アサルトリリィ×仮面ライダー time of 百合ヶ丘女学院 作:黒破リンク
未曾有の危機に、どう立ち向かうのか…
後書きの方に、デイブレイク編のお知らせがございます。
それと、作者ページにてXのアカウント2つと、DiscordのIDを記載しました。ぜひぜひそちらもよろしくお願いします。
梨璃「すごい敵意と憎しみを感じる…。
まるで……。」
百由「ルナティックトランサー…。」
生徒会メンバーと共にいた百由は端末を見て呟く。
祀「百由、今なんて?」
百由「結界の中心部にあるこの波形、ルナティックトランサーによく似てる。避難が遅れていたら、私たちも影響を受けていたでしょうね……。」
校舎内にいた夢結は、壁を伝いながらとある場所まで歩いていた。ヒュージから出るルナティックトランサーに似た波動との反応に頭を抑えながら。
夢結「っ…!!」
眞悠理「結界!?」
外で百由の反応を見ていた眞悠理はそう叫ぶ。
百由「先に落ちた3体のヒュージは、地下で繋がってるらしくて、そこから強力な力場…結界が展開されているの。
とにかくマギの供給量が尋常じゃなくて。CHARMが起動しなくなったのも、その影響でしょうね。」
梨璃「っ!」
梨璃は1人、ヒュージに立ち向かっていた。
グングニルの射撃を当てるも、効いている素振りもなかった。
梨璃「ちょっと!じゃなくて、コラ!そこのヒュージ!
あなたの相手は私よ!他の誰にも、手出はさせないんだから!!(今は、少しでも時間を稼がなくちゃ…!!)」
夢結が向かっていたのは、百由の部屋。
そこには、大量のCHARMが保管されており……
夢結「はぁ…はぁっ…。」
息を切らしながら、部屋の中でダインスレイフを見つける。
かつての苦い記憶を思い出しながら、夢結は再びダインスレイフを握る。
夢結「あなた、まだ私を覚えてくれていたのね。」
カズマ「夢結!あった………みたいだな。
一緒に行こう。」
夢結はルナティックトランサーを発動し、暴走もしないままカズマと共に駆け出していた。
一方梨璃は、ヒュージの攻撃を避け続けていた。
梨璃「うわぁっ!あっ!うっ…!うわぁぁぁっ!!」
そのヒュージの腕らしき部位が、そのまま百合ヶ丘の校舎へと飛んでいく。
だが、校舎にはシールドが張られており、衝撃で理事長室のガラスが割れるだけに留まっていた。
梨璃「校舎が…!!」
振り返っていた梨璃の背後にヒュージの攻撃が迫る。
だが、その攻撃が梨璃に届くことは無かった。
夢結「ふっ!!くっ……!!」
ブレイド「ぐっ……!!」
梨璃「お姉様!?カズマ様!?」
ルナティックトランサー発動状態の夢結と、キングフォームとなったカズマがそこにはいた。
梨璃「ルナティックトランサーと、キングフォームを発動している…!?
それに、CHARMは使えないはずじゃ……!!
はっ…!!」
梨璃は夢結の持つCHARMを見て驚き、カズマは梨璃に話かける。
ブレイド「CHARMは使えなくても、ダインスレイフとライダーの力は使えるみたいなんだ!!」
そのまま夢結は腕を弾き、駆け出す。その様子を見てカズマも直ぐについて行った。
梨璃「お姉様が、私を守ってくれた…!!」
夢結「ふっ!!」
腕に乗って走る夢結の後ろから、校舎の方へ飛んだ腕が再び飛んでくる。
ブレイド「させねぇよっ!!」
夢結の後ろを守るように、カズマは腕を防いだ。
ブレイド「背中は任せろ、夢結!!」
夢結は無言で頷く。
だが、夢結の正面から来た3つ目の腕に2人とも弾き飛ばされる。
夢結「うぁっ!」
ブレイド「ぐぅっ!!」
ヒュージの光線が放たれようとした時……
梨璃「離れてください!」
梨璃は離させようとして夢結のCHARMとぶつけ合うと、光り輝く波動が生まれた。
その様子を見たミリアムは驚いていた。
ミリアム「なんなんじゃありゃぁ!!」
鶴紗「誰が戦っている…!?」
二水「梨璃さんと、夢結様、それにカズマ様も戦っています!」
梅「夢結もカズマもカ!?」
神琳「ふーみんさん、レアスキル使ってらっしゃる?」
二水「あれ?そういえば使えてます!」
雨嘉「マギは使えないんじゃ…!!」
鶴紗がティルフィングを持つと、なんとティルフィングが起動した。
鶴紗「動いた…!」
百由「結界が中和されてる…?!さっきの光と、なにか関係が…?」
眞悠理「とにかく、CHARMさえ動けば!!」
そう言って臨戦態勢を取る眞悠理だったが、百由に止められる。
百由「結界は縮小しても依然健在…。近寄れないのは変わらないわ。」
眞悠理「くっ…なにかできることは無いのか!!」
神琳「ノインヴェルト戦術、してみませんか?」
一柳隊の面々にそう宣言した神琳。
ミリアム「夢結様と梨璃の分はどうする?」
二水「いえ、2人なら戦っています!」
雨嘉「なら、そこに私たちがマギスフィアを届ければ!」
楓「んな事仰られても、肝心なノインヴェルト用のバレットがどこにありますの?
