アサルトリリィ×仮面ライダー time of 百合ヶ丘女学院 作:黒破リンク
カズマの覚悟と、訪れる最悪の事態──
今回、かなり色んなところで戦闘が起こってます。
ヒュージネストからの光を、生徒会メンバーはじっと見ていた。
景虎「ヒュージネストから射出されたのは3つ…。弾道軌道の最高到達点は……3800kmです。」
トウカ「目的地は?」
景虎「予想される放物線は地球をまるっと一周して、ここに戻ってきます!!」
尚希「戻ってくるってのか!?」
レント「ネストにだって相当負荷がかかるだろう!?」
花「理事長代行、全生徒を避難させることを推奨します!!」
咬月「うむ。
百合ヶ丘の全生徒に退避命令を発令する。各自持ち場を離れて避難区域まで後退するように。」
ユキ「それで…済むんでしょうか…。」
咬月「わからん。だから早急にな。」
百合ヶ丘の全生徒に退避命令が出される中、ブラックアウトのメンバーもまた、避難しようと外へ出ようとした時、とあることが起こっていた。
トマリ「脱出するわよ、みんな!!」
トマリの一声で脱出を試みるブラックアウトのメンバーたち。
しかし、扉を開けた瞬間、何者かが侵入し、入口を塞いでしまう。
シンカ「なっ……!?あなたは…!?」
トマリ「なんで……あんたがここにいるのよ……
浅倉マサノリ……!!」
マサノリ「どーも?
俺たちはチーム・デイブレイク。君らのマントを燃やしに来ただけなんだよね。」
ザクサ「なんだと……!?」
マサノリ「燐音、自己紹介。」
燐音「どーも、郭燐音って言いまーす。神琳の義理の姉でーす。
あ、ここにいるのはマサノリと僕だけじゃないよ。ほら、3人とも出ておいでー。」
燐音がそう呼ぶと、ヒイロとユウジ、そしてツカサが現れる。
ケイト「……ヒイロさん、ユウジさん…ツカサさんまで…!?」
ヒイロ「……。」
ユウジ「悪く思わないでくれ。
これが俺達の任務。」
ツカサ「ソウゴが死んだ今、お前たちに用はない。
さっさとマントを渡してもらう。」
メグミ「誰が……誰があんたたちなんかに渡すもんか!!!
これはアニキとの……いや、このチームの大切な思い出なの!!誰にも渡さない!!!」
ケイト「僕が行きます!!
チームの誇りは、僕が必ず守って見せます!!」
マサノリ「それじゃあ、ケイト君とツカサが対戦して、ツカサが勝ったら問答無用でマントを渡してもらう、ケイト君が勝ったら俺たちは身を引く。それでどうかな?」
ツカサ「…好きにしろ、俺はどうでもいい。
……近導ケイト、勝負だ。」
ケイト「ツカサさん……。」
照らし出されるライト、戦いを見るブラックアウトのメンバーを見てツカサは呟く。
ツカサ「チッ。吠えることすら出来ねぇ連中が。」
ケイト「(温かい…。みんながいる今の僕なら、戦える!)」
ツカサはディケイドライバーを装着し、カードを取り出した。
ツカサ「変身。」
『KAMEN RIDE』
ツカサはドライバーにカードをセットする。
一方のケイトは、ゲイツライドウォッチを起動し、ジクウドライバーにセットする。
『ゲイツ!』
ケイト「変身!!」
『ライダータイム!』
ケイトはドライバーの天面のボタンを押してドライバーを回転させる。
『仮面ライダーゲイツ!』
ツカサ「……。」
『DECADE』
ケイトは仮面ライダーゲイツに、ツカサは仮面ライダーディケイドへと変身し、各々の武器を構えた。
トマリ「さぁ、ブラックアウトの命運をかけた戦いがついに始まった!」
ディケイド「容赦はしない。」
ゲイツ「(前戦った時と、纏ってる覇気が違いすぎる……!!でも、ここで勝つ!!)
