新年編の予定でしたが、大晦日編を追加させて頂きます。m(_ _)m
ー大晦日、人里ー
大晦日。1年で1番最後の日であり、新たな1年を迎える日でもある。幻想郷の大晦日は騒がしい。
ケン(…どの家も新年への準備をしている。門松、注連縄で年越しの神様をまつっているのか)
※門松が出来たのは平安時代。現在の形になったのは江戸時代なので幻想郷に存在する。注連縄は神奈子が着けているので、幻想郷でも知られている。
ケン(今年は阿求さんには色々お世話になった。稗田家に挨拶に行こう)
ー稗田家、正門ー
女中「ケンさん、こんにちは。今日は蔵書の閲覧ですか?それとも阿求様に挨拶でしょうか?」
ケン「阿求さんに挨拶をしにまいりました」
女中「どうぞ、こちらです」
ー稗田家、客間ー
阿求「ケンさん、お久しぶりです」
ケン「阿求さん。お久しぶりです。年が終わる前に感謝の挨拶をしにまいりました」
阿求「いえ、お礼を言うのは私です。ケンさんのお陰で短い私の人生で出会うはずの無かったものを味わました」
阿求「ケンさんには小説の題材も頂けましたしとても感謝しています」
ケン「それは…ありがとうございます」
阿求「…また1年が終わるのですね」
ケン「ええ、ここに来てからあっという間でした。妹紅さんに出会って、霊夢さんや魔理沙さん、咲夜さん、早苗さん…色々な人と接点を持つことが出来ました」
阿求「そういえば…ケンさんがこの幻想郷にとどまっているのは記憶を取り戻す為でしたね。進捗の方はどうですか?」
ケン「あ…その件に関しては…諦めました」
阿求「諦めた…?」
ケン「はい、この幻想郷で暮らしていくにはむしろ自分の記憶を無くして生活した方がいいと思いました」
阿求「…ケンさんがそういうのであれば私は何も言いませんが…なにか手伝えることがあれば私に言ってください」
ケン「はい、ありがとうございます」
グ~……
阿求「す…すいません…。お腹が…」///カァ…
ケン「いえ、そろそろお昼時です。なにか1品お作り致しましょう」
ー稗田家台所ー
ケン(今日は大晦日だ。せっかくだし大晦日にちなんだ物を出そう)
ケン(…そうだ…あれを作ろう)
ー数十分後ー
ケン「お待たせしました、『年越しそば』です。中のえび天と一緒にお召し上がりください」
阿求「これが蕎麦ですか…?このような蕎麦は初めてです」※#11『信州の味』参照
ズルズル…
阿求「…!美味しいですね。このように靭やかな麺の蕎麦は初めて食べましたけど蕎麦がきとはまた違った味わいですね」
阿求「この海老の天ぷらも衣がサクッとしていて美味しいです」
ケン「この年越し蕎麦は新年を迎えるに当たって食べるものです。蕎麦を食べる理由については様々な理由があります。例えば蕎麦は切れやすいので、新年を迎える前に悪い縁を切る、鎌倉時代に金細工職人が蕎麦粉で金粉、銀粉を集めたため、金が集まるように…そして…」
ケン「蕎麦は細く、長いため長寿を祈る料理です。えび天も海老は腰が曲がっているので『腰が曲がるまで長生き出来るように』という意味もあります」
阿求「…長寿の…」
ケン「…阿求さんは命が短いと仰られました。私としては阿求さんにいつまでも長生きして頂きたいです。何度も阿求さんの本を読ませて頂きました。阿求さんのミステリー小説はとても面白かったです。その本を長く書いて欲しい…私はその思いを込めて作った料理です」
ケン「確かに人間の寿命は分かりません。ですが、人であれば長く生きたいと思うのは当たり前のことです。願わくば阿求さんには30という歳ではなく長く生きて貰いたいのです」
阿求「…ケンさん…」
ケン「来年もまたよろしくお願いいたします」
阿求「…ありがとうございます」
ーケンが帰ったあとー
阿求(…神様の意地悪と思っていた寿命…)
阿求(…でも…)
ケン『阿求さんに長く生きて欲しい…その願いを込めた料理です』
阿求(…転生前の私は何を考えて死んでいったのだろうか…)
ゴ~ン…!ゴ~ン…!
阿求(…除夜の鐘…もうすぐ新年になる…)
阿求(…願わくば、来年も無事に過ごせますように…)
ー竹林ー
妹紅「…そろそろ年明けだね」
ケン「ええ…」
妹紅「ケン、来年もよろしくね」
ケン「はい、こちらこそよろしくお願いいたします」
静寂の夜に鐘が響き渡る。幻想郷の夜は静かに更けていった。
#37はここまで。年越しそばには様々な意味がありますが、『その年の厄を切る』という意味が大きいそうです。大晦日に食べることが定番の年越しそばですが、現在でも60%の人が食べているというデータがあるらしいです。食べる時間帯はいつでもいいですが、基本は年が明ける前に食べ切るのか常識だそうです。理由は厄を次の年に持ち込むからだとか。
ケンは今後どうする?
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1 戦国時代に戻る(可能なら)
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2 現代に戻る(現実的)
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3 幻想郷に残る(これも現実的)
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4 その他