してるなんて!」

 

「ち、ちげぇよ! 浅葱誤解するな!? 全然ちげえよ!」

 

 端から見たら痴話げんかにしか見えない光景を見て蘭花は

 

「いや~、やっぱり古城センパイはからかいがいがありますね、浅葱センパイも古城センパイの事になるとからかいがいが有ると思いません元樹センパイ?」 

 

「別に古城はいいが、余り幼なじみは虐めてやるなよ、まあからかいがあるのは認めるけどな。そういえば蘭花ちゃんここは古城の奢りらいいぞ?」

 

 元樹はニヤニヤしながら蘭花に伝える。

 

「マジですか!? やったあ!! 古城センパイ愛してます!!」

 

「ちょ! 待て誰もそんな事いっt「こぉじょぉ!! 説明なさい!!」」

 

 古城は後輩を止めようとするが恋する乙女な浅葱に詰め寄られていてそれどころではなさそうだ。

 

「すみませーん! チーズドリア、ハンバーグの──────ー」

 

 

 

「勘弁してくれ」

 

 古城の声が虚空に響いた。

 

 

 

 

 一時間後──ー

 

 携帯電話を眺めていた浅葱が残っていた飲み物をグィっと飲み干すと立ち上がる。

 

「あ……もう、こんな時間? んじゃ、あたし、行くね。バイトだわ」

 

「そういえば浅葱人工島(ギガフロート)管理公社のバイトしてるんだっけか?」

 

「そそっ。保安部のコンピュータの保守点検(メンテナンス)ってやつ。割がいいのさ」

 

「凄いですよね。僕、正直コンピュータ関連はさっぱりなので尊敬します浅葱センパイ!」

 

「ありがと蘭花ちゃん」

 

「もぅーそろそろ蘭花ってみんな呼び捨てで呼んでくれてもいいんですよ?」

 

「それは、また今度ね」

 

 浅葱はキーボードを軽く触った後、じゃね、っと手を振って出て行った。

 

 そして、元樹も宿題を写し終えると、終わったし俺も帰るわ、と帰って行きこの場は一度解散し、俺は会計を済ませて、帰路が途中まで同じ蘭花と、一緒に帰ることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 ??? side

 

 第四真祖

 

 実在しないとされる四番目の吸血鬼の真祖。焔光の夜伯(カレイドブラッド)の異名を持つ。十二の眷獣を従え、一切の血族同胞を持たない、唯一孤高にして最強の吸血鬼。歴史の転換点に必ず現れ、世界の虐殺と大破壊をもたらしてきたという。表場では都市伝説として存在する四番目の真祖。

 

 その存在しないしないはずの真祖がこの絃神島にわたしは第四真祖の監視役として派遣された。派遣される前に獅子王機関から【七式突撃降魔機槍 (シュネーヴァルツァー)

 全金属製の銀色の長槍。獅子王機関の秘奥兵器。神格振動波駆動術式を刻印された、魔力を無効化し、ありとあらゆる結界を斬り裂く破魔の槍。魔族にとっては天敵ともいえる凶悪な武装であり、吸血鬼の真祖をも殺し得るといわれている一振り。まさしく監視役が持つにふさわしい一振りだろう。

 

 

 

「……あれが暁古城」

 

 

 そして、わたしは入学予定の彩海学園への入学の手続きを済ませて監視対象である暁古城の現在の所在を把握をしようと情報収集を行っていると学園の近くのファミレスにいると情報を掴み早速、尾行

 を始めた。しばらくすると対象は後輩と帰路につこうとしてた為。築かれないように尾行を再開した。

 

 

 しかし、横断歩道に再掛かったところで人混みが増え、一瞬暁古城を見失う。わたしはこれ以上はなされないように近づこうとするが先ほどまでいたはずの場所には暁古城と後輩の姿は無かった。

 

 ──ー巻かれた!? まさか尾行に気付かれていたのか。油断した仮にも相手は第四真祖、学生だからと言って見た目通りに判断したのは甘かった。暁古城の認識を更新……次に見つけた際は、捕まえたら逃亡対策にまず位置探知の呪詛を仕掛けなければならないっと決めた。

 

 まだ近くにいるはず、わたし追跡の用の式神を誰にも気付かれないように放った。

 

 そして、数分後、暁古城の場所を把握し、なるべく気付かれない、位置で近づこうとしたところ暁古城は後輩の手を引いてゲームセンターに向かって走り出した。

 

 まずい、やはり気付かれていた。とわたしは焦り暁古城を追おうと謎の建物に入ろうとしたが、鉢合わせになるリスクがあることに気付き、踏みとどまった。

 

 第四真祖の監視役として、姿を見失うことは避けたいが、ばったり顔を合わせてしまうのもまずい。

 

「(どうするべきなんでしょうか?)」

 

 数分間考え込む少女だったが、監視対象の姿を見失うことは、まずいと思い意を決して謎の建物に入ろうと入り口に立つが、それと同時に入り口の電動ドアが開いた瞬間そこには監視対象がいた。

 

 

 

「……だ、第四真祖!!」

 

 これが、わたしと暁先輩とのファーストコンタクトだった。

 

 

 

 

 

 

 古城・蘭花side

 

