東方のシェフ   作:多聞丸

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鬼との勝負(?)に勝ったケン一行。遂に地霊殿に辿り着いた。


#15 彼の地の記憶

ー地霊殿前ー

ケン(ここが地霊殿…)

妖夢「ケンさん、行きますよ」

ケン「しかし誰もいないのに勝手に入ってもいいのでしょうか?」

早苗「いいんじゃないですか?」

?『あれ~?こんな所で何してるの?』

4人「?!」サッ!

?「地霊殿に入りたいの?」

早苗「貴方は…」

こいし「古明地こいし、お姉ちゃんの妹だよ」

咲夜「さとりの妹…」

こいし「地霊殿になんの用?」

ケン「あ、それについては俺からお話します」

 

ー青年、説明中ー

 

こいし「ふぅん~…外から来たね…。その時に記憶を失っていると…」

空「私は外の世界を聞きたいな」

 

なんかいつの間にか1人増えてた。

 

早苗「あ、貴方は神奈子様が力を与えた地獄鴉!」

咲夜「…本当にあの時は地上に怨霊が出て大変だったんだから…」

早苗「そ…その節は本当にすいません…」

ケン「こいしさん、さとりさんの所まで案内お願い出来ますでしょうか」

こいし「いいよ~」スタスタ…

 

ー地霊殿内ー

ケン(…紅魔館にも劣らない広さの屋敷だ)

こいし「それでね~お姉ちゃんは…」

早苗(なんだかさとりさんの事ばかり話してますね…)

ケン(姉妹仲は良さそうだな…それにしてもこいしさんが第三の目を自分で潰したと言ってたけど…それはなぜなんだ?)

こいし「お姉ちゃん~。お客さん連れてきたよ」ガチャ!

?「…こいし、そのお客さんとは誰かしら?」

こいし「後ろにいる人たちだよ~」

?「…」

ケン(…この人が古明地さとり…心を読む妖怪だそうだが…)

さとり「…こんばんは。そう、私が古明地さとり、この地霊殿の主をしています」

妖夢(…ほ…本当に心を読んだ…)

さとり「…ええ、これが私の能力ですので。それで…ここに来た理由は何ですか」

ケン「…」

さとり「…なるほど、自分の記憶を見て欲しいといったところでしょうか」

ケン「はい。自分がどこから来たのか、元の名前はなんだったのかを知りたいのです」

咲夜「…ケンは料理のこと以外何も覚えていないのよ」

さとり「…なるほど、本当のようですね。料理のこと以外とは?」

ケン「はい、お答えします」

 

ー青年、説明中ー

 

さとり「…なるほど、この幻想郷に来た時点で自分の名前、職業、以前に何をしていたのかが分からなくなっていたと。なのに何故か料理のことだけは覚えていると…」

ケン「はい」

さとり(…心を読んでみたけど嘘はついてないようね…)

さとり「…あなた達3人の心を覗いて興味が湧きました。私にもなにか作ってください。ただし、3人に作った物、それに似ているものを禁止します」

咲夜「?!」

さとり「私は心が読めるので、騙しても無駄ですよ」

ケン「…分かりました」

 

ー台所ー

ケン(もうあまり材料が残っていない。簡単に作れるものを作ろう。確か米がまだ残ってたはずだ。だが今炊く時間はないと考えた方が良さそうだ)

ケン(コメを炊かずに手早く作れる料理…)

ケン(…あった、あれを作ろう)

 

こいし(何をしてるのかな~)

 

ピッ…!←ネギを斬る音 ジュー…!

 

こいし(…幻想郷では見たことがないな…)

ケン(…)ジュー…!

 

ー数分後ー

ケン「お待たせしました。ピラフでございます」

さとり「…ピラフ…聞いた事がないわね…」

ケン「ピラフは元々『ピラウ』というトルコの料理です。トルコ料理は世界三大料理(中華、フランス、トルコ)に含まれています。それが西洋につたわりフランスでピラフになったと言われています」

さとり「…な…なるほど…?」

さとり(確かに3人とは出した料理ではない…)パクっ…

さとり「…!米がパラパラしているわね…」

ケン「ピラフの作り方は簡単です。これならこいしさんやお空さんとも作れるのではないでしょうか」

さとり「…私は嫌われているさとり妖怪です。そんな必要は…」

ケン「嘘です。貴方は繋がりを求めています」

妖夢(け…ケンさん?!)

