RE:D Cherish!-Lost Crusade-   作:名無しのサイボーグさん

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「ひさびさのあたしの出番だぁ!」
「……オレの出番は?」
「オメーは原作通り出番なしだ」
「そんなぁ!?」


再興IV~特訓

貸し店舗が決まり、DDダイナー再興計画が前進して数日。オレはスタッフとしての練習を受けていた。

 

「……どうだ?」

「うーん、可もなく不可もない、ありきたりな味だな」

「初心者だから仕方ないとはいえ、店で提供するには微妙だな」

 

桜子さんと雪光から厳しい評価を受けるが、これも仕方ないし当然だと割り切る。

今練習しているのはカクテル作りの練習。DDダイナーでのオレの立ち位置はウェイターより雪光と同じドリンク作り、特に酒の提供が主になりそうなので、雪光に作り方を習いながら二人に試飲してもらって出来を確認してもらっているのだ。

 

今は夕方なので飲酒も問題なく、二人はオレよりサイボーグなので『ナノマシンフィルター』で酩酊感を切れるから大量に飲んでも一応は問題ない。

ちなみにシェフの方はユニカが頑なにダイナーのキッチンは譲らないの一点張りで候補から外れている。そのユニカは食材の仕入れ先の確保に動いているが。

 

「……オープンまでに及第点」

「意欲は結構だが、お前の酒はもういい。雪光、口直しに一杯頼む」

「本当によく飲むなぁ」

 

オレの作るカクテルを却下し、雪光にカクテルを要求する桜子さんに要求された雪光は呆れながらも手慣れた様子でカクテルを作っていく。

雪光は氷の入ったグラスを3つ用意すると、それらに出来上がったカクテルを流し込んでく。出来上がった雪光印のカクテルを頂くと、程好い旨味が口に広がった。

 

「く~、やっぱり雪光の作る酒は美味いな!ガイ、お前もこれを見習えよ!」

「……努力する」

 

酒の種類も味も覚えている最中だが、染み込んだ慣習ゆえに抵抗感が出てしまって難航しているからな。基本、贅沢は敵だったし。今もそうだけど。

 

「しっかし、お前が酒作りに自ら進んでやるとはな。あそこじゃ禁制だったんだろ?」

「……あくまで基本。見習いは絶対に通る」

 

その意味ではあのシスター見習いは鬼門だっただろうな。酒も煙草もギャンブルも大好きなのに、一緒にいるという理由だけでシスターになろうとしたからな。そのストレス発散に目を付けられた身としてはうんざりだったが、その度にコテンパンにしていたので五分五分だろう。うん。

そんなオレの態度に誤解したのか、雪光から同情の視線が向けられた。

 

「あー、その様子からして相当厳しかったのか?」

「……違う。酒に煙草、ギャンブルも大好きなシスター見習いを思い出しただけだ」

「それ、絶対にシスターに向いてないやつだろ」

 

桜子さんがそのシスター見習いに呆れているが、彼女は意地でもシスターになっているだろうな。ストレス発散は襲ってきたゴロツキをボコボコにすることで行っているだろうし。

 

「……一番酷い時は八つ当たり。昔、ある日本人に裏切られたそうだ」

「うわ、同じ日本人として風上にも置けないやつだな。ソイツは」

「……名前はたぶん、マサユキ」

 

その瞬間、雪光が飲みかけのカクテルを盛大にグラスの中に吹いた。

 

 


 

 

―――雪光サイド

 

「おおい、雪光!急に吹き出してどうしたんだよ!?」

 

俺のリアクションに桜子が驚いて問い質してくるが、今俺の内心はバクバクしている。まさか、ガイの口からマサユキの名前が出てくるなんて……!

いや、落ち着くんだ。マサユキって名前はそこまで珍しい名前じゃない。きっと同じ名前の別人の筈だ。そうだ、そうに違いない。

 

「い、いや……俺の知り合いと同じ名前だったからつい……」

「うわ、ここにも日本人の風上に置けないやつが……」

「さ、さすがに別人じゃないかな?俺の知るマサユキは真っ直ぐな人間だったし」

 

うん、嘘は言ってないぞ。嘘は。

桜子の厳しい言葉を冷や汗をかきながらも何とか流しつつ、事の発端となったガイに淡い期待も込めて疑問をぶつけていく。

 