……あら?」
楓がポケットの中から取り出したのは、ノインヴェルト戦術用のバレットだった。
雨嘉「これ…!」
二水「バレットです!」
梅「なんで楓が持ってんだ?」
楓「あの時…!?」
あの時、というのは、楓が梨璃についていこうとしてCHARMが起動せず、倒れかけた時にバレットを梨璃に入れられたのだろうと察した楓。
その頃、空中で2人を吹き飛ばした梨璃は、夢結とカズマに地面への激突から守られていた。
夢結「梨璃。
梨璃、まだ戦える?」
梨璃「はい、お姉様。」
ブレイド「って言っても、俺たちだけじゃ勝負にならないな。」
梨璃「はい。だけど、時間を稼げば…きっとみんながやっつける方法を見つけてくれます。」
夢結「そうね。」
すると遠くで銃声が響く。
3人がその方向を見ると、雨嘉の放ったマギスフィアが飛んできていた。
3人「「「マギスフィア!?」」」
梨璃「(みんな、気づいてくれたんだ…!)」
ブレイド「やるな。」
二水「やらなくちゃ、やらなくちゃ、やらなくちゃふへぇぇぇっ!!やぁっ!!」
二水はグングニルでマギスフィアをパスした。
二水「うわぁぁぁ!
すみませーーん!!お願いしまーす!!」
楓「いいえ、いいパスですわよ!!」
楓は助走をつけて飛び上がり、マギスフィアを受けとり、パスをする。
その様子を、閑達は遠くから見ていた。
閑「ノインヴェルト戦術…!」
汐里「あんな距離で…!?
面白いことしますね、一柳隊…!」
百由「結界の外から……ってかその前に!!夢結と梨璃ちゃんはなんで戦えるのよ!!」
景虎「カズマさんはライダーの力があるから説明がつきますが…。」
祀「カリスマ…。」
百由「はぁっ!?」
瞬「梨璃さんは前にも夢結様のルナティックトランサーを鎮めています。」
無為「まさか…梨璃さんのカリスマがヒュージの結界に干渉している?」
百由「なるほど、カリスマね…。
いやいや、だからってそこまでぇ!?」
百由が驚く目線の先で、ノインヴェルト戦術が展開されていた。
梅「なんかいつもより調子いいゾ!」
ミリアム「わしは絶好調じゃ!」
鶴紗「いつもより身体が軽い!」
神琳「夢結様、梨璃さん!」
神琳のパスが夢結達の元へ届く。
夢結「マギスフィアが来るわ!私が受けるから、フィニッシュはあなたが!」
だが、ヒュージは腕らしき部位を展開して、マギスフィアを受け止める。
ブレイド「はぁ!?なんだそれ!?」
神琳「なんですって!?」
ヒュージはマギスフィアを横取りし、負のマギを蓄積させる。
楓「マギスフィアを横取りされた!?」
夢結「失敗だわ。逃げなさい、梨璃。」
梨璃「お姉様が逃げてください!」
ブレイド「ちょ、おい!!」
夢結「たまには私の言うことを聞いたらどうなの、貴方は!」
梨璃「たまには!?」
夢結「シュッツエンゲルなのよ、私は!それに、梨璃は私の言うことをいつも聞かなくて!」
梨璃「えぇ!?お姉様、私の事そんな風に思ってたんですか!?」
夢結「そうでしょ!あなたはいつも私を置いてけぼりにして!
……自分より、他人のことに一生懸命で。」
何とか追いつき、梨璃はマギスフィアを奪い返す。
ブレイド「うっし!!!」
梨璃「やった!」
しかし、グングニルが負のマギに侵食されていく。
ブレイド「まずい、負のマギを吸いすぎてる!!」
そのまま夢結とカズマはマギスフィアをはじき飛ばす。
天葉「行くよ樟美!」
樟美「はい!天葉姉様!!」
天葉はマギスフィアを受け止める。
天葉「おんもっ……!!」
樟美も天葉と共にマギスフィアを受け止める。
2人「「やぁぁぁぁぁぁぁっ!!」」
そのままパスを回すように弾いた。そのタイミングで、タイムマジーンが通り、ロボモードに切り替えて軌道修正をする。
ジオウII「何とか間に合ったみたいだな!!!」
梨璃「マギスフィアが!」
依奈「はぁっ!!
壱、亜羅椰!!」
そのままパスを回すと、依奈のCHARMが破損してしまう。
依奈「これだけでCHARMが限界だなんて、どんだけのマギスフィアなのよ!かなりヤバいやつよ、気をつけて!!」
壱「望む所っ!」
亜羅椰「頼むわよ!」
2人「「みんな!!!」」
壱と亜羅椰が下にいる百合ヶ丘生徒に投げ、そのままパスが繋がっていく。
ヒュージは危機を感じて攻撃をするも、タイムマジーンを操作してソウゴがレーザーで攻撃の軌道を逸らした。
ジオウII「させっかよ!!!!」
梨璃「マギスフィアがまだ!」
夢結「みんなが繋いでくれているのよ!」
閑「行っけぇぇぇぇ!!!」
パスが回っていき……
汐里「やぁっ!!」
汐里が……
眞悠理「仕方ないわね!」
眞悠理、祀、史房が……
百由「あっはっはっはっ!」
百由が……百合ヶ丘の全員が……
鶴紗/梅「「私たちも、もう一度!!」」
神琳/雨嘉「「CHARMの限界まで!!」」
二水/楓「「夢結様と梨璃さんに!!」」
ミリアム「頼むぞ、わしの……!!」
7人「「「「「「「ニョルニール/テイルフィング/媽祖聖札/アステリオン/ジョワユーズ/グングニル/タンキエム!!!