はぁぁぁっ!!」
2人は駆け出し、互いの武器をぶつけ合った。
一方──
ソウゴ「ここって……。」
アンズ「あ、目覚めた。」
結梨「……。」
デイブレイク本部、月読家にいたソウゴと結梨。
そこにハルカが現れ、ソウゴに話をし始める。
ハルカ「久しぶりね。」
ソウゴ「……あぁ。久しぶり。」
アンズ「あれ、ハルカさんの知り合い?」
嵐「この人、いなくなったミレイさんの兄だよな?」
ハルカ「察しがいいわね、嵐。
ダンジ、あなたに相談があって来たの。」
ソウゴ「なんだよ。」
ハルカ「あなた、百合ヶ丘を辞めてここに戻りなさい。
ここの用心棒として、だけど。」
ソウゴ「あんな事した俺に、ここに戻れと?」
ハルカ「あなたのジオウの力は全てのライダーを統べる力。
その力、持て余してるのではないかしら?」
ソウゴ「っ…。」
ハルカ「心の奥底では思っているんでしょう?
百合ヶ丘にいるリリィでは満たされないと。」
ソウゴ「違う…!」
ハルカ「フルパワーを出してない自分に勝てないんじゃ話にならない、とか。」
ソウゴ「違う!!」
ハルカ「違うの?
あなたの顔にはそう書いてあるように見えるけど。」
ソウゴ「は…!?」
ハルカ「図星みたいね。
まぁ、いいわ。用心棒としてここに居なさい。これは命令。」
ソウゴ「結梨はどうするつもりだ?」
ハルカ「この子、G.E.H.E.N.A.に追われているのでしょう?暫くここで預かるつもりだけど。」
ソウゴ「それなら別にいい。」
結梨「んっ…?」
話をしているうちに、結梨が目覚める。
結梨「ここどこ…?」
アンズ「おはよう、一柳結梨ちゃん!」
結梨「だ、誰…?」
嵐「おい、アン!困ってるだろ!」
アンズ「あ、ごめん!
僕、アンズ・ウォーカー!気軽にアンって呼んで!」
嵐「
ここはデイブレイク本部、月読家。」
結梨「デイ……ブレイク?」
アンズ「知らないのは無理もないよ。
私たちは極秘の組織だもん。」
結梨「ソウゴもいるけど、みんなは?梨璃や夢結は……?」
ハルカ「そうね、今ここには居ないわね。
でも、暫くしたら会えるわ。」
結梨の様子を見ていた嵐がハルカに耳打ちをしていた。
嵐「見たところ、今の彼女は戦う力がなさそうです。どうしますか?」
ハルカ「そうね……。
……サーガラ。」
サーガラ「お呼びですか。ハルカ。」
ハルカ「アークの複製能力を使ってこのアイテムを作って欲しい。」
そう言って、フォースライザーとジャパニーズウルフゼツメライズキーのデータをサーガラに転送した。
サーガラ「かしこまりました。」
『アークドライバー!』
サーガラはアークドライバーゼロを装着して、ドライバーの機能を駆使してフォースライザーとゼツメライズキーを生み出した。
サーガラ「完成しました。これを。」
ハルカ「えぇ。助かるわ。」
そのまま結梨の方まで向かい、フォースライザーとゼツメライズキーを渡す。
ハルカ「これはあなたにあげるわ。
これであなたはもう一度戦えるようになる。」
結梨「あ、ありがとう?」
ハルカ「じゃあ、ダンジ。そういう事で。」
ソウゴ「おう。」
そのままハルカは去り、嵐達も戻っていく。
そしてソウゴの目に、あるビジョンが見えた。
ソウゴ「百合ヶ丘が危ねぇ…!!」
そう言ってソウゴは部屋から飛び出し、タイムマジーンに乗って鎌倉府まで飛んでいた。
そのタイムマジーンに、サーガラも乗っていることに気づかないまま。
百合ヶ丘の近くで、ヒュージネストから射出された3つの弾が落ちた。
避難するリリィ達の中で、楓と梨璃は合流した。
楓「梨璃さん!探しましたのよ?」
梨璃「楓さん…。お姉様どこか知りませんか?」
楓「夢結様ですか?
