アサルトリリィ×仮面ライダー time of 百合ヶ丘女学院   作:黒破リンク

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後半戦です。
政府の機関の人たちは全部名前付いてないので「」だけで書いてます。ご了承ください。


EP09:「フリージア〜人とは、ヒュージとは〜part2」

「本日早朝に捕獲命令を出したヒュージを、百合ヶ丘のリリィが連れ出し、逃亡したという報告が複数寄せられている。」

 

咬月「事実です。

今は彼女達の身を保護するべく、学院を上げて対応中です。」

 

「彼女達?

逃亡したリリィ1名とヒュージ1体だ。気をつけたまえ。」

 

「マギと言う得体の知れない力に操られてるヒュージ。それに対抗するリリィも、マギを操るという点で潜在的な脅威になりうることを危険視されている。」

 

「今更リリィ脅威論を蒸し返されたくはないだろう?」

 

「何か言い分は?」

 

咬月「彼女たちの願いは、『ただ自由に生きたい』。

それだけです。」

 

「いやぁ、失礼。

そりゃあ誰だってそうでしょう。そうは言ってもですよ?マギを扱えるのが人類にとってリリィだけなら、彼女達にかかる負担というのも、そういうものだと納得できませんか?」

 

 

紗癒達は追跡任務中に立ち寄ったコンビニで食事を取っていた。

 

紗癒「コンビニなんて久しぶりだわっ。」

 

広夢「浮かれないでよ、私たち追跡任務中なんだよ?」

 

雪陽「そういう広夢さんだって、デザート2つも買ってるよ?」

 

広夢「え、エネルギー補給だからっ!」

 

図星をつかれて咄嗟に言い訳を出す広夢。

紗癒は、ほかのガーデンのリリィにも命令が出たことを2人に話した。

 

紗癒「他のガーデンのリリィにも、出動要請が出たそうですね。」

 

雪陽「え?防衛軍だけじゃなくて、他所のガーデンまで?」

 

広夢「ねぇ、はっきりしておきたいんだけど、私たちはどっちに付く?」

 

紗癒「どっち?

それって、命令に従わないこともあると言うこと?」

 

雪陽「百合ヶ丘じゃなくて、政府から出てる命令でしょ?

怒られません?」

 

広夢「……私は、自分で見て感じたものを信じたい。おかしいかな。」

 

紗癒「1つ間違えば人とリリィ、リリィとリリィ同士の戦いになりかねませんよ?」

 

広夢「ならないよ。

私たちはリリィでしょ?敵はヒュージだけ。」

 

紗癒「まぁ、リリィには状況に応じた判断を下す権限が与えられてはいるけど、そのための訓練だって、受けてるものね。

はーむっ。うーん!」

 

広夢「じゃあ私たちにとって今大事なのって、結梨は人かヒュージかって事よね。」

 

雪陽「じゃあ意見を纏めよう?

結梨さんは人かヒュージか。」

 

3人「「「せーのっ、人!!」」」

 

3人の声を横目に、史房と眞悠理はレジでその話を聞いていた。

 

 

「失礼だが、理事長代行は話を逸らしておられるようだ。」

 

咬月「年端も行かぬ娘達を、戦いの矢面に差し出すのです。

我々がなんのために戦っているのかは、常に問い続けるべきかと。」

 

「リリィを擁するガーデンには、この時勢にも関わらず破格の待遇を許している。なんのためか?