おぉぉぉぉぉぉぉっ!!はぁっ!!」」」」」」」
全員のCHARMが壊れるが、ヒュージの腕をも貫いてマギスフィアは進んでいく。
楓「ノインヴェルトはCHARMを著しく消耗させるんですのよ!覚えておきなさい!」
梨璃「すみませんお姉様…私が無茶したから…。」
夢結は怪我をした右腕を抑えながらも、今一度梨璃とカズマに向き直す。
ブレイド「キング、力を借りるぞ!!」
『absorb queen』
『evolution king』
カズマは13体のアンデッドと融合した、キングフォームへと姿を変える。
そして、キングラウザーにギルドラウズカード5枚を装填する。
『♤10 J Q K A 』
『ロイヤルストレートフラッシュ』
夢結の右手を優しく梨璃が掴み、一緒に飛び上がる。
2人「「はぁぁぁぁぁぁぁっ!!」」
ブレイド「ソウゴ!!!俺をさらに上まで飛ばせっ!!」
ジオウII「任せろっ!!!」
タイムマジーンをロボモードにして、その腕でカズマをさらに上まで飛ばす。
2人「「やぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」
ブレイド「はぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
マギスフィアが刃に伝い、2人はそのまま突撃、カズマは上からロイヤルストレートフラッシュを浴びせた。
その攻撃は、ヒュージの腕をも貫き、ヒュージを一刀両断した。
その爆風は、遠くにいた百合ヶ丘生の方まで届いており、全員退避していた。
ジオウII「やったな。」
ヒュージとの決着がつく少し前。
梨花とアラタはサーガラと戦っていた。
アークワン「はぁっ!!」
カブト「はっ!!ふっ!!」
ガタック「うらぁっ!!」
サーガラの攻撃をマスクドフォームの装甲で防ぎ、カウンターを叩き込む梨花。それに続くように、梨花の背後から走って回し蹴りを食らわせるアラタ。2人のコンビネーションに押されつつあるサーガラ。
アークワン「前提を書き換え、新たな結論を予測する。」
次の一手を見極め、2人に攻撃を食らわせるサーガラ。
カブト「くっ…!!」
ガタック「ぐっ…!!」
アークワン「ラーニング、完了。
あなた達の攻撃パターンは全て見えた。」
アラタはモンゴリアンチョップを浴びせようと振りかぶったが、軽く弾かれて反撃の蹴りを食らってしまう。
ガタック「だったら、こいつはどうだ!」
梨花はサーガラの振るうサウザンドジャッカーの攻撃を素手で上手く弾きながら、反撃に回し蹴りを食らわせながらカブトゼクターを、アラタはそれに続くようにチョップとドロップキックを浴びせながらガタックゼクターを操作する。
すると、マスクドフォームの装甲が稲妻を纏いながら浮き上がる。
2人「「キャストオフ!」」
『Cast off』
『Cast off』
2人の装甲が弾け飛び、姿が変わる。
『Change Beetle』
『Change Stag Beetle』
2人はライダーフォームに姿を変え、アラタは両肩に装備されたガタックダブルカリバーを手に走り出す。
その後ろに着いていくように、梨花はカブトクナイガンをクナイモードにして走り出す。
ガタック「はぁっ!!はっ!!」
2振りの剣を振るい、反撃の隙を与えない程の連撃を浴びせる。
ガタック「らぁっっ!!!」
アークワン「ぐぁぁっ!!!」
斬撃で弾かれた直後、背後にいた梨花に背中を斬られ、振り返った瞬間にサウザンドジャッカーの当たらない間合いに入られてさらなる攻撃を食らってしまう。
アークワン「あぁぁぁぁっ!!!」
大きく弾き飛ばされ、地面を転がるサーガラ。しかしすぐに立ち上がった。
カブト「クロックアップ!」
ガタック「クロックアップ!!」
『Clock up』
『Clock up』
2人はクロックアップを起動し、高速移動を開始。
目にも止まらぬ速さと、コンビネーションでサーガラを追い詰めていく。
アークワン「くっ…。」
サーガラは、一瞬の隙をついてアラタの身体にサウザンドジャッカーを突き立ててジャックリングを引く。
『ジャックライズ!』
アークワン「ラーニング、完了までもう少し。」
『ジャッキングブレイク!』
サーガラは、コピーしたデータを使い、クロックアップを再現して同等の速度で移動する。
ガタック「ぐぁぁぁっ!!」
カブト「くっ…!!!」
ラーニングと演算能力によって優位に立たれる2人。
だが、2人はある切り札を残していた。
カブト「あなたがいくら私たちの未来を見ようが、あなたの知らない未来を、私達は既に掴んでいるわ。」
そう言って2人はハイパーゼクターを召喚する。
2人「「ハイパーキャストオフ!!」」
『Hyper Cast off』
『Hyper Cast off』
すると、2人の装甲が変わっていく。
『Change Hyper Beetle』
『Change Hyper Stag Beetle』
2人「「ハイパークロックアップ!」」
『Hyper Clock up』
『Hyper Clock up』
超高速移動でサーガラのラーニングを上回り、圧倒する。
アークワン「なっ…ぐぁぁぁぁっ!!」
『Maximum Rider Power 1 2 3』
『Maximum Rider Power 1 2 3』
ハイパーカブト「ハイパーキック。」
ハイパーガタック「ハイパーキック!!」
『Rider Kick』
『Rider Kick』
2人は左右から同時に飛び蹴りを放ってサーガラにダメージを与える。
アークワン「ぐぁぁぁぁぁっ!!」
そのまま地面に倒れ、変身が解除される。
サーガラ「なるほど、これが百合ヶ丘のライダーの力…。
ラーニング完了。もうあなた達には負けない。」
ハイパーガタック「なっ、待て!!」
サーガラはそう言ってアタッシュショットガンで地面を撃って撤退する。
ハイパーカブト「逃げたわね。」
変身を解除して上を見ると、空が晴れていた。
アラタ「あっちも、終わったみたいだな。」
梨花「そうね。合流しましょうか。」
ケイトとツカサの戦いはまだ終わっていなかった。
ツカサの気迫に違和感を感じたケイトは考えながらも攻撃に出ていた。
ゲイツ「(おかしい…ツカサさんの気迫はもっと鋭いはずだ。間合いに入った者を全て切り捨てるような…)」
ディケイドブレイド「はぁっ!!!」
一撃を浴びせるも、しっかりと防御して反撃に出るケイト。
ゲイツ「僕だって…僕だってこの前より強いです!!」
ディケイドブレイド「何故そこまで足掻く?お前を突き動かすのは怒りか?」
ゲイツ「前までの僕なら、きっと怒りの炎で戦っていた。でも、今は違います。
僕はいつだって、この戦いを楽しむんだ!!」
ディケイドブレイド「ふっ、決闘を楽しむやつに勝利の女神は微笑むってか?」
ゲイツ「行きますっ!!!」
『フィニッシュタイム!ウィザード!』
ケイトはウォッチを操作してベルトを操作、そのまま空中へとジャンプし、再びベルトを操作する。
『ストライクタイムバースト!』
ゲイツ「僕は、ブラックアウトのみんなとする戦いが好きです!だから、勝ちます!!みんなの居場所を、守るために!!今の苦しそうなツカサさんを、解放するために!!