ケン「ここに来るまでさとりさんの話をこいしさんから聞きました。放浪癖のあるこいしさんのことを心配してますよね」

さとり「それは姉妹だからでしょう」

ケン「いえ、ペットにも優しいと聞きました。俺たちはここに来るまで何度も地霊殿の場所を聞きましたがその度に断られました。貴方は自分の能力で人に嫌われていることを知ってる、人を読めることできっと嫌な思いもしたんでしょう。原因は分かりませんがそれ故にこいしさんは目を閉じたと思います」

さとり「…」

ケン「貴方はひとりが好きと言いました。しかしそれなら多くのペットを飼っている理由がつきません」

さとり「…」

ケン「大丈夫です。俺はこれからも地底に来ます。また地霊殿を訪れますよ」

さとり「…ピラフが冷めてしまったようね…」

さとり「…私の負けよ。あなたの記憶を蘇らせてあげるわ」

咲夜(…ケンの過去…一体どんなものかしら…)

さとり「このサードアイは本来、相手にトラウマを起こして精神的に攻撃するもの…しかし物事を思い出させることも出来ると思います」

ケン「…お願いします」

さとり「ええ」

ケン「?!」←よろめいた

妖夢「け…ケンさん?!」

ケン(…いっ…一体何が…)

 

ー?ー

朝、何かを焼く音がする。熱したフライパンにバター、そこに解いた卵を入れ、具を包んでいく…。できた料理はオムレツである。

 

?「うん!美味い!凄いじゃないか!前にホテルで食べた時と同じ味だ」

ケン(幼少期)「いえ…少し固い気がします。何が悪かったんだろう…卵の溶き方かな…バターの量が…」

?「フッ…私には料理はさっぱりだが、お前は母さんによく似たんだな」

?「ああ、そうだ。今日来てくれるはずだったお手伝いの静江さんは体調を崩して来られなくなったそうだ」

ケンの父「父さん、今日はどうしても抜けられない学会があってな…」

ケン(幼少期)「構いません、1人でいられます。その代わり父さんの書斎の本をお借りしてもいいですか?」

ケンの父「それはいいが…お前に読める本があったかな…」

 

片付けていると、男が入ってきた。

 

男「葛城教授、お迎えに上がりました」

ケンの父「そろそろ行かなくては…。じゃあ行ってくる。今度の休みにはフィードワークにいこう」

『賢一郎』

 

ここで記憶が終わった…。

 

ー現在ー

ケン「うっ…?!」

妖夢「ケンさん?!」

ケン(…今のが過去の記憶か…)

咲夜「…それで…何かわかったかしら?」

ケン「…自分の名前が分かりました」

早苗「ケンさんの名前…?」

ケン「…俺の名前は、『葛城賢一郎』です」




#14はここまで。ケンの本名は意外と序盤の6巻でようこが『賢一郎』、12巻で松田(果心居士)が『葛城』と読んでいます。ピラフは作中では狩野永徳に出したものです(しかも2回)。さとりが他との繋がりを求めているのは、作者がペットを多く飼っている点からヒントを得たものです。さとりもこいしのことを探して地上に行ってますし、地霊殿に籠りながら本当は、他との繋がりを求めてるんじゃないでしょうか…。ちなみに原作で記憶を思い出すのは人から話を聞いた時と頭に怪我をした時です(石ぶつけられたり、鉄砲で狙撃されたりかなり危ない目にあってます)

#15で行く場所についてアンケートを取ります。御協力をお願いします!

#30の小説の舞台は…?

  • 博麗神社
  • 妖怪の山(守矢神社)
  • 魔法の森
  • 人里
  • 永遠亭
  • 地底(地霊殿)
  • 白玉楼
  • 命蓮寺
  • 玄武の沢
  • 霧の湖
  • 紅魔館
  • 妹紅とのエピソード
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