アサルトリリィ×仮面ライダー time of 百合ヶ丘女学院 作:黒破リンク
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それじゃあ準備はいい?はっじまっるよー!!
ソウゴ「ったく、来いって言ったり、待てって言ったり。」
目の前にはヒュージが来ていた。
楓「いつにも増して歪なヒュージですこと。」
すると、ヒュージは水面から飛び上がる。
ソウゴ「飛びやがった!?」
それを見た夢結はヒュージに接近し、攻撃を始める。
夢結「はぁっ!!!」
攻撃を受けたヒュージは体勢を崩し、その隙をついて夢結は攻撃を続けようとするが、ある事に気づく。
夢結「(このヒュージ、レストアだわ。)」
一方、取り残された梨璃の隣には百由が来ていた。
百由「なるほど、レストアね。」
ミリアム「最近は出現率が上がってると聞くのぅ…。」
梨璃「うわぁ!?百由様、ミリアムさん、どうしてここに!?」
ソウゴ「百由にミリアム、お前ら来てたのか。」
梨璃「レストアって…なんですか?」
百由「工廠科とはいえ、私達もこう見えてリリィなの。結構戦えるのよ?」
ミリアム「今日は当番と違うがの。」
そのまま百由は、梨璃に説明をし始める。
百由「んで、損傷を受けながらも生き残ったヒュージがネストに戻って修復された個体。それを私達はレストアード。レストアと呼んでるの。」
ソウゴ「何度か戦いを生き残ってるからなかなか手強いんだよ。」
梨璃「はぁー…。凄い、夢結様…。」
ミリアム「じゃが、ちょっと危なっかしいのぉ。」
百由「なまじテクニックが抜群だから、突っ込みすぎるのよね…。」
ソウゴ「何やってんだか。」
その頃夢結は、1人でレストアに挑んでいた。
夢結「っ!?」
ヒュージに斬撃を当て、ヒビが入ったことを見て夢結はなにかに気づく。
夢結「あれは……?」
前を見ると、爆弾のようなものが飛んできていた。
その爆風を受けた夢結は吹き飛ばされる。
梅「そろそろ退け!夢結!!」
梅の言葉を無視して、夢結はヒュージに突撃していく。
梅「な!?」
夢結「はぁぁぁぁっ!!!」
夢結は果敢にヒュージを攻め立てる。
ヒュージも負けじと攻撃を仕掛け、爆弾のようなものを放つも、夢結はCHARMで受け止め、そのままヒュージに斬撃を当てながらその爆弾を爆発させる。
夢結「はぁぁぁぁ!!」
ヒュージはその攻撃に怯んだ。
すると中には、ヒビが入ったCHARMが大量にあった。
神琳「CHARMが……!?」
雨嘉「えぇ……!?」
楓「あれって…!?」
梅「こいつ……どれだけのリリィを……!?」
ソウゴ「どんだけ手練なんだ…このヒュージ……!!」
夢結「っ……!!!」
夢結は唇を噛み締めていた。
ミリアム「マジか……。」
梨璃「ど、どういうことですか…?」
百由「CHARMはリリィにとって体の一部。それを手放しすとしたら……。」
夢結「ああっ……うぅ…!!」
夢結は目の前にある大量のCHARMを前に、嗚咽を漏らす。その姿を見た梅は、下がるように夢結に言う。
梅「もういい、下がれ夢結!!」
梅が夢結の肩を掴んだ時、夢結はルナティックトランサーを発動させていた。夢結の綺麗な黒髪は白髪に変わっていった。その姿を見た梅はただ、夢結を見つめることしかできなかった。
夢結「うっ…あっ…。」
美鈴『うぁぁぁぁぁっ!!!』
夢結の頭に出てきたトラウマ。美鈴がヒュージに殺された瞬間がフラッシュバックし………
夢結「うぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
雨嘉「夢結様!!」
神琳「待って、雨嘉さん。」
雨嘉「えぇ…?」
神琳「あれは…?」
楓「ルナティックトランサー……。」
百由「一度トランス状態に陥ったリリィは、理性を失い、敵味方の見境なく、マギが枯れ果てるまで破壊の限りを尽くす……。夢結自身が封印したスキルよ。」
ミリアム「それがなんでまた…。」
ソウゴ「主を失ったCHARMの群れが、夢結に思い起こさせたんだろう……。」
梨璃「それって……。」
百由「夢結は中等部時代に、自分のシュッツエンゲルを亡くしているの。」
梨璃「……!?」
ソウゴ「その時にルナティックトランサーを使っていたことから、夢結に疑いがかけられた。」
梨璃「そんな……!?」
ソウゴ「実際、遺体には夢結のCHARMでついた刀傷があったと聞いた。結局、証拠不十分で疑いは晴れたけど夢結自身、記憶が曖昧でそれからずっと自分を苛み続けてる。」
梨璃は、2年前に助けてくれた時の夢結の姿を思い出していた。そして、今の夢結の姿をも思い出す。
梨璃「私、行って来ます!!」