ツカサさんの覚悟、僕が本気で焼き尽くします!!
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
出現した魔法陣から巨大化した右足を伸ばしてツカサに蹴り込む。
ディケイドブレイド「……偉そうに。」
ツカサに着弾し、爆発が起こるも、そこにはメタルのカードを使って防御しているツカサが立っていた。
ゲイツ「なっ……!?」
ディケイドブレイド「お前ならこうすると思っていた。」
ゲイツ「えっ……!?」
ディケイドブレイド「それでも、勝つのは俺だ。」
ツカサはジリジリと近づいていく。
ディケイドブレイド「貴様の牙はなかなか折れない。だが、我が刃には及ばん!!」
そのままツカサは何度も袈裟斬りを放ってケイトを痛めつける。
そのままカードを1枚をベルトに装填する。
『FINAL ATTACK RIDE」
『B B B BLADE』
ディケイドブレイド「地面の味を教えてやるよ。」
そのままケイトにライトニングブラストを叩き込む。
ディケイドブレイド「仲間、居場所、楽しむ気持ち。
そんなクソ生温いもんに使ったお前に、俺の覚悟が負けるわけねぇだろっ!!!」
そのままケイトを大きく弾き飛ばして壁に衝突させる。
ゲイツ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
そのまま変身が解かれ、傷だらけで地面に倒れるケイト。
ツカサ「これが、俺の覚悟だ。」
ツカサはケイトを打ち破り、ブラックアウトの大切な証……チームのマントを燃やす。
メグミ「嫌ぁぁぁっ!!」
ケイト「あぁっ…!うぅっ……!」
ケイトは炎に包まれたマントに触れようとする。
ケイト「熱っ…!」
そのままケイトの目の前でマントは燃え尽きてしまう。
ケイト「うぅっ……!!うぅ…」
ツカサ「焼き尽くす、って言ったな。お前の炎、生温かったぜ。」
足音の方を見ると………
ソウゴ「……。」
ソウゴが睨みつけて立っていた。
ツカサ「やっと来たか。」
ソウゴ「ケイト、よく頑張ったな。こっからは俺に任せろ。」
そのままツカサの方へ向いた。
ソウゴ「一体何があった。」
ツカサ「覚悟を決めてきただけだ。」
ソウゴ「…こいつで…変身してぶっ倒す。」
ツカサ「そう来なくっちゃな。」
──────────────────────
ケイトとの戦いで壊れた闘技場の周りから聞こえるソウゴを応援する声。
ソウゴ「行くぞ。」
ツカサ「あぁ。」
2人はベルトを巻き……
『KAMEN RIDE』
『ライダータイム!』
『DECADE』
『仮面ライダージオウ!』
2人は剣を交える。
ディケイド「待っていたぞ桃山ソウゴ!お前と再び戦えるこの時をな!」
ジオウ「そのためにあんなことをしたのか?」
ディケイド「ただの布きれだ。」
ジオウ「違う。あれは魂だ。お前はそれを踏みにじったんだ。俺の…大切な仲間達の心を。」
ディケイド「だったらどうする。敵討ちか?復讐か?仲間のために俺を倒すのか?」
2人は剣を交えながら問い続ける。
ジオウ「負けられねぇ。それだけだ。」
ソウゴはディケイドを斬る。
ディケイド「そうだ!本気になれ!!全身全霊の戦いだ。」
そしてツカサもジオウを斬る。
ジオウ「何がそこまでお前を変えた?」
ディケイド「あんたが言ったんだ!!困難の中勝利を手にするには覚悟がいるってな!!」
そしてツカサは高らかに宣言した。
ディケイド「あんたに勝つ為に!!!俺は全てを捨てたぞ!!!ダチも、弱さも、全てを捨ててな!!!」
ツカサはジオウに指を指す。
ディケイド「だから俺はここに立ってんだよ!!俺は本気のあんたを倒して前に進む!!」
ジオウ「何かを捨てたことを、覚悟なんてかっこよく呼ぶもんじゃない。気づいてないのか?」
ディケイド「あぁ?」
ジオウ「捨てるだけ捨てて体を軽くしたくせに、一歩も自分の足で進んじゃいねぇ。」
そう言って袈裟斬りをディケイドに放つ。
ジオウ「覚悟だと?そんなハリボテの覚悟、俺がぶっ壊してやる。」
そう言って再び上からジカンギレードを振る。
ディケイド「あんたに何がわかる!!!!」
ツカサはケータッチを取り出し……
ディケイド「見せてやる、俺の……最強をな!!!」
『FINAL KAMEN RIDE』
『DECADE』
ツカサはコンプリートフォームに姿を変えた。
ジオウ「いいぜ、来いよ。」
ソウゴもジオウライドウォッチIIを取り出し、ジクウドライバーに指す。
『ライダータイム!』
『ジオウII!』
ディケイド「余裕ぶれるのも今のうちだ。」
そしてツカサはジオウへ突撃をする。
ジオウ「…っ!!」
ディケイド「まだまだ行くぞっ!!!」
再び剣を構え突撃をするツカサ。ひたすら攻撃を受け続けるジオウ。
ディケイド「あんたは強い。だからこそ、俺は闘志を……心の炎を燃やすと決めた!それを、覚悟じゃないとは言わせないっ!!!!」
ツカサは、龍騎、カブト、電王、キバの最強形態を召喚。そして数で優位にたつツカサ。
ディケイドが横薙ぎに振るった剣をサイキョーギレードとジカンギレードで防ぐが、衝撃を殺しきれず、後ろに押されるジオウ。
ジオウ「そんなに勝ちたいか。俺に勝ってどうするんだ?」
ソウゴの問いかけに対して……
ディケイド「次に行くだけだ。」
ジオウ「次ってなんだ?」
ディケイド「勝ち続ける。」
ジオウ「いつまで?」
ディケイド「いつまでもだ。」
呆れるように、ソウゴは呟く。