「それよりガイ。どうしてたぶんなんだ?そのシスター見習いから話を聞いたんじゃないのか?」

「……独り言に近い愚痴。彼女は『あのクソJAP……マサユキのヤローは絶対にミンチにしてやる!』と吐き捨てていた」

「うわ、相当ご立腹だな。そのマサユキって野郎は一体何をやらかしたんだよ?」

 

桜子が顔も知らないマサユキに対して呆れているが、俺の内心は穏やかじゃない。なんかこう、猛烈に嫌な予感がどんどん確信に変わっていっている。その言葉があまりにも俺が知る彼女が言いそうな言葉だったからだ。

いや、そうされても文句を言えないことをしたんだけど。厳密には彼女本人にではなく、彼女の姉にだが。

 

「……そこまでは知らない。だが、被害者は彼女の双子の姉で、気持ちを弄んだと彼女は憎々しげだった」

 

ガイのその言葉で確信した。間違いなく彼女は俺の良く知る人物で、マサユキも間違いなく俺の知るマサユキだと。

 

「ソイツ、男としても最低だな。雪光もそう思うだろ?」

「そ、そうだな……とても恥ずべき限りだよ」

 

軽蔑している桜子の言葉がすごく痛い。実際、彼女達を目的の為に利用して欺き、傷つけたのだから。

 

「ち、ちなみにそのお姉さんもシスターの見習いだったのか?」

「……ああ」

 

そうか、二人は聖職者の道に進んだのか。彼に押し付けた結果ではあるが、無事に暮らしている可能性が高くて少し安心したよ。

 

「にしても、ガイは聖職にも携わっていたんだな」

「……暗部のようなものだ。正式な役職もない」

 

暗部……ウラガのような表沙汰にならない裏組織のようなものか?戦闘能力は間違いなくウラガの構成員より高いだろうが。

そうだ。この際、ミラルカのアレについても聞いておくか。こちらから仕掛けるつもりはないが、何もしないのは論外だからな。

 

「なあ、ガイ。裏に通じているなら、姿形を変えられたり、体温も含めた姿を完全に消せる光学迷彩に心当たりはないか?」

「……?ない」

「そうか……」

 

やっぱりガイにも心当たりはないのか。化け物と戦う暗部なら、そういった高性能な装備に精通しているかもと思ったが、当てが外れたようだ。

 

「もしかしてユニカとルージュの着替えを覗き見するつもりなのか?」

「違うって!俺がユニカに命を救われた時、アイツが使っていた装備が明らかにオーバーテクノロジーだったから……」

「……アイツって誰だ?」

 

ああ、そういえば誰に襲われたのか具体的に話していなかったな。

 

「名前はミラルカ。賞金5億チェリーのレッド・レイン、通称R2だ」

 

俺がそう答えた瞬間、質問したガイの目が鋭くなる。何かマズイことでも言ったのか?

 

「……他に特徴は?周知以外で」

「周知以外となると……致命傷を与えようが頭に刃を突き刺そうが、傷一つ残らずに綺麗に再生した。アイツもたぶん、DD-modの保有者だ」

「……事実なら光学迷彩じゃない」

「光学迷彩じゃない?どういうことなんだ?」

 

見た目を変えたり姿を消せるのは光学迷彩以外にあり得ないと思っていると、次に出てきたガイの言葉を聞いて驚愕した。

 

「ソレは能力による“変身”だ。視界情報を誤魔化しているんじゃなく、文字通り姿形を変えている。無論姿形だけじゃなく、声や骨格でさえもそっくりに化けられる。透明化もその応用だ」

 

変身だって……!?つまり、あれは最新武装でもなんでもなく、自前の能力だってことか!?

いや、それなら色々と合点がいく。生体認証にも引っ掛からなかったのも、文字通り同一の存在に変身してパスしたから。あの時ミラルカが俺の姿に化けられたのも、同様の能力なら納得がいく。

 

「だから極端にミラルカの目撃情報が少ないのか……」

「……鼠や蝙蝠にも化けられるから、少しの隙間でもあれば簡単に侵入できる」

 

全く別の存在に完全に化けられる能力……間違いなく大抵のセキュリティは通用しない。DD-modの能力は個人によって違うとユニカは言っていたが、目の当たりにすると信じられない思いの方が先に勝ってしまう。

 

「対処法は?」

「水を撒き散らすか、火の粉をばら蒔くか。吸血鬼の弱点を付いて維持できないようにするしかない」

 

