TS転生したクール系美少女は幼馴染の彼が大大大好きなようです。   作:蝉時雨。

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第6話 告白騒動

中間テストも無事に終わり、クラスメイト達は勉強漬けから解放され、休み時間は雑談などで盛り上がっている

 

「はぁ……」

 

そんな中、()は1人ため息をついていた。

 

その理由は、最近()への告白が後を絶えないからだ

 

()が今いるクラスの生徒は、()と鋼太郎の関係を知ってはいるが、他のクラスや学年の人間はあまり知らない

 

いつも鋼太郎と一緒に帰っていてなぜこんなにも告白してくる奴らが多いのかというとこれは()にも問題があったのだ。

 

あれはこの学校で初めて告白された時の事

 

 

『僕と付き合ってください!』

 

『…ごめんなさい、貴方とは付き合えないわ』

 

『そう、ですよね…ついでにひとつ聞いて良いですか?』

 

『いいわよ、何かしら』

 

『いつも隣にいる彼ってなんなんですか…?』

 

『そうね…私の幼馴染よ』

 

『…!そ、そうだったんですね!彼氏じゃなかったんだ!!ありがとうございました〜〜〜!!』

 

 

そう言って彼は走って帰ってしまった、多分だが『幼馴染だから一緒にいるのであって恋愛感情はない』という風に解釈され、それが広まってしまったのだろう

 

その後もひっきりなしに告白してくる連中は増え、1日1回は告白されている。

 

そして告白を断りまくっていると根も葉もない噂が飛び交うようになってくる

 

『他校に彼氏がいる』

 

『実は女の子の方が好き』

 

『いつもいる男に脅されている』

 

なーにを根拠にこんな噂が飛び交っているんだか

 

他校にいるなら『他に付き合ってる人がいる』とか言うだろうし

 

女の子の方が好きってのはあまりないんだよな、今世では女の子を恋愛対象として見れる気がしない

 

というか最後おかしいだろ!明らかに鋼太郎の事じゃん!

 

確かに鋼太郎は強面だがめちゃくちゃ優しいんだぞぅ!というか鋼太郎が()を脅してるだって!?あるわけないだろ!いい加減にしろ!!!

 

………でも鋼太郎に脅されて何もかも言いなりか…

 

ふへへ、案外悪くないかも……な、なんてな!

 

そんでその『いつもいる男に脅されている』って噂を鵜呑みにして告白してきた奴が1番やばかったんだよな、襲われ掛けたし

 

まあその出来事で少しは小野寺のことを見直したんだよな

 

 

少し前の日、また放課後に呼び出しがあったので呼ばれた場所に行って見るからにヤバそうな奴がいた

 

『…私になんの用かしら』

 

『じ、城ヶ崎さん!城ヶ崎さんはあ、あの男に脅されてるんだろ?だ、大丈夫!これからはぼ、僕が君のことをま、守るからね!!』

 

お前は何を言っているんだ?あの男?小野寺か?…もしかして鋼太郎?てか守るってなんだ、お前の贅肉じゃ肉壁にしかならんだろ

 

『えっと…どういう事かしら…?』

 

『と、とぼけなくていいんだよ、あの男に脅されてるんだろ?も、もう大丈夫だから……!』

 

なんて言って手を取ろうとしたので気持ち悪くなってその手を払い除けてしまった。

 

『〜〜〜っ!!!な、なんで?!僕はこんなにも君のことを心配してるのにッ!!…やっぱあの男のせいか』

 

『仰ってる意味がよく分からないのだけど…』

 

本当にわからん、なんでお前みたいな奴に心配されにゃならんのだ

 

『だ、大丈夫!これからぼ、僕が君を正気に返してあげるから……』

 

変態勘違い野郎がジリジリ詰めてくる、呼び出された場所が場所なだけにあまり人が通らないし逃げ場も無い。

 

え、は?キモいキモいキモい!さっきから何を言ってるんだこいつは!学校だから大丈夫だろうとタカをくくって1人で来ていたのが仇になった!!