わたくし達より先に避難……なさる方ではありませんね…。あの夢結様が可愛いシルトを置いて避難するような、聞き分けのいいシュッツエンゲルな訳ありませんもの。」
梨璃の脳裏に、最後に会った時に夢結の言葉を思い出していた。
夢結『やめて……お姉様…。』
梨璃「美鈴様…!(やっぱり、お姉様はまだ美鈴様の事を…!!)」
突如地響きが発生し、3つの大きな穴の中から謎の球が現れ、その3つが反応して、謎の波動を発生させていく。
梨璃「私、戻って見てきます!!」
そう言って梨璃はCHARMを起動する。
楓「ならわたくしもお供しますわ!」
そう言って楓もCHARMを起動しようとするが、何故か起動せず、そのまま体勢を崩してしまうも、すぐに梨璃が支えた。
楓「マギが入らない…!?」
梨璃「大丈夫ですか?」
楓「え、えぇ…。どうして…。」
梨璃「先、行ってますね!」
そのまま梨璃は飛び上がって百合ヶ丘の方まで戻って行った。
一方その頃、百合ヶ丘の近くまで来たソウゴの前に、サーガラが立ちはだかる。
ソウゴ「お前、なんでここにいる!」
サーガラ「ハルカの指令。あなたを百合ヶ丘へは行かせない。」
『アークドライバー!』
そう言ってアークドライバーゼロを装着し、アークローダーを押し込んだ。
『アークライズ!』
『オール ゼロ』
サーガラは仮面ライダーアークゼロに変身してソウゴに襲いかかる。
ソウゴ「うぉっ!?」
サーガラのパンチを避けたソウゴは、ジクウドライバーを装着した。
『ジクウドライバー!』
『ジオウ!』
ソウゴはジオウライドウォッチをベルトに装填し、ベルトを操作する。
ソウゴ「変身!!」
『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』
ジオウ「らぁっ!!」
ジカンギレードを取り出し、サーガラを追い詰める。
しかし、サーガラはアークの精製能力を使い、アタッシュカリバーを取り出し、ソウゴの攻撃を迎え撃つ。
アークゼロ「ラーニング完了。
あなたの攻撃はもう私には通じない。」
サーガラはアークの予測機能、そしてヒューマギアのラーニング効果を使い、ソウゴの攻撃を完璧に防ぎ、逆にソウゴを追い詰める。
ジオウ「くっそっ!!!攻撃が全然通んねえ!!」
だが、ソウゴはサーガラの予測を超える動きで押していく。
そしてジオウIIライドウォッチを取り出して起動する。
『ジオウII!』
『ZI-O!』
そのままウォッチを分離してベルトに装填する。
『ライダータイム!』
『仮面ライダー!ライダー!ジオウ!ジオウ!ジオウII!』
ジオウII「反撃開始だっ!!」
ソウゴはジオウIIに姿を変えたことで、未来予知が可能となり、サーガラの次の一手を読む。
ジオウII「見えたぜ、お前の未来!!」
アークゼロ「はぁっ!!!」
アタッシュカリバーの攻撃を左手に持ったジカンギレードで防ぎ、右手に持ったサイキョーギレードを振るってサーガラを斬る。
アークゼロ「くっ…私の予測を完璧に超えてくる…!!
……なら…!!」
サーガラは、アークワンプログライズキーを取り出して起動する。
『アークワン!』
そのままアークドライバーゼロに装填する。
『シンギュライズ!』
『破壊 破滅 絶望 滅亡せよ コンクルージョン ワン』
アークワン「これで…勝つ。」
サーガラは左手にショットライザーを手にして近遠両方に対応出来るようにしてソウゴに立ち向かう。
ジオウII「そう来ると思ったぜ。」
ジカンギレードを銃モードにしてショットライザーを撃ち落として剣による攻撃を防ぐ。
アークワン「っ…!!
でも、結論は変わらない!!」
サーガラはサウザンドジャッカーを生成して左手に装備し、ソウゴに突き攻撃を放つ。
ジオウII「うぐっ…!!」
アークワン「はぁっ!!」
サーガラはソウゴにサウザンドジャッカーを突き立て、柄にあるジャックリングを引く。
『ジャックライズ!』
ジオウII「ぐぁっ…!!」
そのままトリガーを引き、必殺のジャッキングブレイクを放つ。
『ジャッキングブレイク!』
放たれた斬撃はソウゴが斬撃を叩き切るために振るった剣を避けてソウゴに着弾する。
ジオウII「ぐっ……!!(このまんまじゃ、百合ヶ丘辿り着くまでにこっちがぶっ倒れる…!!)」
サーガラは、アークワンプログライズキーをサウザンドジャッカーに装填し、ジャックリングを引いた。
『Progrise key confirmed. Ready to break.』
『サウザンドライズ!』
アークワン「これで、お終い。」
『サウザンドブレイク!』
悪意の波動が籠った斬撃を浴びせようと振りかぶったその時、何処からか射撃が飛んできた。
ジオウII「…!?」
ソウゴが弾の飛んできた方向を見ると、マスクドフォームのガタックと、カブトクナイガンを持ったマスクドフォームのカブトがいた。
カブト「何かと思ってきてみたら、こんなことが起きてるとはね。」
ガタック「お前、ソウゴか!?だったらちょうど良かった!!
