イナズマイレブン 雷鳴への挑戦   作:For AP

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二章 日本一への旅路
14話:衝撃!異国からの転入生!?


 

 

 

「は〜いみなさん。今日はそれだけじゃなくて大事な連絡があります。ウチのクラスにドイツから転入生が入ることになりました。入ってーー」

 

 

 ドイツを発って数週間後、俺は稲妻町にある私立中学校、雷門中で廊下に立たされていた。

 

 担任の先生の言葉を聞き、教室の中に入る。ガラガラという引き戸の音がなんとも懐かしく思えた。

 

 

「アインス・リヒター君です!! 仲良くしてあげてね」

 

 

 先生の紹介と共に俺は堂々と黒板の前に仁王立ちし、クラスメイトの皆に目を遣る。

 

 教室中がざわめいている。どうやらクラスメイトの女子たちにキャーキャーと言われているようだ。────やっぱり俺ってイケメンだよなぁ!? ドイツにいた時はクラスメイトからこういう対応がなかったから自信を失いかけていたのだ。

 

 

「あぁっ!!! お前は!!」

 

 

 ガタリと音を立てながら立ち上がった人に注目すると、オレンジ色のバンダナをつけた彼だった。何とも運がいいことだ。

 それから周りを見渡してみると……木野さんと大谷さんも同じクラスみたいだけど……豪炎寺君はまだ居ないみたいだなぁ。

 

 

[久しぶりだね守君。会えて嬉しいよ]

 

「アイン!?!? ひっさしぶり!! 早速だけど!! サッカー部に入ってくれぇ!!」

 

[唐突な話をだねぇ。でも構わないよ]

 

「本当かぁ!?」

 

[でも籍を置くだけにしてほしい。今怪我の治療中でね]

 

 

 本当にいきなりな守君の勧誘を受けたわけだが、暫くのうちは、怪我を負っているということにして、日本での環境作りに勤しみたい。それに、やっておきたいこともあるからな。

 

 

「うそだろ!?!?」

 

[本当だよ]

 

 

 守君はあんぐりと口を開きながら、嘆きを露わにする。

 いや、嘘だけどさ。ごめんね。力は貸すから許して欲しい。

 

 

「ゴホン!!」

 

 

 教室に先生の咳払いが響き渡る。立ち上がっていた守君は恥ずかしげに、椅子に座るのだった。急すぎだ。木野さんは呆れたかのように顔に手を当てている。

 

 

 

 

 ────────────────────────

 

 

 

「久しぶりだなぁアイン!!」

 

[久しぶりだねぇ。俺のことなんて忘れてしまったかと思っていたよ。もう10年近く前の話だからね]

 

「アインのことを忘れるわけなんてねぇだろ!!」

 

 

 クラスメイトの囲いからどうにか逃げ出した俺と守君はサッカー部の部室の中にいた。年季の入ったその部室はどこか汗臭く、古ぼけていた。

 

 でも何だか嫌いじゃない。先人たちの血と汗が染み込んだ場所であることを知っているからだ。

 

 

「……アイン君と守君って昔の友達なんだよね?」

 

 この場にいるのは俺と守君だけじゃない。クラスメイトの木野さんも教室からここまでついてきてくれた。

 

 

「そうだぞ! 昔一緒にサッカーしてから友達なんだ。小学校に入る前だから……正確にいうと8年前の話なのかな? そこで一緒にサッカーしようぜって約束したんだよ」

 

[しかも1日だけの関係だからね。本当に覚えていてくれて嬉しいよ]

 

 

 しつこいようだが、守君が俺や俺との約束を覚えてくれていて良かった。

 俺は守君の未来を知っていたからわかって当然だけど、守君は俺をよく判別できたなぁ。体もかなり大きくなったし、何より目つきが鋭くなってしまったし、俺はかなり変わってしまったはずだ。

 

 

「へぇ〜そうなんだ。アインス君はドイツにいたんだよね?」

 

 

 木野さんは包容力のある少女のようで、守君を見つめる彼女の目はとても優しかった。彼女にも一ノ瀬君と土門君という離れ離れになってしまった幼なじみがいるから気持ちがわかるのだろう。

 

 

[アインでいいよ。──生まれも育ちもドイツっていう生粋のドイツ人だからね。今回日本に来たのは親の仕事についてきたってわけさ。多分日本にいるのは1年ぐらいになるかな]

 

 

 嘘をつくのは心苦しいが、正直に話すわけにもいかない。それっぽいことを言って誤魔化しておこう。

 

 

「1年かーーーー短いなぁ」

 

 

 守君は触覚をへにゃりと曲げながら肩を落とす。守君はどこまでいっても人を疑わない。嘘をたくさんついてしまって申し訳なく感じてきた。

 

 

 まぁ短いけどその分楽しんで過ごすよ。よろしくね守君、木野さん。

 

「よろしく!!」  「よろしくね!」

 

 

 そうだ! 2人に今のサッカー部の状況を聞いておくとしよう。サッカー部に入るわけだし、気になって当然だろう。

 

 

[守君は今もサッカーやってるんだね]

 

「当然だろ!! 部長だって任されてるんだぞ!」

 

[ほうほう……そう言えば部活に入ってくれって言っていたけれど、どういうことなのか詳しく教えてほしいな]

 

「任せろ! アインもサッカー部の一員だからな!」

 

 

 まだ入部届も出していないのに、守君は気が早いなぁ。守君と木野さんは楽しそうにサッカー部について話し始めたのだった。

 

 部員は俺を除いて7人で帝国学園の練習試合が決定する以前の時系列だということがわかった。後はサッカー部設立のための裏話とか、部員の面白い話も聞けてとても楽しい時間になった。

