東方のシェフ   作:多聞丸

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霊夢からの提案でケンは宴会の用意をすることになる。人間、妖怪、妖精…様々な種族が集まる宴会が開かれようとしていた。


#5 宴会

ー博麗神社から2日後ー

ケン「…妹紅さん。どんな方が参加するか分かりますか?」

妹紅「う~ん…何でそんなこと聞く?」

ケン「人によって味の好みが違いますので」

妹紅「う~ん…霊夢は参加するとして、白黒の魔法使いは参加するだろうな…あとは鬼…亡霊、半人半霊…吸血鬼…」

ケン「…かなりの種族がいますね…」

妹紅「霊夢のように純粋な人間は幻想郷には少ないよ。ま、妖怪に比べればだけど」

妹紅「そういえば材料は揃った?」

ケン「…いえ、人里では揃いましたが…」

妹紅「…あ~…もしかして海の魚が欲しい?」

ケン「そうですね」

?「話は聞いたわ」

 

隙間が開く音

 

紫「久しぶりね、ケン」

妹紅「八雲紫!」

紫「何もしないわよ。ケン、何か欲しいものがあるのかしら?」

ケン「はい。海の魚が欲しいのですが…」

紫「欲しい魚があれば私が外から仕入れてあげるわ」

ケン「本当ですか」

紫「ええ、フカヒレのお礼よ」

ケン「では…」

 

ーケン、紫に注文中ー

 

紫「これで全部かしら。少し量が多いけど、これくらいなら問題は無いわ」

紫「1時間、時間を頂戴。後で神社に届けるわ」隙間が閉まる音

ケン「よし、これで全部揃った…あとは博麗神社で準備をしましょう」

 

ー1時間後、博麗神社ー

紫「言われた物は全て揃えたわ」

ケン「ありがとうございます」

紫「それじゃあ、ケンの料理を楽しみにしてるわ」隙間が閉まる

ケン「…始めましょうか」

妹紅「ケン、私も手伝うよ」

ケン「ありがとうございます」

 

ーその夜ー

博麗神社の境内に多くの種族が集まった。巫女から魔法使い、魔女、吸血鬼、メイド、鬼、妖怪、妖精、亡霊…まさに大宴会であった。

 

ー台所ー

霊夢「皆、集まったわね」

妹紅「ケン、料理は?」

ケン「大丈夫です」

妹紅「だけどよくこの数を用意したね…」

霊夢「途中から私も私も参戦したけどね。まあ、楽しみにさせてもらうわ」

?「おーい、霊夢。早く始めようぜ」

霊夢「魔理沙が呼んでるわね。早く始めましょう」

 

ー境内ー

レミリア「ふふふ…久しぶりの宴会だけど、どんな料理が出てくるかしら?私の口に合うといいのだけど…」

咲夜「今回は霊夢が主催のようで。なんでも外来人が来たからその紹介と親睦を深めるために呼んだらしいですよ」

レミリア「ふぅん…外来人ね…」

魔理沙「外来人か…どんなやつだ?」

アリス「う~ん…知らないわね」

幽々子「お腹ぺこぺこだわ~。早く来ないかしら~」

妖夢「も…もうすぐ来ると思いますよ」

藍「…紫様。どんな料理を出してくると思いますか?」

紫「ふふふ…お楽しみ…と言ったところかしら」

早苗「外来人の人ですか…どんな人でしょうか?」

諏訪湖「さあ…神奈子は?」

神奈子「いや、私も知らない」

霊夢「あ~…皆、集まったわね(永遠亭は来てないか…まあ、しょうがないわね)」

霊夢「まず、外来人の紹介をするわ。ケン」

ケン「はじめまして、外来人のケンです。この宴会の料理長を務めさせてさせていただきます」

 

宴会の参加者の目がケンに向く。霊夢より一回り大きい男の人間である。

 

魔理沙(男の外来人か…)

霊夢「彼は少し記憶を失ってるそうなの。だから暫く自分の記憶を思い出すまでは幻想郷にいるわ。料理の腕は私と妹紅が認めるわ」

 