ジオウ「勝つことでしか、今のお前は自分を認められない。」
そのまま前にゆっくり進むソウゴ。
ジオウ「燃え続ける炎は灰になるしかねぇ。」
その言葉にツカサは答えた。
ディケイド「いいや、俺は永遠に燃え続ける。」
呆れたソウゴはディケイドにこう言い放つ。
ジオウ「お前の言う覚悟は…まるで呪いだな。」
ディケイド「っ!!」
ジオウ「行くぞ……こっからは俺のターンだ。」
そう言い、ソウゴは今までの防御中心の動きから攻撃的な動きに変わる。
ディケイド「そうだ、全力でかかってこいっ!!!」
ジオウ「お前にも、本当の仲間がいればな。」
ツカサは脳裏に自分の大切な親友を頭に浮かべた。
1人は、ずっと自分に戦いの誇りを教えてくれた友。1人は異性で、中等部の頃から隣で戦ってきた友。
ディケイド「そんなもの………必要ないっ!!!!」
ジオウ「きっと誰かが止めてくれたはずだった。こんな真似はさせなかった。お前をぶん殴ってでも!!」
そう言って、周りの召喚ライダーを蹴散らし、ディケイドに迫るソウゴ。
そしてディケイドを殴り…蹴り…斬りつける。
猛攻を受け、受け止めきれず倒れ伏すディケイド。
ディケイド「(最強の……俺の布陣が崩されていく………)」
ソウゴ「まだまだ行くぞっ!!」
そして同じように、連撃を続けるソウゴ。
荒々しいファイトスタイルを受けるディケイド。
ディケイド「こんな戦い方……前はしなかっただろ……?!」
ジオウ「その姿で、その戦い方で勝つつもりだったんだろ?さぁ、どうする?」
ディケイド「まだだ………!!まだ負けてないっ!!!」
そう叫び、クウガ、アギト、ファイズ、ブレイド、響鬼の最強形態を召喚。
ディケイド「お前を倒す!!倒す、倒す、倒す、倒す、倒す!俺は勝つんだ!!」
そしてツカサは指を指し……
ディケイド「ブレイド!!クウガ!!先にジオウを攻撃しろっ!!」
ソウゴはブレイドとクウガの攻撃を防ぎ、サイキョージカンギレードで両断する。
ディケイド「アギト、ファイズ、響鬼も続けっ!!!」
そして残る召喚ライダーを突撃するツカサ。召喚ライダーを一閃するジオウ。
マスクの下で睨みつけるソウゴ。それを感じたのか、ディケイドは叫ぶ。
ディケイド「舐めるなっ!!」
ツカサはファイナルアタックライドのカードをベルトに指す。
『FINAL ATTACK RIDE』
『D D D DECADE』
ディケイド「これで……終わりだぁぁぁっ!!」
ツカサは叫ぶ。
ジオウ「……当たればな。」
ソウゴは余裕をチラつかせ、煽るように呟く。
ディケイド「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
ツカサは叫び、全力で強化されたディメンションキックを放つ。
ソウゴはその蹴りを避ける。
避けられ、そのまま体勢を崩し、倒れ、転がるツカサ。
ソウゴは倒れるツカサを見下ろす。
ジオウ「同じだな。お前と俺が初めて戦ったあの時と。」
ディケイド「ち……違うっ!!!来いっ!!ブレイドッ!!」
ケータッチでブレイドを………自分の親友の分身を呼び出すツカサ。
『FINAL ATTACK RIDE」
『B B B BLADE』
ツカサはブレイドのファイナルアタックライドのカードを指し、ロイヤルストレートフラッシュを放つ。
ジオウ「……。」
その攻撃は直撃したものの、ジオウにダメージが入ったようには見えなかった。
ディケイド「なっ……!!!」
ツカサは頭の中で思考を張り巡らせる。
ディケイド「(勝機は?活路は?どうすればやつに勝てる?まだ…何かっ…!!)」
思考を張り巡らせるディケイドを余所に、ソウゴはサイキョージカンギレードを必殺待機状態にさせる。
『サイキョー!フィニッシュタイム!』
ディケイド「はっ……!?」
ジオウ「永遠に燃え続けるなんて、出来ねぇんだよ。」
そうつぶやき、ツカサに向かって叫ぶ。
ジオウ「構えろっ!!」
ディケイド「うぁぁぁぁっ!!!」
ツカサは剣を握り直し、ジオウを斬る。
ディケイド「なっ……!!」
ジオウ「お前は!!一度!!痛みを……知れっ!!!」
必殺待機状態のサイキョージカンギレードを右手で持ちながら、空いた左手でディケイドを殴りつける。
そしてそのまま吹き飛んだディケイドに接近する。
ジオウ「道はあったはずだ!!いくつもの道が!!お前の選んだ道!!立つ場所!!そうとも!!意地を通すなら当然!!!!」
そう問いかけるように叫ぶソウゴ。
ディケイド「道を曲げることなど………できない!!!」
そのまま突撃してくるジオウ。アッパーを喰らわせ、ディケイドを上へ飛ばす。
上に飛ばされたツカサは弱々しく言う。
ディケイド「俺は………負けない……!!」
ジオウ「当然だ、俺も負けない。」
ソウゴはディケイドよりも高く飛び、殴りつける。
ジオウ「決着の時だ!!!」
墜落するツカサに突撃し………
『キング!ギリギリスラッシュ!』
ディケイド「俺は………俺は!!!俺はぁぁぁ!!」
その勢いのまま下に急降下しながら、ジオウは必殺の一撃を放つ。そして着地したソウゴは変身を解除した。
─────────────────────────
壱「はぁ〜〜。戦闘の後に入るお風呂は格別だわ〜。」
二水「確かに格別だけど……格別すぎませんか〜〜〜〜!?」
依奈「まさか温泉まで湧くとはね〜。」
百由「大丈夫〜。今はどの監視網も麻痺してるから誰も見てないわよ〜。」
二水「そういう問題でしょうか…。」
