※前回のアンケートありがとうございます!魔法の森と守矢神社が同じだったため、妖怪の山に決定しました。
ー洋菓子対決から数日後ー
ケン「妹紅さん、お弁当です」
妹紅「ケン、ありがとう」
ケン「はい、行ってらっしゃいませ」
紅魔館の洋菓子対決から数日が経った。ケンは自分の記憶を探しながら幻想郷に料理を広めていった。つい先日、人里に『お好み焼き』の作り方を寺子屋で教えた。ケンの作る料理を一目見ようと多くの人が押し寄せ、敷地内に人が押し寄せ、慧音が困っていた。その後、お好み焼きが人里で流行ったのは言うまでもない。
妹紅「そういえばケン。妖怪の山に今日行くんでしょ」
ケン「ええ…」
妹紅「守矢神社に行くなら必ず天狗の縄張りを通る。阿求の紹介状を忘れないようにね」
ケン「はい」
妹紅「それじゃ、行ってくるよ」
ー妖怪の山ー
人里を経由して、妖怪の山の麓に着いた。
ケン「よし、この辺で休憩を取ろう」
ケン「少し川に入らせてもらおう」ジャブ…
ケン「…いた。よし…」
小麦粉を、練った物を焼いた鍋の側面に着けてじっくり焼き、その間にザリガニに泥を吐かせる。その後に鍋にザリガニを入れ、向いた殻や頭はソースにする。焼いたザリガニと焼いたパン、野草をパンで挟んで…。
ケン「出来た。ザリガニのピタサンドだ」
食べようとした時、一陣の風がケンの前を通った。
?「貴様、天狗の縄張りで何をしている!」
そこには犬のような耳と尻尾があり、頭に真っ赤な頭巾(ときん)をつけた少女が現れた。盾には楓の模様が書かれている。
椛「なぜこんな所で火を使っている。場合によっては斬る」
椛が鞘から刀を抜いた。
ケン(しまった…ここは既に天狗の縄張りだったのか…)
ケン「守矢神社を訪れようとしてました。山に入る前に休憩を取っていたところです」
椛「ではなぜ火を使っている」
ケン「料理をしていたからです」
椛(…なぜこの男は天狗の縄張りを知らない…幻想郷の住民であるなら少なからず天狗の縄張りで何かをすれば白狼天狗が飛んでくることくらい知っているだろう…もしや…)
椛「…お前、外来人か」
ケン「はい、10数日前に幻想郷に迷い込みました」
椛「貴様の名前は?」
ケン「料理人のケンです」
椛(料理人…?)
ケン「こちらに稗田阿求様の紹介状もあります。天狗の縄張りを通ってもよろしいでしょうか」
椛(…稗田家から紹介状がある…!10数日前に幻想郷に迷い込んで稗田家との繋がりがあるのか…!)
椛(…どうする…この男は天狗の縄張りで火を使った…騒ぎを起こしたといわれてもしょうがない…だがこの男の目的は守矢神社の参拝…ここで何か始末するとしたら守矢が黙っていない…)
椛(…ここは…)
ブワッ!
?「あやややや。何か面白いことが起きているようですね」
ケンの目の前にまた1人少女が現れた。
?「椛、何をしようとしていたのですか?」
椛「…鴉天狗様のあなたが何故ここにいるんですか。侵入者の対処は白狼天狗の仕事です」
ケン「…あなたは?」
文「初めまして。鴉天狗の射命丸文と言います。今は幻想郷で『文々。新聞』を発行しています」
ー上空ー
文「う~ん…新聞のネタがあまり集まりませんね…」
文「そういえば人里で外来人が料理を広めているらしいですね…名前は『ケン』でしたっけ…」
文「『肉じゃが』とか『お好み焼き』を流行らせた外の料理人だとか…ん?」
文(椛が男の人と揉めている…?ネタの匂いがするわね…)ビューン!