吸血鬼の弱点で維持できないようにするか……だから水を被った時に透明化が解除されたのか。あの時は水に弱い光学迷彩と判断したが、ミラルカはそうではないと小馬鹿にしていたからな。

 

「中には黒い炎や雷を放ったり、影を自在に操って攻撃したり、念動力で周囲の物を飛ばしたりするなど様々。極稀に二種類の能力持ちもいた」

「本当に吸血鬼の力は何でもありなんだな……」

 

炎に雷まで放てるのか。ここまでくると恐怖より感心を覚えてしまうよ。

 

「そうなると、俺の固有の能力は何なんだろうな?」

「……たぶん、そこまでのレベルに行っていない。基本は勝手に発現する」

「それも経験則なのか?」

「ああ。それと大抵は発現と同時に黒い感情に呑まれて暴走する」

 

黒い感情に呑まれて暴走か……ユニカと桜子もDD-modの使用は控えるべきだと言っていたし、固有の能力については諦めるべきだな。ミラルカと戦う羽目になった時にあれば有利になるかもと思ったが、それで暴走して皆に迷惑をかけたら本末転倒だしな。

 

「その話はもう別の時にしろ。雪光、酒をもう一杯。今度はジョッキでな!」

「本当に桜子はよく飲むなぁ……」

 

桜子の酒のおかわりに呆れながらも、俺はオーダーに答えて多めに酒を作るのだった。

その後、酔った桜子がガイに性的な意味で襲おうとしたが、ガイはそれより先に窓から飛び降りて逃亡。玄関から逃亡しようとした俺は見事に捕まって喰われることとなった。

 

 


 

 

―――ガイサイド

 

あれから食材の仕入れ先も決まり、DDダイナーが順調に行けば二週間後にオープンとなった今日。

 

「やっと来たな~」

「げ~っ!?あ、あなたはぁ……!」

 

雪光から条件付きの肉食に釣られて此処に来たデスが、部屋の主である桜子さんを見た途端に固まっていた。

 

「おいデェス、あまり余計なことは口走るなよ」

「は、はひぃ……」

 

桜子さんからの念押しに畏まったように頷くデス。どうやら傍若無人な振る舞いが目立つデスは、桜子さんには頭が上がらないようだ。

 

「……二人はどういう関係なんだ?」

「あ?何でオメェに教えなきゃいけねぇんだよ?」

 

オレはどういう関係なのかデスに問いかけるも、デスは畏まった態度から一転、明らかに下に見た態度でオレに接してくる。

 

あー、これ、実力を示さないととことん相手を見下すタイプか。あの不良娘と同じ、攻撃的な性格だな。こういう手合いは一度徹底的にボコればある程度大人しくなるが、今回は壮行会のようなものだからな。ドンパチは控えるべきだし。

 

「ちょっとした腐れ縁みたいなものだ。それとデス、コイツはお前より格段に強いから下に見ない方がいいぞ」

「……え?コイツ、強ェの?あたしより?」

「何せ180度包囲されたマシンガンの雨を剣一つで突撃して無傷で掻い潜れるバカだからな」

「……さすがに冗談ですよね?」

 

桜子さんの忠告にデスが半信半疑でオレを見てくるが、それは半分間違いだ。掻い潜ったのはマシンガンの雨ではなく、広範囲に降り注ぐ黒雷の雨だ。それも切り札を使ってだ。

 

「そんで雪光、どうしてデスなんか連れてきたんだ?」

「デスは射撃の腕が立つからな。彼女もDDダイナーで働いてもらおうと思って」

 

雪光のその言葉でオレはなるほどと納得する。オレも雪光も腕は立つが、あくまで近接がメインだ。ルージュは自衛できるかと聞いたらグレネードランチャーを取り出したから、店内での撃ち合いに微妙に不安があるからな。

 

「……メインウェポンは?」

「二丁拳銃だ。射撃の腕も正確だし、ガードマンとしても期待できる」

「ガードマンとしてもってことは、ウェイトレスもやらせるのか」

「俺はそのつもりだ」

「ははははっ、面白いなそれ」

 

雪光のデスのウェイトレス起用に桜子さんは面白そうに笑う。それに対してデスは不機嫌な表情だ。

 

「冗談じゃねー、その話は断っただろ」

「デス、面白いからやれ」

「しょ、しょんなぁ~!?」

 