明白だ。ましてヒュージを庇うリリィなど、あってはならん存在だ。」

 

「怪物と対峙する者は、気をつけねばならない。自らもまた、怪物になってしまわぬように。」

 

咬月「左様。我々も肝に銘じるべきでしょうな。」

 

すると、百由が扉を開けて入ってきた。

 

咬月「失礼。新しい報告が入ったようだ。」

 

景虎「百合ヶ丘女学院1年、高松景虎です。」

 

百由「初めまして〜、百合ヶ丘女学院工廠科2年の、真島百由です。

マギに関する論文は昨年だけで51、その界隈では『週刊百由』って呼ばれてますねっ。」

 

咬月「百由君。」

 

百由「おぉっと失礼しました。いきなり結論ですが、結梨ちゃんはヒトです!!ヒュージじゃありません。」

 

その言葉に、政府の人間は驚きを隠せずにいた。

景虎は百由から預かったタブレットを操作して内容を報告していた。

 

景虎「論拠を出せ、と言われる前に出しますが、一柳結梨のゲノムを解析した結果、99.9%の精度でヒトと一致しました。」

 

「100%では無いのだな!!」

 

百由「はい、もちろんです。100%のヒトというのは存在しません。

だって私とあなた同じですか?違いますよね?皆違うんです。

多様性の獲得こそが生命の生存戦略の根幹だから、ゲノムは日々更新されています。だから違って当たり前。私もあなたも99.9%のヒトなんですよ。」

 

「だがヒュージだ!!」

 

景虎「あ、それなんですが、『遺伝子的にヒトであると認められたものは由来の以下を問わずヒトとみなす』という国際条約が20年前に発行されています。倫理的に不適当な研究が横行した時期ですね。

もちろんこの日本も批准してます。去年ですが。」

 

「だがヒュージはヒュージだ!!例外などない!!」

 

景虎「ヒュージ由来の遺伝子は、一柳結梨がヒト化した時点で機能を喪失していることが確認されています。これは当事者であるグランギニョル社側から提供された資料でからの裏付けです。

つまり何が言いたいかって言うと、結梨ちゃんはもうれっきとした人間なんです。あなたたちは間違った命令を出していたってことになりますね。」

 

百由「いやぁ、これがなかったら後1日はかかってたでしょうね。

もう一度申し上げます。

結梨ちゃんはヒトです!!」

 

咬月「ならば彼女は、リリィということにでもありますな。」

 

「命令違反は!!」

 

景虎「捕獲命令自体に根拠がなかったということで、撤回していただいてもよろしいですか?」

 

「我々の処置は適切だった!!」

 

咬月「事実が明らかでなかったのですから、致し方ないでしょう。リリィ3名の処分は学院が後日責任をもって下します。言うまでもないが、結梨君がリリィとわかった以上、前例に則り彼女の身は当学院で保護するとします。」

 

苦虫を噛み潰したような顔を浮かべる政府の人間達。景虎は勝ち誇ったような顔を浮かべながら咬月に話しかけた。

 

景虎「前例万歳だね、お爺ちゃん。」

 

咬月「じゃな。」

 

一方、梨璃達はと言うと、とある廃墟に身を隠していた。

 

結梨「いつまでここにいる?梨璃。」

 

梨璃「わかんない。勢いで出てきちゃったけど…。だけど…。」

 

夢結『逃げなさい。皆。西に、無人になった街があるわ。今は時間を稼いで。私が必ず迎えに行くから。』

 

梨璃は、夢結に言われた言葉を思い出してここまで来ていたことを思い出す。

 

ショウイチ「大丈夫だよ!ここにいれば夢結様やみんなが、鳥みたいにきてくれるよ!」

 

梨花「鳥みたいにこられたらそれはそれで嫌よ…。」

 

結梨「ヒュージって、私に似てるのかな。」

 

梨璃「全然違うよ!」

 

結梨「でも私ヒュージなんでしょ?」

 

梨花「違うわ。

結梨は結梨で…普通の女の子よ。」

 

結梨「じゃあもし私がヒュージの所に行っても、そこにも居場所はないんだね。

私、なりたくてこんな風に生まれたわけじゃないんだけどな…。梨璃達も、そんな風に思ったことある?」

 

梨璃「そんなの…いつもだよ。

お姉様みたいにサラサラの綺麗な黒髪だったらなとか、いつも優しくてかっこよくなれたらいいな、とか。」

 