 

危機感でいっぱいになり、焦っていると聞き覚えのある声が聞こえてきた

 

『あれ?凛ちゃん?こんなとこで何してんの?』

 

『お、小野寺君?』

 

その声の正体は鋼太郎では無く、いつもウザ絡みしてくる小野寺のものだった、鋼太郎じゃなくて少し残念だったが今は知ってる人が来てくれて助かった

 

『だ、誰だ!お前!!』

 

『んー、そこにいる子のカレシ♪』

 

おい、何言ってんだお前は

 

『は、は?じ、城ヶ崎さんの彼氏?お、お前が…?それじゃあお前が…お前が城ヶ崎さんを誑かしたんだなッ!!!!!』

 

変態勘違い野郎は小野寺に殴り掛かったが、その手を軽く受け止め、相手の勢いを使い綺麗に背負い投げをした

 

小野寺って鋼太郎程ではないけど身体スペック結構バケモンなんだよな…

 

『あー、びっくりした。大丈夫だった?凛ちゃん』

 

『えぇ、おかげで助かったわ』

 

『どう?惚れた?』

 

『それはないわ』

 

『(´・ω・`)』

 

というかなんで小野寺はこんなところに来たんだろうか、疑問に思ったので小野寺に直接聞いてみる

 

『小野寺君はなぜここに来たのかしら』

 

呼び出された場所はさっきも言ったが滅多に人は通らない場所だ

 

『あー、その、あれだ、いつも鋼太郎と一緒に帰ってたろ?けど最近放課後なったらすぐどっかいってたから気になって…』

 

ポリポリと頭をかいて答える小野寺

 

なるほどな、気になって後をつけてた訳だ、鋼太郎には告白を断ってくるって言ってたけど他の誰にも言ってなかったからな

 

『ストーカー紛いのことして悪かったな…』

 

『そのおかげで今日は助かったわ、ありがとう』

 

『…おう』

 

そいや小野寺って明らかに()に好意あるけど告白とかはしてこないよな〜、いい機会だし聞いてみるか

 

『そういえば小野寺君は私に告白してこないのね』

 

『え?あー、そりゃ美人だし付き合いたいなーとは思ったよ?けど隣にいる奴があんなんだし、周りの連中も凛ちゃんと鋼太郎の邪魔すんな!って感じっぽいからな〜、流石に諦め付くわ…』

 

『あら、意外だったわ。てっきりどんな手段でも使って手篭めにしてくるものだと…』

 

『しねーよ!そんな事!…まあ友達としての付き合いなら鋼太郎の野郎も文句ないだろ!って事でよろしくね、凛ちゃん』

 

『えぇ、友達としてなら歓迎するわ、よろしく小野寺君』

 

その後帰りが遅く心配して来てくれた鋼太郎と小野寺との間に一悶着あったが

 

『流石に凛ちゃんの事は諦めたわ…けど!凛ちゃん不幸にさせたらぜってぇ許さんからな!』

 

『あぁ、わかってる』

 

『…そーかよ、それと!来月ある体育祭、負けねぇからな!』

 

『あぁ、俺も負けん』

 

 

なーんていうこともあり、変態勘違い野郎の事件は終わった

 

この事件をきっかけに仲良くなったっぽい鋼太郎と小野寺はよくスポーツでタイマン対決するようになった

 

基本鋼太郎が勝つのだが、たまに負けることがあり張り合う相手がいて楽しいのか普段は見せない笑みを浮かべていたりする

 

今世の()はまったくスポーツできないし小学、中学の頃は張り合える相手なんていなかったからな…良かったな、鋼太郎

 

鋼太郎と小野寺が仲良くなったのはいい事なのだが、告白されまくる問題は何も解決してないんだよな、ちなみに今日も放課後に呼び出しを食らっている

 

「はぁ…」

 

またため息が出てしまう、面倒だから無視してもいいけど相手も勇気だして告白してくるわけだから答えないのも可哀想だしなぁ…

 

いっそのこともう鋼太郎と付き合ってる事にした方が良いのでは…?

 

いや、それは鋼太郎に失礼かな…どうしよう…

 

などと考えながらお昼ご飯をぱくぱくと食べていると鋼太郎が何かを察したのか

 

「……また告白の事か?」

 

おっと、ほんとに鋼太郎は()の事となると察しがいいな、偉いぞ、凄いぞ鋼太郎!

 

「そうね、回数が全然減らなくて困っているの…」

 

自分でも贅沢な悩みだとは思ってはいるがもう()には鋼太郎という最愛の人がいるからな、これ以上はいらないのだよ

 

「それなら鋼太郎が一緒に行ってやれば?そうすりゃ告白してきた連中も諦め付くだろ」

 

鋼太郎と仲良くなり一緒にお昼ご飯を食べるようになった小野寺がそう提案してくる

 

「……ふむ、悪くないかもな」

 

おっと?鋼太郎はこの提案に賛成なのか?でもなぁ…

 

「1人でも大丈夫よ、断ってくるだけだもの」

 

「それで襲われかけたのはどこの凛ちゃんだっけ?」

 

「くっ………」

 

うぐっ、そう言われると何も言えない…

 

「大体凛ちゃんは警戒心無さ過ぎるんだよな、飴ちゃんあげるとか言えば簡単に着いてきそうな所ある」

 

「そんなことないわ」

 

流石にそこまで警戒心が無いわけじゃないぞ!