桜子さんのやれコールに、デスは本当に嫌そうな表情で頭を振る。どれだけウェイトレスをやりたくないんだよ。いや、オレが言えたセリフではないが。

 

「どうせ働いてないんだろ?何か問題があるのか」

「あたしはヴォルカの兄貴みたいに強くて格好いい人間になりたいんスよ~っ!ウェイトレスなんてなまっちい仕事はイヤだ~!」

「はあ……あんなの目指していいことないんだけどな~」

 

デスと桜子さんにしか分からない会話だが、わざわざ突っ込むのは野暮だろう。部外者が安易に口を出すべき問題じゃないし。

そうこう話していると、キッチンにいたユニカとルージュがこちらへとやってくる。

 

「あ、デスさん、こんにちは」

「デス?死神を名乗っているんですの?」

 

ユニカは普通にデスに挨拶するも、初対面のルージュはデスの名前を聞いて呆れた感じを発している。そんなルージュに、デスが不機嫌な表情で反論した。

 

「あたしはデス・ペラードだ。みんな勝手に略して呼んでいるだけだっつの」

 

デスは本名じゃなく略称だったのか。本名はデスペラード……微妙に言いづらいな。

 

「つか、そういうお前は誰だよ」

「わたしはルージュ・ウェントワース、プリムヴェールの店長代理ですわ」

 

しれっと嘘をついてきたな、コイツ。仮に店長代理でもクビにされたんだから元をつけろよ。

 

「店から追い出されてガイに拾われたくせに、よくもまあ店長代理とか名乗れるな」

「そ、それは言わないお約束です!」

 

桜子さんからのツッコミにルージュは慌てふためく。そんなルージュにデスが争いの火種を投下した。

 

「ルージュ?口紅女か、どきつい名前だなー」

「どきついのはそちらですわ。自らならず者と名乗るなんて痛々しい」

「あんだとぉ!?」

「なんですの?」

 

名前の意味で互いに睨み合うルージュとデス。そんな二人の間にオレが溜め息を吐きながら割って入る。

 

「……名前でお互い喧嘩するな」

「あ?邪魔すんじゃね―――」

 

デスがオレに睨みを効かせながら太股のホルスターに手を伸ばす。ホルスターから拳銃を引き抜くと同時に、オレはその腕を鷲掴みにした。

 

「……え?」

「いきなり拳銃を抜くのは感心しないぞ」

 

呆けた表情となったデスにオレはそう告げると、彼女の腕を掴んだ手にギリギリと力を込めていく。

 

「チョッ、痛い痛い!マジで痛いって!」

「なら銃をしまえ」

「わ、分かった!分かったから離してぇ!」

 

泣き声となったデスの了承の言葉にオレは頷いて鷲掴みにしていた手を離す。デスは鷲掴みにされた箇所を擦りながら引き抜いた拳銃をホルスターへとしまった。

 

「うへぇ……アイツの腕の動き、全然見えなかった……」

「だから言ったろ。コイツはお前より格段に強いって」

 

涙目となったデスを桜子さんは呆れたように見やる。わざわざ忠告してコレなのだから、呆れられるのも当然かもしれないが。

 

「ふふっ、いい様ですわね」

「……お前も煽らない」

「あいたっ!?」

 

そんなデスをルージュが煽ろうとしたので、頭に軽く手刀を落として諌める。

二人の初邂逅が御世辞にも良いと言えない結果となった中、主催者である雪光の音頭で話し合いが開始された。

 

「店のオープンと料理付きの壮行会の前に、みんなで決めたいことがあるんだ」

 

決めたいこと?店舗に人材、資金の確保に続いて他に決めるべきことがあるのか?

 

「これはDDダイナーのオープンにあたってとても重要なことだ。何だと思う?」

 

雪光のその質問にルージュは店のトップ決め、ユニカは利益の分配率、桜子さんは料理のメニューと次々と上げていくも、雪光はどれも違うと返していく。

 

「……勤務形態か?」

「それも違う」

 

オレも考えて意見を上げたが、これも違うようだ。

デスはノーコメントで誰も正解を上げられない中、雪光は満を持したようにその答えを告げる。

 

「ズバリ言おう。答えは……『制服』だ!!!」

「……え?」

「それ、重要なんですの?」

「服なんざなんでもよくねーか?」

 

雪光が声高に出した答えに、女性三人は一斉に呆れた視線を雪光に向ける。それに対し雪光は……

 

「いいわけがないだろう!」

 

怒声のごとくビシリと返した。いや、本当にその熱意、どこから来た?