結梨「……ふーん、じゃあ、夢結はきっと、夢結に生まれて幸せだね。」

 

3人「「「っ!」」」

 

夢結がルナティックトランサーのことで苦しんで涙を流していた姿を思い出し、梨璃は結梨を抱きしめた。

 

梨璃「ごめん…何にもならなくていいよ。

結梨ちゃんは…結梨ちゃんのままでいい…。」

 

結梨「でもね、梨璃が結梨って名付けてくれたから、私は結梨になったんだよ。それは、私とっても嬉しい。」

 

梨花は2人をそっと抱きしめた。

 

梨花「大丈夫、帰る場所はきっとあるわ。みんなが作ってくれる。」

 

夢結「えぇ、一緒に帰りましょう。」

 

その声を聞いた4人が振り向くと、そこには、一柳隊のみんながいた。

 

ショウイチ「夢結様…皆…!!!」

 

カズマ「理事長代行と百由、景虎が政府を説得してくれた。

結梨は1人の人間でリリィだって認められた。もう大丈夫。」

 

楓「梨璃さんとの逃亡劇を少しは期待していたのに…もうおしまいですの?」

 

無為「こんな時までそんなこと…。」

 

梅「梨璃達の逮捕命令も撤退されたゾ!良かったな!」

 

梨璃「逮捕!?そんなことになってたんですか!?」

 

梨花「……そんな命令が出てもおかしくない行動だったわね…。」

 

ショウイチ「でも、どうしてここが?」

 

二水「あ、すごく分かりやすかったです…。」

 

ケイト「自衛隊の人たちや百合ヶ丘のみんながいっぱいいたからね…。」

 

外では、史房が連絡をとっていた。

 

史房「えぇ、交戦は行われることなく──えっ…!?」

 

海岸の遠くに、巨大なヒュージが見えた。

ヒュージはマギを操って光線を放って海岸を抉る。

 

ケイト「何ですかあの影!?」

 

メグミ「あれは……ヒュージ!?」

 

突如現れたヒュージは、マギの熱線を放つ。

 

汐里「退避!!」

 

幸い怪我人は出なかったが、汐里とタクミが空を見ると、大気が割れていた。

 

汐里「大気が引き裂かれている…!?」

 

タクミ「どうなってんだあれ……!?」

 

浜辺の近くに移動していた一柳隊のメンバー達も同じ光景を目にしていた。

 

梅「なんだあのヒュージ…!」

 

神琳「マギを直接攻撃に使ってる?」

 

雨嘉「そんなことしたら、あっという間にマギが無くなっちゃうのに…!」

 

結梨「あれがヒュージ?」

 

梨璃「うん…だと思うんだけど…。何か…。」

 

夢結「ヒュージはマギに操られることはあっても、自らマギを操ることは無いはずよ。」

 

ショウイチ「どうして…?!」

 

結梨「あのヒュージやっつける?」

 

梨璃「うん、私達も早く百合ヶ丘に──」

 

そのまま結梨はヒュージを迎撃するために突撃する。

 

梅「あれ、縮地だ!梅のレアスキル…!」

 

二水「結梨ちゃん、海を走ってます!」

 

メグミ「見たらわかるけど普通そんなことしないわよ!?」

 

ミリアム「フェイズトランセンデンス…わしの技を組み合わせたのじゃ。」

 

神琳「それって、デュアルスキラー?それともエンハンスメント?」

 

瞬「でも、マギを使い果たして終わりですよ!?」

 

無為「(結梨は人造リリィ…ネストのマギを吸っているとしたら……。)」

 

結梨「(あそこ、繋がってる!!)」

 

結梨は海を走りながら考えていた。

梨璃は結梨を追いかけるために海へ走る。

 

夢結「梨璃!?」

 

楓「走ったって追いつけませんわ!?」

 

梨璃「まだ無理だよ!本当の戦いなんて!」

 

陸地から見ていた汐里とタクミは考えていた。

 