今百合ヶ丘が大変なことになってんだ!!こいつは俺ら2人に任せて、先に百合ヶ丘の方まで向かえ!!」
ジオウII「あぁ、わかった!!」
そのままソウゴはタイムマジーンに乗って百合ヶ丘まで向かおうと移動するが、サーガラがそれを阻もうとする。
アークワン「逃がさないっ…!!」
カブト「悪いけど、あなたの相手は私達よ。」
ガタック「行けっ!!とりあえずそっちは頼んだ!!
俺達も後で合流する!!」
ソウゴ「何から何まですまねぇな!!
頼むぞ、2人とも!!」
そのままタイムマジーンで百合ヶ丘まで飛び立つソウゴ。
それを見送ったアラタと梨花は、今一度サーガラに向かい合う。
ガタック「誰だか知んねぇが、こっからは俺たちが相手だ!」
カブト「覚悟なさい!」
百合ヶ丘の地下では、ツカサとケイトの戦いが激化していた。
ゲイツ「うぁっ…!!」
ディケイド「弱いな、お前の力はそんなもんか?
ソウゴがいないと何も出来ないんだな、お前。」
ゲイツ「そんなこと……ありませんっ…!!!」
そう言って駆け出して攻撃を仕掛けようとするも、軽くいなされ、反撃を受けてしまう。
ゲイツ「うぐっ…!!」
ツカサは1枚のカードをライドブッカーから取り出してベルトに挿入する。
『ATTACK RIDE』
そのままベルトを操作して攻撃動作に入った。
『SLASH』
ディケイド「はぁっ!!!」
振りかぶってケイトの背中を切りつけるツカサ。
ゲイツ「うがっ…!!」
斬られて地面に転がるケイト。
ジカンザックスを地面に突き立てて立ち上がるケイトに、ツカサはジリジリと近づいていく。
ゲイツ「……っ!!」
そのままライドブッカーを振り下ろそうとしたが、ケイトはジカンザックスで弾いてそのまま振りかぶって斬りつける。
ディケイド「ぐっ…!!」
そのままケイトは斬撃のラッシュを浴びせてツカサにダメージを与える。
ディケイド「チッ。
こうなったら、このカードを使う。」
『KAMEN RIDE』
『BLADE』
ツカサはディケイドブレイドに姿を変え、再びライドブッカーを手に装備した。
ゲイツ「姿が、カズマさんのブレイドに……!?」
ディケイドブレイド「このディケイドの鎧は、カードを使えば様々な仮面ライダーに姿を変えられる。
お前なんかに負ける俺じゃねぇよ。」
ゲイツ「はぁぁぁっ!!」
姿が変わったことで一瞬怯んだケイトだったが、すぐに攻撃態勢に入り、ジカンザックスを振るう。
ディケイドブレイド「甘ぇんだよ。
お前の攻撃はぬるすぎる。」
ケイトの攻撃は簡単にいなされて逆にライドブッカーの一撃を喰らってしまう。
ディケイドブレイド「戦い方がわかりやす過ぎるんだよ。
俺とお前とじゃあ、踏んできた場数が違う。」
そのままジリジリと近づき、立ち上がろうとするケイトを蹴り飛ばす。
ゲイツ「うがっっ!!」
そのままケイトの胸ぐらを掴んで話をする。
ディケイドブレイド「そろそろ諦めろよ。
お前もわかってるはずだ。今の自分じゃ勝てないってな。」
ゲイツ「それでも、僕には勝たなきゃいけない理由があるんですッ!!!!」
『ウィザード!』
そのままベルトに装填し、回転させる。
『アーマータイム!プリーズ!ウィザード!』
アーマーが出現した波動でツカサは後ろへ弾き飛ばされる。
ウィザードアーマーを装着したケイトは、再びツカサに向き直す。
ゲイツ「僕は1人で戦ってるんじゃない。僕を助けてくれたたくさんの仲間と一緒に戦ってるんだ!怖いことなんて何も無い!!」
ディケイドブレイド「戦う時はいつだって1人だ。
仲間に支えられてぬくぬくと育ってきたお前に、孤独で戦い続けた俺の気持ちも、実力も、分かるわけない!!」