亜羅椰「あら、私は見られたって平気だけどなー。」
壱「亜羅椰、少しは恥を知れ!」
樟美「亜羅椰ちゃんエロい。」
亜羅椰「樟美から喰ってやろうか!」
天葉「下品なのはいけません。」
ミリアム「上級生と風呂に入るというのは、新鮮な気分じゃのう。」
梅「こうなったら学年なんて関係ないだろ〜。」
看板には『混浴』と書かれていた。
梨璃「うぅ…。あちこちヒリヒリします…お姉様。」
夢結「傷よりもお湯に集中なさい。
……風邪をひくわ。早くいらっしゃい。」
梨璃「は、はい!お姉様はどんな事態も想定済みなんですね。」
夢結「リリィの嗜みよ。」
梨璃「でも、こういうの初めてですね。」
夢結「そうね。」
楓「くぅぅっ…!!ここはわたくしと梨璃さんの聖域でしたのにーー!!」
鶴紗「なんという極楽……。」
神琳「冷たい風が気持ち良いですね。」
雨嘉「故郷を思い出す…。」
少し別のところでは、雪月花全員がそこにいた。
花「いい湯ですね、姉様。」
恋「そうね…。」
ユキ「やはりお風呂はいいわね…。」
カナデ「お湯加減も最高よ…。極楽…。」
撫子「これはバズりそうな予感がしますの…!」
トウカ「今は、ダメですよ?撫子さん。」
シノ「やるならみんな出てからだよ。」
アリア「そ、そうだよ!?」
ユウ「なんで僕達男子まで…。」
レント「ユキ達の方見ていいか?」
瞬「しばかれて終わりですよ。」
尚希「しばかれるだけで済むかどうかも分からないけどな?」
ウィン「きっとボッコボコだぞっと。」
ケンシン「暖か〜…。」
──────────────────────
ツカサ「ぐはっ!!!」
必殺技を受け、地面に叩き落とされたディケイドは変身が解除される。
負けたことを受け入れられないツカサは再び立ち上がり、再びディケイドのカードをベルトに装填しようとする。その姿を見て、ソウゴは再び変身する。
何度も敗北するツカサ。その後立ち上がり、構える。そして戦い続ける2人。それが繰り返され、まさに死闘と呼べる戦いが続いた………。
ツカサ「勝ったぞ……。俺はやっと…お前に──」
最後の戦いは、ツカサが勝った。
だが、そのまま気を失うツカサ。
ソウゴ「やるな……。」
モンド「終わった…のか?」
ソウゴ「お前ら!俺の話を聞いてくれ。」
突如として、ソウゴの声が響く。
ソウゴ「単刀直入に言う!
俺はこのチームを抜けて、百合ヶ丘から去る。」
一同「……!?」
サノスケ「ソウゴおめぇ、何言ってんだぁ!?冗談だよなぁ?!」
ソウゴ「悪いが、冗談じゃねぇ。
俺には、やらなきゃ行けない事がある。ケジメをつけに……自分の実家に戻る。」
メグミ「アニキの……実家……?!」
トマリ「なるほどね…。」
サヤ「じゃあ、このチームは誰がまとめるの?
ソウゴがいなくなるんだったら、リーダー決めなきゃじゃないの?」
ソウゴ「それはもう決めてある。
……こいつだ。」
そう言ってソウゴは、気を失っているツカサを指さす。
一同「……!?」
アラタ「はぁ!?」
ソウゴ「こいつなら、きっと俺よりもいいリーダーになれる。
こんな迷惑ばっかかけてるリーダーなんかよりずっとな。」
メグミ「アニキ!!!」
ソウゴ「これはもう決めたこと…それに、実家の方は一刻も早く帰ってきて欲しいらしい。」
トマリ「いつ行くつもりよ。」
ソウゴ「……3日後だ。」
トマリ「早いわね。」
ソウゴ「トマリ、ケイト、メグミ、皆。
新しいリーダーのこと、支えてやってくれ。」
そう言ってソウゴは出ていってしまう。
梨花「はぁ…随分と勝手ね…。」
カズマ「まぁ、いい意味でも悪い意味でもアイツらしいというか…な。」
ハジメ「随分と重いものを押し付けて出ていくなんてね。」
花帆「ソウゴ様…本当にもう帰ってこないんですかね…。」
蓮「あの口ぶりと眼に嘘はなかったように見えた。
多分、もう帰ってこない。」
レア「寂しいというか…なんというか…。」
カナタ「悲しいよ…。こんな別れ方…。」
リュウセイ「生きてて、戻ってきたって思ったのにな。」
タクミ「責任押し付けていなくなるなんて、あんまりだぞ、ソウゴさん。」
ショウイチ「それに、マントもないですし…。」
シンカ「そういえば……ヒイロさん達はどこへ……?」
カズマ「さぁな。
とりあえず気失ってるツカサは俺とアラタで運んどくから、ここの修理は任せた。」
そのままの流れで一同は解散となり、アラタとカズマはツカサを部屋まで運んでいた。
アラタ「おい、起きろツカサ。」
ツカサ「……ここは…。」
カズマ「お前の部屋だ。
ぶっ倒れたからそのまま運んどいたぞ。」
ツカサ「ソウゴは……戦いの結果はどうなった!?」
カズマ「最後の戦いに関しては、お前の勝ちだ。」
アラタ「それに、ソウゴはもうここから居なくなる。
ブラックアウトをお前に託してな。」
ツカサ「はぁ……!?」
百合ヶ丘校舎、理事長室──
咬月「……。」
景虎「おじいちゃん。」
咬月「景虎か。温泉に行かなくて良いのか?」
景虎「いや、たまにはおじいちゃんと景色を一緒に見たくてさ。母さんも一緒だったら良かったのに。」
咬月「そうじゃな…。」
日が暮れ、まだ修復が完了していない理事長室で、百由、梨璃、夢結、生徒会、咬月がいた。
百由「これが、私たち百合ヶ丘女学院の管轄する、7号由比ヶ浜ネストの現在の様子よ。」
梨璃「はぁ…??」
百由「ここに映っているのが、ネストの主と目されるアルトラ級ヒュージね。」
梨璃「アルトラ級…?