汐里「(あんなの何度もやられたら百合ヶ丘が壊滅しちゃう……!!)」

 

タクミ「(百合ヶ丘が落ちたら、鎌倉は終わりだぞ…!?)」

 

二水「何か変です、ヒュージのマギと、ネストのマギが呼びあって……」

 

無為「まるでネストのマギを吸いとっているような感じがする…!!」

 

神琳「ネストからマギを供給されてるのだとしたら、無尽蔵にマギを使えるということだけど……。」

 

トマリ「まさか…!?」

 

ザクサ「結梨ちゃん、ヒュージに1人で立ち向かってる…!!」

 

梨璃「うわぁっ!!」

 

結梨を追いかけていた梨璃はヒュージの攻撃に被弾し、髪飾りが落ちる。

 

結梨「っ!!!

やぁぁぁっ!!!」

 

結梨は次々とヒュージの周りの魔法陣を破壊する。

 

結梨「私だって戦える!だって百合ヶ丘のリリィだもん!!!」

 

一方ソウゴは、名古屋から鎌倉へと飛んでいた。

 

ソウゴ「(間に合え……!!!俺が見た未来じゃ、結梨が死んじまう……!!!)」

 

タイムマジーンをトップスピードで動かす。

結梨は次々と魔法陣を斬り、攻撃を避ける。

 

結梨「はぁぁぁぁぁっ!!!」

 

結梨はマギを最大限使い、ヒュージを一刀両断する。

 

結梨「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

その瞬間、結梨のグングニルのコアは粉々に割れてしまった。

 

結梨「梨璃……私、出来たよ……!!」

 

ソウゴ「結梨ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!!(絶対に死なせねぇっ!!!そう決めたんだっ!!)」

 

その刹那、時が止まる。

 

ソウゴ「届けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」

 

ソウゴはタイムマジーンから手を伸ばし、結梨を救出する。その瞬間、時が動き出し、そのままタイムマジーンごと爆風に巻き込まれ吹き飛ばされる。

 

ソウゴ「しまったっ……!!!(結梨は救出出来たけど、このままじゃ……!!!!)」

 

結梨「……。」

 

結梨は無事にソウゴによって保護されたが、気を失ってしまう。

爆発の瞬間を、汐里とタクミは見ていた。

 

汐里「……!?」

 

タクミ「(ソウゴ先輩……!!)」

 

日が落ち始め、海が橙色に染まった時間、梨璃は海岸に遺された結梨のグングニルを前に座りこんでいた。

 

梨璃「朝は、結梨ちゃんの髪を切ってたんですよ…。少し…伸びすぎてたから…。結梨ちゃん…笑ってて…。私もお姉ちゃんも…ショウイチ君も…。

なのに…なんで…!!」

 

ショウイチ/梨花「「(私(僕)に…力があれば…!!)」」

 

……To be continued

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タイムマジーンごと吹き飛ばされたソウゴは、気絶した結梨を抱えてとある地域の海岸で倒れていた。

海岸近くを嵐は、2人を見つける。

 

嵐「おい、おいアン!!」

 

アンズ「何、嵐。」

 

嵐「人が倒れてっぞ…!!

助けねぇと!!」

 

アンズ「あ、ちょっと嵐!!」

 

嵐とアンズは駆け寄って気絶している2人に話しかける。

 

嵐「大丈夫か!!しっかりしろ!!」

 

アンズ「ちょっと、大丈夫!?ねぇ!!」

 

嵐「と、とりあえず、本部まで運ぶぞ!

アン、手伝え!」

 

アンズ「ちょっと嵐!怪しいやつかも知んないんだよ!?」

 

嵐「んな事言ってる場合か!!

一刻を争うかも知んねぇんだぞ!?」

 

アンズ「……わかった。行くよ!」

 

嵐とアンズは、気を失っているソウゴと結梨を連れて、デイブレイク本部である月読亭に向かっていった。




次回、「EP10:アネモネ〜なくしもの〜」
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