ゲイツ「(ツカサさんの太刀筋が見える…。)
はぁっ!!」
ライドブッカーを振るうツカサの太刀筋を読み、ケイトは正確に防いだ。
ゲイツ「もう一度言います。僕は1人じゃない。
ここからは、僕のターンですっ!!!」
ディケイドブレイド「そう来なくっちゃな。」
ゲイツ「ツカサさん、今楽しいですか?」
ディケイドブレイド「何…?」
ゲイツ「覚えてますか?一緒に目玉焼きハンバーグ食べて、戦術の話して…あの時のツカサさん、あんなに楽しそうだったのに…どうして今は、そんなに苦しそうなんですか!!」
ディケイドブレイド「お前には、今の俺が苦しそうに見えるのか。」
ゲイツ「はい。」
ディケイドブレイド「覚悟を決めて、ようやく全てを捨ててここに来た俺が苦しそうだと?」
ゲイツ「はい!」
ディケイドブレイド「お前さ、何も分かってねぇよ。」
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夢結の髪を触りながら、美鈴は夢結に話をしていた。
美鈴『今朝眠れなくて、窓から朝露の雫を眺めていたんだ。それが朝日を浴びると、夢みたいに輝いて…あんまり綺麗だったから、僕はそれに触れようとして……壊してしまった。』
夢結の髪を撫でながらそう言う美鈴。
美鈴『触れなければ、もっと見ていられたはずなのに。』
美鈴は夢結の首元に手を当てて話を続けた。
美鈴『夢結は僕にとって特別な存在だ。もちろん、カズマ君もね。
夢結とカズマ君だけは僕がいるこの世界に彩りを与えてくれる。あの朝露のように。』
カズマ『美鈴様…?』
美鈴『僕が君たちに抱く邪な感情を、どれだけ必死に抑えているかわかるかい?僕は夢結とカズマ君を傷つけることだけは絶対にしたくない。だけど……もし僕が僕を抑えきれなくなった時、夢結とカズマ君は、僕を殺してくれないか?』
夢結『そんな。お姉様だったら、私は構わないのに。』
美鈴『っっ……!!』
美鈴は夢結の首元から手をどけ、呟く。
夢結『忘れてくれ、2人とも。』
夢結『お姉様?私は…!』
美鈴『忘れろったら!!』
カズマ『美鈴様…!?』
美鈴は2人の前に手を翳してとある術をかけた。
それを思い出しながらカズマは、急いで夢結の元へと向かった。
美鈴『自分自身を認められない人間はどうなると思う?憎むんだ。』
美鈴/夢結/カズマ『「「自分と自分以外の全てを。」」』
夢結「そう。お姉様は自分自身を呪っていた。」
カズマ「夢結っ!!!」
梨璃「お姉様!」
梨璃は部屋の窓から、カズマは夢結の部屋に扉を開けて現れ、夢結に声をかける。
夢結「梨璃…!カズマ…!」
梨璃「お姉様、お迎えに参りましたよ!行きましょう!」
夢結「無理よ、梨璃。私はどこにも行けない。ここで戦うことしか…!!」
梨璃「何言ってるんですお姉様!一緒に逃げましょう!」
夢結「私に指図しないで!!
あなたもレアスキルで私を操るの…!?」
梨璃「えっ…?」
カズマ「っ…。」
夢結「美鈴様の幻覚を見ているの…。壊れているのよ、私は…。」
梨璃「お姉様、何を…。」
夢結「美鈴様は、全てを呪っていた。これは罠だわ。
あのヒュージは、私が倒さなくちゃ…。」
そう言って、梨璃にマギの篭っていないCHARMを向ける。
カズマ「おい、夢結!!止めろっ!!」
夢結「あなたはひとりで逃げなさい。」
梨璃「お姉様、それ、マギが入ってませんよ。」
夢結「っ!!」
そう言って、梨璃は夢結のCHARMを弾き落とす。その影響でブリューナクが破損する。
梨璃「お姉様は行っちゃダメです!!レアスキルとか、罠とか、そんなのどうでもいいです!!