えと、あの、もしかしてこれ…海の底ですか?!」
百由「そうそうそう!
因みにー、アルトラ級ヒュージの全長は、400mとも、1kmとも言われているのよ?」
梨璃「よく分からないけど、凄いですね…。」
百由「ここ最近のヒュージは、このアルトラ級から、大量のマギを、半ば奪う形で供給されていたわ。」
史房「過剰な負荷をかけられたせいで、今はネスト全体が、その機能を事実上停止していると思われます。
殲滅するにはまたとない機会よ。」
梨璃「せ、殲滅…?!」
咬月「そこで、一柳君にその任務を頼みたいのだ。」
その一言に、夢結は反応した。
梨璃「は、はい!…私!?」
それから時間は進み、いよいよ由比ヶ浜ネストへと突入するためにガンシップに乗る梨璃と夢結。
2人の手に、かつて夢結が、今際の際で美鈴が使い、紆余曲折を経て再び夢結の元へ戻ってきたダインスレイフが握られていた。
ガンシップから飛び降りる形で降り、パラソルを使って下へと降りていく。
2人は、昨夜の作戦会議を思い出していた。
梨璃「だけど、どうやって…?」
眞悠理「これだ。」
そう言って、全員目線をダインスレイフに向ける。
夢結「これは…!?」
眞悠理「お前たちの方が馴染み深いだろうな。
……ダインスレイフ。言わば、この事態の元凶となったCHARMだ。」
ユキ「美鈴様の書き換えた術式は、巡り巡って由比ヶ浜のヒュージを狂わせた。」
景虎「それをヒントに、アルトラ級を倒すための言わばバグとしての術式を百由様が仕込んでくれました。」
百由「まさかこんなすぐ使うとは思わなかったから、間に合わせの急ごしらえだけど。」
夢結「…急ぐ必要が、あるという事ね。」
瞬「昼間の戦いを経て、この一振のCHARMしか残されてません。
……今、工廠科で修復中ではありますが、相当な時間はかかります。」
無為「もし今ヒュージが現れたら為す術がありません。」
祀「これを扱うことが出来るのは、カリスマ以上のレアスキルを持つリリィだけ。そうでなければ、バグを送り込む所か、自身が汚染される恐れすらあるわ。」
梨璃「えぇっと、あの…カリスマって結局、なんなんでしょう?」
ユキ「今日の梨璃さんの戦い方は、通常のカリスマの域を超えていた。全リリィのパフォーマンスが著しい向上を見せた。
私達も参加しておいてなんですが、全員でノインヴェルト戦術をするなんて常識じゃ有り得ないわ。」
恋「仮説ですが、より上位のスキルを発現した可能性すら有り得ます。」
夢結「それでも、危険な任務には変わりないわ。」
祀「えぇ。」
梨璃「あの、理事長代行…先生?」
咬月「んん?」
梨璃「ありがとうございました。」
咬月「はて?儂が?」
梨璃「結梨ちゃんの事。結梨ちゃんを最後まで信じて庇ってくれたって、百由様から聞きました。」
咬月「じゃが、救うことは叶わなかった。」
梨璃「……やります。
私、もう誰にも結梨ちゃんみたいになってほしくないんです。
仲間がいなくなって、悲しい思いをするリリィも居て欲しくないから。」
そして危険な任務に向かった夢結と梨璃。
梨璃「静かです。」
夢結「ここはもう、海の中のはずよ。」
そうして下に降りていくと、アルトラ級ヒュージが見える。
梨璃「あれが、アルトラ級ヒュージ…。」
時を遡り、会議中のこと。
夢結「その作戦には、私も同行します。」
梨璃「お姉様…!」
夢結「今の梨璃の言葉は、私の願いでもあります。私が梨璃を想うように、梨璃が私を想う限り。私たちは必ず戻ります。
梨璃は、私が守ります。」
梨璃「じゃあ、お姉様は私が守りますね!」
祀「夢結…梨璃さん…。」
史房「ごめんなさい、あなたたちには大変な思いばかりさせて。」
夢結「いいえ。みんな、自分のすべきことをしたのよ。」
咬月「……どうか、頼む。」
そう言って咬月は頭を下げた。
そして時を巻き戻し、梨璃と夢結は、ダインスレイフを持ち直した。
梨璃「CHARMから、美鈴様を感じます。」
夢結「そう…。」
そのまま突き刺し、ダインスレイフが光り出す。
そしてそのまま埋まっていき、アルトラ級ヒュージは苦しみ出す。
海が荒れ、2人に危険が迫る。
夢結「梨璃!!」
梨璃「お姉様!!」
2人は制服のリボンを引っ張りバルーンを作る。
アルトラ級の爆発の衝撃がバルーンに響く。
梨璃『っ……?』
ふと目を開けると、死んだはずの結梨がいた。
結梨「梨璃、起きちゃった?」
梨璃『結梨ちゃん…?』
結梨『眠れないの?』
梨璃『分からない。何か、悲しい夢を見ていたみたい…。
でも、思い出せなくて…。』
結梨『大丈夫だよ。梨璃と夢結は、私がきっとみんなの所へ返してあげる。』
結梨が梨璃へ顔を近づけると、声が遠のく様に聞こえる。
結梨『ありがとう…梨璃。』
梨璃『結梨ちゃん……』
夢結「梨璃…梨璃。」
梨璃「お姉様…ここは……?」
夢結「私たちはアルトラ級ヒュージを倒したわ。そして、みんなの所へ帰るところよ。」
梨璃「なんだか、お姉様に包まれてるみたいです。」
夢結「ふふっ、何を言うのよ。」
2人が手を重ねると、リングが光り出す。
梨璃「結梨ちゃんが……来てくれたんです。」
夢結「そう……。
美鈴様は、私のところには来てくれなかった。」
梨璃「美鈴様は、お姉様のことが本当に大好きだったんですね。
美鈴様はあの時、何がなんでもお姉様を守ろうとしたんです。その想いが、ダインスレイフに強く…強く刻まれていて、私にも伝わってきました。」
夢結「ヒュージを狂わせたのは、美鈴様が意図した事じゃないというの…?」
梨璃「はい。
……でも、私どうしても分からないんです。」
夢結「えっ?」
梨璃「お姉様の事、好きなら好きで、それでいいと思うんですよね。
でも、美鈴様はそういう自分を受け入れられなくって…だからって、自分を呪ったりすること、ないと思うんです。」
夢結「そんなことで……。」
梨璃「大事なことですよ。だから、私はそう思うんです。」
そう言って梨璃は夢結の手を握った。
海岸に打ち上げられたバルーンを割るべく、楓がCHARMでつついていた。その瞬間バルーンが割れ、下着姿の2人が出てきた。
一同「っっ……!?」
二水「みんなでずーっと探してたんですよ!!
