バイバイ4月
ミサ(後は、ドラムか…)
先日、ギターボーカルの麗音先輩、リードギターの蜜璃先輩が加入したことで、私の夢が一歩近づいたのだが、まだドラムのメンバーが居ない
ミサ「誰か頼れる人居ないかな…? そうだ! あこちゃんに聞いてみよう!」
私はL○NEで、あこちゃんに良いドラマーを知らないかと連絡してみた
すると、すぐに返事が返ってきた
あこ【う〜ん、あこが知ってる限りだとお姉ちゃんとかマヤさんとかキング辺りかな!】
お姉ちゃんってのは巴先輩のことだと思うけど、マヤさんとキングって誰だろう…?
あこ【2人とも凄いんだよ!! ドーンとバーンてしてるし!!】
ちょっとよく分からないけど、Roseliaでドラムを叩いてるあこちゃんが言うんだ、きっと凄い人に違いない…!
私はありがとうと返信し、そのまま家に帰るのだった
____________________________________________
翌日、私はCIRCLEを訪れていた
実は昨日、マヤとかキングとかって名前の人は知らないかリサ姉に聞いてみたところ、知っているとのことだったから色々と聞き出してみた
その結果、2人ともリサ姉の知り合いで、1人は学校も一緒らしい
というわけで、CIRCLE前で待ち伏せをし始め…今に至る
?「こんな所で何してるの?」
ミサ「ひゃうあ!?」
?「誰か待ってるの?」
ミサ「あ、いや、そういうわけじゃないけど…いや、そうでもあるけど…」
?「どっちなの…?」
私に話しかけてきたその子は、髪が肩に当たるぐらいまで伸ばしてて、あまり明るい感じの雰囲気ではない人だった
すると私は、彼女の持ち物に目が行く
ミサ「あれ…? それ、ドラムスティック…」
?「うん、私、ドラム叩くから。」
ミサ「え、てことはあなたがマヤさんかキングさん!?」
?「は? 私がそんな大物の人のわけないじゃん。」
ミサ「え、違うの?」
明里「私の名前は坂明里(さか あかり)、君もマヤさんとキングを知ってるんだ。」
ミサ「え…? 坂さん、お2人をご存知なんですか?」
明里「うん、有名だもん、後、タメ口でいいよ。」
話によると、明里さんは高校1年生らしく、私と同い年だったみたい
ミサ「明里ちゃんはさ、2人には会ったことあるの?」
明里「あるけど、麻弥さんたちに用があるの?」
ミサ「実は私たちのバンドにスカウトしたくて…」
明里「そうなんだ…」
明里ちゃんは、少し難しい表情をした
明里「麻弥さんとキングは、もうバンドに入っちゃってるからスカウトは無理だと思う。」
ミサ「そ、そっか…」
明里「バンドメンバーはそう簡単に見つかるものじゃない、じっくり見極めたとしても第三者の手で潰されることもある…」
ミサ「え…?」
もしかしたら彼女は過去にバンドを組んでいて、何らかの事情で解散しちゃったのかもしれない
明里「重たい話してごめん、私は少しドラム叩いていくけどどうする?」
ミサ「あ、私も見てっていい?」
明里「別にいいよ。」
?「お、坂じゃねぇか!」
私たちは、金髪のヤンキー風の人に声をかけられた
な、なんか怖い…!
明里「ますきさん、ご無沙汰してます。」
ミサ「え!? この人が!?」
ますき「何かあたしに用か?」
ミサ「あ、いや、そういうことじゃない…です…」
ますき「へぇ〜、お前結構可愛いんだな。」
ミサ「か、可愛い…ですか!?////」
不良みたいな感じだけど、意外と可愛いとか言うんだ…
?「あれ? 2人とも練習ですか?」
ますき&明里「麻弥さん!!」
ミサ「この人が…!?」
麻弥「ん? どうかしましたか?」
ますき「ちょうど、麻弥さんの話をしてたんですよ!」
麻弥「ジブンのですか?」
ミサ「実はかくかくしかじかで…」
私は事情を2人に説明した
麻弥「なるほど、ドラマーですか。」
ミサ「Roseliaのあこちゃんから凄いドラマーって話を聞いたんです。」
麻弥「フヘヘ、それは光栄です。」
ますき「それであたしたちにやってほしいと。」
ミサ「は、はい…」
麻弥「それなら、もっと相応しい方が居ますよ!」
ミサ「え、誰かいるんですか?」
ますき「あぁ、目の前にな。」
ミサ「目の前…?」
そう言うと2人が振り向いたのは明里ちゃんの方向だった
明里「え、私?」
ますき「明里はバンド組んでないんだろ? だったら入ってみればいいじゃねぇか。」
明里「いや、私は…」
麻弥「キング、良ければ一緒にドラム叩いて行きませんか?」
ますき「あ、いいですけど…」
何だろう…
今、麻弥さん、明里ちゃんの話を遮った気がしたけど…
麻弥「じゃあ、ジブンからいきますね。」
麻弥さんはレンタル用のドラムチェアに座って、自前のスティックを握る