雪光は制服の重要性を熱弁し、雰囲気と様式美の必要性をこれでもかと言わんばかりに語っていく。

 

「あのガイさん。雪光さんを止めてください。正直、雪光さんのテンションがキモいです」

「……だ、そうだが」

「いいぞ、遠慮なくキモがってくれ」

 

ユニカの言葉をオレがそのまま雪光にパスすると、雪光はドM発言で返してくる。これもDD-modの悪影響の一つか?序列的にはユニカが主人で雪光はその眷属ではあるが、今はOFF状態だから意思は縛られていない筈なんだが。

 

「んで、どんな制服にするんだ?」

「はいっ、わたしはプリムヴェールのようにかわいい制服がいいと思いますわ!」

 

桜子さんの質問にルージュが速攻で手を上げて自身の意見を上げる。ルージュはかわいい制服が良い……と。

 

「私はダイナーレストランっぽいものがいいと思います」

「例えば?」

「そりゃ赤白ストライプのワンピースに決まってるだろ」

「桜子さん……それはいくら何でも古すぎますって」

 

ユニカの意見を桜子さんがこれと言って代弁し、ユニカはそれは古すぎると一蹴する。ユニカはダイナーレストランっぽい服……と。

 

「わかってねーな。露出度を上げて色気で釣ればいーんだよ!」

「……それは風俗」

「その制服はデス、お前も着るんだぞ?」

「あ、そうか……って着ねーよバカ!あたしはやらねんだよっ」

 

ウェイトレス候補のデスも意見を出すも、自分が着る姿を想像してか半分納得しかけるもすぐに着ないと言い切る。デスは色気重視……っと。

 

「……三人の意見を統合して作ればいい」

「それもそうだな。実際に着るのはお前らだしな」

「だからあたしは着ねーって!」

 

随分と頑なだな。肉目的とはいえ一応は参加して意見を出す辺り、多少は興味があると思うのだが。

 

「……普通にウェイトレスをやっても問題ないと思うが」

「問題大ありだって!一回ウェイトレスの真似事やって、ユッキー達に笑われたし!」

 

ああ、それは確かに進んでやりたいとは思わないな。それなりに勇気出して笑われたら、やりたいとは思わないだろうし。

 

「……二人とも」

「いや、あれは笑いますって。一周回ってアリだと思いましたけど」

「蒸し返すなぁ!」

 

思い出し笑いでユニカが吹き出したことで、デスが頭を抱えてその場でゴロゴロと転がっていく。

 

「……ギャップが理由か?」

「言い得て妙ですね。優しげな感じでしたから、確かにギャップが凄くて……」

「確かに笑えてきますわね」

「止めろ~!」

 

優しげな感じでウェイトレスの言葉を発したのか。一応想像してみるが……うーん……

 

「……別に可笑しくないと思うが」

「それは実際に見てないからですよ。実際に見たら笑いますって。粗暴な人が……」

「……聖人君子の態度と冷酷無比の態度の入れ替わり等、日常茶飯事で些細なことだろ?」

 

……あれ?何で雪光達は可哀想な目でオレを見てるんだ?桜子さんは何故か呆れてるし。

 

「感覚が麻痺しているんですね。それじゃあ確かにデスさん程度じゃ笑えませんね」

「落差の激しい態度が日常茶飯事だなんて……本当にガイは何者なんですの?」

「今回はそこの口紅女に同意だ……」

「比較対象がおかしすぎるだろ……」

 

何で全員、オレに同情するように目を向けているんだ?何もおかしなことは言ってない筈だが。

 

「3年も経ってるのにその辺りの認識も変わってないんだな。本当に重症だよ、お前は」

 

何が重症なんですか桜子さん。言ってる意味がわかりません。

その後、三人の意見を取り入れたDDダイナーの制服はその日の内に出来上がるのであった。

 

 

 




「ユニカのファンディスク要素が先行で出ましたわね」
「これ、矛盾とかねぇよな?」
「仮に出てきても、ご都合主義や独自設定やら何やらでごり押しできますので大丈夫です」
「便利な言葉だな、ご都合主義」
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