お2人とも、無事で良かったです〜〜!!!」
神琳「これは、いい記事になりそうですね。」
ミリアム「しっかしこの格好じゃ、新聞には載せられんのゥ。」
楓「ようやく見つけたら、真昼間から何してらっしゃいますの!!」
そう言って楓はタオルを2人に投げつけた。
梨璃「あ、ありがとう、皆さん。」
梅「おかえり、2人とも。」
雨嘉「お帰りなさい。」
鶴紗「おかえりだ。」
一同「お帰りなさい!(おかえり!)」
全校生徒からお帰りの声を聞いた2人。
2人「「ただいま!」」
その週の週刊リリィ新聞には、夢結と梨璃の帰還、そしてミリアムと百由のシュッツエンゲルの契りを交わしたとの内容が書かれてあった。
ソウゴ「失礼します。」
景虎「ソウゴさん!!生きてたんですね!」
ソウゴ「まぁな。
理事長代行、お話があります。」
咬月「何かね?」
ソウゴ「俺は、この学院を抜けます。
……ケジメをつけに。」
咬月「そうか……。
学院には戻ってくるつもりか?」
ソウゴ「まだ、考えてません。」
咬月「そうか。なら、一応退学ではなく休学として処理しておく。
いつでも、戻ってくるのを待っておる。」
ソウゴ「ありがとうございます、理事長代行。」
そう言って、部屋を出る直前──
ソウゴ「一応、雪月花の面々にだけは伝えといてくれ。
……結梨は生きてる。あの爆発の中で俺が助けた。今は俺の実家で保護してる。」
景虎「……わかりました。伝えときます。
ソウゴさん、どうかお元気で。」
ソウゴ「あぁ、お前もな。」
そう言って、ソウゴは部屋を出ていく。
景虎「おじいちゃん、ソウゴさんの実家の事知ってるの?」
咬月「わしもあまり詳しくは聞いておらん。
姉上なら何か知っておるやもしれん。」
景虎「母さんが?
うーん…。ちょっと聞きたいけど怒られそうだよなぁ…。」
と考えながら理事長室のソファーに座る。
景虎「もう会えなくなるのかな…ソウゴさん。残念だなぁ…。」
その呟きは、咬月にしか聞こえることはなかった。
ケイトは、理事長室から出て来たソウゴの元へ向かった。
ケイト「ソウゴさん!!これをソウゴさんに返しにきました。」
布の袋の中に入っていたのは、ケイトがソウゴから借りていたウィザード、ドライブ、ゴーストのライドウォッチが入っていた。
ソウゴ「そうか…。
悪かったな、今まで迷惑かけて。」
ケイト「そんなことないです!!」
ソウゴ「じゃあ、お前にこれをやるよ。」
そう言ってソウゴは、砂時計型のライドウォッチを渡した。
ケイト「こ、これは…?」
ソウゴ「俺が使えなかったウォッチだ。きっと、お前なら使えるはずだ。
……だから、強くなれよ。俺に勝てるくらいにな。」
ケイト「はい!!僕も、ソウゴさんみたく強くなります!!!」
ソウゴ「その意気だ。頑張れよ。」
そう言ってソウゴはすれ違いざまにケイトの頭を優しく2度叩き、自室へと戻っていく。
どこか寂しげで悲しみの篭った背中を、ケイトはただ1人、砂時計型のライドウォッチを握りしめながら見ていた。
ケイト「……必ず強くなります。
戻ってきた時には、強くなった僕を見てくださいね、ソウゴさん。」
……To be continued
マサノリ「さぁて、いっちょ引っ掻き回しちゃいますかぁ。」
燐音「にっひひ、どんな反応するか、楽しみだなぁ!」
オリジナル長編であるデイブレイク編。
イメージテーマを予告で解禁しましたが、今回はOP、EDで計3曲解禁したいと思います。
第一章OP:Ricky『覚醒』
第一章ED:KALEIDOSCORE『ニュートラル』
第二章OP:ASCA『RESISTER』
第二章ED:Roselia『Sing Alive』
第三章OP:amazarashi『境界線』
第三章ED:Morfonica『Fateful…』
となります。お楽しみに。
舞台新章、ほんとに見所しかないのでそちらもぜひ。
次回、デイブレイク編。
EP01:『侵攻〜新たな戦力〜』