ー現在ー
文「なるほど…あなたがケンですか」
椛「…知っているのですか?」
文「人里で料理を広めている外の料理人だそうです。それで、何故ここで揉めていたのですか」
ー説明中…ー
文「なるほど…守矢神社に参拝しに。その前に料理をしようとしてた所、椛に見つかったと」
ケン「はい」
文「まあ、阿求さんの紹介状がありますし怪しい人ではないかと。ですが、騒ぎを起こしたのも事実。道中、見張りとして同行しますが大丈夫でしょうか」
ケン「はい、結構です」
文「椛、あなたも来なさい」
椛「?! 何故ですか!」
文「どうせさっきまで仲間と将棋でも打っていたんでしょう。これは上司命令です」
椛「くっ…」
ケン(…どうやら鴉天狗の方が白狼天狗より地位が上のようだ)
文「それはそうと料理を作っていた様ですね。少し食べさせてもらってもよろしいですか?」
ケン「え…ええ。大丈夫ですよ」
ー少女食事中ー
文「いや~美味しかったですね。あれがザリガニですか。幻想郷にはない方法で料理…しかも川にいたザリガニをあのように調理して食べるとは…」
ケン「ザリガニは泥を吐かせれば海老と一緒で食べれます。アメリカザリガニも元は食用として輸入された物です(それが捨てられて繁殖、現在大問題になっている)」
文(料理に詳しい知識、なるほど…人里に、料理を流行らせただけありますね)
椛「…なぜ貴方は守矢神社に?」
ケン「…実は…」
ー説明中ー
文「自分の事を忘れている…」
ケン「自分がどういう名前でどこから来たのか…それが分からないんです」
椛「もしかして奇跡の力で記憶を取り戻そうとしているのかしら」
ケン「それで治ればいいんですけどね…」
ケン「そういえばこの山、野草が多いですね」
椛「…よく見ただけで分かるわね…」
ケン「甘草、やまもも、どくだみ…あれは棗(ナツメ)ですね」
文(自分のことは忘れているのに、料理と野草のことに関しては私達より詳しいんじゃないかしら…)
椛(本当にこの男…何者なの…)
ケン「少し休憩にしましょう。山を登るにしても糖分を取った方がいいです」
椛「火は使うなよ」
ケン「いえ、火は使いません。こちらです」
文「…なんですかそれは」
ケン「シリアルバーです。どうぞ」
文「…!」ザクッ!
椛「…!」ザクッ!
文「! 片手で食べやすさ。だけどその割にはどっしりとし甘みがありますね」
椛「…これ、何が入っているの?」
ケン「チウラ…お米です」
文「米…これにですか」
ケン「はい、干し飯は分かりますか?」
文「ええ、1度炊いたお米を水に晒して乾かした奴でしょ」
ケン「チウラはネパールという国の保存食です。干し飯と同じように炊いたお米を乾かしたものです。干し飯との違いは炊いた後に平たく潰してから乾燥させます」
ケン「それに干した水菓子、胡桃、はちみつを混ぜて焼いたものですこれ1つで体に必要な炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルが摂取できます」
椛「…??」
文「…つまりこれ一つで体に必要なものを全て取れるということかしら?」
ケン「はい。このシリアルバーは『FSR』(First Strike Ration(先頭打撃野戦糧食))、最前線で戦う兵士のための食事です。天狗の皆さんは武装をしてますし、戦いの際にこれを食べることで戦闘の疲れが取れると思います」
文(…この短時間で天狗の特徴を見抜いた。確かにこのシリアルバーとか言ったものは他種族との戦いの際に使えるかもしれない。パサパサの干し飯に比べてどちらが美味しく栄養があるかなんて一目瞭然)
文(…戦いで大切なのは後方支援、このシリアルバーは使えるかもしれない)
椛「これのお代わりはあるかしら」
ケン「はい、どうぞ」
文(…料理に関する知識、薬草に関する知識とそれに関する利用法、そして物事を観察する観察眼…)
文(この男…只者じゃない…)
ケン「そろそろ登りましょう」
文「あ…うん」
文(天魔様に知らせたら必ず欲しがる人材だろうな…)
ー守矢神社ー
文「着いたわよ、ここが守矢神社」
ケン「…ここに何か手がかりがあればいいのですが…」
?「あら、参拝客でしょうか!あら?」
ケン「お久しぶりです、早苗さん」
早苗「ケンさん!?」
#10はここまで。日本の外来生物の中には食用として輸入され、それが繁殖してしまった例が多々あります(アメリカザリガニなど)。原作でもケンはザリガニを調理して食べてるシーンがあります(本文の中にでてきたザリガニのピタサンド)。シリアルバーですが、こちらも原作24巻に登場。平たく言えば『戦国時代風カロリーメイト』と言った所でしょうか。妖怪の山には野草がたくさんありそうですね。おそらく自然のまま残っているので古来の薬草が自生していると思います。野草は料理にも使えますし、妖怪の山に野草を取りに行くこともできそうですね。
#23で行く場所は?
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博麗神社(新キャラ登場)
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魔法の森
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紅魔館
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守矢神社(妖怪の山)
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地霊殿(地底)
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人里(新キャラ登場)
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玄武の沢(新キャラ登場)
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妹紅とのエピソード