ー三途の川ー
映姫「ふむ…まだ死んでもいない者が三途の川へ来た…それも見回りの様子でもないとなると何をしてるのかしら」
霊夢「閻魔、こいつの記憶を戻して欲しいのよ」
映姫「…この男ですか…」
映姫(…確か人里を巡っている時に何回か見たような…)
ケン「初めまして、外来人のケンと申します」
映姫(…外来人…そういえば…)
映姫「…あなたは人里に料理を広めた外来人かしら」
ケン「は…はい。寺子屋で時折料理の作り方について指導しています」
映姫(…やはりですか)
映姫「…あなたは優しすぎる」
ケン「えっ?」
映姫「里で貴方の事を聞いたことがあります。誰にでも優しい事は結構ですが、優しさは時に助長などを招きます。他人に優しすぎるのはどうかと考えます」
ケン「は…はあ…」
魔理沙「ケン、気にするな。人を見つけては説教するやつだからな」
映姫「貴方もですよ、霧雨魔理沙。特に貴方は…」
魔理沙「あ~!!分かったから。ケン、それで映姫に何を頼みに来たんだっけ?」
全員(…逸らしたわね(ましたね))
ケン「は…はい。自分はここに来る前の記憶が無い為、閻魔様の使う浄玻璃の鏡を使わせていただいて自分の来た場所を教えて頂きたいのです」
ケン(…ここで分からなければもう自分自分の記憶を捨てて生きていくことになる)
映姫「…なるほど…わかりました」
早苗「良かったですね、ケンさ…」
映姫「ただし条件として貴方が信頼に足る方が試させていただきます」
咲夜「信頼…?」
映姫「ええ、私は閻魔…人の善悪を裁く者です。それを抜きにしても頼み事を受けるのはその人物を見極め、信頼出来ると確定してから行動を行います」
映姫「浄玻璃の鏡は閻魔の仕事道具…易々と人に見せる訳には参りません」
ケン「…つまり…」
映姫「今から私の出すお題を突破してみなさい。合格すれば浄玻璃の鏡を見せることを約束しましょう」
映姫「…お題は『鮎』です」
ケン「鮎…?」
映姫「ええ、私は鮎が好物です。その鮎を1番美味しい調理方法を私に出してください」
ケン(鮎…)
鮎(あゆ)…旬は夏。源流の綺麗な場所で取れる魚である。鮎の漢字は神武天皇が戦の勝敗を占った事から付けられた。
小町(あれ?鮎ってこの時期…)
ケン「…分かりました」
魔理沙「なんだ、そんなことか。ケン、早く作っちまえよ」
ケン(…この時期(春)はまだ鮎は出回っていない…鮎を使った料理は作れない…)
※鮎の漁の時期…11~5月は禁漁時期になる。現在は4月なのでそもそも漁ができない。
ケン(…ならば…)
ー数十分後ー
ケン「お待たせしました」
ケン「鮎の天ぷらです」
咲夜(…鮎の天ぷら…普通の漁のように見えるけど…)
映姫「…」
映姫「…これは鮎ではありませんね」
妖夢「えっ?」
ケン「ええ、これは鮎ではありません」
映姫「やはりですか、この時期に鮎は出回っていないので」
霊夢「…初めから無理難題をぶつけてケンの頼みを聞かないつもりだったのね」
ケン「お待ちください、まずはお食べ下さい」
映姫「…良いでしょう」
パクッ…
映姫「…やはりあなたの作る料理は美味しいですね、しかし…」
ケン「鮎の別名は何か知ってますか?」
映姫「鮎の別名…?」
ケン「鮎の別名は様々ありますが、その1つに『香魚』があります」
映姫「それが一体…」
ケン「今回は鯰を使いました」
映姫「やはり嘘を…」
ケン「いえ、嘘はついてません。中国では鮎と書いて鯰を意味します。別に鯰を出しても問題は無いのです」
映姫「くっ…」
小町(あれ?映姫様が言いくるめられている?)
ケン「鯰も別名『香魚』と言います。私は言われた通り鮎をだしました。約束は果たしました」
妹紅「…どんな形であれケンは約束を果たしたんだ。そっちも約束を果たしてもらうよ」
映姫「…」
映姫「…やはりあなたは食えない人ですね」パクッ…
映姫「…良いでしょう。私は閻魔です。約束は果たしましょう」
映姫「この浄玻璃の鏡で貴方の人生が全て分かります」
ケン「…浄玻璃の鏡は手鏡なのですか?」
映姫「閻魔によって浄玻璃の鏡は違います。私の鏡は手鏡の姿をしているのです」
ー数十分後ー
映姫「…ケン、あなたの来た場所が分かりました」
妖夢「で…どこから来たのですか?む
ケン(…俺の来た場所…)
映姫「…あなたの来た場所は…」
映姫「…戦国時代です」
今回の話はここまで。今年中に終わると思ったら終わらなかった…。来年はもっと忙しくなるのでいつ終わるのかな… 早ければ明日に続編を出します。
信長のシェフ原作でまさかの展開があったので話はかなり変わりますが、オリジナル作品として楽しんでいただければ幸いです。
2023年はもうすぐ終わりです。皆さんも良いお年を。そして2024年も多聞丸をよろしくお願いいたします(作者は現在ウマ娘にどハマり中)!
ケンは今後どうする?
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1 戦国時代に戻る(可能なら)
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2 現代に戻る(現実的)
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3 幻想郷に残る(これも現実的)
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4 その他