バスを降りると、そこには天然石で出来た門がボクを待ち構えていた。
『東京都高度育成高等学校』今日からボクが通う事になる場所だ。東京の埋立地にある日本政府が作り上げた、未来を支える人材を育成する全国屈指の超が付く程の名門校。希望する進学、就職先に100%応えると言う胡散臭さ120%の謳い文句を売りにしている学校だ。
だが一つ疑問がある、『希望する進学、就職先に100%応える』なんて大仰な事を言ってるけど、じゃあもし「野球初心者が野球選手になりたいと言えばなれるのか?」とか「容姿の優れない者がアイドルになりたい」とか言い出した場合、学校はどう対処するんだろうねぇ?。
まぁボクは、それが目的でこの学校に入学した訳じゃ無いから、まぁ別にどうでも良いんだけどね.........。
と、この学校の謳い文句に疑問を抱きつつ、門を潜り少し歩いた先に人混みが見えた。そこでは、クラス分けの名簿を掲示しており皆、この人混みの中で自分の名前を探している様だ。
ボクは少し遠くから名簿から自分のクラスを確認した。
どうやらこの学校ではABCDの4つのクラスで分けているらしい。肝心のボクの名前は……Aクラスの欄に書かれていた。
身長が高いので少し遠くからでも、クラスが書かれた名簿を見るのには困らなかった。
そしてボクはAクラスの教室へと歩を進めた……
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ボクは今、教室へ向かっている途中なのだが、一つ違和感を感じた。それは、ズバリ監視カメラの多さだ。バスを降りてから今に至るまで最低20個は見つけたぞ。確かにこの学校は国が運営する超が付くほどのエリート校だ。いじめの防止等の為に数個の監視カメラはあってもおかしくは無い。
しかし、この量はおかしいでしょ……
まったく、ここはアルカトラズですか……ボクは警察に捕まった覚えは無いっすよ……。と、これから始まる学園生活に一抹の不安を覚えつつ歩いているとAクラスの教室前に着き扉を開けた。そして、教室に入って1番に思ったことは、「いや、また監視カメラかよ!!」なんと、教室内にまで監視カメラが置いてあったのだ。しかも6箇所も。これには流石に文句を言いたくもなったが、グッと堪えて自分のネームプレートの置かれた席に座った。
そして、暫くすると、始業のチャイムが鳴り担任らしき一人の男が入ってきた。見るからに規律やらマナーやらに厳格そうで頭の硬そうな教師だ。
「初めまして、新入生諸君。私はAクラスの担任を務める真嶋智也だ。担当教科は英語を担当している。この学校には学年ごとのクラス替えが存在しないため、卒業までの3年間、私が担任としてお前達全員と学ぶことになるだろう。今から1時間後に体育館で入学式が始まるが、その前にこの学校に関する特殊なルールの説明をさせてもらう。」
そう言うと真嶋先生は資料をクラス全員に配布し、説明が始まる。そう、この学校は普通とは異なる独自のルールが存在している。
まず最初に、生徒全員が敷地内の寮での生活が義務付けられ、在学中は部活の試合や家族の葬式などの特例を除き敷地内から出る事が出来ない。しかし、まぁ、家族や友人との連絡も禁止とは、徹底してますねぇ。それ程まで外部に漏れたら不味い事でもやっているのですかねぇ?。
そしてもう一つが、Sシステムの導入である。
「今から学生証を配る。この学生証は身分証であると同時に、ポイントが支給されており、このポイントが金銭の代わりになる。この学校の敷地内であれば、『何でも』ポイントで購入する事が可能だ。」
ふぅん、『何でも』ねぇ……。
何でもって事はアレですか、人身売買とか非合法な薬とかも買えちゃうって事ですかねぇ?。
まぁ……半分冗談ですけども、ちょっと引っ掛かるねぇ.........。
「ポイントは1ポイント1円の価値があり、毎月1日に支給される。
皆には平等に10万ポイントが支給されている。もし、不具合などがあれば報告する事。」
先生の発した10万ポイントという単語にクラスの大半がザワついた。こっそりと、クラスメイトを見渡して見ると動じていないのは、ガタイのいいスキンヘッドの男と、対照的に小柄な銀髪のロリっ娘の2人だけか.........。
しかし、まぁザワつくのも無理もない話だ、高校生からしたら1ヶ月に10万円も小遣いが貰えるなんて夢のまた夢だろうからねぇ。でも、全生徒一人一人に毎月10万円なんて渡してたら1ヶ月で4800万円、1年間で5億7600万円。全く、その金は一体何処から出ているのかねぇ。それ以前に有り得るのかねぇ、そんな美味しい話は…。
「支給額に驚いただろうが、この学校は実力で生徒を測る。この学校に入学を果たしたお前達には、それだけの価値と可能性があると評価された結果だ。遠慮なく使うといい。
しかし、このポイントは卒業後に全額回収され、現金化も出来ないから注意する事。余ったポイントは誰かに渡しても構わない。勿論、カツアゲ・詐欺・窃盗は当然禁止だ。この学校はイジメ問題には敏感だからな。……さて、ここまで一気に話したが、何か質問が者は居るか?。」
怪しい点だらで、まず何について質問しようかと少し考えていると、先程のスキンヘッドの男とロリっ娘がほぼ同時に手を挙げた。少し遅れてボクも手を挙げた。
「3人か……よし、まずは葛城から聞こうか。」
「来月に、支給されるポイントは幾らなのでしょうか?」
「……今はまだ正確には答えられない。しかし、今後のお前達次第と言っておこう。」
『今はまだ正確には答えられない』と何ともまぁ曖昧な言い方だなと少しばかり違和感を感じたけど、今の段階ではまだ答えは出なさそうですねぇ。
「次は、坂柳。」
「先ほど先生は敷地内であれば、ポイントで『何でも』購入可能だと仰ってましたが、それは普通ならば、購入する事が不可能な物でも購入可能である、意味でしょうか。」
「まぁ……一応は、可能だ。ただし、非常識が過ぎる物は当然ダメだがな。」
……成程、何処までが「常識的」で何処からが「非常識」なのか、そのラインが気になる所ではあるけどもまぁ、それを確認するのは後で良いかねぇ。
「最後に、榊原。」
「先程、先生は『来月から支給されるポイントは幾らなのでしょうか?』という質問に対して『今後のお前達次第』と仰ってましたけど、それってこの教室内、及び校内に異常な程、設置してある監視カメラと何か関係はあるのでしょうか?」
「……それも、来月になれば分かる事だ。」
また、曖昧な答えではぐらかされたけど今の答え方で大方の謎が解けた気がしますねぇ……。
「他に質問のある者はいないか?……では、入学式まで自由にしていてくれ」
そう言い残すと、先生は教室から退出した。
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とりあえず、今の段階で定期試験の所までのプロットは大方、書き終えてるのですが、それ以降の展開が全然、浮かんで来ません(涙)。なので、もし今後の展開のアドバイス等、御座いましたら感想等まで、お願い致します。