 

 

 

 

「おーす」 「こんにちわ! でやんす」

 

 

 今までの話を2人から聞いていると部室のドアが開き、部員のみんなが入ってきた。まともな部活動はできていないのに、ちゃんと部室に集まるあたり律儀な中学生たちだ。

 

 

 そうして部室に染岡に半田。一年生の壁山、宍戸、栗松、少林寺が勢揃いし、現在の雷門中メンバーが揃ったというわけだ。

 

 

「誰でやんす?」

 

 

 栗松が俺の方を見ながら、キャプテンである守君に疑問を投げかける。他の部員たちも当然気になったようで、頷いていた。

 

 

「アインっていうんだ。俺の友達で転校生。それに何と言ってもサッカー部の新入部員だ!! ……怪我中だからスタメンには数えられないけど……」

 

 

「「「「「「「おお!!」」」」」」

 

 

 守君の小声での補足が聞こえていないのか、部員の皆から歓声が上がる。やる気はなくとも一応喜んでくれるんだな。……と思ったけど、全員が全員喜んでくれたわけではなさそうだ。

 

 染岡君が口を開いた。

 

 

「でも今更入部しても仕方ないさ。もうすぐ廃部っていう噂もあるしな」

 

 

 部室の中が響めいた。サッカー部の面々が各々驚きの声を上げたからだ。でも守君はそんな噂を信じていないようで、声を張り上げたのだった。

 

 

「いいか!! 俺がサッカー部を廃部になんてさせない。だからそんな話気にするな!!!」

 

 

 あまりの声の大きさに、オンボロな部室が揺れたようにすら感じた。守君はこの頃からキャプテンシーがあるし、声も大きいようだ。煽りみたいに聞こえるかもしれないけど、キャプテンとして、司令塔として声の大きさって結構重要なファクターだからね? 

 

 

「そう言えばアイン。ポジションはどこなんだ?」

 

 

 守君は陰鬱とした空気を払拭するべく、話を無理やり捻じ曲げた。一応だけど俺は部員になったわけだし、未来の話に目を向けたというわけだ。

 

 ……でも俺のポジションはどこにするべきなんだろう……? GKだと守君と被るし……FWだとやり過ぎる可能性がある……MFでお茶を濁しておこうかな。

 

 

[MFを任されることが多かったね。でも、どのポジションも経験があるから、それなりには期待してもらっていいよ]

 

「本当か!? だったら怪我が治るのが楽しみだなぁ。俺たちにも色々教えてくれよな!」

 

 

 守君は向上心があっていいねぇ。これでも仲間に色々教えてきた身だ。その辺は慣れている。偉そうかもしれないけど、監督の真似でもして指導していこうか。

 

 

「おいおい、そいつに俺たちに教えるぐらいの実力があるっていうのかよ。しかも怪我してるんだろ?」

 

 

 またまた染岡君じゃないの。ちゃんと話を聞いてくれていたみたいだけど……まだまだ当たりが強いというか、ネガティブなことを言うというか……まぁ豪炎寺君との繋がりによって成長していくから仕方ないね。

 

 

「そんなことを言わなくたっ──

 

 

 俺は守君の擁護を遮り染岡君に話しかけた。態々庇ってもらうほどのことでもないさ。

 

 

[別に嫌なら聞かなくていいよ。必要だと思ったら言ってくれればいい]

 

「チッ! そうかよ」

 

 

 染岡君は舌打ちをしてそっぽをむいた。捻くれてるなぁ……容姿もヤクザみたいだし、その言動だと少し怖いかもしれない。

 

 

「ま、そんなこと言っても練習場所がないでやんすけどね」

 

 

 何だこの栗、ネガティブなことをいってるんじゃねぇ!! 守君は河川敷のグラウンドで稲妻KFCの面々に混ざって練習してるんだぞ!!! それにお前が後任の部長になるんだ!! 本格的な練習が始まったらたっぷりしごいてやるからな!! 

 

 おっと、イラつきが表情に出そうになってしまった。どうにか取り繕って部員たちを見つめていると……

 

 

「そうなんだよなー」

 

「アインスさんが入ったとしても部員7人ですからね」

 

 

 栗松と宍戸はそう言って栗松に同調し、ゲームを取り出して遊び出した。初期はやる気ないからなぁサッカー部の面々。

 

 少林は拳法の拳法の形を繰り返し、壁山はどこからか取り出した菓子を貪り食っている。

 

 

「ま、よろしくな」

 

 

 守君に次ぐ、現サッカー部の良心半田君が俺の方をポンと叩く。優しいけど……彼もそんなにやる気はないんだよなぁ……

 

 はぁ……大丈夫なのは知っているけど……それでも心配になるほど散々なサッカー部の状況だ。俺が所属していたチームではこんなことなかったからどうしたらいいかわからないや。

 

 

 

 ガラガラガラ……

 

 

「アインったらここにいたのね。サッカー部だからもしかしてと思ったけれど。ほら帰るわよ。買い物手伝うんでしょ?」

 

[……!! あぁごめんごめん。今行くよ]

 

 

 部室のドアが開いたと同時に入ってきたのはイメージカラーが紫色の彼女だった。小学校の頃より身長が伸び、もはや俺と身長はあまり変わらない。相変わらず無愛想ではあるが、それでも人気が出るほどに美人に成長していた。

 

 

 彼女の名前は当然、遊馬 鵐玄。日本生まれ、ドイツ育ちの少女だ。俺の両親と相談して、日本までついてきたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 なんでっ!?!? 

 

 

 

 





アニメを見ながら作成していますが、おかしなところがありましたら優し目にご指摘お願いします。
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