 

「いや、あるな」

 

おい!鋼太朗はそう言って頷くんじゃない!そんな意地悪するならもう口を聞かないぞ!…いや、ごめん、それは俺が耐えられなくなるからダメだ、許して…

 

「ま、試してみなよ、悪いことにはならないはずだから」

 

そうだよな、悪いことはないんだしこの提案を受けるか

 

「まぁ…そうね…お願いできるかしら、鋼太郎君」

 

「あぁ、任せてくれ」

 

鋼太郎に要らぬ心配をかけるよりは全然マシか

 

という事で放課後、鋼太郎にすぐ近くで待機してもらい、呼び出された場所に行くといかにも普通って感じの人物がいた

 

「私に何か用かしら」

 

「じ、城ヶ崎さん!一目惚れです、僕と付き合ってください!」

 

…断ることは確定なんだけど断る瞬間は慣れないな、そう思いながら断ろうと声を出そうとした時、鋼太郎の声が聞こえた

 

「凛」

 

「こ、鋼太郎君…!?」

 

ふぇっ!?鋼太郎!?な、なんで出てきたの?!

 

突然の鋼太朗の出現に驚いていると鋼太郎の行動でさらに驚かされることになる

 

現れた鋼太朗はそのまま()の隣に歩いてきて、肩に手を添えるとそのまま自分の方に()を引き寄せた

 

…………!!?!!?!!?

こ、鋼太郎さん!?あ、あの、急にそんな男らしい所を見せられると好きが止まらなくなっちゃうんですけど!!!!

 

そんなことを考えている()を他所に鋼太郎は告白してきた男子生徒に向かって

 

「凛は俺のだ、誰にもやらん」

 

そうハッキリと伝えると相手の返事も聞かずに()を抱き寄せながら帰る鋼太郎

 

ふぁ…かっこよ…しゅき…♡

 

…………いや待て、めっちゃナチュラルに()のもの宣言するじゃん!!トキメキすぎて全然不思議に思わなかったわ!!!高校生になってから鋼太郎が積極的になりすぎて()の方が待てなくなりそうなんだが!!!

 

ていうか告白してきた彼!なにも返事返してないんだが!

 

思考を戻して告白してきた彼の方を方を見ると、まるで彼女をNTRれたみたいな表情をしていたけどそもそも()は鋼太郎の事が大大大好きだからBSSでもNTRでもないのだが…まぁ少年よ、強く生きてくれ。

 

それにしても鋼太郎さんや、なんでこっちに来ちゃったんだ?待っててくれても良かったのに…

 

「………お前が告白を受ける訳はないとは思ってはいたんだが、実際に見にすると少し不安になっちまったんだ、すまない、凛」

 

そう言って少し顔を逸らし喋る鋼太郎

 

はぁ〜?????すこだが???????

あんな男見せた後にそんな可愛いところ見せるな!ギャップ萌えで殺す気か???しゅき、()にだけ見せてくれるそういう1面大好き

 

でも分からんでもないな、もし鋼太郎がほかの女の子に告白されてるの見たら()も突撃しちゃうかもしれん

 

驚きはしたが来てくれて嬉しかったので素直に伝える

 

「私は嬉しかったですよ、鋼太郎君が来てくれて」

 

「…そうか」

 

「では今日も一緒に帰りましょう、鋼太郎君」

 

「あぁ」

 

そんなわけでいつもと同じように鋼太郎と2人で帰る通学路、いつもより幸せな気持ちで帰れたのでとても満足な時間だった

 

ちなみに、この日の出来事があったからなのか次の日から告白に呼び出してくる連中はいなくなったである。

 

 

 

 

 


ここまで読んで頂きありがとうございました!

 

そして、お気に入りが400件を越えました!ありがとうございます!

 

こんな趣味と性癖丸出しの自己満小説をお気に入り登録して頂き、本当にありがとうございます!

 

最近FGOとかウマ娘のイベントが大被りして執筆するのが遅れました、許して…許して…

 

高校の卒業式も終わり、4月から社会人として生活していくので、4月から投稿が難しくなるのですが、できれば完結までは投稿し続けたいと思いますので何卒よろしくお願いします!まあ完結の目処は全然たってないんですけどね。

 

今回のお話は小野寺君に少しだけスポットライトが当たった作品にしました、かませ犬としてではなくこれからは良い奴、鋼太郎君のスポーツライバルとして頑張って貰いたいと思います。

 

改めて読んで頂きありがとうございました!これからも2人のイチャイチャをかけるように頑張ります!!!

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