 会計を済ませて、帰路が途中まで同じ蘭花と、一緒に帰る途中、蘭花から話しかけられた。

 

「ねぇ古城くん気付いてる?」

 

 蘭花は普段、巫山戯ている時や、からかっているときは暁センパイと呼んでいるが普段、普通に話すときは凪紗と同じように古城くんと呼ぶのだ。

 

 そして、俺は後輩が言っている意味も理解していた

 

「ああ、尾けられてる……んだよな?」

 

 俺は軽く、返答を返す。

 

 古城から後方を、十五メートル程離れた後方から、一人の少女が歩いてくる。ファミレスから出たときから見かけたギターケースを背負った少女である。

 

「あの子、うちと同じ制服だけど、リボンを着けてるから中等部なんだろうけどあんな可愛い子いたっけ?」

 

 確かに後輩の言う通り、少女は黒い髪でそして、顔立ちも整っておりとても可愛いと思える容姿であった。

 

「凪紗の知り合いか?」

 

「うーん? 多分違うんじゃないかな? あの子と凪紗ちゃんが話してるところ見たことないし」

 

 考えた結果、一番あり得そうな結論を出したが後輩に一蹴りされてしまう。

 

「じゃあ、なんで尾けてくるんだ?」

 

「もしかして、センパイに一目惚れだったり? キャー! 恋のストーキングですか!?」

 

 両頬に手を置いて体をくねらせる蘭花。

 

「ちげーだろ流石に」

 

「あれれーそんなにばっさり否定しなくてもいいのに、センパイそんなのだと恋人出来ませんよ?」

 

「うっせーバーカ、いいんだよ俺の体質で恋人なんて出来ねえよ」

 

「まさかセンパイ……ホm」

 

「それだけはねぇ!」

 

「でもどうするんですか?」

 

 古城はやれやれっと怠そうにしていたが。

 

「様子……見てみるかな」

 

「じゃ、エスコートしてくださいねセンパイ」

 

 蘭花は古城の手を握る。

 

「HA☆NA☆SE」

 

「I☆YA☆DE☆SU」

 

 仕方なく、後輩の手を掴んで目に入ったゲームセンターに駆け込む。

 

 走ると同時に後方にいた少女こちらが走ったのに焦ったのか、追って来るが入り口に差し掛かると、少女は入り口付近で止まってしまう。おそらくは鉢合わせになることを警戒しているのだろう。

 

 しばらくしても入ってこないので古城は溜息をつき、仕方なく外に出ようとするが意を決した少女も入ろうとして鉢合わせた。 

 

「……だ、第四真祖!!」

 

 これが、俺と姫柊とのファーストコンタクトだった。

 

 

 

 

 蘭花side

 

 古城くんを尾行していた少女は確かに言った。古城くんを見て第四真祖と、その時点で僕の警戒度は2段階ほど上がった。だが、少女にそれを悟られること無く、表情には出さないようにし、古城くんの反応を待ったが……

 

「オゥ、ミディスピアーチェ! アウグーリ!」

 

「は?」

 

 これには少女も、呆然としていた。

 

「ワタシタチ、通りすがりのイタリア人です。日本語、よく分かりません。アリヴェデルチ! グラッチェ!」

 

「グラッチェ!」

 

 古城くんに合わせて僕も挨拶をし、早口でそう言い残して立ち去ろうと、横を通り過ぎようとしたが……

 

「な……!? 待ってください、暁古城!」

 

 我に返った少女がはっきりとした声で古城を呼び止める。

 

「あた!」

 

 急に古城くんが止まって振り返ってしまったので古城くんのお腹に勢いよく鼻が当たってしまった

 

「す、すまん」

 

「でだ、誰だお前?」

 

 古城も申し訳なさそうに謝って、少女に警戒心をあらわにして少女に問う。

 

 それもそうだ、暁古城が第四真祖であることを知っているのは絃神島において古城本人と僕、そして那月ちゃんそして絃神島の裏の者達だけだ。決してこんな14~15歳くらいの対面したことの無い少女が知っている情報では無いのだ。

 

 だが直ぐに答えは少女の口より語られた。

 

「わたしは獅子王機関の剣巫です。獅子王機関三聖の命により、第四真祖であるあなたの監視のためには派遣されてきました」

 

 古城は初めて聞く単語ばかりだったのか、頭に? を浮かべていた。

 

 獅子王機関、それに三聖の勅命、うわぁこれは那月ちゃんが不機嫌になるじゃん。

 

 蘭花は帰ってからこの事は報告しなければならないのだが、その事を言うと確実に不機嫌になるであろう人物のことを頭に思い浮かべていた。

 

「(それにしても獅子王機関……今まで監視役なんて寄越してこなかったのにこのタイミングで寄越してくるなんて、あの背後霊の年増め何を考えてやがる)」

 

 明らかに背後で手を引いている先制攻撃マンと、聖殲絶対殺すマンの事を思い出し頭を痛めた。

 

 そんな、少し重いような軽いような空気の中……

 

「あー……悪ィ。人違いだわ。他を渡ってくれ」

 

 そして、渦中の親友はとても呑気だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 
 

続けるべき?

  • 面白かったから書け
  • 面白くない駄作者が!
  • ストブラ好きだから書けバカ野郎!
  • ちくわ大明神
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