※#31は地底になりました。
ー地底ー
地底…それははるか昔、人妖を恐れさせた者が封印されし地である。陽の光が届かぬこの場所は『夜の街』という独特の文化で賑わっていった。それは暴力や情愛が絡む場所であり、法など無に等しい場所である。そのため、強者である妖怪ですら近づかぬこの地である男が出入りしていた。
ケン「…紫さんに取り寄せてもらったジン、紅魔館で貰ったライム、そして砂糖…予めチルノさんからもらった氷を入れた香霖堂で売っていたシェイカーに入れて攪拌…」カシャカシャ…!!
ケン「それを器に注げば…」
ケン「『幻想郷風ギムレット』の完成です」
鬼「うお?!何だこの酒は…?!」
ケン「ジンはかつてイギリスの軍医が発明したものです。ジンは直接飲むと体に良くないため(アルコール度数が高いため)、ライムジュースで薄めたのが始まりだと言われています」
鬼「…よく分からんが…とりあえず美味い酒って事だな」
ケン「はい」
鬼「んじゃ、頂くよ」グイッ!
鬼「…度はそこまで強かぁないがうめえな。ありがとよ」スタスタ…
ケン(一応カクテルの中では強い分類に入るのだが…。やはりウォッカレベルの酒ではないと鬼は満足しないのか…?)
※ウォッカと言えば『スピリタス』が有名であるが、もうあれは直で飲むものでは無い(アルコール96%)。ポーランド原産であるが、現地では酒だけではなく消毒液として使われることも(日本でも酒を一般人が消毒液として使用していたケースはあるが)。競走馬の『タニノギムレット』よりいい成績を残すようにより度数の高い『ウオッカ』と名付けたのは有名な話。
霊夢「あんな奴ら気にしちゃダメよ。あいつらはまじで年中酒飲んでるんだから」
ケン「は…はぁ…しかし…」
霊夢「ケンは気にしすぎなのよ。もう少し気楽にやればいいわ」グイッ…
霊夢「…しかし…本当になんでも作れるわね…」←抹茶のカクテル
ケン「カクテルはベースの量、シェイクやステア、使う果物や材料によっても多岐にわたります。その数は無限にあり、私が作れるものはその1部でしかありません」
霊夢「そもそも私たちには酒を混ぜて飲むという発想すらないからね…。飲むと言ったら、旧地獄で作られた酒だったり、人里で作られた安酒を飲む程度ぐらいだし」
霊夢「というか…ケンはなんでこんなところにいるのよ。私は見張りでここを回ってきたんだけど」
ケン「以前、勇儀さんにカクテルを振る舞いましたら大変気に入ったようで、度々ここを訪れているのです」
霊夢「ふぅん…人妖も近寄らない地底にね…」
ケン「ヤマメさん達には料理を振る舞うことを条件に通してもらっています」
霊夢「…土蜘蛛を手懐けるって…あんたどれだけすごいのよ」
?「よぉ、ケン。私にもなにかふるまってくれないか?」
ケン「こんにちは…いえ…こんばんは。勇儀さん」
勇儀「…あんた本当に肝が座っているね…普通鬼に話しかけられたら逃げるってもんが、普通に挨拶をしてくるのはあんただけだよ」
ケン「恐れられてはいますが、勇儀さんは優しい方なので」
勇儀「…はぁ…鬼が優しい…ね。あんた本当に変わってるよ」
勇儀「まあ、いい。で、今日飲ませてくれる酒はなんだい?」
ケン「はい、こちらです」
霊夢「…何それ?酒?」
ケン「はい、シードル…林檎のお酒です」
霊夢「林檎の…確か咲夜が作ってたわね」
ケン「紅魔館で頂いた和林檎をジュースにして、ドライイースト…酵母を中に入れて暫く時間を置かせて出来たものです」
※ちなみに東方Projectでも咲夜が林檎ジュースの時間を早めてシードルを作ったことがある。
※シードルは自分で作れます。酒税法にはぶどう、穀物を除く果実酒を作ることができます(有名なのは梅酒やシードルなど)。ただし作り置きして、販売は出来ないので注意。
ケン「今回は辛口…度数を高くして作りました。こちらに用意したグラスに紅魔館でいただいたフルーツを入れ、そこにシードルを注げば…」
ケン「『フルーツカクテル』の完成です」
霊夢「…」グイッ
霊夢「…!なんか奥深い感じね…果物とシードルと言ったかしら…それらが複雑に絡み合っているわね」
勇儀「…ふむ…」グイッ
ケン「そして、もう1品…用意した薄荷…そしてチルノさんから頂いた氷、そこにシードルを注ぎます」
ケン「完成…『シードルモヒート』です」
霊夢「…!こっちは爽やかになったわね」
ケン「薄荷に含まれるメントールには肌に存在するTRPM8といわれる冷感センサーに直接はたらきかけ、体が涼しくなったと感じる効果があります。それを氷に入れたシードルに入れたことにより、より冷感が感じられるようになったかと思います」
霊夢「…よく分からないけど…美味しいわね」
ケン「…お酒1つでも色々な使い方があります。直接風味を楽しむことはもちろん、氷を入れてロックで楽しむ…カクテルにする方法…ウィスキーなら水割り、お湯割、日本酒なら熱燗にするなど様々な楽しみがあります」
ケン「それは、人間がどうすればお酒を美味しく飲めるかという物を研究していっていった物だと思います」
勇儀「…なるほどね…」
ケン「1つの飲み方に拘らずに様々な方法を探せば新たな道や楽しみ方が見つかるのです」
ケン「さて…では少し気分を変えてカクテルに合うお酒のお供をお出しします」
霊夢「そうね…お酒ばかり飲んでいても飽きるしね」
勇儀「じゃあ、この酒に合うものを作ってくれ」
ケン「はい、今すぐお作りします」
ー数時間後ー
勇儀「いやあ…美味い酒と酒に合うツマミ…堪能させてもらったよ」
ケン「それではまた来ます」
勇儀「ああ」スタスタ…
霊夢「ケン、帰るわよ」
勇儀(…1つの物事に囚われずか…)
勇儀(…この地の獄という場所から抜け出して行くっていうのもありか…)
勇儀(…やっぱやめだ。あたしにはこの地の獄が極楽の様なもんさ。だが…)
勇儀(…地上にいったあいつは今頃どうしてるのかね…)
勇儀(まあ、話に聞くとあの紅白の神社に入り浸っているそうだが…)
勇儀「…さて…あたしは飲み直すかな…」
#31はここまで。原作でも信長に対して献上したシードル。佐久間信盛が追放(という体の自主退職)した際、信長のことを理解していると思っていた人が1人消えた時、酒を飲んで気を紛らわせたいという時に差し出したものです。
鬼が酒好きの理由としては『大江山の酒呑童子』(東方の伊吹萃香のモデル)が酒(神便鬼毒酒という酒。人間が飲むとパワーアップするが、鬼が飲むと痺れて飛べなくなる酒)を飲むほど酒好きだったという話です(最終的に酒呑童子は源頼光とその四天王(渡辺綱、坂田金時、卜部季武、碓井貞光)に討伐されてます(最近、英傑大戦にも登場しました)酒呑童子のモデルはヤマタノオロチだとも言われています。酒は魔除けの意味もありますが、仏教では禁忌とされている為仏教から外れた鬼が好むのでしょうね…。
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ケンは今後どうする?
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1 戦国時代に戻る(可能なら)
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2 現代に戻る(現実的)
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3 幻想郷に残る(これも現実的)
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4 その他