ソウゴ「駄目だ。今の夢結は危険すぎる!!シルトのお前が行ってもどうにかできるかわかんねぇぞ!!!」
ソウゴの制止を聞いた梨璃は振り向き…
梨璃「私、夢結様の事少しだけわかった気がします。」
そのまま梨璃は、夢結を止めるために向かっていった。
百由「それ、答えになってないわよっ!?」
ソウゴ「わりぃ百由!!ここは頼んだッ!!」
百由「ちょっ、ソウゴ!!」
梨璃を追って、ソウゴは飛び出していった。梨璃を追うソウゴは、ジクウドライバーを巻き、ライドウォッチを起動した。
『ジオウ!』
そのままベルトに装填した。
ソウゴ「変身!!」
ドライバーを回転させて、変身をする。
『仮面ライダー!!ジオウ!!』
夢結「ああっ…ゔゔっ……!!」
夢結はトランス状態の中、2年前の記憶を思い出していた。
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2年前………
夢結の背後からヒュージの攻撃が来ていたのを見た美鈴は、夢結を庇いヒュージの攻撃を受けてしまう。
美鈴『夢結っ!!』
夢結『お姉様……?おねぇ……さま……?』
ヒュージの触手に刺された美鈴はCHARMを落としてしまう。
夢結『うあぁっ……!!!うぅっ…!』
涙を流した夢結は、小さな声で呟き始める。
夢結『よくも……お姉様を……!!!』
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梨璃「夢結様ーー!!!」
夢結「っ!?」
飛び出して来ていた梨璃は、夢結に向かって叫ぶ。ヒュージはすかさず梨璃に攻撃を仕掛ける。
梨璃「うわっ!!」
夢結「ゔぁぁぁぁっ!!!」
梨璃の声を聞いた夢結は、梨璃に攻撃を仕掛けるも、梨璃のCHARMとぶつかって、2人のCHARMを中心に青白い光が現れる。
梨璃「す、すみません…。」
夢結「見ないで……。」
梨璃「っ…!?」
梨璃は大きく吹き飛ばされ、楓の胸にぶつかる。
楓「梨璃さん!?何なさいますの!?」
梅「バカかお前は!!」
ソウゴは華麗に夢結の攻撃を避け、CHARMを踏み台に梨璃たちの所まで飛んだ。
ジオウ「ったく、何してんだお前!」
梨璃「私…今、夢結様を感じました…。」
ジオウ「はぁ!?」
楓「何をおっしゃいますの!?」
百由「マギだわ。CHARMを通じて、梨璃さんのマギと夢結のマギが触れ合って…。」
楓「そんなCHARMの使い方、聞いたことありませんわ?」
ミリアム「じゃがありえるのぉ。」
梨璃「私、前に夢結様に助けて貰ったことがあるんです。今度は、私が夢結様を助けなくちゃ!!」
ジオウ「辞めとけ、今の夢結は止めらんねえんだぞ!?」
梨璃はソウゴの言葉を聞かずに、再び夢結の所へ飛ぶ。
ミリアム「正気かお主!?」
ジオウ「だぁぁっ!!めんどくせぇっ!!」
ソウゴも後を追った。
楓「後でお背中流させていただきますわよ!!」
梅「しょうがないナ!!」
楓と梅も、夢結の所へ飛ぶ。
神琳「参りますか?雨嘉さん。」
雨嘉「うん。」
百由「私もCHARM持ってくれば良かったかな。」
ミリアム「わしも行けばいいんじゃろが!?」
と、ミリアムは叫ぶ。
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梅はヒュージの攻撃を躱し、CHARMをガンモードに変化させてヒュージを撃つ。
一方梨璃は、夢結に向かっていった。
梨璃「夢結様ーー!!私に、身だしなみはいつでもきちんとしなさいって言ってたじゃないですかー!!」
夢結「ゔぁぁっ!!」
夢結はヒュージの攻撃を受け止め弾き返す。
梨璃「夢結様!!私を見てください!!」
夢結「ゔぁぁぁぁぁっ!!!」
夢結は梨璃に刃を向けてしまう。
ジオウ「危ねぇっ!!」
ソウゴは咄嗟に夢結を止めようと向かおうとした。けれど再び梨璃と夢結のCHARMの間に青白い光が現れる。
夢結「っ!?」
梨璃「っ…!?」
ミリアム「あれは……!?」
楓「マギスフィアですわ…!?」
ジオウ「何が起きてんだ…!?」
夢結「ガッカリしたでしょう…梨璃。これが私よ…!!憎しみに飲まれた醜く浅ましいただの化け物…!!!」
梨璃「それでも!!夢結様が私のお姉様です!!」
夢結「…っ!?」
梨璃「夢結様ー!!」
梨璃はCHARMから手を離し、夢結を抱きしめる。
すると、夢結の髪は黒髪に戻り、トランス状態ではなくなっていった。
夢結「梨璃…!!!」
夢結はそう呟き、迫り来るヒュージに横薙ぎで斬撃を放つ。
夢結「飛ぶわよ、梨璃。」
梨璃「…はい!お姉様!!」
そのまま2人は飛び上がる。
ジオウ「ったく、面白ぇことするじゃねえか!!」