記憶を失った外来人、だが料理の腕はある…。なかなか興味深い人物であると誰もが思った。

 

ケン「短い間ですがよろしくお願いします」ペコッ

 

礼儀正しい人間…かなりの好感を持たれたようだ。

 

ケン「では、料理を提供させていただきます」

参加者の前に料理が配られていった。

 

ケン「まずは魚料理からです。鱧の湯引き、海の幸の握り寿司、刺身の盛り合わせ、紅白かまぼこです」

魔理沙「うおぉ…美味そうだぜ」

レミリア「この…かまぼことか言ったかしら?それは何?」

ケン「白身魚を練り物にして蒸したものになります」

咲夜「え?かまぼこは竹にすり身をつけて焼いたものじゃ…」

 

※昔のかまぼこは現在の竹輪みたいな形だった。

 

魔理沙「この寿司…とか言ったか?寿司は人里で見たが、米麹につけたものじゃないのか?」

ケン「それは馴れ寿司です。紫さんから新鮮な魚を調達してきて貰ったので握らせて頂きました、山葵と醤油をつけてお召し上がりください」

 

※馴れ寿司は鮒寿司など米に魚をつけたもの。現在の形になったのは江戸後期。現在のものに比べてかなり大きかった。

 

アリス「…!美味しいわね」

神奈子「この鱧と言ったか…実に美味だ」

ケン「次は揚げ物料理です。鴨の竜田揚げ、ベニエ、串カツです」

早苗「…ベニエってなんですか?」

ケン「フランスの天ぷらと言った方がよろしいでしょうか。メレンゲ…泡立てた卵白を衣に使った天ぷらです」

萃香「この竜田揚げってのは?」

ケン「片栗粉を使った揚げ物です。普段は鶏の肉を使いますが、鴨肉を使用しています」

美鈴「この串カツもサクサクですね」

ケン「お好みでソースをつけてお召し上がりください」

 

幻想郷の住人はケンの料理を楽しんでいた。ただひとりの少女を除いて…。

 

ー数時間後ー

魔理沙「いや~美味かったぜ。ケン?だっけか?また作ってくれよ」

アリス「デザートのアイスクリーム…?も美味しかったわ」

レミリア「なかなか楽しかったわ。今度、紅魔館に招待しましょう」

咲夜「はい、お嬢様」

 

宴会は成功に終わった。参加者は満足した顔で帰っていった。

 

霊夢「…あのアイスクリームだっけ?を作ってた氷。あれどこで手に入れたの?」

ケン「湖付近の妖精にお菓子を分けたら作ってくれました」

霊夢「チルノね…。まあ、私も楽しめたわ。さて…片付けをしないと…」

妹紅「手伝うよ」

 

ー1時間後ー

霊夢「今日はありがとね。また機会があれば料理をご馳走させて頂くわ」

ケン「いつでも来てください」

妹紅「ケン、帰ろう」

?「待ってください」

ケン「…?」

早苗「ケンさん…でしたっけ?少し話があります」

 

この宴会を境にケンの歯車が動き出していく。




宴会で出した料理は殆どは原作には出ていないものですが、鱧の湯引き、かまぼこ、ベニエは原作でも登場しています。かまぼこはバイキング回、鱧は松永久秀、ベニエは顕如との茶会回です。龍田揚げが考案されたのはかなり最近で一説には太平洋戦争の際。軽巡洋艦『龍田』(天龍型の怖い方)で作られたのが始まりだとか。意外に最近ですね。アイスクリームも明治以降に伝えられたので幻想郷にはありません。

#7 以降幻想郷を巡る度をします。#6に目標を決めるため下のアンケートに御協力お願いします!

#15でいく場所をお願いします(過去に言ったところも可)

  • 守谷神社(妖怪の山)
  • 魔法の森(香霖堂、霧雨魔法店、アリス邸)
  • 紅魔館
  • 永遠亭
  • 人里
  • 玄武の沢
  • 太陽の畑(阿求から止められた)
  • 白玉楼(冥界)
  • 博麗神社
  • 三途の川(行かないほうが賢明)
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