そしてゆっくりとリズムを刻み、早くもなくゆっくりでもないリズムを奏でていく
何だか心地よいメロディーに、体が踊りだしそうだ
ますき「次は私の番ですね!」
ますきさんはRAISE A SUILENのドラマーだからか、かなり激しめなサウンドだ
実際、サポートドラムもやっているそうだから、かなりの実力なのだろう
明里「となると…次は私ですか。」
さて、最後は明里ちゃんだ
明里「…あまり期待しないでくださいね。」
そう言って明里ちゃんはドラムを叩き始める
麻弥さんやますきさんのと比べると、音のテイストが2人と正反対で惹き込まれる音だった
更に、複雑な手数もアドリブで挟んでいく
明里「ふぅ…」
ミサ「す、凄い…!」
麻弥「フヘヘ、さすがです。」
ますき「前よりは良くなったんじゃないか。」
明里「…ありがとうございます。」
ミサ「あのっ…! 明里ちゃん!」
私はこの時、心に決めていたことがあった
ミサ「私たちのバンドに入ってくれないかな!?」
明里「っ…!」
____________________________________________
※明里視点
〜1年前〜
これはまだ、私が積極的にスタジオミュージシャンをしていた頃の話だ
明里「アイドルバンドのレコーディングですか?」
スタッフ「はい、坂さんにドラムで参加してほしいんです。引き受けてくれたら嬉しいのですが…」
明里「分かりました、引き受けます!」
スタッフ「ありがとうございます! ではこちらが楽譜になりますね。」
明里「はい!」
思えば私は、あの日からバンドを信用出来なくなった
アイドルバンドと言われていたのは実際はエアバンドであり、結局私たちが裏で演奏していたことが音声トラブルでバレてしまった
この件に関しては、アンチからの非難の声も多かったそうだ
そして、それは私たちも例外ではなかった
レコーディングしたバンドのメンバーも、心無いことを沢山ネットに書かれて、音楽を辞めようとしたメンバーも居た
けど、当時のギタリストの先輩が、「俺は海外に行くから皆にはしばらく会えなくなる、でも俺が帰ってくる頃にはほとぼりは冷めていると思うから、その時はまたセッションしよう」と約束してくれた
私はその約束を守り、それ以来どこのバンドにも加入せず、スタジオミュージシャンの活動を休止し今に至っている
____________________________________________
※ミサ視点
明里「ごめんミサ、バンドには入れない…」
ミサ「ど、どうして…?」
明里「約束だから…あの人との…」
麻弥「約束って…あの人のですか?」
明里「……」コクリ
ますき「ま、私はミサの演奏を見ずに決めつけるのはどうかと思うがな。」
明里「決めつける…?」
麻弥「明里さんはミサさんの演奏を見たことあるんですか?」
明里「な、無いですけど…」
ますき「なら文句は言えないよな、ミサ、お前の演奏を明里にぶつけてみろ!」
ミサ「わ、分かりました!」
本当はスカウトの後に練習しようと持ってきておいたベースだったが、まさかこんな所で役に立つとは思ってなかった…!
明里ちゃんを納得させるにはこれしかない!!
明里「っ…! ミサ…!」
ますき「ほぉ、噂通りだな。」
麻弥「上手いですね〜!」
ラストに私はジャンプを決めて、ボディを振り回しながら着地した
いつもより、激しめのテイストで演奏してみたけどどうだろうか…?
明里「ミサ…」
ミサ「?」
明里「…そんなに良い演奏観せられたら、断りづらいじゃん…」
ミサ「え、え〜っと…それは〜…?」
麻弥「多分、入ってくれるって事だと思いますよ!」
ミサ「え、そうなの!?」
明里「うん、入ってもいい…けど、また最高の演奏を観せてよね! 私たちリズム隊なんだから。」
ミサ「う、うわあ〜ん!!」
明里「ちょ!? 抱きつかないで!?」
やった…! やったよ〜…!!
明里ちゃんがバンドに入ってくれた…!
麻弥「これは一件落着っぽいッスね!」
ますき「明里のやつ、満更でもない顔してますよ。」
こうして、最後のメンバーであるドラムの明里ちゃんが新メンバーとして私たちの加入したのだった!
それでは最後のキャラ紹介を…
※オリキャラ紹介その⑤
※追記(MyGOの高松燈と名前が被るので、漢字を明里に変更しました。)
坂明里(さか あかり)
学校 月の森女子学園
身長 150cm
趣味 ドラム、動物の動画を観ること
月の森女子学園の1年生で、かつてはスタジオミュージシャンとして活動していた
感情はあまり表に出さないクールな性格
実はもふもふした系の動物が好きで、よく動画を漁っているのだそう……