ようこそ弱肉強食の教室へ   作:yux

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第七話

 

5日ぶりの第7話です。

今回も楽しんでみて行ってください!

 

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学校生活2日目が始まった。授業初日の為だろうか、大半の授業は勉強方針等の説明だけで終わった。

国が運営する進学校なのにも関わらず、先生たちの多くが予想以上にフレンドリーで親しみやすかった事には驚いた。

まぁ……だがしかし、1つ気になる点もある。それは、一部の生徒は隣の生徒と雑談をしたり、携帯を触っていたり等、授業中に相応しくない事を行っているにも関わらず、教師は誰一人として注意しなかった事である。

 

「もしかして『自己責任』ってスタンスなのか?」

 

それならば良いが……もしこれで、「連帯責任」とかでクラス全体の評価が下がるのであれば、少し不味いのではないか……

ならば、授業終わりにでも、注意するか……いや、今ここで下手に目立つ様な事はするべきでは無いか。

 

……よしっ、ここは暫く様子を見るとしますか。

 

そんな事を考えながら、授業を黙々と受けているとチャイムが鳴り、午前中の授業が終わりを告げる。それと同時にボクのお腹のチャイムも「ぐぅぅ〜~」と情けない音を上げた。

 

「もう、昼休みですか……お弁当を持参していないので食堂にでも行きますか……」

 

そう思い、当たりを見渡すと大体クラスの3分の1程度が、自作の弁当を持参していた。まぁボクも自炊自体は出来るのですが昨日は入学初日で疲れていたので、今日は食堂を利用する事にした。

 

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学食は、各学年が利用しているだけあり多くの生徒で賑わっていた。ボクは食券を買うために、券売機の方に並んで何を注文するか品定めする。

すると「ある文字」が、ボクの目に止まった。

それは昨日コンビニでも見た「無料」の2文字である。

 

「日用品だけでは無く食品まで無料とは……」

 

これならば、最悪、来月に貰えるポイントが0の生徒が居たとしても、何とか生活は出来ると言う訳ですか……

まぁ、幾ら何でも普通に生活していれば、貰えるポイントが「0」の生徒なんて居ないとは思いますけどねぇ……

 

と、そんな事を考えながら無料のメニューの方に目を移すとソコには「山菜定食」と書かれていた。

写真が載っていたが、名前の通り山菜と米のみで構成された定食だ。ビタミンやミネラル、食物繊維等はタップリと取れるがタンパク質や脂質と言った栄養素が全くと言って良い程に取れない、とても栄養に偏りがある、正直言って美味しくはなさそうな定食だ。こんな物、筋金入りのヴィーガンでもなければ、普通は好んで食べないでしょうね。

しかし、無料と言うのは大きいですねぇ……

来月のポイント支給額が幾らか不明な以上、今月に関してはポイントを制約した方が良いでしょうからねぇ……

 

と、数十秒考えた結果、ボクは山菜定食を食べる事に決めた。

 

「いただきます」

 

お膳を受け取り、山菜定食を前に手を合わせた。

その後、ボクは箸で山菜を摘み、口内へと運んだ。

 

「……苦っ」

 

口に入れた瞬間に山菜特有の独特の苦味が口中に広がり、顔をしかめる。

一応、味付けはされているのだが、何と塩のみ。その為だろうか、山菜の苦味が完全に消せてなく口内には不快感のみが残った。ただ、唯一の救いだろうか。一緒に付いてきた米に関しては、恐らく他の有料のメニューと同じなのだろう、普通に美味しかった。

ボクは、米と一緒に掻き込んだり、水で流し込んだり等の試行錯誤をして何とか山菜定食を完食した。

 

「……ご馳走様でした」

 

ここ数年で、1番苦痛な食事でしたよ。いやはや、『タダより高いものはない』とは、よく言ったものですね、本当に……

もう二度と山菜定食だけは注文しないと、強く胸に誓いながらボクは席を立ち、返却口にトレーを置くと学食を後にした。

 

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あの苦痛の時間から数十分が経ち、再び授業が始まった。

授業内容に関しては、午前中と同じ勉強方針等の説明である。

しかし、今はそんな事はどうでもいい位の緊急事態が我が身に起こっている。

 

そう、それは『腹痛』である。

 

恐らく、さっき食べた山菜定食が良くなかったのだろう。

元々、胃腸があまり強くないにも関わらず嫌いな物を一気に掻き込んだからなぁ……多分、拒絶反応でも起こしているのだろう……

仕方ない、先生に言ってトイレに行きますか……

ボクは席を立ち教壇の前まで向かい、先生に一言残しクラスメイト達の視線を横に教室の扉を開けて、トイレへと歩を進めた。

 

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「ふぅ……スッキリした」

 

ボクは用を足し終え、濡れた手をハンカチで拭きながらトイレから出て来た。

 

「よしっ、教室へ戻りますか」

 

トイレからAクラスの教室までは、D、C、Bクラスの前を通って行く必要があるのだが、丁度、Dクラスの前を通りがかった所で、ふと思った事がある。

 

「やけに五月蝿いですけど今ってまだ授業中ですよねぇ……」

 

そう、廊下からでも聞こえてしまう位に、喋り声が大きいのである。まぁ確かに、Aクラスにも授業中に雑談をしている生徒は少数ですが居ました。しかし、Dクラスのソレは雑談と言うよりかは、むしろ騒音と言って差し支えのない程である。

少し気になったので、歩きながら教室の扉の隙間からクラス全体を覗いて見る。すると驚いた事に、ほぼ全ての生徒が雑談をしているか、携帯を弄っているか、机に突っ伏しているかのどれかである。むしろ、真面目に授業を受けている生徒など数える程しかいないまである。

 

「おいおい、ここは小学校ですか……」

 

いや小学生でも、ここまで酷くはないか……じゃあもう小学生以下だな。

それから、他クラスの授業中の態度に気を配りながらC、Bクラスの前を通りAクラスの前まで戻ると1つ気づいた事がある。

それは、面白い事にA < B < C < Dと順に授業中の態度が悪いのである。

Dクラスは言わずもがなだが、Cクラスも五十歩百歩である。

それから、BクラスはD、Cクラスと比べるとかなりマシになっているが、Aクラスより若干劣る。と、言ったふうに授業態度によって綺麗にクラスが別れているのである。

 

「偶然って訳では無いですよねぇ……」

 

とは言え、まだ証拠も何もないので決めつける事は出来ない。まぁ、頭の片隅にでも置いておきますか。

そんな事を考えながら、ボクはAクラスへと戻って行った。

 

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