梨璃「私たち…マギに乗ってる…!?」
夢結「梨璃、行くわよ、一緒に。」
梨璃「はい!!」
ジオウ「撃つなら今だな…!!」
『フィニッシュタイム!』
ソウゴはライドウォッチのボタンを押し、必殺技の待機状態に入る。
ジオウ「そらぁっ!!」
ソウゴはヒュージの頭上に飛び上がり、ベルトを回転させて、必殺の一撃をヒュージに当てる。
『タイムブレーク!』
ジオウ「でぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇやっ!!!」
頭上で一撃を当てたソウゴは、すぐさま退避した。
2人のCHARMの間に生まれたマギスフィアとともに、2人はヒュージに突撃していく。
ジオウ「行け!!2人とも!!」
2人「「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」
立て続けに強烈な一撃を受けたヒュージは爆散した。
梅「やったナ、夢結。」
周りに綺麗なマギの粒子が飛び交う中、梅は1人、そう呟いた。
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夕暮れ時……
戦いが終わった梨璃と夢結は、美鈴の墓の前に立っていた。
夢結「ソメイヨシノの花が咲かせるには、冬の寒さが必要なの。昔は春の訪れと共に咲いて、季節の変わり目を告げたと言うけど冬と春との境が曖昧になった今は、いつ咲いたらいいか、戸惑っているようね。」
梨璃「……。」
梨璃は静かに、夢結を見つめていた。夢結は首から下げていたペンダントを手に取り、中の写真を見せる。
梨璃「この方が…夢結様のシュッツエンゲル…。」
夢結「そう。私のお姉様。」
梨璃は目の前の墓標を見つめる。
梨璃「川添…美鈴様…。」
カズマ「夢結…。」
遠くからカズマは夢結の背中を見つめていた。
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2年前の記憶…
美鈴『夢結っ!!』
夢結『っ……!?』
美鈴『全く…危なっかしいな…夢結は…。』
夢結『お姉……様…。』
美鈴『頼りすぎないで…夢結のその力は、夢結自身を壊してしまうから…。』
見ると、美鈴には夢結のダインスレイフが刺さっていた。
夢結『ぁっ……!?ああっ……!!』
夢結は思わず嗚咽を漏らす。
美鈴『気にしないで…夢結…。これが…僕と君の…運命だから。』
ブレイド『美鈴様!!夢結っ!!』
美鈴は夢結を突き放し、夢結の手からダインスレイフを離させる。
夢結『お姉様……!!』
ブレイド『美鈴様…!!』
美鈴『このCHARM…僕が預かるよ…。』
そう言い、よろめきながら1人、ヒュージに向かって歩き出していった。
ヒュージと戦っていたカズマは入れ替わるように美鈴の後ろへ飛ばされ、変身が解けてしまう。
美鈴『カズマくん、夢結を…僕のシルトを頼むよ……。』
そのまま美鈴は止まらずヒュージに向かって歩く。
カズマ『美鈴様ぁぁぁぁっ!!』
倒れていたカズマの手は、美鈴には届かなかった。
夢結『ああっ……!!あっ……!!!』
夢結は自分の手についた血とヒュージに向かって歩く美鈴を見つめて涙を流す。
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夢結と祀の部屋
祀「ただいまー。……また明かりも付けないで。目、悪くなっちゃうわよ。」
夢結は涙をこする。
祀「今日は出動だったんですってね。おつかれさま。」
夢結「ありがとう祀さん。…えぇ、上手くやれたと思うわ。」
祀「今、ありがとうって言った……!?もう一度言って?」
嬉しそうに祀は夢結に向かって歩く。
夢結「なんで?」
祀「だってー、こんなに素直な夢結さんなんて、いつ以来?」
夢結「そんな…いつも通りでしょ。」
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カズマとアラタの部屋……
カズマ「美鈴さん……あの日の願い…俺に守れているでしょうか…。」
部屋の窓から美鈴の墓標を見つめながら呟く。
アラタ「カズマ、どうした…?」
カズマ「……なんでもない、忘れてくれ。」
アラタ「……??」
カズマ「(夢結を……大切な幼馴染を…想い人を守る…。たとえ俺の体が化け物に変わったとしても……!!絶対に…!!)」
つづく。
第3話、これにて終幕。
甲州撤退戦の時、美鈴がカズマへ放った言葉。その言葉を胸に抱きながら、カズマは影から夢結を支えようと必死になった。
次回、第4話「キンモクセイ〜メンバー集めとブラックアウト〜」