私は…いえ、私がお姉様をお守りします!!あのヒュージは、私が倒します!!」
夢結「無理よ、あなたにお姉様は倒せない…。」
梨璃「美鈴様じゃありません!あれはヒュージです!!」
夢結「待ちなさい!!
……待って…梨璃…。」
梨璃「行ってきます、お姉様。」
そう言って、再び窓から外へと飛んで行った。
カズマ「夢結。」
夢結「カズ…マ…?」
カズマは、夢結を抱きしめていた。
カズマ「俺もさ、美鈴様の幻覚を見てたんだ。
……俺の場合は、夢結のとは多分違うんだろうけどさ。」
夢結「えっ……?」
カズマ「でもさ、俺は美鈴様の幻覚を見て、はっきりと決めたことがある。」
夢結「思い出した…?」
カズマ「俺は、夢結も、一柳隊のみんなも、ブラックアウトの仲間達も、みんな守るって。
これは、俺の決意。
この戦いが終わってからでいい。そしたら、話がある。」
カズマの制服のポケットには、
外では、眞悠理達生徒会メンバーと、雪月花たちも外に出ていた。
眞悠理「なんでCHARMが動かない!」
史房「他のリリィのCHARMも使用不能だそうです。」
アリア「こんなことって…。」
撫子「普通は有り得ませんの!!」
百由「先の3体のヒュージは、墜落時の運動エネルギーを利用して、地中深くに潜りこみ、マギの結界を展開しているようだけど、あの規模の肉体を構築しながら、リリィのマギにまで干渉するなんて…。」
景虎「マギをこうも湯水のように使うとは…。」
祀「先に降りた3体のマギ反応は、ほぼ消失。新たに出現したヒュージに、吸い尽くされたと思われます。」
ウィン「あのヒュージ、ここからでも殺気を感じるぞっと…。」
ジャシン『ふん!これくらいのやつに怖気付いたか、ウィン。』
ウィン「いいや、少しだけ燃えてるよ。」
ユキ「相手にしたらかなり不味そうね…。
一応、私達雪月花にはライダーの力があるとは言えど…。」
レント「ま、限度はあるわな。」
梨璃、夢結、ブラックアウト、雪月花の一部を除く一柳隊のメンバー全員が集結した。
楓「もう!こんな時にCHARMが使えないなんて…!!」
神琳「今は誰のCHARMも起動してないわ。悔しいのは皆同じです。」
楓「なら、どうして梨璃さんだけがCHARMを使えたんですの!?」
ミリアム「梨璃のレアスキルと関係あるやもしれんな。」
二水「ミリアムさん!」
楓「レアスキル…!」
神琳「カリスマ…支援と支配のスキル。」
ミリアム「知っとったか。」
神琳「薄々検討は。」
雨嘉「カリスマ使いは他にもいるのに、どうして梨璃だけ?」
ミリアム「そこは謎じゃな。」
二水「梨璃さんと夢結様、それにブラックアウトに雪月花の皆さん、大丈夫でしょうか…。」
楓「もし、今は自分しかCHARMを扱えないと知ろうものなら、梨璃さんのことですから、たった1人であのヒュージに立ち向かいかねませんわ!」
ミリアム「そこまでおバカとは思いたくはないが、梨璃なら有りうるのぅ。」
梅「筋金入りの無鉄砲だからナ。」
鶴紗「私も、無鉄砲、したい!」
雨嘉「うん、こんなところで何も出来ないなんて、嫌だ!」
神琳「もちろん、諦めるには早すぎます!」
神琳と雨嘉は顔を見て頷いた。
ミリアム「そらそうじゃ!わしらが張子の虎で終わるなど有り得ん事じゃ!」
楓「はい、当たり前ですわ!」
二水「そうですね!そうですよね!」
一方梨璃は、ただ1人ヒュージに相対していた。
梨璃「っ…。」
夢結は、カズマと共に部屋から外を見ていた。
壊れたブリューナクを見つめ、手を強く握った。
夢結「…!!」
夢結の脳裏に、1つのCHARMが過ぎる。
かつて自分が使い、美鈴が遺したダインスレイフが。
……To be continued
次回bouquet編最終回、EP12:「ブーケ〜決戦〜」